碇シンジ幻想計画

第]]V話 帰ってきた渡り鳥

今回の緒言:こいつぁ驚いたぜ!キリヤマ隊長の「何!」ってぐらいに

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いきなり第16使徒・アルミサエルが出現した。
定位置で回転を続けている光の輪は周期的に分析パターン:青⇔オレンジを繰り返す。
とにかく、エヴァ・チームは三機そろって出撃した。
「さて、楽しませてもらいますよ。」
その様子をNERV本部の待機室から見守るカヲル。
「いい、みんな。しばらく様子を見るわよ。」
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ミサトがそう言った途端、アルミサエルは輪から紐に形を変えて、いきなり初号機に突撃してきた。
しかも、初号機のATフィールドをいともあっさりと貫通してきた。
「シンジくん、避けてっ!」
しかし、避ける間も無く、アルミサエルは初号機の腹部に取り付いた。
「使徒が積極的に物理的接触を仕掛けてくるなんて!?」
初号機の腹部から非常にゆっくりだが、植物の葉脈を思わせる何かが伸び始めた。
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「使徒は初号機との生態融合を図っています!」
「何ですって!?」
「…う…ぐうぅ…や、やめろ…入ってくるな…。」
シンジの苦しそうな声が漏れてきた。
「シンジくん!?アスカ、レイ、シンジくんの救出を…。」
「待ちなさい!零号機や弐号機も生態融合される危険があるわ。」
「じゃあ、シンジくんを見殺しにしろって言うの!?」
『ミサトにリツコもケンカしてる場合!?あたし達はどうすればいいのよ!
 どうすればシンジを助けられるのよ!!』
アスカの悲痛な想いが聞こえてきた。
その時。
「上空にアメリカからのウイング・キャリア侵入!あ、何かが降下しました!」
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青葉の報告に思わずゲンドウは例のニヤリ笑いを出した。
上空から降下してきて大地に降り立ったのは、白銀に輝くエヴァ四号機だった。
そして、四号機が両手に持つ二挺拳銃の特殊弾丸がアルミサエルを初号機から弾き飛ばした。
「いよぅ、シンジ。こんなところで死んじまっちゃァ、つまらねえぜ。」
「その声…ケンスケか!?」
そう、四号機に乗っていたのは旅に出ていた筈のケンスケだった。
「使徒のATフィールド、微弱になっています。」
「ようし、全機、一斉放火!!」
四機のエヴァの一斉砲火でアルミサエルはボロボロになり、殲滅された。
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そして、カヲルは帰宅途中のレイに話しかけてきた。
「僕の知っている君は、三人目だった。だけど、今の君は、まだ二人目なんだろう?」
「そうよ。それが碇くんの‘願い’なんだもの。」
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今回の結言:またしても偶然(それも本家との一致)に超々吃驚仰天!!!