WhitemoonAndBlackmoon第二話

学校通って全員集合!


「ええと、碇はそこ。ブラマンシュはそこ。石川は・・・あっちに座って。」

それぞれが席に座り、一時間目が始まろうとしている。いつもの老教師が、セカンドインパクトの話を長々とし始める。

「よろしく、綾波。」シンジが隣のレイに話しかけるが、

「・・・・・・。」

(むう・・・やはりか・・・。)

「よろしく、ブラマンシュさん。」

「ミントでかまいませんわ。えっと・・・。」

「ヒカルよ。うさだヒカル。」

「分かりましたわ、うさださん。」

ズゴッ!うさだは机に突っ伏して、思わずつっこみかけた。

「ラビア・・・じゃなかった、ヒカルって呼んで。」

「わ・・・分かりましたわ。ところで・・・気のせいだと思うのですが・・・。」

というと、うさだの顔をまじまじと見つめる。「な、何か・・・?」

「気のせいか、どこかで見た顔だと・・・。気のせいですわね。」

ここで心を読めば、正体が簡単に分かっていたのだが、気づかなかったミントであった。

「は、はあ・・・。」

昼休み。生徒の注目は三人の転校生に集中していた。クラスメイトが質問しようとしているところに、アスカ達チルドレンが割って入ってきた。

「ちょっと、碇シンジ!それと、ミント・ブラマンシュ!ちょっと顔貸しなさい!」いつもの傲慢な態度で二人に命令する。

「む・・・かまわんが。」「よろしいですわよ。」

6人は連れ立って屋上に行くと思いきや、「やっぱいいや。」「そうですわね。」4人をまいて、さっさと教室へ戻っていった。

「よう。」涼が、一人たたずんでいるシンジに声をかける。

「むう・・・石川・・・涼、だったか?」

「まあ、そんなところだ。それより・・・。」といって、涼は何かさぐるような視線をシンジに向ける。

「俺の知っている碇シンジという存在ではないな・・・。何があった?」

「まあ、単純に言うと、戻ってきた、ということになる。」

「なるほど、そういうことか。」涼はシンジの方に顔を近づけ、耳打ちする。

「敵は、使徒だけじゃねえな。」

「ああ・・・。他にもいろいろいるな。」

「一番厄介なのは?」

「あいつ、だな。」

「味方につけられるか?」

「分からん・・・。」

話が終わったのか、涼は立ち上がり、自分の机に戻る。去り際に、

「おれは、ネルフにはつかんぞ。そっちはそっちで勝手にやってくれ。」

「了承。」

「あいつら・・・私たちを忘れてるわね・・・許せないわ!」

「次は、シャムシェルか・・・。」

「どうする?主よ。」

「次は、出る。そんで、完膚なきまでに・・・。」

「何をしている?ディオ、メル。」少女と少年の声に涼の声が割り込む。

「あ・・・兄様。」「えっと・・・シャノンさんとアーフィさんの真似。」

「まねをするなとは言わんが・・・傍から見るとものすごく怪しいぞ。」

「「う・・・。」」

ちなみに、ディオとメルは、「遠隔式ホログラフ」によって映し出されるAIである。両者とも今は10歳ほどの設定である。

「で、晩飯の材料は?」

「買ったよ、涼兄!」

「カレーの材料ですね。でも、こんなに多く、何を?」

「なあに、これから白き月に世話になるんだ。こんくらい持っていかないとな。」

「ところでさ、涼兄?」「ん?」

「あれに乗るの?やっぱり黒いのの方が・・・。」

「あれに乗らないと、この小説がEVAじゃなくなるからな。また、今度だ。」

「「は〜い。」」

「む・・・涼か。」

「よう、シンジ。って、なんか恐いな・・・。何があったか本当に知りたいところだ。」

「まあ・・・何人もの主人公と呼ばれるものの心に入って経験すれば、こうもなるさ。」

「というと、テンカワ・アキトにも?」

「ああ。俺と同じ、いや、それ以上の闇だった・・・。」

涼は暗くなった話題を振り払うために別の話をふる。

「で、今何してたんだ?」

「食堂で、料理を作っていてな。食材の調達だ。お前は?」

「似たようなもんだ。」

再び、二人は別れていく。

「んじゃ、またな。」

「ああ、さらばだ。」

シンジが去るのを見て、2人を引っ張っていく。「さ、いくぞ。」


この小説は、ノートに下書きしてから半年以上たってます。ゆえに、ネタの新鮮味が失われています。決して言い訳ではありません、ああそうだとも(笑)

PS  スクライドネタは次回の次回ですな。次は番外編ですので。