今回の緒言:さようなら、リツコさん ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 夕方。部屋にいたシンジに電話があった。 「はい、もしもし?」 『そのまま聞いて…。貴方のガードを解いたわ。すぐに本部に来て頂戴。』 「…リツコさん?」 何だかよくわからないが、とにかくシンジはNERV本部に赴き、リツコの研究室に行った。 “いったい何の用だろう…?” ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― リツコは無言のままシンジを連れて地下へ、地下へと潜っていく。 どこに行くんですか?と訊いてみたいけれども、それさえも許さないような雰囲気のリツコ。 到着したのは天井に何かパイプでできた脳味噌みたいな物がぶら下がっている広い部屋だった。 「…ここは?」 「ダミー・プラグの中身の生産工場よ。」 「…ダミー・プラグ?」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「鈴原トウジ君が乗っていたエヴァ参号機をエヴァ初号機が破壊したのは、貴方のお父さんが私に 作らせたダミー・システムのせいよ。」 シンジの脳裏に思い出したくない光景が甦る。 「そして、ダミー・システムを動かすのがダミー・プラグ。人間の考え方のマネごとをする機械。」 リツコはポケットの中で何かのスイッチを押した。壁が徐々に上にせり上がっていく。 「これが、ダミー・プラグの中身。さあ、よく見なさい!!」 壁が上がってそこに現われたのはオレンジ色の水をたたえた水槽。 その中には無数の全裸のレイが浮かんでいた。 思わず鼻血を噴出すシンジ。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― カヲル 「どうしたの、シンジ君?鼻から血が…。」 トウジ 「見慣れんモン見たからな。」 ケンスケ「ま、無理も無いさ。」 リツコ 「あ…貴方達、どうやってここに!?!?!?」 カヲル 「おや、ここは「完結の続き(仮題)」ではなかったようだね。じゃあ、みんな戻ろう。」 カヲル、トウジ、ケンスケはシンジとともに何処へと消えた。 リツコ 「…フ…フフ…アハハハハッ!!」 その時、一発の銃声がターミナル・ドグマに響き渡った…。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今回の結言:もう、何が何やら…