EXTRA HUMANOIDELIC MACHINARY EVANGERION

Get it on!〜Dopplgängerにくちづけを〜

注意:今回の番外編はショート・ショートです。なお、上記タイトルに意味はありません。
                                                                  (ホントか!?)



第X−T話「空白の逃亡者」



 キール「私の名はリチャード・キール。身に覚えの無いネコ殺しの罪で追われている。」
    ドイツ・ハンブルクの片隅で一匹の黒猫が殺されていた。
    黒猫の飼い主であった渚カヲル少年の言によると、
    殺された黒猫を発見する直前にバイザーを架けた不審な男が庭から走り去るのを見たらしい。
    ハンブルク警察は黒猫の死因(マタタビによる中毒死)と目撃情報から、
    獣医リチャード・キールを犯人と断定、彼を拘束した。
    だが、彼は一貫して犯行を否認し、警官の目を盗んで逃亡した。
    これは、獣医リチャード・キールの真実を追い求める日々を描いた物語である。
 キール「私に濡れ衣を着せた奴が必ずどこかにいる筈だ。
     真犯人を見つけるまで、警察に捕まる訳にはいかない。…む?」
    公園の中を歩いていたキールの前を一匹の猫がよろよろとビッコを引きながら歩いていた。
    思わずキールは駆け寄った。
    途中で子供とすれ違った事にも、その子供が何かに気付いた事にも気が付かずに…。
 キール「大丈夫か?…む、いかん、骨折している。早く処置しなければ治らなくなってしまう。」
     キールはポケットから何かを取り出し、猫の鼻先に持っていった。
     だが、猫は突然後ろ足だけで立ち上がると、いきなり踊り出した。
 キール「な…何!?」
     唖然とするキールを置き去りにして、その猫は踊りながら何処かへ行ってしまった。
 少年 「おまわりさん、あそこです!」
 警察官「リチャード・キール!猫殺しの罪で逮捕する!」
 キール「いかん!」
    キールは慌てて逃げ出した。真犯人を見つけるまで、彼の逃亡の旅は続く…。
    ちなみに、踊りながら何処かへ行ってしまった猫の名前は
    ‘マイケル’という…かどうかは定かではない………。



EPISODE:X−T REMEMBER

完



第X−U話「最悪のシナリオ」 



 シナリオ@
     それは私がまだ中学生の頃だった。その日の弁当のメインはエビフライだった。
     と、そこに誰かが近づいてきた。
 ゲンドウ“あ…まずい…山田が…。”
 山田君 「おう、何や碇、お前エビフライ嫌いなんか。ほな俺が食うたるわ、パク。」
 ゲンドウ“好きだからこそ、最後に食べようと残していたのに…。”
     私は思わず山田を殴り飛ばしていた。
 ゲンドウ“最悪だ…。”

 シナリオA
     それは私がまだ高校生の頃だった。私は休み時間にある推理小説を読んでいた。
     と、そこに誰かが近づいてきた。
 ゲンドウ“あ…まずい…山田が…。”
 山田君 「おう、何や碇、お前その推理小説読んでんのか。犯人はな、弁護士の小清水や。」
 ゲンドウ“推理小説は誰が犯人かを読者が推理して楽しむものなのに…。”
     私は思わず山田を殴り飛ばしていた。
 ゲンドウ“最悪だ…。”



EPISODE:X−U Game Over(ゲームオーバー)

完



第X−V話「瞬間の死闘」



 司会者「成績上位者は、いろいろと賞品が貰えます。それではみなさん、頑張ってください。」
    大学のレクリエーションのボーリング大会に何故かリツコの姿があった。
    それは、賞品の中に豪華な猫のネックレスがあるのをミサトから教えて貰ったからだった。
 リツコ“成績上位順に賞品を選ぶ事ができる…猫のネックレスは私の物よ…。”
    リツコの目が怪しく光った。
    そして、ライバルを蹴落とす為にリツコのあの手この手が炸裂した。
    まずは接着剤をボールの穴に流し込む…
    それを使った人はボールごとレーンを滑って行き、ピンとともに奥に消えた。
    ドリンクにはまず筋弛緩剤を垂らす。
    それを飲んだ人は途中からボールをコントロールできずにガーター連発。
    続いて幻覚剤、睡眠剤、下剤…次々と不調に陥るライバルたち。
    さらにリツコのマイボール…これも中に仕掛けがあった。
    バランサーが組み込まれてあり、決してガーターにならないようにできていたのだ。
    邪悪な思惑を爽やかな笑顔の下に隠して点数を伸ばすリツコ。
 ミサト「へーえ、やるじゃないリツコ。」
    そして、最後に残ったライバルは、ミサトだった。
 リツコ“くっ…どんな薬剤も効かない異常体質(&異常味覚)
     の持ち主という噂は本当だったようね、ミサト…。”
    だが、ミサトが最後の一投をしようとした時、
    ボーリング大会への参加を辞退した加持の姿がリツコの視界に入った。
 リツコ「あら?加持君があんな所に…。」
 ミサト「えっ?」
    ミサトの目には他の女性と談笑する加持の姿が映っていた。
 ミサト「この浮気者〜〜〜っ!!」
    ミサトのボールはものの見事にストライクを取った。
    ただし、倒れたのはピンではなくて加持だったが。
    かくしてリツコは望みの物を手に入れた。だが…。
 リツコ「何よ、これっ!?」
    ‘ネコのネックレス’とはネコをデザインしたネックレスではなく、
    ネコの健康用のネックレスだった…。



EPISODE:X−V Act on impulse(思いつきのアイディア)

完



第X−W話「想い、それぞれの胸に」
                                


     就職先としてミサトが第一志望に選んだのは、
     自分がいつもよく飲んでいるビールの会社、YEBICHU BEERだった。
     入社試験で一番の難問は筆記試験ではなく、面接である。
     そこで、ミサトは加持からとある伝説を聞き、それを面接の場で実行した。
 面接官A「当社を志望した理由を聞かせてください。」
 ミサト 「………(無言)………。」
 面接官B「当社の社風に対してどんな印象を持っていますか?」
 ミサト 「………(無言)………。」
 面接官C「アナタは御自分をどのような性格だと考えていますか?」
 ミサト 「………(無言)………。」
 面接官D「なぜ、あなたはさっきから黙っているんですか!?」
     怒り出した面接官たちにミサトはここぞとばかりに言った。
 ミサト 「女は黙ってエビチュビール!」
     …当然、落ちた。
     結局ミサトはリツコが内定を受けたゲヒルンに入るのだが、
     それは葛城博士の娘である事がモノを言った為であった。
 ミサト 「♪わかり始めたMY REVOLUTION、明日を変えるこ〜とさぁ〜。」
     卒業パーティーのカラオケで熱唱するミサトの前にはやはり何本ものエビチュが転がっていた。



EPISODE:X−W Maids should be seen and not heard
                              (乙女は黙っていなければならぬ)

完



第X−X話「絆と証」



    全国中学生演劇コンクール、その舞台にマヤは立っていた。
    彼女が演じるのは源氏物語の明石の上。
    故有って明石に流された光源氏との運命の出逢い、そして後に皇后の母となる女性である。
    そして、コンクールで優秀な成績を修めたマヤの前に全身黒尽くめの女性が現われた。
 黒婦人「見つけたわ、ついに…。」
 マヤ 「あの…どちらさまでしょう?」
 黒婦人「伊吹マヤさん…貴女の明石の上の演技、とても素晴らしかったわ。
     どうか、私のところに来て貰えないかしら?いいえ、どうしても来て欲しいの。」
 マヤ 「あの、急にそんな事言われても…。」
 黒婦人「貴女なら、きっと、いいえ、必ず千の仮面を持つ少女になれるわ!」
 マヤ 「私、女子プロレスなんて興味ありません!」
    マヤはそう言ってその場を去っていった。
 黒婦人「………プロレス?………。」
    近くの道を走るプロレスの宣伝車から「♪スカイ・ハ〜〜イ!」
    という軽快なポップス・ナンバーが聞えてきた。

    

EPISODE:X−X Infinite Possibilities(無限の可能性)

完



第X−Y話「最悪のシナリオ」



 時田「えー、本日は日本重化学工業共同体製作による、
    ジェット・アローンの完成発表試乗会にお集まり頂きまして…。
    違った、完成披露記念会にお招き頂きまして…違う!招くのはこっちだ!」
   時田はもう一度原稿用紙を見た。明日のジェット.アローン完成発表披露会、
   時田は開発責任者としてスピーチをする事になっていた。
   予想される質問に対する回答もすらすら出るようにしておかねばならない。
 時田「リアクターを内蔵、結果150時間の連続稼動が可能。
    ネルフの決戦兵器なぞ3分しか持たないからな、これは大きな差だ。」
   エヴァと大きく違う点はもう一つあった。
 時田「遠隔操縦…これならば、パイロットに負担をかけることは無い。
    ネルフのあれは精神に異常を引き起こしかねない、これも大きな差だ、ふっふっふ…。」
   含み笑いをして、時田ははっと気付いた。
 時田「…笑っている場合じゃないな、明日のスピーチをトチって恥をかくのは嫌だしな…。」
   そして迎えた、ジェット.アローン完成発表披露会の当日。壇上の時田はガチガチに緊張していた。
 時田「えー、本日はお日柄もよろしく…。」
   あれだけ練習したのに、いきなりトチった時田。
   そしてその後もしどろもどろの挨拶が続き、招待客は醒めた目付きで壇上の時田を眺めていた。
 時田「そ、それでは、ジェット・アローンの歩行実験を、
    あいえ、歩行実演を行いますので、30分後に展覧会場…
    じゃなかった、展望室の方へおいで下さい…。」
   本来はここで質疑応答を行い、特に予想されるネルフの関係者からの質問に対して
   ジェット・アローンの優位性を招待客にアピールする予定だったのだが、
   アガりまくっていた時田はきれいさっぱり質疑応答を忘れ去っていた。
   物事が上手く行かない時は悪い事が重なるようで、
   突然ジェット.アローンに異常が発生し、制御不能になってしまった。
   ジェット・アローンは展望室の天井を踏み抜いて
   招待客に多くの死傷者を出し、そのまま歩み去っていった。
   そして、遠くで何か光った。
 時田「破滅の光だ…。」
   時田は瞑目してその時を待った。その直後、時田は全身に衝撃を受け、思わず目を開いた。
 時田「知ってる床だ…。」
   そして、その日の夜も明日に備えてスピーチの練習をする時田だった。



EPISODE:X−Y YOU LOSE

完



第X−Z話「己の敵は、」



   北海道最大の都市、札幌。今年もソーラン祭りが行われていた。
 マナ 「へーえ、これがソーラン祭りか。」
    威勢のいい掛け声で老若男女が大通りを練り歩き、脇道には露店が軒を連ねている。
 友人A「マナミは初めてだったよね。」
    今、霧島マナは[山岸マナミ]という名前で第三新東京から遠く離れたこの街に住んでいた。
 マナ 「唄は前に聞いた事あるけどね。
     ♪ヤーレン、ソー連、中国、ネパール、インドにビルマ、タイタイ、っていうの。」
 友人B「何それ?」
 マナ 「後ね、♪ヤンキーの兄ちゃんは、祭りになるとやたら出てくる〜、
     って聞いた事あるけど、本当なの?」
 友人C「ヤンキー?…カラス族の事かな?」
 マナ 「族?太陽族とかタケノコ族とかカミナリ族とか?」
 友人A「いつの時代の話してんのよ?…ほら、あれがカラス族。」
    指差す方を見ると、いわゆる‘ツナギ’の作業服に‘南無阿弥陀仏’やら
    ‘南無妙法蓮華経’やら、言葉の意味は知らないくせに見た事も聞いた事もないから
    カッコイイなどと勘違いして文字を縫いこんでいる黒尽くめの集団が
    ぞろぞろと群れをなしてたむろしていた。
 マナ 「なんか珍走団みたいね。バイクに乗っていないけど珍走団とはこれ如何に?」
 友人B「喚きながら自分の足でどたばた走り回ったりして。」
 友人C「ねえ、こっちに歩き出したよ。ここにいたらマズイんじゃない?」
    その時、どこにいたのか、警官隊がカラス族の前に立ち塞がった。
    かと思ったら、カラス族は何か喚き出し、たちまち警官隊との乱闘が始まった。
 マナ 「ねえ、この騒ぎは毎年あるの?」
 友人A「そうね。定例行事と言っても差し支えないわね。」
 マナ 「なるほど、だから騒乱祭りって言うのね。」
 友人達「違うって。」

 作者 「おあとがよろしいようで…。」チャーンカ、チャンチャンチャンチャン…。



EPISODE:X−Z CARNIVAL

完



第X−[話「悲境、切り開いて」



    シンジ達が自動販売機コーナーに来るとそこには先客の日向がいた。
 日向 「やあ、君達ご苦労さん。」
 アスカ「で、停電の原因はわかったの?」
 日向 「いや、まだ調査中みたいだよ。でも、君達もよく発令所まで来れたね。」
 シンジ「まるで地下迷宮を彷徨っているみたいでした。」
 日向 「地下迷宮か…君達、水曜スペシャルってTV番組があったのを知ってるかい?」
 アスカ「私、ドイツにいたのよ。知ってる訳ないじゃない。」
 日向 「あ、そうだったね。」
 シンジ「で、それが地下迷宮と何で繋がるんですか?」
 日向 「その番組はね、川口ヒロシという、あ、もう鬼籍に入ってるんだけど、
     その俳優が隊長となって世界中の秘境を探検するというものだったんだ。」
 シンジ「秘境と言うと、ジャングルとか洞窟ですか?」
 日向 「そう。例えば洞窟には真っ白な頭蓋骨があったり、
     天井にいた蛇が尻尾から落ちてきたり、
     キャンプ中に少しも動かない蠍や毒蜘蛛が襲ってきたのを
     川口ヒロシは素手で払い落としたり、途中必ず底無し沼があって、
     そこに落ちた現地のガイドは何故か笑っていたり、
     未開のジャングルを進んでいるのに道には轍があったり、
     未開人の手首に腕時計の跡があったり…、
     でもそんなにいろんな新発見をしたのに決して学会に発表する事は無かったらしい。」
 アスカ「それって、ただのヤラセだったんじゃないの?」
 日向 「…それを言っちゃあ、おしまいだよ。」

 川口 「…ヒロシです。本当は怖くて、関口ヒロシに替わって貰いたかったとです…。」
 作者 「おあとがよろしいようで…。」チャンチャカチャカチャカ、チャンチャン…。



EPISODE:X−[ Like as two Peas(瓜二つ)

完



第X−\話「結成、地球防衛バンド」



 『君は私に生きる事を作る
  この世界が私に与える事ができるのは何ですか
  それは君、君は全部私の見る物
  君は一番いい友達
  あれは私がかつて持っていた
  私はそんなにも長い時間君と一緒にいた
  君は私の太陽の輝き
  そして私は君に知る事を望む
  あの私の感情は真実だ
  私は本当に君を愛している
  私は周りを不思議に思っている
  しかし、私はまだ君に戻ってくる
  雨または輝きの中で
  君は私の傍に立っている少女
  私は幸せ、家にいて幸せ
  君は最初の一つ
  いつ物事が悪く転がり出ても
  君は知る、私が決して孤独ではない
  君は私のたった一つ
  そして私は愛している
  出来事があれを君にしても』

 ―――――――――鈴原トウジの英文和訳の宿題より抜粋



EPISODE:X−\ BEST FREINDS

完



第X−]話「地球防衛バンド、ふたたび」



    番外編その3、青葉の出演はカットされた。
 青葉 「やっとスポットライトが当てられると思ったのに…出番無しなんて酷いッス…。」
 作者 「仕方ないだろう、この作品の構想時に‘いろいろな矛盾をできるだけ解決しよう’
     という項目があったんだから。日向だったらミサトの頼みとあれば
     ホイホイ引き受けるだろうが、君の上司は冬月だ。
     そんな理由で一時外出を認める筈があるまい。」
 青葉 「せめて、夢でもいいから活躍してみたいッス!」
 作者 「ええい、鬱陶しい、♪泣きながら縋りつけば終わる、と思ったら大間違いだ!」
 青葉 「…わかったッス…これを差し上げますからどうか出番を…。」
 作者 「…こ、これは…幻の『VIRGIN KILLER』(SCORPIONS)
     パッケージ割れてないバージョンではないか!お主、どうやってこれを!?」
 青葉 「そこはそれ、『蛇の道はナントカ』ってヤツですよ…。」
 作者 「…越後屋、お主もエロよのう。」
 青葉 「いえいえ、お代官さまにはかないませぬ。」
 作者 「よかろう。お主の願い、かなえて遣わす。それでは、幻の青葉出演編、VTRスタート!」
 青葉 「VTR?何スか、それ?」
 作者 「男が細かい事を気にするな…。」

     今日の放課後も地球防衛バンドの練習は続いていた。
     そして、一番のネックはトウジのギターだった。
     マユミのヴォーカルは申し分無し、
     シンジのベースもチェロを習っていたおかげでそれなりのレベルであり、
     ケンスケも持ち前の器用さでドラムスをこなしていたが、
     ミサト同様ガサツが服を着て歩いているようなトウジにギターは難しかった。
 トウジ 「くそ〜、何で思ったとおりに動かんのや、この指は…。」
 ケンスケ「はあ…どうしたものかな…。」
     ギターの無いバンドなぞ、ブライトを入れないコーヒーみたいなものだった。
 マユミ 「誰か、ギターの上手な人に指導して頂いたらどうでしょうか?」
 シンジ “そう言えば、確か青葉さんはギターが趣味って言ってたな…。”
     その夜、シンジはミサトに相談してみた。

     翌日。
 青葉  「よっ、集まってるな。」
 シンジ 「青葉さん!?どうしてこんな所に!?」
 青葉  「葛城三佐に頼まれてね。
      シンジくんが地球防衛バンドとかの練習をしてるから、
      ギターテクを仕込んでやってくれだと。」
 トウジ 「流石はミサトさんや!」
 ケンスケ「うん。あのヴォーカルと本格的なギターテクがあれば、完璧だな!」
 トウジ 「全くその通りやで!」
 シンジ 「でも、ギターの練習するの、トウジなんだよ?」
 青葉  「俺の特訓は厳しいぜ。」
 トウジ 「うひゃぁ!一つ、お手柔らかに頼んますわ。」
 シンジ 「その前に、青葉さんの演奏をちょっと聴いてみたいな。」
 青葉  「OK。じゃあ、QUEENの『BRIGHTEN ROCK』ギター・ソロ部分を…。」
     それは音程を急激なスピードで昇降し、音が次々と重なってアンサンブルを奏でるものだった。
     青葉が一通り弾き終わると、シンジ達は拍手喝采した。
 ケンスケ「凄い!プロ級の腕前だ!」
 マユミ 「今の、何か津軽三味線のテイストも入ってるみたいですね。」
 青葉  「よく気付いたね。QUEENというバンドは日本びいきだったんで、
      どこかで聞いてアレンジしたんじゃないかって言われてるんだ。」
 トウジ 「もう一曲、お願いしていいでっか?」
 青葉  「OK。じゃあ、曲はRED ZEPPERINの『移民の唄』!」
     イントロの低音でのリフの後、青葉はマイクに向かって声を張り上げた。
 青葉  「AAAH〜〜〜AH!!AAAH〜〜〜AH!!」
     だが、その瞬間、アンプが煙を吹いて壊れてしまった。
 ケンスケ「わーっ!アンプが!!」
     結局、トウジ・ケンスケ達の野望は潰え、青葉はアンプを弁償するハメになった。

 青葉 「これじゃ、出なかった方がマシだったッス!!」



EPISODE:X−] BEST FREIND(ベストフレンド)

完



第X−]T話「福音を呼ぶための資格」



    場面はマユミがビルの屋上から飛び降りるシーン
 作者 「シンジくん、準備はできてるか?」
 シンジ「いつでもOKです。」
 作者 「よし。用意!…ハ、ハ、ハクション!」
    (一同ズッコケ)
 作者 「くそっ、冷房の効きすぎか。丸腰万太みたいになってしまった。
     エアコン止めて、と。…それでは気を取り直して…用意!…アクション!」
    そして、マユミはビルの屋上から飛び降り…なかった。
    下を見た瞬間、眩暈がして蹲ってしまったのだ。
 作者 「カット!!マユミくん、どうしたんだ!?」
 マユミ「…やっぱり、怖くて私にはできません!」
 作者 「今更そこで尻込みしてどうする!今回は君がヒロインなんだ!弱音を吐くな!」
 マユミ「で、でも…。」
 作者 「マイナー・キャラのままでいいのか!霧島マナなんか、
     今やシンジの恋人の座を巡って綾波レイや惣流アスカを向こうに回して頑張っているんだぞ!」
 シンジ「あ、あの…今、そんな事言わなくても…。」
 作者 「頑張れ!君ならできる!さあ、立て!立つんだジョオォーーッ!じゃなくて、マユミ!!」
 シンジ「ジョーって誰ですか?」
 作者 「♪立ち上がれ、立ち上がれ、立ち上がれ、マユミ〜。」
 シンジ「何の歌ですか?」
 作者 「シンジくん。君も彼女を励ますんだ!上手く行けば彼女のハートをゲットできる!
     四人の女の子に囲まれて相沢耕平みたいになれるぞ!」
 シンジ「相沢耕平って誰ですか?」
    とか何とかやってるうちに、マユミは自力で立ち上がった。
 作者 「よし!もう一度だ!シンジくん、準備はいいな?」
 シンジ「あ、はい。」
 作者 「よし。用意!…アクション!」
    だが、マユミにはまだ勇気が出てこなかった。
 作者 「飛べ!シンジくんを信じて飛べ!!」
 マユミ“…ああ…神様…どうか私に勇気を…。”
    その時、空から勇気が落ちてきた。それは、黄色と黒に見えた。
 マユミ“………………えいっ!”
    マユミは意を決してビルから身を躍らせた。
    そして、予定通りエヴァ初号機がマユミを受け止めた。
 作者 「カットォー!!よくやった!偉いぞ、マユミくん!!」
    だが、俯いていたマユミの上げた顔は、涙でグシャグシャだった。
 マユミ「…こ…こんなの…二度とゴメンです!」
 作者 「♪NEVER SAY NEVER AGAIN!!ってか。」



EPISODE:X−]T Never say die!(弱音を吐くな!)

完



第X−]U話「素直になれなくて」



 シンジ「やあ、待たせてごめん。」
 ヒカリ「どう思ってるの?」
 シンジ「…は?」
 ヒカリ「とぼけないで!それじゃ無責任すぎるわ!女の子の気持ちを弄ぶなんて!」
 シンジ「お、女の子の気持ちって?」
 ヒカリ「誤魔化さないで!アスカとの事よ!」
 シンジ「は?」
 ヒカリ「アスカの唇を奪っておいて、今更言い逃れはできないわよ!」
 シンジ「ちょっと待ってよ!僕には何の事だかわからないよ!」
 ヒカリ「…本当に、何も覚えてないの?」
 シンジ「…うん…でも、今の自分の気持ちはわかってる。」
    そう言って、ヒカリを抱き寄せたシンジはいきなりキスをした。
 シンジ「これでわかってくれた?僕は…。」
    その瞬間、シンジはヒカリから渾身の力で頬を引っ叩かれた。
 ヒカリ「不潔よ!」
 シンジ“な、何故…。”
    走り去っていくヒカリをシンジは呆然として見送るしかできなかった。
    その直後、シンジは背中から蹴りを喰らった。
 トウジ「シンジ…ワシはお前を殴らなあかん。殴っとかな気が済まんのや。」
 シンジ「殴るんじゃなくて蹴ってるじゃないか…。」
 トウジ「やかましい!問答無用じゃ!」
 シンジ「何でこうなるのっ!」

 ヒカリ“…ファースト・キスだったのに…
     最初の相手は鈴原に決めてたのに…悪夢なら、どうか醒めて…。”



EPISODE:X−]U RED SOLDIER

完



第X−]V話「少年達の黄昏」



 トウジ 「めーん!」
 ケンスケ「一本!」
 トウジ 「シンジ、真面目にやらんかい!」
 ヒカリ 「真面目にやるのは掃除でしょ!」
 トウジ 「おわっ!」
 ヒカリ 「いい加減にしないと先生に報告するわよ、三バカ大将!」

 ケンスケ「二人とも、このままでいいのか!?」
 シンジ 「何が?」
 ケンスケ「周りが俺達の事を何て言ってる?三バカ大将だぞ!」
 トウジ 「大将なら一番偉くてええやないか。」
 ケンスケ「あのなぁトウジ…大将の前に三バカってついてるだろ?
      つまり、俺達はバカの中の大将、バカのトップ3って事にされてるんだぞ!」
 トウジ 「何やと!?それは聞き捨てならんな。」
 シンジ 「うーん、それじゃ、もうちょっと真面目にすれば周りの認識も変わるんじゃないかな?」
 ケンスケ「いや、その前に、俺は自分達に相応しいコードネームをつけるべきだと思う!」
 トウジ 「何やそれ?コードって言われても、ワシらいつも持ってる訳とちゃうし…。」
 シンジ 「チームの名前みたいなものだよ。」
 ケンスケ「そう!俺達には三バカ大将なんて不名誉な名前はいらない!
      そこで俺は考えた。俺達のコードネーム…。」
 トウジ 「その名は?」
 ケンスケ「その名は‘三銃士’!」
 シンジ 「なるほど、三銃士か…で、誰が誰になるの?」
 トウジ 「34ってどういう意味や?ワシらのトシを足しても14×3で42やで。
      その数字の根拠は何や?」
 シンジ 「あのね、トウジ。ケンスケが言ってるのは…。」
 ケンスケ“バカはこいつだけだ!!”
     ケンスケは思わずトウジに殺意を抱いた…かどうかは定かではない。



EPISODE:X−]V Threesome(三銃士)

完



第X−]W話「戻らない日々」



 老教師「え〜、この様に人類は、その最大の試練を迎えたのであります。
     20世紀最後の年、宇宙より飛来した大質量隕石が南極に衝突、
     氷の大陸を一瞬にして融解させたのであります。
     海洋の水位は上昇し地軸も曲がり、微生物の存在をも脅かす異常気象が世界中を覆いました。
     そして、数千種の生物と共に人類の半分が永遠に失われたのであります。
     これが世に言うセカンド・インパクトであります。
     経済の崩壊、民族紛争、内戦…その後生き残った人々もありったけの地獄を見ました。
     だが、あれから15年、僅か15年で私達はここまで復興を遂げる事ができた。
     これは、私達人類の優秀性も然る事ながら、皆さんのお父さんお母さんの、
     血と、汗と、涙と、努力の賜物だと言えるでありましょう。」
    その時、授業の終了を告げるチャイムが鳴った。
 老教師「では今日はこれまで。」
 ヒカリ「起立!礼!」
    授業は終了し、老教師は職員室へ歩き出した。
 老教師「…ハテ?前の授業も同じ事を話したような気が…まあ、いいか…。」
    そして、また翌日、彼にはいつもと同じ毎日がやってくる…。



EPISODE:X−]W DELETE ALL

完



第X−]X話「逃避の代償」



 ペンペン「我輩はペンギンである。名前はまだ無い…というのは冗談で、名前はペンペンという。」
     ある日、我輩は犬と猿を共に連れた人間に出会った。
 人間  「私の名前は葛城ミサト。これから使徒ヶ島に行って使徒を退治してくるところ。」
     彼女の腰につけた袋からはおいしそうな匂いがしていた。
 ミサト 「これは吉備団子というの。供になってくれればこれをあげてもいいわ。」
 ペンペン「その話、乗った!」
     吉備団子は今まで食べたものの中で一番美味かった。
     そして、我々は使徒ヶ島に着いた。
     使徒というのはどれ一つ似ていなく、多種の生物が群れていた。
 ミサト 「シンジくん、アスカ、出撃よ!」
     彼女の指揮の元、犬と猿は使徒を次々と倒していった。
     我輩も戦闘に参加しようと思ったが、
     彼女が命令を出さなかったのは直衛として残す為だろうと理解した。
     そして、我々は金色に輝く物を沢山手に入れて戻ってきた。
     彼女にとってはそれが何にも勝る宝物だそうだ。
 ミサト 「クーッ、やっぱ人生、この時の為に生きてるようなもんよね。」
     彼女はその金色をした物の中に入っていた金色の液体を飲んでそう言った。
 ペンペン「それは食べ物…いや、飲み物なのか?」
 ミサト 「ペンペンも飲んでみる?」
     我輩も飲んでみた。程好い苦味が何故か美味いと感じた。
 ペンペン「こんな美味いものが飲めるなら、一生貴女についていきます。」
     我輩は初めて酔っ払う事を体験した。
 ペンペン「スリー、ツー、ワン、ハッスルハッスル!」



EPISODE:X−]X CHIKENHEART

完



第X−]Y話「災いを齎すもの」



     謎の少女、真辺クミ…その正体は、
     日本政府内務省中央情報局のエージェントだという事はわかっている。
     つい先日、第拾四使徒戦の際にジオフロントにいたのを捕縛し、
     いろいろと調べようとしたのだが…。
 冬月  「結局、何もわからずじまいか…。」
     何しろ、銃や暴力での脅しが全く効かない、
     いや、それどころか、こちらがそんな素振りを
     見せただけで逆襲を受けて叩きのめされてしまったのだ。
     結局、取調室に軟禁したまま、兵糧攻めを取ったのだが、それもまるで効果が無かった。
     三食風呂付クリーニングサービス有りのホテルに泊っているかのように、
     いつも元気で身奇麗だったのだ。
 冬月  「最後に尋問を担当した者は?」
 諜報部長「未だに回復していません。」
     彼の言によればいきなり姿が滲み、歪んで消えた。≠サうである。
 諜報部長「あの、これは完全に私の憶測に過ぎないのですが…
      集団催眠に掛かっていたのではないでしょうか?」
 冬月  「集団催眠?」
 諜報部長「はい。例えば、一人目に催眠術をかけて、
      自分は今取調べをしていると思い込ませる。
      外に出て出会った者に次々と催眠術をかけ、
      自分の言いなりにして飲食物等を持って来させる…。」
 冬月  「バカな!相手は超能力者とでも言うのかね?」
 諜報部長「い、いえ…。」
 冬月  「…取調室をモニタリングしていたデータは調査しているのか?」
 諜報部長「はい。もうじき終わると思います。」
     人間なら催眠術は効くが、機械相手には効く筈が無い。
     冬月はそう考えて監視ルームにやってきた。
 冬月  「どうだ?何かわかったかね?」
 諜報部員「いえ、特にこれと言って…ええっ!?」
 冬月  「な、何だこれは!?」
     モニタリング・データの最後に突然[本日の放送は終了しました。MHK]と映し出された。
     その後、リツコによってデータの調査が行われた。
     その結果、モニタリング・データが後から偽データに上書きされた事がわかった。



EPISODE:X−]Y Hidden Substance(隠された実体)あるいは(実体なき実体)

完



第X−]Z話「夕闇に迫る驚異」



    自分の中の真実を追い求めてきた加持。
    だが、三足の藁氏を全て脱いだ彼は、三つの組織から追われる身となっていた。

    死んだ筈の加持の死体が無くなっていると知ったゼーレは、
    ヨーロッパからその道のNo.1エージェントを送り込んだ。
    黄色い夕闇が迫る街に、加持はクミと共に身を潜めたが、刺客はそこを嗅ぎ付けて来た。
 クミ 「どうやってここがわかったのかしら?」
 加持 「三つの組織が協力していると考えるのが妥当だろう。」
 クミ 「でも、あんな超有名人が来るとは思わなかったわ。」
 加持 「いや、名前を受け継いだだけのヤツさ。歴代のJBはずっとスマートだった。」
    その相手が先程から自動小銃で滅茶苦茶に乱射しているので二人は動けずにいた。
 JB 「おい、加持!そろそろ諦めて出てきたらどうだ?」
 加持 「あいにくだったな、俺は往生際は悪い方なんだ。」
 JB 「おとなしく死んでくれたら、傍の女の子は助けてやってもいいぜ。
     ただし、たっぷり楽しんでからだけどな。」
 クミ 「ちょっと、JBのイメージ壊すような事言わないでよ!」
 JB 「だが、女をオトすテクニックは歴代に負けちゃいないぜ。」
    その時、三人のいる廃墟にもう一人の男が現われた。
 謎の男「探したぜ、JB」
    その男はなんと加持と同じ顔をしていた。
 JB 「な、何っ!?」
 クミ 「チャーンス!」
    クミはJBが謎の男に気を取られた隙をついて移動した。
 JB 「て、てめえ誰だ!?」
 謎の男「かつて世界一のスパイといわれた男が今じゃ只の殺し屋か。
     MI6も地に落ちたもんだ。」
 加持 「勝手に名前を受け継いだだけだからな。」
    加持の銃弾がJBの腕にことごとく命中し、JBは自動小銃を取り落とした。
 JB 「くそおっ!」
    JBはもう片手でナイフを取り出したが、すぐさまクミの銃弾がそれを弾き飛ばした。
 謎の男「往生際が悪いぜ。」
    その男の銃弾がJBの額に命中し、JBは絶命した。
 謎の男「へーえ、お嬢さんも俺と同じ銃を使ってるのか。やるねぇ。」
 加持 「なあ、あんた、何故俺と同じ顔をしてるんだ?」
 謎の男「JBがあんたを追ってるって聞いたからさ。」
 クミ 「貴方もJBに用があった。
     だから同じ顔に化ければJBが近づいてくる、と考えたのね。」
 謎の男「鋭いねぇ。お嬢さんとは敵になりたくないもんだ。」
    そう言って謎の男は外に歩き出した。
    途中、加持のマスクを剥がして捨てると、そのまま何処へと去っていった。
 加持 「…こりゃ、夢じゃないか?もう一人の超有名人まで現われるなんて…。」
 クミ 「ほっぺた、抓ってみる?多分、痛くないと思うけど。」
 加持 「遠慮しとくよ。」



EPISODE:X−]Z Truth sank into oblivion(忘れ去られる真実)

完



第X−][話「レイ、魂の隙間」



    ある日、レイの前に太った黒服の男が現われた。
    諜報部とも思えたが、帽子を被っているのが違っていた。
 レイ 「あなた、誰?」
    と、男はおもむろに名刺を差し出して自己紹介してきた。
 男  「私の名は間黒腹造と言います。ふぉふぉふぉふぉふぉ。」
    名刺には‘あなたの心のスキマ、お埋め致します。’と書かれていた。
 レイ 「さよなら。」
    興味が無いようで、レイはそう言って立ち去ろうとした。
 間黒 「貴女の心は他の人と違って大きく暗い穴が開いているようですね。
     よかったら私がお助け致しましょう。」 
 レイ 「そう、よかったわね。」
    興味が無いようで、レイはそう言って立ち去ろうとした。  
 間黒 「いいんですか、私にそんな態度を取って。その気になれば、
     貴女のその心の穴をもっと大きくする事もできるんですよ。」
 レイ 「なら、そうすれば。」
    興味が無いようで、レイはそう言って立ち去ろうとした。
 間黒 「ドーン!!」
    無視された間黒は指を突き出してそう言い放った。
    だが、その黒き波動はレイのATフィールドに撥ね返された。
    レイは振り返るとATフィールドを鋭いナイフのように変化させて両手に持った。
 レイ 「アシャウッ!」
    レイは水鳥のように舞ってATフィールドのナイフで切り付け、去っていった。
    間黒はただ呆然として突っ立っていた。
 黒服A「奴を連行しよう。」
 黒服B「いや、その必要は無いんじゃないかな。」
 黒服A「どうしてだ?」
 黒服B「あいつはもう、死んでいる。」
    間黒は頭をX字に切断されて躯と化した。

 レイ 「どうかしら、この脚本は?」
 作者 「却下!!」



EPISODE:X−][ Sight of Her Back(彼女の背中(の光景)) 

完



第X−]\話「アスカ、熱唱」

    サードインパクトが発動し、人々の前に無数のレイが現われた。
 レイ 「世界が悲しみに満ち満ちていく…空しさが、
     人々を包み込んでいく…孤独がヒトの心を埋めていくのね。」
    そして、アスカの前にもレイが現われた。だが。
 アスカ「ざけんじゃないわよ!」
    次の瞬間、アスカの髪が紅になって逆立った。
 アスカ「何が補完よ!そんなの人間として生きる事を放棄して、
     楽な方に逃げるだけじゃない!私は絶対に認めないわ!」
    アスカの怒りのエネルギーの奔流がレイの身体を消滅させた。
 レイ 「無駄な事よ。空しき流れは変わらない。」
    何人も現われたレイはそう言った。
 アスカ「いいえ、変えてみせる!」
 レイ 「あなた一人で何ができるというの?」
 アスカ「この超少女アスカさまをなめんじゃないわよ!」
    なんとアスカは五人に分裂した!
 アスカ「この星に生きているのは人間だけじゃない!
     大自然が、この地球が私に力を与えてくれる限り、私は負けない!」
    超少女として覚醒したアスカの超能力でレイ達は殲滅され、結局人類は滅亡を免れた。

 アスカ「どう、この脚本は?」
 作者 「却下!!」



EPISODE:X−]\ Embrace of Doppelgänger「ドッペルゲンガーの抱擁」 

完



第X−]]話「いつか見た恐怖」



    キール、ゲンドウ、リツコ、ミサト、マヤ、時田、マナ、日向、トウジ、青葉、
    マユミ、ヒカリ、ケンスケ、老教師、ペンペン、冬月、加持、レイ、アスカ…。
    みんな眠ったまま目を覚まさず、少しずつであるが記憶を奪われていっていた。
    その元凶をクミはついに突き止めた。
 クミ 「お前だね、みんなに偽りの夢を見せて記憶を貪り食う夢魔は!」
 夢魔 「よう、見つけはったな、あんさん。そうだす、わてが夢邪鬼だす。」
 クミ 「おっさん顔のくせに何が無邪気よ。」
 夢邪鬼「えらい言われようやな。」
 クミ 「つべこべ言わずにみんなの夢の世界から出ておいき。」
 夢邪鬼「嫌だと言ったら?」
 クミ 「実力で排除するわ。」
 夢邪鬼「できるかな、小娘。」
    夢邪鬼は黒い炎を放ってきた。クミはその炎に包まれて見えなくなったが、
    炎が消えた後にはアラビア風のビキニ・アーマーに身を包み、剣と盾を持ったクミがいた。
 夢邪鬼「き、きさま、まさか!?」
 クミ 「たああーーっ!!」
    クミの剣の一撃で夢邪鬼は倒された。人々は夢から解放され、記憶も取り戻した。

 クミ 「ところでさ、今、私が演じたキャラクター、知ってる人いるのかしら?」
 作者 「…さぁ…。」



EPISODE:X−]] MEMORY EATER

完



超人機エヴァンゲリオン

「Get it on!〜Dopplgängerにくちづけを〜」―――こんな、夢を見た

完
あとがき