エアフォース・ワン('97アメリカ)-Dec 9.1997 |
[STORY] テロリストの一団(主犯格ゲイリー・オールドマン)が飛行中の大統領専用機<エアフォース・ワン>を制圧。彼らの要求は超国家主義者ラデク将軍の釈放だった。人質となったのは大統領の家族とその側近たち。政治的決断を下せるのは世界でただ一人、アメリカ合衆国大統領マーシャル(ハリソン・フォード)しかいない。その時、彼は敵の目を欺きエアフォース・ワンの機内に身を潜めていた。 監督ウォルフガング・ペ−タ−ゼン(『ザ・シークレット・サービス』) |
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映画終了後の私(Y)とMちゃんの会話。 M「結局あの○○は何がしたかったの?」 Y「分からん」 M「ラストがヤダ(泣)納得できない。きっと○○の動きは脚本途中で書き換えたね」 Y「それはありうる。ねぇ大統領が飛行機操縦するっていう流行(『ID4』のこと)を取り入れてるんだから、ラストは人口密度の高いところでやって(『コン・エアー』など)欲しかったね。(嬉々として)飛行機が自由の女神の腕を折ってそのままホワイトハウスに墜落するとかさ」 M「(爆笑)それ個人的希望すぎ〜」 てなわけで不満はあるが、何にも考えなければドキドキ度の高い面白い映画だ。H・フォードは大統領には見えないけど頑張ってたし、オールドマンもロシア訛りの英語が上手かった。だが「テロには屈しない強いアメリカ」を示そうとするとダメだ。元はと言えば彼らを飛行機に乗せちゃったり○○みたいなのがいたのがいけないわけだ(じゃなきゃ映画にならないけど)リマの大使館の事件も解決後に「何で彼らを中に入れたのか」が問題になったし。そう考えると私には「強いけどおマヌケなアメリカ」という印象が残ってしまった。もともとこういう「アメリカってば世界一!」という映画が嫌いだから余計にね。でもそんな映画をドイツ人のペーターゼンが撮ったというのが面白いと思う。 ○○の答え(ネタバレ反転)→護衛官の男 |
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メン・イン・ブラック('97アメリカ)-Dec 7.1997 |
[STORY] 地球に移住した異星人を監視する組織MIB。その捜査官K(トミー・リー・ジョーンズ)にスカウトされたNY市警のエドワーズ(ウィル・スミス)は、Jという名前を与えられて組織の一員になる。その頃、バグという異星人がMIBの許可も無く着陸し、人間を乗っ取っていた。 監督バリー・ソネンフェルド(『アダムスファミリー』) |
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チョコチョコと小技の効いた軽い映画。爆笑はしないけれど「くすっ」と笑えるところがちらほら。はっきり言えば下らない映画なんだが、最初からそう思って見れば許せてしまう。時間も1時間半ほどだからこそいいのであって、これで2時間あったら怒ってたかも。地球が危ないって時に頑張ってるのはKとJの2人だけで、ほかのメンバーは何もしない。見てるほうも危機感がなくて逆にいい。そう、どうせ助かるんだから変に盛り上げなくたっていいのだ。 それにしてもT・L・ジョーンズの顔にも特殊メイクが施されているんじゃないか一瞬思った。だって皺っぽい皮膚の張り付きが尋常じゃなかったそ。あの下に実は凶悪なエイリアンが潜んでいるんじゃないか?(失礼) ちなみに上映期間中に売り出された「麺INブラック」というカップラーメンを食べた。イカスミ入りというからもっと真っ黒かと思っていたら日本そばのような色。それにしょうゆ味のスープなので何とも奇妙。私は1回食べれば十分。もともとマルちゃんのカップラーメンは好きではないからかも。アイデアとネーミングは好きだけどね。 |
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セブン・イヤーズ・イン・チベット('97アメリカ)-Dec 2.1997 | |
[STORY] 1939年、ハインリヒ・ハラー(ブラッド・ピット)は世界最高峰の制覇を目指し、ヒマラヤ山脈へ向かった。だが第2次世界大戦の開戦により、インドでイギリス軍の捕虜となった彼らは、登山仲間のピーター(デビッド・シューリス)とともに脱走。2年間のヒマラヤ山脈を越える逃避行の末、チベットの聖地へたどりついた。 監督ジャン・ジャック・アノー(『薔薇の名前』) | |
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この映画は今年の東京国際で上映されたがその際、中国が猛反発して自国の映画を全て撤退させたという顛末がある。確かに映画の中でチベットを侵攻する中国人の嫌らしさを全面に出していたが、あまりにも類型的でデフォルメされた中国人像に怒りとか憎しみなどはほとんど感じなかった。何事もやりすぎは良くない(笑)ただ、チベットという国が現在もどういう状況に置かれているか、それを理解するにはいい映画だと思う。 なんて、堅苦しいことを書いてきたが、私の目当てはピットならぬシューリスだった。髪も薄いしオデコ皺なんかもあるけど、あの雰囲気が好きだ。チベット女性がピットでなくシューリスを選んだ時、思わず大きく肯いたさ(笑)でも主役はやっぱりピット。短髪あり、ヒゲあり、長髪あり、といろんなピットが見られてファンには堪えられないでしょう。だけど7年もチベットにいたんだから現地語くらい覚えなさい。 少年ダライ・ラマ役の子の真っ直ぐでキラキラした瞳を見ると、最近忘れてた昔のことを思い出すんじゃないかしら。それくらいピュアだったね・・・。 home | |
ポネット('96フランス)-Nov 29.1997 |
[STORY] 母親と一緒に交通事故に遭ったポネット(ヴィクトワール・ティヴィソル)彼女は軽い怪我で済んだものの、母親は帰らぬ人となった。4歳のポネットには「死」というものが理解できない。きっと母が会いに来てくれる――そう信じて待ち続けるが・・・。 監督ジャック・ドワイヨン(『愛されすぎて』) |
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96年ヴェネチア国際映画祭主演女優賞を当然のことながら最年少で受賞したヴィクトワールちゃん。その演技か本気か分からない仕種や表情を見ていると、思わずギュ!と抱きしめたくなってしまう。どうやって演技指導とかセリフとか覚えさせたんだろう?凄いことだ。ただ、彼女がうますぎたんだろうか、スタッフらが彼女に頼り切ってしまったのか、半ドキュメンタリーのようになってしまったところがつまらなかった。 また後半、ある出来事が起こるのだが、それが浮いてしまったように思える。リアルさとファンタジックさが噛み合っていなかった。 |
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フェイク('97アメリカ)-Noc 27.1997 |
[STORY] 70年代アメリカ。FBI潜入捜査官ジョー・ピストーネ(ジョニー・デップ)はドニー・ブラスコという名前でマフィアの組員レフティ(アル・パチーノ)に近づき、気に入られる。いつしか2人の間には固い絆が生まれるが・・・。 監督マイク・ニュ−ウェル(『フォー・ウェディング』) |
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オープニングが『ザ・ファン』のオープニングに似てたので「K・クーパーが作ったのかも?!」と思ったらやっぱりそうだった(笑)文字の出し方や写真がチラチラするところなんていかにもだったから。でも1回そういう手法を使ったのなら、もう使わないで欲しい。新鮮味ないもの。 中盤はマイケル・マドセンのいかにもなマフィアぶりに惹かれる。デップは演技はうまいし好きだけどマフィアにもFBIにも見えない。デップはデップなのである。ただ、パチーノとの絡みはいい。2人が揃わないとこの映画は成り立たなかったはずだ。パチーノのジャージ姿も妙にリアルでおかしい。マフィアといえばスーツしか想像できないけど「実際はこんなだったんですよ」というのが言いたかったのかもね。実話を元にした映画だし。マフィアが小銭稼ぐところもホントだったんだろう。 エンディングではレフティの最後の一言を噛みしめてちょっとじんわり。しかし本当に6年なんて経ったのか?!時間経過があいまいすぎる。ドニーがレフティと過ごした時の長さがあるからこそ、あのセリフが生きてくるのに、どう見ても6年経ったとは思えなくて泣けなかった。お気楽映画ならいくつ粗があってもそれほど目立たないが、真剣なドラマだとかえってそれが目立つ。作り方によっては名作なったのに惜しい。 |
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