今回の緒言:♪きっと君は関西人、紛れもなく関西人、 nnn〜さいでんなぁ〜、wowwow〜ほうでんなぁ〜 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今日は12月24日。 シンジはアスカから指定されたホテルのレストランでアスカを待っていた。 そこにやって来たアスカの姿にシンジは絶句した。 アスカは赤いクリスマスのドレスに身を包んでいた。 だが、自慢の赤毛はばっさりと切られてショートヘアになっていた。 「ど、どうしたの、その頭…。」 「ああ、ちょっとしたイメチェンよ。気にしないで。」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「う、うん…。」 シンジは内心落胆しながらも表情には出さなかった。 そして二人はシェフお薦めのディナーを食べながら楽しいひと時を過ごした。 「それじゃ、私からのプレゼント。」 アスカがシンジに贈ったのは金色の見事な装飾がされたチェーンだった。 「これ、シンジの大事にしている懐中時計に付ければ便利になると思って。」 思わず天を仰いだシンジ。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「シンジ?」 「…ごめん…あの時計、売っちゃったんだ…。」 「ど、どうして?あんなに大事にしてたじゃない!?」 するとシンジは懐からアスカへのプレゼントを取り出した。 それは、鼈甲のいい所を使った美しい櫛だった。 「アスカの為にこれを買おうと思ったんだけど…全然お金が足りなくて…。」 アスカは驚いたが、微笑みながらシンジに告げた。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「私も…チェーンを買うお金が足りなくて、髪を切って売っちゃったのよ。」 「ええっ?」 シンジも驚いたが、すぐに苦笑した。 「二人とも同じ事しちゃったんだね。」 「そうね。」 二人とも、用意したプレゼントは役立たずとなったが、それは神様の悪戯だったのだろう。 結局、お互いに相手の事を想い合っている事を再確認できた素晴らしい日となったのだった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「……カ……スカ……アスカ……アスカ!」 アスカは誰かが自分を呼ぶ声に気付き、はっと目を開けた。 ヒカリが慌てた顔で上を指差す。 「私の授業中にも関わらず、随分といい夢見ていたようねぇ。涎まで垂らして…。」 額に血管を浮かび上がらせて睨んでいるミサトがそこにいた。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今回の結言:金が無いのにホテルでディナーというのは矛盾してますが…夢オチという事で