KIJIMA製パワーフィルター
エアードラム

スクーピーに対応のパワーフィルター

スクーピーに対応したパワーフィルターはZOOMER用の物が使用可能です。
メーカーの保証は有りませんが以下の物が使用可能だと言われています。

  • KIJIMA製パワーフィルター(ZOOMER用)
  • KIJIMA製エアードラム
  • K&N製パワーフィルター

今回はその中のKIJIMA製エアードラムについて書いていこうと思います。

エアードラム

キット内容
KIJIMA製のエアードラムはZOOMER用としか書いていません。
基本構造は同じなのでスクーピーやスマートディオにも使用可能です。
しかしメーカーの保証は有りませんのでくれぐれも自己責任で。
普通のパワーフィルターが3000円前後なのにこれは8600円もします。
取扱説明書が付いてますが解りにくい上にてんで的はずれなセッティングが書いてあります。

ノーマルのエアークリーナーには3カ所の取付が有ってそれが普通のパワーフィルターが使えない原因でもあります。
どうも環境対策でオイルなどが外に出ないようにフィルター内でエアーを循環させているらしいです。

さてなぜパワーフィルターなんか使うのか?と思うでしょう。
そこでこれを使う利点と欠点を紹介します。

利点

  • 吸気が多くなり多くの混合気をエンジンに送り込むことでパワーが上がる。
  • ノーマルエアークリーナーが無くなるのでカメレオンファクトリー製のリアサスペンションに交換可能になる。

欠点

  • 吸気音が大きくなりうるさい。
  • エンジンへの吸気の集塵効率が下がるので小さいチリなどがエンジン内に入る恐れがある。
    (エンジン寿命の低下)
  • セッティングが難しく、間違えると最悪エンジンを壊す。
  • 雨の日に調子が悪くなる(事がある)

と欠点ばかりが目立ちますがそれを払拭するくらいのパワーを与えてくれるのがパワーフィルターです。

エアードラムは通常のパワーフィルターとは違い雨天時に吸水しないようにカバーの中にフィルターが有ります。
内部フィルター
ですので雨の日にあまり神経質になることはないと思います。
内部はというとこんな感じになってます。
取り外し状態
本邦初公開?エアードラムの内部です。
なぁ〜んだ〜って感じですか?
取り外してエアーで洗浄も可能って感じなんでしょうか?
この隙間から二次エアー吸うと思うんですけどね〜
気にするほどじゃないんでしょうか?
グルーガンでコーキングしてやろうかな?(笑)
3.2mmのリベットで留めると良いかも?
逆転の発想で良い感じにパワーフィルターにカバーを付けたという感じですね。
このスタイルはイカします。

 

エアードラム取付

必要な物

  • メインジェット(MJ)
    ノーマルキャブレター用(ケイヒン・全ネジ・大)#80,82,85,88,90
    チューニング状態に応じてセッティングするので多いほど可であるが
    有る程度絞り込む事も大事である。
    まず#90というのは濃いがマフラーによって異なるのでいろいろ情報を集めてください。

ちなみにメインジェットの目安としては以下を参考にしてください。
ちなみにプーリーなどは吸排気関係にはさほど影響しませんので顧慮してません。
取り扱い説明書にはノーマルマフラーの場合#95と表記されていますが濃すぎて走りません。

  • ノーマルマフラー >#80〜85
  • 社外マフラー >#82〜90

ちなみにノーマルは#72が付いています(ズーマーは#75)

  • ネジ数本とワッシャ
    M6×15〜20mm2〜3本(たぶん足りないので)とワッシャ。
    M4×12mm(ステンレスが望ましい)キャブ下皿用(交換する場合)

 

必要な工具

  • プラスドライバー(エアクリ取付、取り外し)
  • マイナスドライバー(MJ、エアクリ取付、取り外し)
    以外と小さい(薄い?)物でないとメインジェットが回せません。
  • 10mmレンチ(エアークリーナー取り外し)
    T字レンチかテンションバー付きラチェットレンチが望ましい。
  • カッターナイフ(パイプカット)
  • ラジオペンチ(パイプ取付、取り外し)

ドライバーですが長い物と短い物があると便利です。
あとM×15〜20mm位ボルトとナットが2〜3本あると良いです。
取付ネジはたぶん足りません。
キャブレターの下皿にM4×12mmのネジ三本は真鍮なので交換した方が良いです。
ステンレスかスチールの+ネジと取り替えましょう。

準備作業

まずはメットインを外します。
カウルは外さなくても作業できます、邪魔だな〜と思う人は外しましょう。
私は支障になりませんでした。

そしてエアクリーナーを外します。
カバーを先に外しても良いでしょう、インテークを外す際にはカバーを外すして行うと楽です。
エアクリーナーは本体に二個、泥よけに一個ボルトがありますので10mmのラチェットなどで外します。
ノーマルエアークリーナーにつながっているパイプをすべて取り外します。
エアークリーナーからどこへも繋がっていないパイプはそのままでもOKです、使いません。
エアークリーナーとキャブレターの間のエアーインテークも取り外します。
取りにくいですが回してからマイナスドライバーなどを使い取り外します。
あとでこれにエアードラム本体をを取り付けますので無くさないように。
東京パーツさんではインテークの短い物を1200円で販売されてるみたいです。
これを使うとメインジェットを下げる必要が有ります。
しかし5cmほど短いのでエアークリーナーの飛び出しを抑える事が出来ます。
K&Nのフィルターではかなり他のフィルターも大きいので効果があると思われます。
エアードラムの場合はステーAが干渉して少し難しくなるかも知れません。

そしてこの得体のしれない小さな物は外さないで元に戻します。
右の太く短いパイプは外してください、ここに小さなフィルターを取り付けます。
これは別にメインジェット交換の後でも構いません。

メインジェットの交換

メインジェットの交換はキャブレターを取り外して行います。

赤い矢印の二つのネジを緩めると簡単にキャブレターを取り外すことが出来ます。
出来る限りこのネジを緩めてください、特にインテークは外れにくいので。
いろいろワイヤー、パイプが付いてます、少し難しい様ならキャブの前下にあるホース二本を取り外します。
少しクーラントが出ますが飛び出すことはありません。
写真右のインテークを取り去るとエアークリーナーと取り外せます。
インテークの左になにやら変なパイプが有ります、その間にある蛙の手様な部分は切り取ると良いと思います。
(黄色い矢印の部分)
インテークの取り外しが難しい場合はマイナスドライバーなどでこじるのも良いと思います。

これが下皿を外した状態です(下から見た状態)
真ん中にあるのがメインジェットで隣がスロージェット、パイロットジェット?になると思います。
ここではメインジェットをマイナスドライバーで緩めて外し交換します。
メインジェットは真鍮なのでナメたり、割ったりしないように慎重に。
以外に細いマイナスドライバーで無いと入らないので注意が必要です。
下皿を外すとガソリンが出ますので気を付けてください。
メインスイッチは必ずオフにしてタバコなどは厳禁です、静電気にも気を付けてください。
ほとんどの場合#85のメインジェットでOKだと思います。
気になる方は#88、90からお試しを。
下皿のネジは真鍮ですのでなめる危険性が高いので慎重に作業してください。
ネジを緩めたら交換するようにしましょう。
もしなめてしまった場合はラジオペンチなどでつまんで緩めるなどする他に方法は無くなりますので。


そしてステーA(写真の物)を仮に取り付けます。
ステーは後の方が良いかも知れません。
このステーの穴に短いステーBを取り付け?ます。

キャブレターの上部とエンジンヘッド辺りにあるパイプからエアードラムのインテーク部分にある小さいパイプに繋げます。
繋げるときは分岐の白いプラスチックの物を使います。
このエアードラム側は非常に弱いので取り外してそのまま分岐を差し込んだ方が安心できると思います。
これはメーカーの推奨では無く私個人の意見です。

小さく短いパイプが取れたので分岐をそのまま入れました(笑)
実はこの本体思い切り引っ張るとたぶん取れます。
インテークの広がった部分を締め付けているだけなので。
余裕があればコーキングやゴム用接着剤などで上側だけでも固定すると良いかも知れません。

このパイプ意味あるんだろうか?
もう一個小さいエアクリ付けて直接キャブにフィルターを付けたいくらいですが・・・
一応エンジンが掛かっていると風が吹き出すのでクリーナーへ入れるのが環境には良いらしいです。

ここで一通り取付が終わったらメットインは付けないでセンタースタンドを立ててください。
危険防止の為に一応センタースタンドをロックしてください。
そしてガソリンをキャブレターに送るためにメインスイッチを入れます。
キャブレターにガソリンが入るのに20〜30秒程度掛かりますのでその後セルでエンジンを掛けます。
アイドリングが安定しないようで有ればキャブ右にあるアイドリングアジャスターのネジを締めてアイドリングを少し上げます。
スロットルをゆっくり開けてエンジンの回り方を探るように全閉、1/3、半分、全開と開けます。
問題ないようで有ればMJのセッティングはこの辺りで問題ないといえます。
開けると失速するようで有れば薄く、もたつくようなら濃い可能性が有ります。
基本的にズーマーやスクーピーは濃いと走らないと言われています。

そしてすべてのバンドを締めて、ステーB(短い)を留めたら最後に泥よけステーを取り付けます。
M6のネジを使用します。

たぶん付属のネジを使うんでしょうけど、私は持っていたM6ボルトで留めました。
というかネジ付いてた??
クリーナーボックスのはちょいと長いです。

一人で作業したので写真がすごく少ないです・・・申し訳ない。


外観はこんな感じになります。
インパクトは有りますね、あとはアルミボディにネジの錆が気になるところです。
一応ブローバイの関係でオイル吹き返しで汚れが貯まって垂れてくるかもしれないですね。
規定上のオイルを入れるとノーマルエアークリーナーにも貯まるの注意しましょう。

セッティングとインプレ

同時にハイプリと交換したために効果のほどを確かめるのがちょっと困難ですが。

気になる吸気音ですがマフラーほど、うるさくはないですね〜
思ったよりも音は静かです。
2ストの様にリードバルブの音がしないのでヘッドバルブの音は意外に静かと言えます。
かといってノーマルマフラーの音よりも若干大きな音がします。(75〜80dBくらい?)

作業としては慣れている人なら1時間ちょっとで終わると思います。
使用工具にもよりますが電動工具が有ればそれなりに楽で早く済みます。
あとキャブレターの下皿のネジはかなり弱いので必ず交換した方が安心できます。
私は偶然にも100円均一のネジセットの中に同じネジが有ったのでそれを取り付けました。
ネジはナメないように「押す力7:回す力3」くらいで回すと良いでしょう。
あとネジの大きさに合わせたドライバーを使用するのもナメないコツです。

気になるMJのセッティングは#80〜85という感じでしょうか。
濃すぎると走らないという話を良く聞きます。
#90は明らかに濃いという事です。
マフラー交換してもスクーピーなら#88止まりでしょう。
くれぐれも薄すぎると焼き付きの原因になりますので気を付けてください。
最終判断はプラグのやけ具合です。
きつね色に焦げているならOKです、白っぽい場合は薄い可能性があるので2〜3番手上げてください。
プラグを焼くときは高回転でしばらく回してすぐにエンジンを切る。
よってこの方法でセッティングする場合は必ず大きな番手からセッティングしましょう。

肝心の効果ですが今のところトルクが出たと思うことは有りません。
マフラーとの相性とセッティングをまだ煮詰めていないので何とも言えませんが。
メインジェットの交換に非常に手間取るのでなかなか簡単にいきません。

今後のセッティングに期待!!(笑)