贖罪
第2話 外


 この作品を読む前に、YUKIさんの表と裏を読む事を薦めます。



 レイが起きて、隣を見ると、シンジが居ないので、モニターのある場所に行ってみる事にした。

 そこには、案の定、シンジが居たが、なぜか、モニターの前には二つのイスと机を設置してあった。

 シンジがレイに気付く。

「あ、綾波、起きたの? おはよう」

 シンジはレイに微笑みながら、挨拶をする。

「お、おはよう・・・」

 レイは、シンジの微笑みに、少し頬を染める。

「・・・碇君・・・それ」

 レイは、不思議そうな顔で、机とイスを見ながら言う。

「あぁ、これ、長くなるからね・・・少しは楽に見ようと思ってね♪ はい、綾波、どうぞ」

 シンジはレイが座りやすいようにイスを引いて上げる。

 そっちの方には、なぜか可愛らしいクッションが敷いてあった。

「あ、ありがとう・・・」

 レイは、再び頬を染めながらシンジにお礼を言い、イスに座る。

「どういたしまして、じゃぁ、見ようか」

 シンジがレイの隣に座り、モニターの画面を見始める。

 ふと見ると、モニターが増えていた。

 画面の大きいメインとその横にちいさなサブ画面があり、現在は、メインにゲンドウ、サブにユイが映っているようだ。

「やっぱり、2人とも見ててあげてないといけないと思ったからね・・・」

 シンジはそう言いながら画面を見ていた。

 レイは、少しの間、シンジの顔を見ていたが、視線に気付いたシンジが、レイの方を見たので、2人の目があった。

 レイは、慌てて画面の方に顔を向けた。(顔が更に赤くなっていたのはお約束である)



さてと、レイの隣に引っ越した。
これで、色々とレイを通じて策を仕掛ける事が出来る。
あっちの手を読むためにも、第3新東京市立第壱中学校には通った方が良いな



「結局、母さんの隣に引越したか・・・」

 シンジが呟く。

「でも、本人は私と思っているの・・・」

 レイが心配そうな顔で言う。

「どうしたの?」

「・・・アレの事だモノ・・・何をやりだすか分らないわ・・・」

 シンジは、ゲンドウがアスカ対策で考えた事を思い出し、顔を青くする。

「それは・・・でも、母さんは、チャンとカギをかけると思うし・・・」

「あそこのカギ・・・司令の命令で、壊れたままなの・・・」

 実は、リツコの策略であったが、レイは司令の命令だと聞かされていた。(リツコ・・・何を狙っていた?!)

「・・・ま、拙いね・・・でも、もしもの時は・・・」

「えぇ、直接的な干渉もやも得ないの・・・」

 2人はお互いの顔を見ながら言う。

 そして、場面は学校へと移る。



「碇シンジだ。以後宜しく頼む」
先ずは威圧を掛けてクラスを黙らせる。
時々いる不届きな輩は更に念入りに睨みつける。
ふん、この程度で引くとは何とも情けない。
所詮は餓鬼、老人達の足元にも及ばん。



「と、父さん・・・」

「完全に威圧しているの・・・」

 2人はゲンドウの行動に呆れている。



ん?
なになに、あのロボットのパイロットって本当?だと、はてさて、どうやって答えてやろうか、
そうだ、暗号で・・・・くっくっく、解読できるかな?
送信と



「あ、ケンスケに暗号で返事を出そうとしているよ・・・大人気ないなぁ〜」

 シンジはゲンドウの行動を見ながら、また呆れている。

「生意気なの・・・(ココで、自分の行動に、少し後悔した方がいいと思うの)」

 レイはそう呟くと、送信の途中であるゲンドウの暗号文を解読し、平文にして、ケンスケに送り届ける。

 案の定、ケンスケとゲンドウは、驚く。

「い、良いのかなぁ〜・・・僕の時と比べ物にならないほど、機密を・・・」

 その様子を見ていたシンジは、冷汗を流しながら言う。

「いいの・・・そこまで重要なモノは無かったし・・・どうせ、オタク眼鏡君は、数日で解けるから、結局、変らないの・・・」

「そ、そうなのかなぁ〜・・・あ! 今度はトウジを威圧している」

 画面では、ゲンドウがトウジに呼び出しを喰らっているが、威圧している。

「あ・・・引っ張られて行くの・・・」

 等々トウジがゲンドウを引張って行く。

「そう言えば・・・この時、僕の場合は、トウジの妹さんに怪我させたんだっけ・・・」

 シンジが暗い顔で言う。

「でも、それはシンジ君の所為じゃないの・・・」

 レイはシンジを慰めようとしていた。

「でも・・・あ! そうだ、怪我を治してあげようか!」

 シンジはナイスアイデアとばかりに叫ぶが、レイが暗い顔で言う。

「駄目、いきなり治ったら、変に思われて、妹さんが・・・司令に・・・」

 シンジはその言葉を聞いて、あの司令のゲンドウが何をやりだすか分らないと感じた。

「だ、駄目なのかな?」

 シンジが下を向いて、残念そうにしているので、レイは一生懸命考えた。

「行き成りでなく、少しづつ、コッソリとしていけば良いと思うの・・・不自然でない程度に」

「そ、そうか! ありがとう! 綾波!」

 シンジは嬉しさのあまりレイに抱きついてしまう。

「「あ・・・(ぽ・・・)・・・ご、ごめん(なさい)」」

 少しして、お互いに顔を真っ赤にして、離れる。

 そうしている間も、画面は流れていく。



体育館裏か、決闘にはもってこいだ。
「用件を聞こうか?」
「ワシの妹が子の前の戦闘で瓦礫にはさまれて怪我したんや」
「だからどうした?」
「誰が悪いと思う?」
「その娘だ」
プチ
何の音だ?
うお、いきなり殴り掛かってきたぞ、まあ、この程度交わすくらい造作も無い。
「おのれじゃあああ!!!!!」
「ふん、死にたいなら掛かって来い」
「のぞむところじゃあああああ!!!!!」
単調なストレート、カウンターをお見舞いしてやる。



「み、みもふたも無い言い方・・・」

「駄目、あれじゃぁ、ジャージ君に、カウンターが決るわ・・・」

 レイが画面をスローにして、シンジに言う。

「え?」

「カウンターだと、あのジャージ君だけに、ダメージがいくわ・・・そうなると、アレは調子に乗って、そのまま、攻撃を続けて、大怪我させるかもしれない・・・そうすると、入院」

「それは拙い! トウジの殴られる所にATフィールドで、カバーしよう! それで少しは大丈夫なはずだ!」

 シンジは慌ててトウジの頬にピンポイントバリアー(ATフィールド)を張る。

「(こう言う場合、タイミングをズラして、逆に吹っ飛ぶようにすればいいと思うの・・・ついでに、ジャージ君の腕力を一時的に上げて・・・)」

 レイは、そう考えつつ、ゲンドウの体感時間等を少しだけズラした。



決まった。完璧に・・・ん?
「うおりゃあああ!!!!」
「うご!!」
吹っ飛ばされた。
な、何故だ!?完璧に決まったはずだぞ!!
そ、そうか、シンジの身体では力が足りなさ過ぎるのか・・・・まさか、拙いのか?



 結局、カウンターはまったく決らず、ゲンドウは吹き飛び、校舎の壁に頭を打って、気絶する・・・ピクピクしているような・・・

「・・・・・・へ? トウジって、あんなに強かったっけ?」

 シンジは冷汗をかきながら、画面を見ていた。

「・・・(少し、やりすぎたの・・・一応、生きてはいるから、大丈夫なの・・・多分)」

 レイも、シンジとは別な意味(?)で冷汗をかきつつ見ている。

 結局、驚いたトウジとケンスケは、気絶して動かない(ピクピク痙攣はしているが)ゲンドウを見て、顔を青くし、ゲンドウをほったらかして、その場から逃げる。

「・・・ふ、2人とも、保健室に位、運んであげてよ・・・無責任な・・・」

 シンジはかつての親友だった2人の行動に、呆れている。

「・・・(碇君の身体をほっといて、逃げてた・・・一応、あの2人にも、罰は必要なの・・・)」

 レイは2人の行動を怒っている。

 そして、黒服達が現れて、慌ててゲンドウを運んで行く。

 リツコが気絶しているゲンドウを簡単に診察し、治療した。

「ホッ・・・一応、リツコさんが治療しているね・・・よかった」

 シンジはホッと胸をなでおろすが・・・

「・・・赤木博士、何か中身が変な色の注射器を持っているの・・・とっても、危険な感じがするの」

 レイが冷汗をかきながら言う。

「えぇ! 何をする気だろう?」

「多分、怪しげな実験・・・モルモット・・・私は、あぁ言うのは、あんまりされた事無いけど(計画に必要だったから)・・・赤木博士の研究室に入って、怪しげな注射をされて、まともにいれた黒服さん達や、捕まったスパイの人達は存在しないわ・・・下手をすると・・・」

 更に青い顔になったレイがシンジに言う。

「わぁ〜! 覚醒だ! 覚醒しろ!!」

 シンジが慌ててゲンドウの意識を回復させる。



白い天井が視界に入った。
「・・・ここはどこだ?」
コーヒーの匂いが・・・これは、赤木研究室か!!
私は跳ね起きた。
赤木博士はさっと背中に何かを隠したぞ・・・間一髪か、
「も、もう、いいのかしら?」
「問題無い・・・それよりも・・背中に何を隠している?」
「な、何でも無いわよ・・なんでも・・・」
「・・・見せろ」
「な、何?何でも無いって言ってるでしょ」
汗を掻いている。相当やばい物だな・・・
暫く争っている内に呼び出しが掛かってさっさと逃げていった。



「あ、危なかった・・・あの慌てよう・・・ぜ、絶対に危険な薬だったんだ・・・」

 シンジは無茶苦茶、冷汗をかいている。

「えぇ、反省をさせ、贖罪させる以前の問題になるところだったの・・・(赤木博士・・・要注意人物・・・サブ画面は、もっと必要なの)」

 レイはリツコに対して警戒を強める事にした。

「そう言えば、今日、母さん退院だったね・・・」

「えぇ、でも、どうするのかしら?・・・お隣・・・」

「まぁ、絶対にあのままにはしないだろうけど・・・」

「それに、私の部屋・・・何も無い・・・」

「あ・・・(綾波の部屋を見たら、母さん、絶対に切れそうだな・・・)」

「見てみましょう」

「そ、そうだね・・・」

 画面がユイの方に移る。



さてと、今日は退院の日ね。
でも、司令が見舞いに来たのは、あの1度だけ・・・ちょっと頭に血が上っちゃうわね。
まあ、帰る事にしましょう。確か、こっちよね・・・・



「父さんは、どうしているかな?」

「パターン的に、待ち伏せしていると思う・・・(赤木博士の時もそうだった・・・いや、アレの中身は、碇君じゃないもの・・・いくら、中身が私ではなくて、ユイさんでも絶対に嫌! もしもの時は・・・)」

 レイは画面を睨みつけるように見ていた。

 場面が、レイが1人で住んでいた廃ビルのようなマンションに移る。

「何度見ても酷いと思うよ・・・ココに女の子を1人で住まわせるなんて・・・」

 シンジが呟く。

「えぇ、酷いわ・・・(ヒゲ・・・許すまじ(−n−#))」

 レイはゲンドウに新たな怒りを燃やしていた。

 でも、アレは、リツコの・・・でも、特に止めなかったし・・・



さてと、通路で待ち伏せだ。



「やっぱり・・・」

 レイが呟くように言う。

「父さんって、本当に単純なんだなぁ〜」

 シンジはまた呆れている。

 次に呆然とマンションの前に立っているユイが映った。



何この廃墟・・・・ゴーストタウン?・・・・
ま、まさか・・・・た、確かに10年もすれば開拓団地は必要無くなるわよ、でも、これは酷過ぎるわよ、直ぐに引っ越しね。
私は取り敢えず、部屋に入ることにした。



「良かったね、引越しするって」

 一先ずホッとするシンジだが・・・

「えぇ、でも、難関はこれからなの・・・」

 真剣な顔のレイは未だ不安のようだ。



漸くやって来た。

あ、あの人、本当に隣に引っ越して来たんだ。
「・・戻って来たのか?」
私は、あの人をじっと見詰める。

じっと見詰めてくる。
・・・怖いぞ・・・・

くすくす、冷や汗掻いてる。
「あ、あの、あの、だな」
「・・どいてくれる?」
あの人は素直に道を譲った。

な、なんだ?身体か無意識の内に・・・
レイは部屋に入っていった。
くっ、そうだ、シンジの身体が条件反射を起こしたのだ、決して私がレイを怖がっているからではない。


「・・・そうなの?・・・私、怖い?」

 レイが不安そうにシンジに尋ねる。

「ち、違うよ! そんな事あるわけ無いじゃないか! アレは、父さんが本能的に、綾波の中の母さんを感じ取っていただけだよ! だ、第一、僕が綾波を、怖がるわけ無いじゃないか! どちらかって言うと・・・その・・・ゴニョゴニョ・・・」

 シンジは途中から顔を赤くして、何かを言っている。

「え?・・・何?」

 レイも顔を赤らめながら、シンジの言っている事を聞こうとする。

「な、何でも無いよ!(アセアセ)ほら、続き、続き」

 シンジは誤魔化す。

「え、えぇ・・・(碇君の・・・・でも、いつか・・・)」

 レイは残念そうにしていたが、その瞳には何かしらの期待が込められていた。



私はあの人を無視したまま、部屋に入った。

 ・・・・
 ・・・・
 ・・・・
 ・・・・なにこれ・・・・・
 ・・・・
 ・・・・
 ・・・・
切れた、叩きのめす。
私は直ぐにネルフ本部に向かった。



「まぁ、普通、激怒するよね」

 シンジが言う。

「えぇ・・・でも、私はそれが普通みたいに育てられたから・・・」

 レイは少し暗い表情で言う

「あ、別に綾波が、悪いわけじゃないよ! ほら、仇は母さんが取ってくれるから・・・」

 シンジは焦ってレイを慰める。



総司令執務室に入るとダッシュを掛けた。
「ん?レイ、どうか」
J大K、中P、中P、下中K、小投、
5Hit!
「うごお!レ、レイ!な、何を!?」
J中K、中P、小P、小P、小P、小P、小P、小P、小P、大D、
10Hit!
「ぐは!!、レイ!!この私に手を!!」
大K、中K、下小K、中P、小D、大P、小K、中K、小K、中K、小K、中K、必殺『審判の鉄鎚』!!
15Hit!
「・・・・・・・・・・・・・・・ま、まさか、ユ、ユイ、なのか?」
私は血の海でうめく司令の胸倉を掴み上げた。
「・・何も聞かずに黙って私に従いなさい・・」
「・・はい・・」
「先ずは、直ちにまともな生活環境が維持できる環境を整えなさい、3時間以内に」
司令は只頷くだけだった。
「・・又来るわ・・」
私は、執務室を後にした。
通路で救護班と擦れ違った。
きっと血の海の中で連絡したのね。
少しやり過ぎたかしら?
スカートにシミが数個・・・少しだけ返り血を浴びたわね。
レイちゃん運動不足ね、力が出し切れていないわ。



「母さん・・・凄いよ・・・でも、母さんの正体に司令の方の父さんが、気付いちゃったね・・・」

 シンジが冷汗を流しながら言う。

「仕方ないの・・・使徒が来るまで、いつも、変な実験に付き合わされて、赤木博士が加減を間違えるから、怪我をして、入院の繰り返しで、運動する時間が無かったの・・・」

 脅えた(?)顔のレイは何か言い訳のような事を言っている。



新しい住居が用意された知らせは、2時間54分後に届いた。
まあ、ぎりぎりだけど許す事にしましょうか、さてと・・・

私は、蕎麦を買って帰った。
そして、あの人の部屋のドアを叩く。
「・・誰・・レイか・・・」
あの人が出てきた。

レイか・・・何をしに来た?
ん?蕎麦をとり出したぞ?

私は、蕎麦を渡す。
「・・蕎麦?」
分からないって顔をしてるわね。

分からん・・一体何の意味があるのだ?

「・・引っ越し蕎麦・・引っ越しをする者は、周囲の人間に蕎麦を送る・・」
あの人は何か凄く悩んでいるわね。
多分、これは、蕎麦を寄越せと言う催促なのか?それとも・・・とか、考え込んでるんでしょうね。

しかし、引っ越し蕎麦は越してきたものが・・・む?まさかこれは蕎麦を寄越せと言う催促なのか?
いや、しかし、だな・・・そんなことは・・・いや、或いは・・・それとも・・・・
ん?何時の間にかいないぞ
まあ、良いか

「じゃ」
考え込んでいるあの人を無視して私は、そのまま新しい住居に向かった。



「引越す人が渡すのは違うから・・・もしかして、フェイントのつもりかな?」

 シンジがユイの行動を自分なりに分析する。

「おそらく、お蕎麦を渡す事により、暫くの間、あれを混乱させ、身の安全を確保し、態勢を整える為だと思うの・・・」

 レイが頷きながら言う。

「た、態勢って?」

「迎撃、防御、攻撃・・・」

 レイは指を折りながら数える。

 その中には『受け入れ』等と言うものは無い・・・全て拒絶である。

「・・・まぁ、自業自得だろうけど」

 シンジが呟くと、レイは頷いている。



新しい家の掃除も大変。
ごみが多くて困るのよね、この3キロも有る盗聴機とカメラの山と、500キロも有る黒服の怖いお兄さん達の山。
ま、これで懲りるでしょう。
今日はつかれたからお休みなさ〜い。
むっ、携帯で呼び出し。
「・・はい・・」
『レイ、第四使徒の襲来よ、直ちに出頭しなさい』
「了解」
むか、むか、



「やっぱり・・・色々と仕掛けてたね・・・父さんの命令だろうけど・・・」

 シンジは呆れながら言う。

「えぇ、あの時の私の部屋にも色々仕掛けてたわ・・・」

 レイが爆弾発言をする。

「へ? どんな?」

「隠しカメラや盗聴器・・・防犯の為とか言って・・・バスルームにも・・・あの時は感じなかったけど・・・今考えると・・・」

 レイは顔を真っ赤にしていた。

 とっても恥かしいらしい。

 確かに、防犯等を考えるなら、あんなマンションではなく、最初からセキュリティのしっかりした所に住ませれば良いのだ。

「な!(父さん! 綾波に覗きまでやってたんだね! やっぱり! 綾波は私生活をいつも覗かれていた所為で、あの時は見られても、何も感じないようになっていたんだな! 許すまじぃ〜(‐n‐#))

 シンジがゲンドウに怒りを燃やす。

 ゲンドウの方は、蕎麦をユイに届けようと部屋に行くが、既に誰も居なかった。

 そこに、ミサトからの呼び出しがかかり、ネルフに直行、エヴァに乗って、司令である自分の姿を見て驚く。



なんと、私ではないか・・・一体何があったのだ?
『訓練通り、ATフィールドを中和して、パレットの一斉射、良いわね』
・・・確か利かなかったな。
「却下」
『あんですって!?』
「その程度の、小学生でも思い付くような作戦しか立てられないのならば、そのような作戦指揮官は無用だ、むしろ、邪魔だ、作戦部長を勤めているだけの事はあると思わせるような作戦を出せ」
おお、青筋が一杯。



「やっぱり! 父さんは分っていたくせに、自分じゃないから、ムチャな事でも簡単に承認していたんだな!」

「酷いの・・・」

 2人は見ながらゲンドウに更なる怒りを燃やしていた。



『残念だけど時間が無いわ、今回は、それで行って』
「分かった」
射出された。

シャムシェルか・・まあいい、パレットを撃ちこむと、利かんな。
「利かんぞ」
『そのまま続けて』
「死ね」
回線を切った。
「さてどうするか」
『切るな!!』
ちっ遠隔操作で繋いだか
一旦距離を取る。
「作戦は?」
『だ、だから』
「死にたいのか?」
威圧100%。
良し黙った。



「みもふたも無い言い方だけど・・・確かにそうなんだよね・・・ミサトさんも、何でアンなんで指揮をとってんだろ?・・・他の人、日向さんあたりがした方がマシかも・・・」

 シンジはミサトに呆れながら言う。

「作戦立案能力は高いのだが・・・・って司令が、言ってたのを聞いた事があったわ・・・」

「ヤッパリ、指揮能力は低いのかな?」

「多分そうだと思うの、その事が分っている癖に、何もしないで、それを黙ってみているのは、いけないと思うの・・・」

 レイはゲンドウの事を言っているようだ。

「なんか、痛い目に遭わせられないかな?」

「・・・(そう言えば・・・やっぱり・・・)いい手があるの」

 レイはそう呟くと、手をかざす。



「行くぞ」
一気に間合いを詰めて、
「うお!」
足を触手に掴まれて投げられた。



「(これで、ジャージとオタク眼鏡にお仕置きも出来て一石二鳥なの)」

 レイは上手くエヴァ初号機を操って、トウジとケンスケの居る所、ギリギリに叩きつける。

「あ! トウジ、ケンスケ!」

 シンジが驚いたように言う。

「シェルターから勝手に出て、あんな所に居るなんて・・・危なかったの・・・でも、チャンと当らないように、動かしたの・・・」

 ちなみに念のために、レイはトウジ達やネルフ等には、気付かれないように薄くATフィールドの膜で、二人を保護している。

「あ、ありがとう、綾波・・・まったく、あの2人は・・・」

 何も知らないシンジは、レイにお礼を言いながら、シェルターから、遊び気分で出てきた二人を批難する。



「ぐっ」
山に投げ飛ばされたか、
警報が鳴った。
「なんだ?」
・・・ジャージと眼鏡か
『シンジ君其処の二人を一時エヴァに収容その後、一時退却、そして再出撃よ。』
『越権行為よ!葛城1尉』
『今の責任者は私です!』
「黙れ無能者ども!!」
「うおおおお!!!」
特攻!
プログナイフでコアを貫いた。
「作戦終了」



「と、トウジとケンスケを無視してやっちゃった・・・」

 シンジが冷汗を流しながら言う。

「・・・い、一応、ATフィールドで、ガードしてたから、助かったの・・・(ま、まさか、無視するなんて、思わなかったの・・・)」

 レイも冷汗を流している。

 よく見れば、トウジとケンスケが、腰を抜かして、気絶している周りにあるATフィールドの強さが増して、2人をしっかりガードしていた。

 その膜の外側は・・・無惨な状態だった・・・レイが2人をガードしてなかったら、死んでいたな・・・2人とも・・・



作戦終了後に待機室に監禁されて尋問を受けた。
「どうして命令を無視したの?」
殴り飛ばす。



「父さんには罰が必要だね!」

「・・・身体の反射能力を少し下げれば良いの・・・何かしようとしたら、カウンターを喰らうから・・・」

「そうだね! 早速!」

 今度はシンジが、ゲンドウの感覚を少しズラす。



「上官は私だ、侮辱罪に当たるぞ」
「私は作戦部長よ!」
「やかましい!」
蹴り飛ばそうとしたらカウンターを食らった。
やはりシンジの身体は軟弱過ぎる。



「まったく、父さんがいけないんだ・・・僕の所為にしないでよね・・・文句があるなら、自分で鍛えてよね!」

 シンジが文句を言っている横で、レイはモットもだと言う顔で、頷いている。

 で、その頃、ユイはと言うと・・・



帰ろうとしたら、ミイラ男、もとい、司令が現れた。
「ユイこれから、食事でもどうだ?」
取り敢えず、ストレートとフックを左右1発ずつ。
「・・私はレイ、分かったわね・・」
司令が頷いた事を確認して、その場を去った。



「・・・母さん、完全に、綾波で通す気だね・・・無理矢理にも・・・」

 サブ画面に目をやったシンジが呆れたように言う。

「で、でも良いと思うの・・・他の人にバレたら、ややこしくなるの・・・」

「そう・・・だね・・・」

 頷き合っていると、レイがあることを思い出し、メイン画面を見て驚いて叫ぶ。

「あぁ〜! また、赤木博士が!」

「あぁ〜!! 覚醒だよ! 父さん、覚醒!!」

 シンジも慌てて、またゲンドウを覚醒させる。



何か嫌な予感がする。直ぐに起きなければならない気がする。
慌てて飛び起きた。
赤木博士が慌てて注射器を背中に隠した。
・・・この前の奴か・・・
「その注射器の中身は何だ?」
「え?こ、これは、た、只の栄養剤よ」
「ならば自分に注射してみろ」
「え?こ、これは、そう、だ、男性用なのよ!」
その後も暫く言い争いをしたが、結局逃げられた。



「あ、危なかった・・・でも、なんで、リツコさん、僕にあんな事をしているんだろう? 前の時は何も無かったのに・・・怪しいからかな?」

「謎なの・・・」

 メインの画面がそのまま、リツコを居っていくと、ユイと出会って、今度はユイを実験に付き合わせる。


リツコちゃんと出くわして、実験に付き合わされている。
はぁ〜レイちゃんって、こんなかったるい事平気だったのかしら?
文句言いたいけど未だばれるわけには行かないわね・・・・
あ〜、いったい、いつ家に帰れるのかしら?



「どのくらいかかるの? この実験・・・」

「かなりかかると思うの・・・」

「災難だね・・・」

「えぇ・・・本当に・・・」



家に戻る際に、レイの部屋に寄る。
又留守か・・・
まあ、問題無い、時間は未だ有る。



「この状態なら、今日はココまででも大丈夫だね・・・」

「えぇ・・・今日も疲れたの・・・」

「じゃぁ、ソロソロ休もうか」

「えぇ・・・」

 二人は手を繋いで、画面から離れて行った。

                      贖罪 第3話 表と裏と外に続く



あとがき

ふ、今回は、シンジ君をレイちゃんに抱きつかせたぞ!(アスカの神経を逆なでするような事を・・・)

色々干渉しているね・・・2人とも・・・本当は『シンジ君にゲンドウのガードをさせようかな?』と思ったけど、電波の影響で、二人して、ゲンドウに怒りを覚えてますね。

さて、チャンと表と裏にそって、書けるんだろうか?

まぁ、危なくなったら、YUKIさんにも注意されるだろうし・・・その時はチャンと修正しよう・・・

さて、今度はこいつを持って、お邪魔しに行くか・・・


あとがき
アスカ「きいい〜〜〜!!!」
YUKI(汗汗)
アスカ「なんなのよこれはぁ!!!??」
YUKI「いや・・・その」
アスカ「こんなど反吐が出るような●作家の投稿受け付けるんじゃないわよ!!」
YUKI「いえ・・で、ですから・・・あ、とりもち」
アスカ「ここで会ったが100年目ぇ〜〜!!!!」
べったぁ〜〜
アスカ「へ?」
YUKI「の塊がなぜココに?」
アスカ「むっ!ぬっ!むむむ!」
レイ 「さっき、とりもちが、置いていったわ」
とりもち「さて、YUKIさん、愚かな鳥でも、捕まえに・・・ん?」
とりもち「だぁはっはっはは〜〜!!アスカなんだその様はぁ〜!!!」
とりもち「いくら、誰かさんに抱きつきたいからって、それは無いだろう!」
アスカ(パクパク)
とりもち(作戦成功)
YUKI「可哀相だから、とってやらない?」
とりもち「じゃぁ、ココに、外す為のオイルがあるから使っていいよ」
とりもち「じゃぁ、私は、やばくなる前に、帰るから」
レイ 「・・・長くなりそうだから、私も帰る。」
YUKI「では、私も失礼して」
とりもち「さらばだ・・・未熟者メ」(ぼそっ)
アスカ「きいいい〜〜〜〜!!!覚えていなさい!!!とりもちぃ〜!!!」
アスカ「この借りは京倍にして返してやるわぁあ〜〜〜!!!」


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