今日も雨が降っている。
梅雨だからといって降りすぎだろとおもいながら、神楽は一人、傘を差して歩いていた。





『やっと総悟に会える』



神楽の手にはスーパーの袋が二つ。

今日は総悟が2週間ぶりに家へ帰ってくる日だ。
普段ならこんなに長くはかからないのだが、京の攘夷志士によるテロだかなんだかの事件のため急遽出張となったのだ。
それでも、2週間で終らせてしまった総悟は凄いと、先程すれ違ったゴリ・・・もとい、近藤が言っていたのを思い出した。


『久しぶりに総悟に会える』


陵刀の帰宅を一番喜んでいたのはやはり神楽だった。
折角の帰宅に撞直が寺子屋の宿泊学習とやらで不在なのは残念では有ったが、コレもチャンスかなと、
今日はわざわざいつはの世話を銀時に頼んできたし、久々の二人きりの夜だ。
ちょっと甘えてみてもいいかな・・・・?

「うわぁ〜!もう、と、とりあえず家に帰るネ!」

自分の考えに恥ずかしくなり、神楽はつい叫んで走り出した。


大分慣れた仕草で鍵を開け、家へと入る。
すぐさまキッチンへと立ち、神楽は元気の出る料理を…とスーパーの袋から材料を取り出した。















「帰ったぜー」

「あ、おかえりアル」

「ただいま」


総悟は部屋に入った途端、荷物を放り投げ、キッチンに立つ神楽へと抱きついた。

「わっ、あ、あぶないダロ!」

「わりィ。でもコッチも危ねぇんでさァ」

神楽不足でくらくらする、と吐いた総悟の腕に力が入った。
神楽は無言のまま抱かれていたが、しばらくすると自分の腕を総悟の腰に絡めてきた。


「撞直といつはは?」

「トーマは宿泊学習で泊まりネ。いつはは・・・銀ちゃんに預けてきたアル」

「じゃあ、二人っきり?」

「…ぅ」


総悟の『二人きり』という言葉につい顔を赤らめてしまう神楽を見て、総悟は微笑んだ。


「そ、それより疲れてるんでショ?!ご飯できる前にお風呂でも入って来るヨロシ!」

「へぇへぇ」

総悟は神楽に言われたとおりお風呂に入るため脱衣所へと向かった。

「あ、覗くなよ?」

「だ、誰が覗くネ!!!」

真っ赤になって怒る神楽がかわいい。
久々に実感する我が家の安心感に、総悟は笑みをこぼした。












「神楽ー?飯にしねェのかィ??」

風呂から上がり、ラフな格好に着替えてキッチンに訪れたのだが神楽の姿が見当たらない。
リビングのテーブルにはすでに夕飯の準備がされてある。
見たところ今日は和食のようだ。

「神楽?」

次々と神楽が行きそうな部屋の扉を開けてみるが、その姿はどこにも見えない。

「あとは…ここだけ?」

残る一つの部屋は自分達の寝室。
ざっ、と戸を開けて部屋に入ると少々ひやりとした空気が肌を触った。

「…?」

見ると縁側にでる戸が開いていた。


「神楽」

「あ・・・ゴメンアル」

「や、別に。どうかしたかィ?」

「雨…やんでたから」


そう言って縁側から外を眺めている神楽を見て総悟は少々黙り込んだ。


「・・・そーご?」

「神楽、飯食いましょう。せっかく作って貰った飯が冷めちまう。」

「そーネ」

二人はリビングに向かった。







「…おいしい」

「ダロ?」

にかっと笑う神楽を見て、胸がドキッとした。

「これ、結構自信作アル!ジミーに教えてもらったネ」

「あ、そういわれると屯所で食った味だなぁ。美味い。」

「マジでか!!?」

ただ正直に感想を言っただけでこんなに喜んでくれる。
それがただ単に嬉しかった。


「ご馳走様でした」

「お粗末さまでした」

神楽手製のご飯を完食し、総悟は茶の間の座布団へと腰掛けた。。
神楽はいつもの如く総悟のためにコーヒーをいれる。

「ほい」

「サンキュ。・・・新婚ときみてェ」

「な、何言ってるネ!!」

顔を朱に染めて思いっきり声をあげる神楽。
総悟はすかさずその神楽の手を取り、自分のほうへ抱き寄せた。

「ぶ」

「なぁ、食後の運動しやしょう?」

「は…」




気づいたときには神楽は総悟に唇を奪われていた。
総悟の舌の緩急がついた動きが、自分を興奮させる。

「そ・・・ご」

「寝室、行くかィ?」


ぼんやりとした視界のなかに、総悟の微笑が見えた。

こくん
と、神楽が軽くうなずくと総悟は神楽を抱き上げ寝室へとむかった。











「神楽、もしかして欲求不満?」

「なっ!!!」

服を全て脱がされ、ベットに横にされている神楽に総悟は真顔で言葉をかけた。

「ん〜、だって毎日ヤってるくらいなのに2週間もヤらなかったからねィ」

「なにいって…あっ」

言葉を発している最中に、胸に刺激を与えた。

「もしかして…一人でやってた?」

「そ、そんなこと・・・」

「あぁ、俺がヤってあげないと感じないとか?」

「・・・っ!!!」









「図星?」





総悟は手を神楽の下半身へと伝わせた。

すでに湿り始めている溝をそっとなぞると、神楽はびくりと動いた。

「神楽」

「そぅ・・ごぉ・・・・」

「もっと、名前よびなせェ…」

「そう・・・」


徐々に深くなる口付けに眩暈を感じた。

総悟は神楽の中心に這わせた指をそっと往復させると、微妙な強弱をつけ始めた。

「ふぅん・・・っ!」

「久々だから…感じやすくなってんのかィ?」

「…っは、そぅご・・イ・・」

「大丈夫、イきなせェ」


総悟の言葉に神楽はぶるりと身体を大きく撓らせた。

「いつもより早ェ・・・」

「…るさ.....」

「ほら、もうびしょびしょですぜ」

総悟が手をやるとそこは先程達した所為もあって、何なりと指を滑り込ませることができた。

「ぅわ・・・っ」

「すぐ気持ちよくなるから」

くちゅくちゅと淫らな音をたてながらどんどん総悟の指は奥へと進んでいく。

「ふぁあ・・・っ」

「神楽ァ、ココ好きだよなァ」

「ふぅ・・」

顔を赤らめ、目には涙を浮かべ耐えている神楽の姿を見ているうちに総悟は悟った。

「我慢できねぇ」

「へ・・・」

総悟の言葉に顔を上げると、その表情は紛れもなく真剣だった。

「ワリィ、神楽。あんまり慣らさせてあげられなかったけど…もう挿れるから」

「え、ちょ、ちょっとま・・・」

ずん、と、秘部に固く熱いモノが当たるのがわかると神楽の身体が強張った。

「・・・力抜きなせェ」

「・・・っ」

こくんと神楽がうなずくと総悟は勢いをつけて一気に突いた。

「あぁ・・っ」

神楽の甲高い声が寝室に響いた。

「かぐ・・っ」

「そぅ、ごぉ、も、もっと、もっと!」

「か、ぐら」

神楽の極めて珍しい台詞に総悟は一瞬動きを止めた。

「そうごぉ・・ぉねがいだから....もっと」

自分の下の好きな子が涙目で上目遣いでそう言ってきて興奮しない男はいないと思う。
その、神楽の台詞でまた自分のソレが質量を増したのがわかった。

「ふぁ・・、な、何で、おっき・・・っ」

「・・・、あんま煽んな・・っ」

そう言って総悟は神楽の腕を自分の首へ回した。

「動くから、ちゃんとつかまってなせィ」

「ん・・・っ」

何度も角度をかえられ、より奥深くまで突いた。

「そうご・・・もっとぉ」

「…ご希望のままに」













二人が気が付いたのは翌日の午前4時で、外にはうっすらと太陽が覗いていた。

「…腰痛いアル」

「・・・昨日の神楽がすっごく大胆だったんだもんでね。我慢なんて出来るか」

「う・・」

「さ、今日も仕事なんだし、二人で風呂でも入るか」

「連れくヨロシ」

「はいはい」


総悟が神楽を裸のまま抱き上げ、浴槽へと向かう。

「ネェ、総悟」

「んぁ?」

神楽は口を総悟の耳に近づけ、内緒話をするような小さな声でぼそぼそと話した。




「昨日.....ありがと」

「え?」


「よ、よかったアル・…」


真っ赤になって俯く神楽を見て総悟は何のことだかとやっと察しがついた。

「そ?俺のテクニックもまだまだ未完成だから、次までにはもっと旦那に色々伝授してもらいまさァ。」

「〜なっ!!!」



がばっと神楽が顔を上げると、総悟は簡単に呆気にとられている神楽の唇を奪ったのだった。












おかえりをあなたに








アトガキという名のイイワケ
前ジャンルの文章変換してみました文。
28歳と24歳ってむずかしい・・・。それなりにそごたんも忍耐力があるお年頃だよね???
そごたんは銀ちゃんに色々教わっているとイイナという最後の台詞。
お勉強会とか、してたら、萌える!
20061217