鋼鉄の巨人

序章

帰ってきたエヴァンゲリオン

*「♪帰ってきたぞ、帰ってきたぞ、エヴァンゲーリーオーン。」 ※「♪帰ってこいよ、帰ってこいよ、帰ってこ〜〜〜おいよ〜。」
【箱根・湖尻峠・国道】  シンジとアスカは二人乗り自転車でサイクリングをしていた。 「見ないでよ。」  「見てないよ。」  「見てる!絶対見てる!」  前にいるアスカはシンジが自分のお尻を見てるかもしれないと気になっている。  「見てないって。そんなに気にするんなら、僕が前に乗ろうか?」  「シンジにハンドル握らせたら、湖に落ちそうだから嫌!」  と、その後方からロータス・エランが近づいてきて二人の横に並んだ。  「よお!二人とも仲がいいじゃないか。」  「加持さん、かっこいい車ですね。」
*「エスプリの方がかっこよくないか?」 ※「ヨーロッパも捨て難い。」
 「そいつはありがとう。君達もいい感じだよ。」  「加持さん、次のレストランで待っててくれる?」  「悪いな、これから研究所で急ぎの用事があるんだ。じゃあな。」  一気に加速して走り去る加持の車。  「シンジ、追っかけて!加速装置!」
*「島村ジョーじゃあるまいし。」 ※「ハタ坊だジョー。」
 「無理だよ。お尻が痛くなってきた。」  「お尻って言わないで。」 【芦ノ湖キャンプ村】  アスカは汗を簡易シャワーで流していた。  「シンジ、タオルは?」  「右上の棚に置いてあるよ。」  そう答えた直後、シンジの目が大きく見開いた。  「なんだろう?…山向こうに大きな光が見える…。」  「何が見えるって?」  「人の形をした光…。」 【シンジの自宅・居間】  帰宅したシンジは母ユイから渡された変わった服を試着していた。  「僕がこれを着る事、どう思うの?」  「私達の未来がどうなるのか、誰にもわからないわ。このスーツは将来への希望なの。」  「僕は何に乗るの?」  「人間に乗るのよ。」  「人間?」
*「馬に乗ってみよ、人にも乗ってみよ。なんてな。」 ※「乗ってけ、乗ってけ、も一つ乗ってけ〜。」
 「その昔、コンピュータが建物を埋め尽くしたように、私達の作る人間はとても大きいの。」
*「最初の人間、アダムか?」
 「人造人間エヴァンゲリオン…。」
*「♪ダーク・ロボット迎え撃て、人造人間エヴァンゲリオ〜ン。」