今回の緒言:新世界は大阪にあり ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 時に、西暦2085年。人類は謎の生命体、[魔装機兵]の襲撃を受けた。 敵に対する通常兵器の効果は認められず、国連軍は作戦の遂行を断念、 全指揮権を神兵器管理機関[クーゴ]へ委譲した。 人類の明日を守る為、神兵器アンジェリスが、今、出撃する。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― みんながミサト先生の授業で意見交換を行っている中、一人何事か呟くシンジ。 何をしてるのかと言えば創作小説を執筆中のようだ。 小説を書くのは別に悪い事ではないが、授業中にやるのは流石にマズイ。 「シンジくーん、何を書いているのかなー?」 気が付くと、すぐ傍にミサトがいた。 「あ、いえ、何でもないです。」 「怒らないから見せてみなさい。」 しぶしぶシンジはノートをミサトに渡した。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「ふーん、小説か…でも、今は授業中よ。授業をほっぽいといて執筆と言うのは感心しないわね。 と言う事で、このノートは私が預かっておきます。」 案の定、シンジはミサトにノートを取り上げられてしまった。 その小説のタイトルは[魔神戦記アンジェリス]となっていた。 「えっ、我々がその小説の登場人物に使われているんですか?」 「まあ、中学生ですからね。身近な人間を登場人物に使うのも仕方ないですよ。」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 結局、シンジがミサトからノートを返して貰えたのは数日後の自宅でだった。 「ところで、クライマックスのところから先のプロットがまだ書いてないけど、どうなるの?」 「どうしようか、迷っているんです。大団円のハッピーエンドにするか、衝撃の結末にするか、 それとも夢オチにするか…。」 「夢は現実の続き、現実は夢の終わり。」 「?」 「シンジくんがその小説にどんな世界を描くのかは、シンジくんの自由よ。 だけど、シンジくんが決めなくちゃならないわ。」 果たしてシンジは、この物語にどんな結末を描くのだろうか? ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今回の結言:浪人生の時に新世界に行った事がある。