サードインパクト発生中、 「レイ!待ってくれ!」 「駄目、碇君が呼んでいる」 レイは宙に舞い上がった。 全ての人間が変化したLCLが集結している。 LCLの海を漂っている。 「碇君、貴方は何を望むの?」 そして、破局を迎えた。 海岸に、シンジとアスカが横たわっている。 ATフィールドに守られたこの2人以外の人は全て消滅した。 レイは涙を流した。 「・・・ごめんなさい・・・」 シンジとアスカが起き上がった。 「・・・綾波・・・・世界は、どうなったの?」 「・・破滅を迎えた・・・・二つのサードインパクトの発生・・・・・世界はそれに耐えきれなかった・・・」 「これからどうなんのよ」 「・・・・・サードインパクトをキャンセルする・・・・」 レイはシンジに近付き、口づけをした。 「ファースト!!」 シンジは真っ赤になった。 レイは涙を流し、シンジから離れた。 「・・・・・・・碇君・・・・・・」 2人はレイがしようとしていることに気付いた。 「綾波!!!!」 シンジはレイを追い赤い海に走り込んだ。 腰まで水中に入った。 「ぐ」 シンジの行く手をATフィールドが阻んだ。 「綾波!!!駄目だ!!!」 「ファースト!!」 ATフィールドを激しく叩き、シンジの拳は血で滲んだ。 「・・・・・さよなら・・・・・・・」 レイは12枚の翼を広げた。 「綾波ぃ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!」 翼から無数の小さな羽が放たれた。 レイの姿が薄れ、ATフィールドが消え、レイの姿が完全に消え去った。 そして、世界が光に包まれた。 ネルフ中央病院303病室、 アスカはベッドの上で、目を覚ました。 アスカの手には、一枚の蒼白く輝く羽が握られていた。 「・・・・・・ファースト・・・・」 ネルフ本部、通路、 シンジは蹲っていた。 手には、真紅に輝く小さな珠が握られていた。 「・・・・綾波・・・・・」 ネルフ本部、第2発令所、 オペレーター達は目を覚ました。 「・・・いったいどうなったんだ?」 マヤは素早くマギに現状を報告させた。 冬月が司令塔で起きあがった。 「事態の把握を急げ」 「「「はい!!」」」 (サードインパクト・・・・・起こらなかったのか?いや・・・・キャンセルされたのか・・・) ターミナルドグマ、 碇は、起き上がった。 「・・・・・・何故、生きている?」 LCLには、リツコの射殺体が浮かんでいる。 「補完計画はどうなったのだ?」 足音が近付いてきた。 「誰だ?」 シンジがヘブンズドアを越えて最深層に入ってきた。 「・・・・シンジか・・・」 シンジの碇を睨む視線には凄まじい殺気が篭もっている。 「ぐ」 碇は脂汗を滝のように流し後ずさりした。 「・・・・・死ね・・・・」 シンジはATフィールドで槍を作り出した。 ロンギヌスの槍を真似ている。 碇はあまりの恐怖にがたがた震えている。 シンジは碇の胸に槍を突き刺した。 「ぐああああああああああああああ!!!!!!!!!!」 碇の断末魔がターミナルドグマに響きわたった。 シンジは碇が絶命した後、リツコの死体を見た。 発令所、 「マギは、レイがサードインパクトをキャンセルした可能性を68.5%としています」 「そうか・・・・」 「伊吹君、」 「はい」 「これを」 冬月は自分のバッヂとIDカードをマヤに投げ渡した。 「伊吹1尉、副司令代行を命ずる」 「は?」 マヤは、バッヂとIDカードを手に持ったまま硬直している。 冬月は発令所を出ていった。 総司令執務室、 冬月は椅子に座って待っていた。 扉が開きシンジが現れた。 「やはり来たか」 「副司令、貴方にも死んでもらいます」 「まあ、まちたまえ、私まで殺しては、ゼーレを倒す手がかりが無くなる。」 「では、今、全てを言ってもらいましょうか」 シンジは槍を冬月に向けた。 「そのつもりだ」 「東京帝国グループ総会長、皇耕一、彼を味方に付ければ良い。私が言いたいのはそれだけだ・・・それで良い筈だ」 「さよなら」 冬月の胸は槍に貫かれた。