バセドウ病の方へ: 夏の注意事項
暑い夏は、バセドウ病(甲状腺機能亢進症)の方が最も苦手とされる
季節でもあります。
バセドウ病のように甲状腺ホルモンが過剰に分泌された状態は、体の
代謝が亢進した状態 ― 脈がはやくて体温が上昇して、汗をたくさん
かいて、いわばマラソンをしているような状態です。
お薬などで治療して、甲状腺機能がコントロールされている方は心配
ないのですが、甲状腺ホルモンが多い方は、普段よりも早く疲れます。
また、熱中症や脱水状態になる危険性が高まります。
ほてった身体を冷やして、水分・ミネラル分の補給が大切ですが、
この時、甘い清涼飲料水(コーラ・ジュースなど)を大量に摂取すると
バセドウ病のような甲状腺機能亢進症の方は周期性四肢麻痺という
病気になる可能性があります。
この状態になると、体中の力が抜けて歩けなくなり、生命の危険を感じて
救急車を呼ぶ方もいる程です。また、なぜか女性より男性に多い傾向
があります。この症状が出たら放置せず、直ちに医療機関を受診して
ください。
甲状腺機能亢進症の方は糖尿病にもなりやすく、喉が渇いたからと
いって甘い清涼飲料水を大量に摂取することは避けてください。
アルコール摂取も、脱水状態や頻脈になり易いため控えてください。
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