今回の緒言:紐育・華盛頓・市俄古・桑港・加州 さあ何て読む? ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ある日の朝、いつものように一緒に登校しようとトウジがミサト宅にやってきた。 が、いつももう一人いるケンスケが今日はいなかった。 「あれ?ケンスケは?また戦艦の追っかけ?」 「いや、それがあいつ、急に旅に出てしもうたんやと。」 「旅?一体どこへ…。」 はたして、ケンスケはどこに行ってしまったのか? とにかく、これで映像研究会は休止になってしまった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「シンちゃーん、マヨネーズ取って。」 「え?ええ…はい、どうぞ。」 夕食時、ミサトは目玉焼きにマヨネーズをかけて食した。 「うわ…ミサトの味覚はいったいどうなっているのかしらね?」 「何言ってるの?これって結構おいしいのよ。」 「サーモンにちょこっとだけかけるってんならわかるんだけどねぇ。」 “うーん…同じ生活無能者でも味覚がまともな分だけアスカの方がマシか…。” ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「あ、そうだ。近々仕事で一ヶ月ほど家を空けるかもしれないから。」 「一ヶ月もですか?」 「ええ。安心して、加持かオペレーター達の誰かを必ず来させるから。間違いは起こらないわよ。」 「な…誰が間違い起こすって言うんですか!?」 “…えーと、この場合、シンジの言葉の意味はどう取ったらいいのかしら? 好きでもない相手と間違いを起こす筈が無い?それとも女の子と間違いを起こす筈が無い?” …正解は、シンジは紳士だからである。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― そしてミサトもしょーもない勘違いをしていた。 「あ、その時は私の衣類はシンジくんの好きなように使っていいから。」 「…全部捨てますから二度と帰ってこないで下さい。」 「んも〜、そんなにいじけないでいいじゃない、シーナちゃん。」 「ミサトさん、当分の間禁酒して貰います!それじゃ!」 シンジは怒って食事を半分残したまま、自分の部屋に戻った。ミサトの顔は一気に青褪めた。 「………どーしよ?」 「知らないわよ。ミサトが悪いんだから、土下座でも何でもして謝れば?」 と言いつつも、先日買ったランジェリー一式をプレゼントしないでよかったと 心の中で胸を撫で下ろすアスカだった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今回の結言:ニューヨーク、ワシントン、シカゴ、サンフランシスコ、カリフォルニアだって。 (最後の二つは無理だ。)