Movie Review 1998
◇Movie Index

ジョー・ブラックをよろしく('98アメリカ)-Dce 29.1998
[STORY]
会社社長のビル(アンソニー・ホプキンス)の元に死神が迎えに降りてくる。彼は交通事故で死んだ青年の身体を借り、ジョー・ブラック(ブラッド・ピット)として暫く人間界に滞在することになった。ビルの娘スーザン(クレア・フォラーニ)は生きている時の青年と出会っており、ジョーが父親と知り合いだと知って驚く。
監督マーティン・ブレスト(『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』)
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ピットによるピットファンのための映画、ではもちろんあるんだけど、単なる浮ついたラブストーリーというわけでもなかった。上映時間が3時間と長かったのに不思議と飽きなかったのよね。ジョーとスーザンの恋はもちろん、家族愛や死とは何か、ビルの会社の危機などがけっこう丁寧に描かれているせいかな。泣きこそはしなかったけどラストの花火まで綺麗だった。

ただ全体のストーリーを見ると・・・はい、ここからネタバレします→納得できない箇所も多々あるけどね。特にラストで青年が生き返ってるし(笑)すごい拍子抜けした。だからスーザンとの別れをそれほど深刻に描かなかったのか?つーかスーザンは結局、彼の顔が好きなだけなんでしょ!だって性格は全然違うのに生き返った彼をすぐに受け入れちゃうんだもん。節操ないというか、いや、やっぱ人間顔が命なのね(笑)(ここまで)

それと安心して見ていられるのはホプキンスの存在感だろう。この人がいなかったらもっと軽かっただろうし、途中で嫌になってたかもしれない。それくらい引き込む力を持ってるのだ。前に見た『レジェンド・オブ・フォール』でもピットの父親役で共演してたけど、その時もやっぱり重さを出してるのが彼でした。

ピット自体は全然好みじゃないけど(よく見るとかなりのサル顔<ファンの人ゴメン)スーツやタキシード姿は特にダメだ。なで肩なのでだらしなく見える。それさえなければ今回のこの役はそれほど悪くないと思う。ただ、どっちかというと死神が乗り移った時よりも、青年役のピットのほうが笑顔で魅力的だった。そうそう、その最初の方で青年が交通事故に遭うシーンは派手で笑える。すっごいぞんざいに車に跳ねられて(しかも2台にだ)身体がポンポン飛んじゃってヒド過ぎ。しかもカメラはアップにしたりドラマチックに演出したりしないの。この潔さ(?)がいいね。
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アンナ・マデリーナ('98香港)-Dce 27.1998
[STORY]
ピアノの調律師チャン・ガーフ(金城武)の家にヤオ・モッハン(アーロン・クォック)という自称小説家で遊び人の男が転がり込んでくる。またある日、彼らの部屋の上にモク・マンイー(ケリー・チャン)という女が引っ越してきた。彼女の弾く下手な「アンナ・マデリーナ」にモッヤンは怒鳴り込むが次第に2人は惹かれ合っていく。一方ガーフも彼女に恋をしていたが打ち明けられずにいた。
監督ハイ・チョンマン(デビュー作)
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『世界の涯てに』に続くヘンテコリンな映画パート2。単なるラブストーリーかと思えばいきなり冒険活劇になっちゃったりして最初はびっくりした。実はこれはガーフが書いた小説の中身という設定で、言わば劇中劇なんだけどあんまりにも突飛だったんで驚いた。驚いたついでにもう1つ、私はこの映画の予告もチラシもロクに見ないで行っちゃったからなんだけど、何とレスリー・チャンとアニタ・ユンも出ててまたしてもビックリ。ええとあと主題歌はケリーが歌ってるんだけど、歌詞が日本語だし作曲がR・K(内緒らしいけど河村隆一でぇす(笑) )だったりして最後まで飽きなかった、いろんな意味で(笑)

私は日本語の金城くんよりもやっぱり広東語とかあっちの言葉喋ってる方がいいなぁと思う。日本語だとどうしても舌足らずで声に力がなくなっちゃう感じがしちゃって。それに今回はちょっと暗めで寡黙で内気な青年なのだ。メガネ掛けててこれが似合わないっつーかオタクっぽい感じになっちゃうんだけどメガネ好きとしてはちょっとばかしそそられます。あとレスリーとアニタもメガネなのだ。レスリーのメガネはいいねぇホントにカッコイイっす。アニタのメガネ顔も可愛いです野暮ったいけどそこがまたぐぅ!だからってわけじゃないけどアーロンもケリーもどうでもいいっす。いやぁアーロンのパンツ一丁姿も悪くはないんだけど(そんなとこばっかり見てるのか<自分)

内容に関して言えばストーリーをいじり過ぎ。特に劇中劇に力を入れ過ぎでは?せっかくその劇中劇のラストが美しいんだから途中のおフザケをもうちょっと抑えても良かったかも。元のストーリーに戻った時の違和感が強すぎた。
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