Movie Corner
Smap Short Films

Apr 9.2001 ON AIR
Aug 8.2001 VIDEO&DVD FOR SALE

◇PFF 新映像スペクトラム Featuring石井克人
◇Movie Index
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「MUSIC POWER GO!GO!―ダモン君の巻―」
 脚本&監督:石井克人(富士通FMV、アスパラドリンク)
 出演:草なぎ剛 香取慎吾
[STORY]深夜、ナトリの自宅にやってきたナギナ。実はある発見をしたので、それをナトリに伝え来たのだが・・・。
内容は限りなくゼロに近く、下らないと言えば下らないのだが、独特の雰囲気とユルさに嵌ってつい何度も見返してしまう作品。ラブ・サイケデリコの歌がいいのかもしれないが。本作の裏話についてはこちらで。ちなみにDVD版はエンドクレジットがちゃんとTV版と同じになっていました。

「コンセント」「菅原さん」「トイレ」「のれない」「脱出不可能」
 脚本&監督:三木俊一郎(ファンタ、ドラゴンクエスト7)
 出演:草なぎ剛 森下能幸 志賀廣太郎 寺田椿 広瀬柚子香 藤原よし枝
[STORY]奇妙なコンセントを見つけた草なぎ。そこへ何か探し物をしている上司がやってきて・・・。5本のショートストーリー。
三木さん、好きです!と思わず告白してしまいそうになるほどツボに嵌る4コマ漫画的ショートストーリー。5本は何の繋がりもなく、草なぎは自らオチ担当だったり、オチの目撃者だったりとシチュエーションによって立場を変えているが、どれも作品を生かしてて意外と器用。
またメイキングでは、自分が作った話のくせにめっちゃ嬉しそうに演技を見つめる三木さんがこれまたツボ。おまけCMのファンタも最高に面白い。三木さん好きです。

「BUS☆PANIC!!!」
 脚本&監督:関口現(フジゼロックス、ANA)
 出演:草なぎ剛 Jai WEST 志賀廣太郎 他
[STORY]路線バスが突然バスジャックされた。警察に助けを求めようにもできない状況下、ふと窓の外を見ると走る警官とバスジャック犯の父親の車が・・・。
オチがスッゲーっの!(笑)オチに向かってひたすら警官と一緒に走らされてるような感覚がする。そして次第にランナーズ・ハイになってしまうというか、ラストのオチを見て「ああ、走って良かったー!」というような気持ちになる。テンポと構成が素晴らしい。しかし残念ながらTV放映時とは使われている音楽が変わっている。TV版のほうが映像に合ってて良かったのだが版権?の関係だろうか。

「治療」
 脚本&監督:山内健司(床下ドクターcats、JACCSカード)
 出演:香取慎吾 山本圭 中込佐和子 他
[STORY]眠り病と診断された香取は入院することになった。そこへやってきたCMの撮影スタッフ。さらにマシンガンを持った男までが乱入し・・・。
SSFの中で唯一苦手っつーか嫌いな作品。DVD買ってからは一度も見てない(苦笑)ブラックな作品は好きなはずなんだが、どうも肌に合わないらしい。床下ドクターもJACCS(香取が入院して盲腸取るやつね)もダメ。でも“にゃんまげ”のCMもこの人だったんだよね。あれだけは好き。

「GAME SHINGO」
 脚本&監督:富岡聡(小学館スピリッツ増刊号「イッキ」)
 声の出演:草なぎ剛 香取慎吾
[STORY]ゲームセンターにやってきたサラリーマンの草なぎ。しかしゲームのすべてが香取慎吾だらけだった!唯一のCGアニメ作品。
CGの気持ち悪さを逆手に取った非常に気持ち悪い(←褒め言葉)作品。まぁこれも内容的にはたいしたことはないのだが、これ実写でやったらどうなるかなー?とちょっと想像してみたりして・・・できそうじゃない?(笑)

「good-bye,cruel world」
 脚本&監督:高田雅博(BOSS7、KDDI-DION)
 出演:草なぎ剛 市川実日子 桜沢エリカ 他
[STORY]同棲しているカップル。女は勤め先をクビになり不眠症に陥る。男は彼女を助けようと・・・。
低体温なカップルの雰囲気がとてもよい。低体温だけどずっと触ってると仄かにぬくもりを感じてくる、そんな作品だ。草なぎ・市川は抑えたセリフ回しをしようとして下手な棒読みになっているのだが、草なぎの切ない顔と市川のいじめたくなるような表情はいい。本作単体で見ればこれはこれで味わい深いのだけれど、他の作品が強烈すぎて埋没してるのよね。

「ROLLING BOMBER SPECIAL」
 脚本&監督:中島哲也(サッポロ黒ラベル、NTTガッチャマン)
 出演:香取慎吾 内山理名 他
[STORY]ごく普通の青年香取慎太郎につきまとう正義の味方、地球戦隊フレッシュメン。彼らは香取が地球を滅ぼす悪の使者だと決めつけ、彼につきまとう。
戦隊モノ好きなら絶対にウケまくるであろうシュールなお話。これもまた中島さんが楽しそうに作ってるんだ。楽しそうだから見てるこっちも楽しめるという。しかしラストのオチは面白いけれど、心底笑えるものではない。見た後にふと考えてしまう。意外と奥が深い仕上がりだ。

【総評】
名立たるクリエイターが集結した、しかしSMAP×SMAPという高視聴率番組だからこそ予算が下りたであろう作品集。他ではなかなかこんな贅沢なもの作れないでしょう。それに一般大衆とマニアのちょうど中間あたり向けに作っているようで、ワタシ的にはジャストミートでした。
それにしても、どの監督も草なぎ、香取のイメージを固めすぎてませんかね。作品を見て分かるのは

・草なぎ出演作品・・・最初に作品ありき → それを草なぎに演じてもらう(ごく平凡な人物で巻き込まれ系)
・香取出演作品・・・・香取のための役を考える → そこからストーリーを作る(キワモノ。怪物系)

香取のほうは出演作品の役名からして「香取」であり、「MUSIC POWER GO!GO!」と「ROLLING BOMBER SPECIAL」での香取の自室がそっくりなのも気になる。さらに「GAME SHINGO」と「ROLLING〜」の香取慎太郎も通じるものが・・・。普段SMAPと一緒にCMをやってるから、その時のイメージがあるのかもしれない。いや、結局これが彼ら2人の個性なのかもしれない。