拝啓
 みなさんが卒業してから早くも1年半が経ちましたが、お元気ですか?卒業式の翌日に突然警察がやってきたり、学校にテレビ局や週刊誌がやってきて、大騒ぎになり、みなさんを始め、保護者の方や学校関係者には大変迷惑をかけてしまったこと、大変申し訳なく、今でも心苦しく思っています。
 当時は何が何だかよく分からないまま事態が進んでゆく中で混乱していましたが、事件の真実がニュースや週刊誌に載った内容とは全然違う内容であることを明らかにした(当の本人から警察や検察に、『これは事件ではなくて、私は訴える気などない』という書類を提出、後で秋山高校にも『事件の内容が間違いで○○先生や××先生に嘘の内容を話して申し訳ない』という手紙を送りました。(逮捕になる法令違反は断じて無いことの証明)結果、警察での取り調べが長びいたものの、不起訴処分として裁判になることもなく(裁判にならない⇒無罪)そのままうやむやにされてしまいそうになりました。事実でないことをさんざんヒドい調子で報道され、懲戒免職にまでされてしまったことを考えると、警察や検察はずるい方法で逃げようとしていると思いました。
 その後、事件をでっち上げた者(彼女を脅して「無理矢理強姦されたと言え」「ストーカーされたことにしろ」などと具体的に指示し、週刊誌や警察に事件を持ち込んだ者)を特定して検察庁(国)も被告として今年7月3日に千葉地方裁判所松戸支部に訴えました。(事件に関与している読売を除く各新聞の7月4日朝刊に載りました。)その後も再度夕刊フジや週刊ポスト、テレ朝のスーパーJチャンネルとかに出ましたけれど、何かイマイチというところです。やはりマスコミは面白おかしくしか報道しないですね。
 懲戒免職の処分取り消しの第三回口頭審理が来週火曜日11月27日に千葉県人事委員会(千葉県庁内)で13:30から行われます。時間がある人は是非来てください。今回は△△先生、卒業生のお母さんが証言をします。前回は□□校長先生(今は千葉県********センターの次長をなさっています。)が県側の証人として来られましたが、敵側の証人なのに、随分と優しい言葉で話していただけました。しかし、教育委員会は一切の事情を考慮せず「生徒とつきあうことだけで万死に値する」(クビで当然)という態度です。いろいろな事情、生徒側の気持ち、家庭の問題などを全部見ないフリを決め込んで自分たちの行った処分を押し通そうとしています。最近の「教師の事件が多くてけしからん」という風潮に押されて「私たちは厳しく処分したからきちんと仕事してますよ」とただ言いたいだけなのだと思います。教師の一人がクビになろうが、生徒の一人が退学しようがどうでも良いと思っているのでしょうか。次回の審理でその辺を話せたらと思っています。あの頃は、高校を卒業できないだけならまだしも、それ以上の事情があって、何とかしなければならないと焦っていました。教師は学校で見える範囲の生徒のことだけを見ていれば良いと言う人もいます。教師としてできる範囲を超えたら諦めて手を引けということです。悪く言えば、『手に負えなければ見捨てろ』ということです。ある意味正しいのかもしれませんね。自分にできる範囲を(教師の仕事を)超えて頑張った結果がクビですから。
教師としてやりすぎと言われればそうだけど、人として恥ずかしいこととは思いません。
 今は、コンピュータのエンジニアを経て**********とかのこと)のエンジニアとして暮らしています。教員をクビになって、さて何をしようかと思ってしまいましたが、自分の力を必要としてくれる場所があるだけ幸せなのだと感じました。もちろんこの歳ですから、何もせずに雇ってくれるほど甘くはありませんでしたよ。コンピュータ関係の勉強をして資格を取ったり。フリーターでは老後が心配な年齢なんですね(^_^;)。みなさんもこの先転職・就職などの機会があるかと思いますが、何でもいいですから自分の力になる資格取得や勉強をしてくださいね。どんな優れた人でもこの就職難で人が殺到する中、書類で落とされてしまいます。面接までこぎつけたら、○○高校で教わったように挨拶と礼儀ですよ。大きな声で自信を持って自分のできること、やりたいことを話せたら、きっとうまくいくことと思います。『いつまでもあると思うな親と金』という諺がありますが、困難に出会う前に自分で立てるだけの力を付けておくことはこんな世の中だから絶対に必要です。たとえ自分がしっかりしていても会社がつぶれたり不景気で解雇されたりすることもあるんですから。逆風に負けないという意味では今回のことで少しは自信がつきました。それでも採用試験で何度か落とされてヘコんだりもしましたけれど…。
みなさんも頑張ってください。何か力になれることがあれば、言ってくださいね。
 とにかく、この不当でやり過ぎな免職処分の撤回に向けて今は頑張っています。当の彼女は自宅に帰り、話しは振り出し(事件当時と同じ)に戻りました。残念ですが、しかたがありませんね。誰もが自分のことを精一杯やってるのならそれで良いと思います。
 以前、卒業生のみなさんにしていただいた署名を提出しましたが、教育委員会は難癖をつけて認めようとしませんでした。そこで新しい内容で作成して再びお願いしています。内容に賛同していただけたならどなたでも結構ですので、よろしくお願いします。急なことで申し訳ありませんが、11月24日くらいまでに投函していただけると大変助かります。
 これから冬に向かい随分寒くなってきましたが、健康に気をつけて風邪などひかないようにしてくださいね。末筆ながらみなさまの健康と活躍を祈っております。
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 2001年11月19日
                                 
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