2 無理やりドッキング
ネーミングには新鮮さが必要だ。そこで手っ取り早い方法に、無理やり何の関連性もない言葉をくっつけるというのがある。

これは何も新しい方法ではない。あのノーベル賞作家の大江健三郎もやっている。
彼の小説の題名に「同時代ゲーム」というのがある。今でこそ大江には「新年の挨拶」とか「僕が本当に若かった頃」なんて平凡なものもあるが、若いころはなかなか凝ったタイトルをつける作家だったと思う。「見る前に跳べ」とか「洪水はわが魂に及び」とか、なかなかいい。

話をもどすと、「同時代」に「ゲーム」をくっつけるなんて、ちょっと思いつかない。これが受けて、「家族ゲーム」という映画が作られたりした。

この手法を成功させたのが、「駅前留学」のNOVA。だれが「駅前」と「留学」をくっつけることを予想しただろう。
「駅前」に「留学」したいなんて誰も思わない。そもそも「留学」というのはもっとドラマティックで、夢があって……という「留学」の持つプラスイメージを「駅前」という言葉で全否定した。
もともと「駅前」というのは、「駅前旅館」とか、「○○駅前歩いてスグ。××不動産」のイメージなのだ。
身近な言葉、それも反対のイメージのついた言葉どうしを使ったネーミングでこれまでにない新しいイメージを作るパターンである。

ただ「お茶の間留学」までくると、悪乗りか。
つづきをよむ?