クラシックコンサートへの誘い
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コンサートに出かける準備
- クラシックコンサートに行くのに特別な服装は必要ありません。カジュアルな服装で十分です。しかし、ちょっとおしゃれをしていくのもリッチな気分になれていいかもしれません。(ガラ・コンサートといわれる場合は、正装が義務づけられていることがありますので、注意してください)
- 夏のコンサートは、良い響きを保つためにホール内の湿度が上がらないよう冷房を強めに入れていることが多いので、上着など1枚羽織れるものを持ってくといいでしょう。外の気温だけをみて薄着をしていくと、寒いこともあります。
- もしコンサートで演奏される曲のCDなどがあれば、事前に聞いておくとより楽しめると思います。特にいくつかの楽章で構成されるクラシックの場合は、その構成が把握できます。しかし、あまり聞き過ぎても逆にイメージが固まり過ぎて駄目かもしれません。
いよいよコンサートへ
- チケットを忘れては、どう言い訳しても入れてはもらえませんので、よく確認しましょう。
- 会場へは余裕をもってちょっと早めにいきましょう。会場で配られるパンフレットをゆっくり見るのも楽しみですし、いくつの楽章で構成されているのかを把握するのにもいいでしょう。
- もし開演に遅れた場合は、すぐに客席には入れません。他のお客さんや演奏の妨げになるからです。受付の人が、楽章の間か曲の間に入れる時を案内してくれるので、それまで待ちましょう。
また、その場合でも特に楽章の間の時は一端入り口に近い席に座り、曲の間や休憩時間になってから自分の好みの席に移動しましょう。楽章の間に客席内をあまり歩いていると、演奏の妨げになります。これは指定席の場合も同じです。
- 座席のスペースは限られていますので、あまり大きな荷物は客席内へは持ち込まないようにしましょう。もしクロークがあれば預けましょう。
また、冬期間のコート類もクロークがあれば預けましょう。客席ではできるだけ音を吸収するものがないほうが、いい響きで聞くことができます。
- 客席内はたばこはもちろん、飲食も禁止です。特に会場の自動販売機などで売られているジュース類を客席内に持ち込んではいけません。演奏中に空き缶などが転がると客席内に響きわたり迷惑がかかります。ホワイエ(ロビー)などで飲みましょう。
- 携帯電話、ポケットベル、アラーム時計など音のするものは、必ずアラームスイッチを切りましょう。演奏中に鳴ると、せっかくのコンサートが台無しになってしまいます。
また、演奏中のお喋りも禁物です。感想などは休憩時間や終演後にゆっくりと話しましょう。
- 座席の前後幅は狭いところが多いです。自分が座っている列の奥に入る人がいる時は、足を席に寄せて通してあげましょう。できれば立って通してあげるとスマートに見えます。
もちろん通してもらう人は「申し訳ありません」の一言も忘れずに。その場合たいてい譲ってくれる人にお尻を向けて通りますが、これは外国では失礼にあたります。向き合って挨拶しながら通してもらうようです。
- クラシックのコンサートでは拍手のタイミングが気になります。一般的にクラシックの曲はいくつかの楽章で1曲に構成されていますので、全ての楽章が終了してからが礼儀となっています。楽章の「間」も大事な音楽なのです。だからと言って、演奏に感動して楽章の間で拍手をしても間違いではありません。
また、小品がいくつか続く場合は、1曲毎でも小品全てが終わってからでも、どちらでもかまいません。いずれにしても、演奏者や指揮者を見ているとなんとなくタイミングは分かるものです。
- 休憩時間になったら、できればホワイエ(ロビー)に出て、緊張をほぐしましょう。
ホールによっては、バーコーナーがあってコーヒーだけではなくビールやワインなどのお酒類も出すところがあります。しかし、飲み過ぎて眠ってしまわないよう気をつけてくださいね。
- 休憩時間のトイレは結構混み合います。特に女性側は混み具合が大きいので、後半に遅れないよう時間に余裕をもって行きましょう。
- コンサートが終了したら、素直な感動を遠慮なく拍手に込めて演奏者に送りましょう。演奏者はその気持ちに応えて、何度も挨拶に出てくれますし、アンコールもしてくれるはずです。
以上、クラシックコンサートのマナーや楽しむためのヒントを掲載させていただきました。
これはほとんど私の経験に寄るもので、中には当てはまらないこともあるかもしれません。
しかし、クラシックコンサートを堅苦しいからとか、よく分からないところが多いからと敬遠せずに、
気軽に足を運んでくれるようになればと願って掲載したものです。
どうぞ、素晴らしい感動を与えてくれるクラシックコンサートに、みんなで行きましょう。