ネオエヴァ・外 伝
                                     親バカゲンちゃん奮戦記        
                                                   とりもち&M・Tさん
                                                      第一話・契約金?




 シンジがネルフにやってきて、数日後・・・

 冬月が、いつものように財務関係の書類をチェックしていると、
不審と言うか、異様な金の動きを見付けた。

 それを調べると、最近出来たシンジの口座に税抜きで10億もの金が入金されていた。

 財務担当の者を問いただすと、どうやら、ゲンドウの指示で入金したらしい。

 それ以上、何も聞かずゲンドウの指示と聞いた途端、冬月は司令執務室へ怒鳴り込みに行った。

「碇!
 なんだ、このシンジ君への振りこみは?」

「むっ・・・(汗)
 す、少なかったですか? 冬月先生?」

 冬月に怒鳴られて、ビクッとしたものの、
ゲンドウは、平常を装って、そういった。

「違う! 多すぎるといっているんだ!
 なぜ10億も振りこむ必要があるのだ!
 貴様とシンジ君の関係や、シンジ君の年を考えろ!
 いくらなんでも、横領と思われるぞ!」

 冬月が青筋を立てながら、そう言った。

「し、しかし、先読みと言う稀有な、指揮官にとって最強の才能を持ち、
それを開花させている人間に対する契約金と支度金ですよ。
 多寡が、10億程度の頭金が、多すぎるということはないでしょう。
 それに、国連事務総長等にも、チャンと許可を取って根回しをしてありますから、
問題ありません」

 確り根回しを済ませていたゲンドウはニヤリとしつつ、そう言った。

「あ、頭金?・・・まだ振り込む気か?!」

 冬月は呆れた顔で言った。

 勿論、その国連に対する説明にはシンジが自分の息子であるとか、
今年で十四歳になる中学生である事などは伏せており、
第三使徒戦におけるシンジの指揮によって、
予想された被害が、大幅に縮小されたりした事を、
大げさとも言えるような書き方で、部下にレポートを作成させ、
それなりの地位の人間に、それなりの根回しをして、納得?させたのである。

 因みに、予想被害額を数倍にしていたらしいが・・・
(軽減された被害総額は数兆ドルとしているらしい)

 当然、ゲンドウは、ゼーレの老人達には、その巧みな話術を使って、
無理やり納得させている。

 ちなみに、それを簡単に纏めると・・・

『予想された被害から軽減された分を考えれば、微々たるモノです』

『子供ですから、過剰であろうとも、与えるものを与えれば、
何も不信感を持たず、都合良く動いてくれます』

『どうせ、使い切れませんし、もしもの時の資金として・・・』

 と言う事らしい。

 確かに、報告していた予想被害額と比べれば、スズメの涙程に感じる額だったし・・・
(数兆ドルに比べればねぇ〜)

 ゼーレも子供がそこまでの金を使いきれるハズがないと思ってある意味納得した。

 だが、勿論の事、ゲンドウは、一旦、シンジの口座に入れた金を、
ゼーレやネルフの為に、取り出すなどと言う事は、
ゾウリムシの繊毛の先ほども考えてない。

 それどころか、まだシンジやレイの為に搾り取る気でいるのだ。

「問題ありません、全てシナリオ通りです」

 そして、(呆れきっている)冬月が何も言わない言い返さないのを確認して、
ゲンドウは手元にある書類の整理を再開する。

 因みにシンの教育により、ゲンドウは確り司令として働いて自分の書類は自分でやっているらしい。

「理由は?」

 少しの間、ゲンドウが書類整理を開始したのを見ていた冬月は、
頃合を計って、そう言った。

「優秀な指揮者を、他の組織に引き抜かれるわけにはいきませんでしょう」

 書類整理を黙々とこなしつつ、ゲンドウはそう答える。

「・・・で、本音は?」

 冬月は呟く様にそう言った。

「ふ、勿論、シンジに少しでも彼女が出来やすくするためですよ。
 女の子と付き合う時とか、ミエを張る時などの為に、
金が必要になる時も多々あるでしょう。
 既にレイにはシン君と言う、申し分ない彼氏がいるからいいですが、
シンジにも早く恋人の一人や二人、つくってもらわねば・・・
 それにシンジには今まで小遣いやプレゼントらしいモノを、
私から与えた事が有りませんでしたしね・・・
 それに、ユイが起きた時に、シンジと仲良くなっていれば、それなりに怒りも軽減されるかもしれないですし・・・」

 ゲンドウは最後だけ、小さく呟いた。

「成る程、そう言う訳か・・・」

 ゲンドウの呟きを聞いて、冬月はそう言った。

 書類整理をしていたゲンドウの手が止まった。

「クッ、冬月先生は、誘導尋問も得意なようで・・・
 心理学者としてもやっていけそうですな」

 手を止めて、冬月を恨めしそうに見ながら、
ゲンドウは悔しそうにそう言った。

「というか、今のは、自爆だろうが・・・」

 冬月が呆れたようにそう言った。

「クッ、だまれ!
 振り込むなら早くしろ!
 でなければ帰れ!」


 ゲンドウはそう叫んだ。

「おいおい、既に自分で振り込ませているだろうが・・・
 まぁ、しかし、お前が自分で、周りを納得させているのであるなら、良いだろう。
(ユイ君も喜ぶだろうし・・・相当な親バカになっているな・・・
 もしかして、これがコイツの可愛い所か?・・・ユイ君・・・)」

 少し、呆れたような溜息を吐きつつも、冬月はそう言った。

「今はそれでいい・・・(シンジ、カードの使用限度額は無いからな)」

 ゲンドウは冬月の言葉を聞いて、ニヤリとしながらそう言って、
書類整理を再開した。



 数日後・・・

 チョッとした買い物をする為に、
お金をおろしに自動引落機へ行ったシンジは、
その残高の金額を見て愕然としていた。

「・・・と、父さん、こ、こんな大金、どうしろって、言うんだよ?」

 勿論、後で、かなり困った顔をしたシンジに、
この事を相談されたシンは、そのあまりにも常識外れな金額を聞いて、
ゲンドウを叱りに行ったのはお約束かも知れない。



                         親ばかゲンちゃん奮戦記2
                               初めてのプレゼント大作戦?
                                  に続くかも・・・





 あとがき?

 はい、これが、M・Tさんが作ってくれたSSを私なりに改造した一品です。

 勿論、あの時、M・Tさんが書いていたのは、勝手にやったのではなく、
私と話してから、

 因みに、これは確りネオエヴァの裏話であります。
(シーンの都合上、出さなかった裏設定)

 因みに、この親父、レイちゃんやシン君にも確り、多額の給与を振り込んでいます。

 勿論、表向きにはシン達が知っている口座には一部だけを入金し、
後は隠し口座に確り貯めこんでいます。

 更に、財テク(インサイダー的取引あり)で増やしていると言う話もあります。
(因みに、これは冬月も一枚噛んでいる)

 最も、シンの場合、色々な開発特許があるので、
そんな事をしないでも、十分すぎる程のお金があるのですが・・・

 だから、ゲンドウはシンジにもシン達と同じかそれ以上の資産を作ってやろうと、
一気に振り込んだというのが真相かも・・・(レイちゃんがマンション持ちだった理由、分かりました?)

 兎も角、自覚はありませんが、日本のチルドレン達シンジ、レイ、シンは、
かなりの資産家となっていたりします。

 え?・・・アスカはって?

 まぁ、本編を読んで頂ければ分かると思いますが、日本にきて、ミサトの元を離れるまでは、
普通の中学生くらいのお小遣いしかなかったとだけ、言っておきましょう。

 では、ゲンドウの親ばか暴走ぶりの続きをお待ちください。



無名職員「無名の職員です…はい、」
無名職員「今回は皆さんに、どう思うか訊いてこいと
     言われてしまったので訊いて回りたいと思います」
無名職員「……何で俺がこんな役をやらされてるんだろ」
上司 「つべこべ言わないでとっとと行ってこい!」
無名職員「はっ、はい!!」


Hさん「どうして子供達にそんなとんでもないお金が払われているんでしょうね」
Hさん「ああ、この話では自分も確かにもらっているけれど、
    それは、めちゃくちゃ仕事してるからだし……」
Hさん「それで、桁がこれだけ違うと……」
Hさん「……もう少し、なんとかなりませんかね?」


Aさん「そうすっねぇ、まあ、良いんじゃないすか?」
Aさん「あっちはメインキャラだし……それが、俺たちサブキャラとの違いって事でしょ?」
Aさん「そっちの方ではもうとっくに諦めてますから……」


Iさん「良いと思いますよ」
Iさん「あの子達は、それだけのことをしているんだし」
Iさん「え?私についてですか?」
Iさん「もっと先輩と一緒にいれる時間がほしいですね」


Kさん「……この作品にはもう何も期待してないから、ど〜でもいいわよ、もう」
Kさん「あ?それだけかですって?まだなんか言ってほしいわけ?」(▼▼)


Aさん「別にたいした額じゃないわよ」
Aさん「そのくらいの額なら、こうして、銀行の口座の残高に0を追加するだけで……」
Aさん「え?それは犯罪じゃないかって?」
Aさん「この程度の犯罪で腰が退けるようではネルフではやっていけないわよ」
Aさん「なに?別に追加するだけじゃなくて減らすこともできるのよ」
Aさん「ほら、例えばこんな風に貴方の口座の……」
Aさん「分かれば良いのよ分かれば……今度来るときは
    何か手みやげを持ってきてもらえると嬉しいわね」


Sさん「ほうか、そないな額もらっとったんか……」
Sさん「今度センセ達に何かおごってもろおうかなぁ」
Aさん「もし、俺もパイロットに選ばれたら、是非現物支給をお願いしたいな」
Sさん「現物支給って、なんや?まさか、エヴァとかはあかんやろ?」
Aさん「ネルフのVTOLとか、コルベットとか、ほしいものはヤマほどあるからなぁ〜」
Sさん「せやなぁ、でも、今度はちと高すぎへんか?」
Aさん「む……た、確かに……」
Aさん「なら、MBTでいいから、お願いします!」


Hさん「全く、碇のやつも……と、実名を出してはまずいのだったかな?」
Iさん「問題ない」
Hさん「なっ!い、いたのか!!?」
Iさん「お前が気づかなかっただけだ」
Hさん「う、うむむ……」