今回の緒言:高校三年になるまで、チームが優勝した事は無かった ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今日は体育祭。 スポーツ万能のアスカは全員参加の100m走の他に障害物競走やリレーなど大忙し。 しかも、シンジにいいところを見せたい一心でアスカは奮闘し、2−Aは優勝目前だった。 だが、最後の男子の騎馬戦を前にして男子の一人が足の負傷で保健室に運ばれてしまった。 騎馬の不足でペナルティー(減点)になるピンチ、その時アスカは申し出た。 「あたしが上に乗るわ。」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「アスカ、いくらなんでも無茶だよ。」 「でも、戦わずに負けるのは嫌なのよ!」 「…わかったよ、アスカ。頑張ろう。」 “女の下になるなんてワシのプライドが許さんのやが…今回はしゃあないか。” “うわぁ…惣流のブルマーに包まれたヒップが、太腿が、足が…俺は今日という日を忘れない。” 騎馬の前と右はもう一つノリが悪いみたいだったが。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― かくして、A組連合、B組連合、C組連合、D組連合、全軍入り乱れての騎馬戦が始まった。 アスカ騎は囮役となって奮闘した。 アスカ騎を侮って寄せてきた敵軍騎はその隙を突かれて自軍騎や別の敵軍騎に破れた。 そして時間が来て、残騎が一番多かったA組連合軍が勝利した。 その結果…。 「総合優勝は、2−A!」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「今日の優勝はアスカのおかげだね。」 “シンジ、ずっとあたしを見てくれてたんだ…。” アスカの胸は嬉しさで一杯になった。が。 「アスカが騎馬戦に出てくれなかったら、どうなってたかわからなかったよ。」 「………シンジのバカッ!!」 いきなりの言葉に呆然とするシンジを残してアスカは駆けていった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今回の結言:乙女心のわからないシンジであった。二人の恋路は如何に…。