今晩は、始めましての方は始めまして、自分は青大将と申します。
まだ荒削りですがどうぞ読んでみてください。

第0話(プロローグ)


Written by 青大将(藤木 高志)


「何度言ったら判るのだ!!被疑者を無傷で捕まえろと!!」
初老の制服を着た数人に一人の男が怒鳴られていた。
「まあ…成り行きということで…」
男は苦笑しながら答弁をした。
それを聞いた一人は
「これで何人目だ…病院送りにしたのは…両手の指の数より多いだろう…。」
とぼやいた。
「まあ…警察始まって以来の問題児だ…このほかに捜査車両を2台大破させているし」
とぼやく人物もいた。
「藤木巡査部長…今回のことに関して何か弁護の余地はあるか?」
その質問を聞かれると男は、はっきり答えた。
「反省はしています…しかしやりすぎだとは考えてはいません。
 第一殺人犯に人の痛みを判らせるのは一番良い方法かと思います。」
制服を着た男達は驚いた顔をしたが、今回の処分に関しての結論は出たようだった。
「藤木巡査部長…処分の内容は追って報告する…職務に戻りたまえ」
そう告げられると藤木は敬礼をして、部屋から出ていった。

「藤木、ついに懲戒免職か?それとも離島の駐在所に送られるのか?」
同僚の冗談に藤木は苦笑しながら答えた。
「そうはならないが…多分此処からは異動になると思うぞ。」
藤木の答えに同僚警官は毒を吐いた
「お前の行く先々で上司が胃潰瘍になっているんだよな…今度はどんな病気で泣かせるんだ?」
藤木はぐぅの音も上げられなくなったのは言うまでもなかった。

そのころ、会議室のなかでは藤木の処分が決まろうとしていた。
「あの男は成績がいいが問題が多すぎる…この際辞めさせたら…」
「いやいや…遠くの駐在所に島流しに…」
さまざまな意見が出たが結論は纏まらなかった。
「そうだ…いいところがある…海鳴署に移動にしよう。 」
「そうだそれがいいあそこならあいつも大人しくなるだろう。」
こうしてお偉方の会議は終了したのであった…具体的の解決方法がないままに。

数日後、警察署の掲示板には一通の辞令が張り出されていた。
「辞令 藤木高志巡査部長 ○月×日をもって海鳴警察署刑事課に異動を命ずる」
藤木はそれを見て
「また盥回しか……」
とため息ついた。

プロローグ〔完〕






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