今回の緒言:[拝み倒し] 柳生列堂が拝一刀に勝つ事(談:みなもと太郎) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ここは沖縄。 シンジ、レイ、アスカの三人はミサトを半ば脅迫に近い形で拝み倒し、ここにやってきた。 なぜかと言うと、ここが第壱中学校の修学旅行の地だったからである。 と言っても、日本は一年中夏。陽射しも空の青さも第三新東京市と変わらない。 だが、ここには山の中の第三新東京市と違って青い海があった。 ホテルの部屋でスーツケースを開いたレイは、ある決意に燃えていた。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― “ここで一気にライバルに差をつける!” 誰をライバル視しているのか知らないが、レイはここで一気にシンジとの仲を深める気でいた。 そして秘密兵器は今までシンジに見せた事のないオレンジのビキニの水着! “海でいきなり会えば、碇くんのハートは必ずゲット!” 根拠のない確信を胸に、水着やタオルなどが入った袋を手に海へ走るレイ。 その頃、ライバルも全く同じ海に走っていた。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― レイは女子更衣室の前でアスカに出くわした。 “やっぱり来たわね。” しばし睨み合っていた二人は更衣室に入って水着に着替えた。 だが、敵も然る者、アスカはピンクのビキニの水着を装着していた。 こうなると、勝敗はシンジがオレンジとピンクのどっちの色が好きかにかかってくる。 競うように波打ち際へ駆けて行く二人。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「はーい、カノジョォ。ボク達と遊ばない?」 “碇くん…どこ…?” シンジを捜し求めるレイはナンパしてきた若者達の声も耳に入らない。 だが、二人は忘れていた。カナズチのシンジが海に出て来る筈がないと言う事を。 シンジはその頃トウジ達と「死闘!!ハブvsマングース」を見ていた。 「行けっ!そこだ!がんばれマングース!」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今回の結言:NHKのみんなのうたの「マングースの唄」って物悲しくて好きだ