私は今回、歌舞伎を生で見るのは初めてでした。テレビで見るのとの違いも感じ、とても面白かったです。この後、市川団十郎さんが白血病で倒れられたことは、迫力のある舞台を見たばかりだったので、とても驚きました。
「碁太平記白石噺」は、禿がとてもかわいかったです。田舎娘の信夫が、話す様は、滑稽でもありましたが、必死でかわいらしくもありました。それに対して姉の宮城野は、しとやかで美しく、芯の強い感じが印象的でした。
「勧進帳」は、新海老蔵の富樫の颯爽とした姿と、凛とした声がとても素敵でした。弁慶は気迫に満ちていて、勧進帳の読み上げも迫力がありました。富樫との台詞の応酬は、テンポがよく、緊迫感がありました。義経が弁慶に手を差し伸べる場面は、二人の深い絆が見えたようで感動的でした。
「魚屋宗五郎」は、私は今回の演目の中で一番好きでした。宗五郎が酔っ払っていく過程や、その後の言動などが面白かったです。可笑しさの中にも常に悲しみが見え隠れするのもとても切なかったです。邸で、昔は家族みんなが笑って暮らしていたという場面では、胸をつかまれるような気持ちがしました。
長い時間座っていた為大変疲れましたが、とても楽しかったです。ひとつ残念だったのは、席から花道が見られなかったことです。また機会がありましたら参加したいと思います。(RーT)
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