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                                         出撃!







 前回の終わりから、暫くして・・・

 公園にはアスカとミサトだけではなく、
シンジ、レイ、そしてヒカリやミカ、タカが居た。

 シンジ達が公園にやってきて、悩んでいるアスカに優しく『帰ろう』と言ったのだが、
ミサトがアスカとシンジの間に立ち、邪魔を始めたので、言い争いが始まったのである。

 当然のごとく、ヒカリやミカ達も、シンジ達を援護しようと口を出し始めた為、
かなり煩い状態になっているのである。

 そして・・・

「もういいわよ・・・
 そっちは、そっちでやれば良いでしょうが!
 サードが病院から出てきたんだし、
私なんか、必要ないでしょ!」


 シンジ達がココに来るまでに、ミサトに半ば丸め込まれかけていたアスカは、
再び、シンジ達に心を閉ざしかけた状態になっていた事もあるが、
周りの煩い言い争いに嫌気が差して、そう叫んだ。

「僕達はそんな事は言ってないよ、それに、この作戦には、君の力が必要なんだ・・・
 シン君は訓練する以前にマトモに動けないんだよ」

「そう・・・それにそんな風に言ったのは、
そこの葛城准尉補佐官候補見習が勝手に言った事でしょう・・・
 私達はそんなこと言ってない・・・」

 そして、シンジとレイがアスカを説得しようとすると・・・

「碇指揮部長、元々アスカは私の管轄ですので、
横から口を出さないで頂きたいですね・・・」

 そうはさせじとミサトが横から口を出し・・・

「おや? それはおかしいですね。
 本来、パイロットの管轄は作戦部じゃなく、元々、戦闘指揮部の方であり・・・」

 タカは、ミサトがシンジ達を妨害する為に言った事を、
更に横から修正茶々入れ?して打ち消し・・・

「ど、どこに管轄があるとかではなく!」

 今度は掌を返すように、ミサトが言い換えるが・・・

「じゃぁ、なんですか?!」

 シンジが睨むように言い・・・

「も、元々、アスカは私の同居人だから・・・」

 ミサトがそう言うのを持ち出すと・・・

「同居人だからって、無理強いできないと思います!」

「そうだよ! 一緒に住んでいただけで、他人の命を自由に扱えるなんて、
絶対、おかしいよ!」

 ヒカリとミカも怒鳴りだす・・・

 この2人はミサトについての説明を聞いていたので、
『アスカがミサトの指揮下に入る』=『アスカが死ぬ』と思っていた。

 まぁ、『ライヴァルが減るから良いんじゃないか』と考える人が居るかもしれないが・・・
(某アンチ・アスカファンの方とか・・・)

 この2人は正々堂々とする事がモットーなので、
そんな事は考えていないと、理解して欲しい・・・
(知り合いになった人が死ぬのは嫌でしょう・・・余程、嫌な奴じゃない限り)

 しかし、ミサトはそんな事は関係なしに屁理屈や根拠の無い事でチョッと前に自分が言った事を、どこか遠くへ追いやったような事を言って
無理やりにでもアスカを自分の元にとどめようとする。

 勿論、時々、(口では負ける為)手を出しかけるが・・・、

 アスカが見ている手前とすぐ傍でタカが臨戦体勢をとっている為、手が出せないでいた。

 アスカの事を挟んでの討論が段々と方向のズレた言い合いになっていく・・・
(とは言ってもミサトが屁理屈にもならない事を言い出してズレるのだが・・・)

 そして・・・

「もう、いい加減にして!
 私がミサトをえ・・・」

 混乱し、半分キレかかった状態で、アスカが叫ぼうとし・・・

 ミサトの口元がニィっと動きかけると・・・

「その前に!」

 シンの大きな声が響いた。

「「「「あ・・・シン君朋意さん」」」」

「さ、サード・・・」

 子供達はシンの方を見て呟き・・・

「ちぃ・・・」

 ミサトは小さく舌打ちをする。

 そして、トウジに押され、車椅子に乗ったシンがゆっくりと公園に入ってきた。

「な、なによ・・・」

 直ぐ傍まできたシンに向かってアスカがそう言った。

「感情で動くのも時には良いだろうが・・・その前に、そこの名ばかりの作戦部長が、
どんな作戦を持っているかで、判断した方が良いんじゃないのか?・・・
 お前もまともに活躍した死にたくなければな・・・」

「ど、どういう意味よ!」

 ミサトがシンを睨みつけながらそう叫んだ。

「どうもこうも・・・貴官は作戦をまったく提示して無いだろ・・・
 今の時点で、惣流・・・セカンドが貴官を選んだら、
それを理由に貴官はとんでもない事をやらせそうだからな・・・
 シンジ指揮部長の作戦の妨害とかをさせ、責任を惣流1人に押し付けるとかな・・・」

「そ、そそ、そんな事するハズないでしょ!」

 先の敗退をアスカだけの所為にするような書類を出しているミサトが慌てて叫ぶ。
(最も、受理されず、冬月が書いたミサトの暴走に身勝手によるモノというのが国連に提出されているが)

「(・・・だったら、何故どもる・・・)
 じゃぁ、貴官が持ってきた作戦をこの場で提示してもらえないか?・・・
 惣流を引き抜きに来たという事は、それは立派な作戦を作って来たからだろうからな・・・
 そうでなければ、貴官は溜まりに溜まった書類整理で缶詰のハズだしな・・・」

 シンはミサトを睨みつつ、そう言った。

「そ、それは・・・」

 ミサトは答えに詰まる・・・

 (当然だが)はっきり言って、ミサトは作戦なんぞ、
これっぽっちも考えてなかったのだ・・・

 更に言うなら、ミサトにあの使徒の特徴を教えるはずだった加持は、
婦女暴行未遂罪ゲンドウの前でユイに後ろから抱きついたので、いまだに独房の中・・・
(知らなっかったとは言え、無謀な・・・)

 マコトが出張で、本部に居ない今、他の所員が訊かれないのに、
わざわざミサトに教えるはずも無く・・・
(現在司令の補佐をする為、出張中らしい・・・)

 更に、今まで書類整理の為に、缶詰だったミサトが、
マトモな作戦を考えているハズもなかった・・・

 しかし、体面上、ココで、『考えていませんでした』とか、
『実は、書類整理が嫌で逃げ出して来ました』等とは、言えないミサト・・・

「(ここは弱気になっちゃダメよ、ミサト・・・
 ココで私の才能を見せ、ボンボンが必要無い所を見せ付けなくっちゃ!)
 わ、わかったわ・・・そこまで言うんじゃ、
この私の完璧パーペキな作戦を説明してやろうじゃないの!」

 ミサトは情報がまったくないといって言い状態で、
無謀にも頭をフル回転させる・・・

 自分の(被害等は度外視した)作戦で今回の使徒を殲滅する為だけに・・・

 全員の目がミサトに集中する・・・

 ミサトは大きく、息を吸って、その場で考えた作戦を披露していった・・・






 そして、(行き当たりばったりなのに)胸を張って、
自信満々にミサトが説明した作戦を聞いたそれぞれの反応は・・・

「み、ミサト・・・アンタ・・・わ、私を殺す気?(汗)」

 アスカが顔を蒼くしつつ、そう言った。

「ど、どういう意味よ! アスカ!
 アンタまで、毒されたの?!
 この数日で、洗脳でも受けたの?!」

 わかっていないミサトが怒鳴るように、アスカに言った。

「ど、毒されたって・・・洗脳って・・・あ、アンタね(汗)」

 そのミサトの言いようと、心配そうな顔をしているくせに、
自分に向かって青筋が立てているのを見て、アスカが少し引く。

「・・・どう考えても、その作戦は却下ですね(汗)・・・と言うか、
そんな無駄に、死人が出るようなモノに、大事な惣流さんパイロットを使うことは、
人として、絶対に認めません!」

 シンジがアスカを庇うように立ち、叫ぶように言った。
(何故か、アスカの顔が赤くなったが・・・)

「あんですって〜!」

 シンジに矛先を変え、完全に睨みつけ、怒鳴るミサト・・・

「それよりも・・・その作戦というものおこがましいモノで、申請が良く通ったな・・・
 いや、本当に出したのか?・・・お前は・・・」

 シンが頭を押さえつつ、そう言った。

「・・・・・・何しに来ていたの?」

 本気でレイが訊く・・・

「「「「「・・・・・・(呆然)・・・・・・」」」」

 他の子も、呆然とする。

 呆れた様な・・・なんとも言えないような目で、見られるミサト・・・

「ど、どう言う意味よ!」

 怒鳴るミサトだが・・・

「み、ミサト・・・自分で言った作戦の結果が、本気でわからないの?」

 シンジの後ろから、アスカが救いようの無い者を見るような目でミサトを見ながら言った。
(さもあらん・・・)

「はぁ?・・・(汗)」

 理解して無い・・・

 因みに、ミサトが言った作戦の大まかな概要は・・・

 使徒が動き出す前に、弐号機で使徒を一体ずつ倒す。
(補完し合っているので、倒すのは不可能・・・
 逆にエヴァのATフィールドによって刺激を受け、一気に回復する可能性あり・・・)

 もし、その前に動き出すようであるなら、弐号機で、ATフィールドを中和させつつ、
現存する全てのN2爆雷を全て、一気に叩き込み殲滅する・・・
(確かに、そこまやったらATフィールドも無意味と思うが、どうやって集める気だ?・・・)

 そこまでやれば、いかに使徒といえども一瞬で倒せると言って・・・
(傍にいるであろう弐号機も耐えられるハズがない・・・)

 無論、使徒が倒れれば、ATフィールドは復活するハズだし、
弐号機は中心からは多少?離れているから、一万二千枚の特殊装甲で、
ある程度耐えられると思うから、一瞬の爆風くらい大丈夫だろうという楽観的な考えも披露して・・・
(周りの被害等の問題以前に、弐号機がどのくらい近くにいるか、どれほどの熱量があるか、
全く考えてないようです)

「・・・あ、あの使徒についてマギか何かで調べたのか?・・・
(いや以前に、その作戦がどう言う結果を引き起こすかすら考えてないな・・・)」

 引き攣りながら、シンがそう尋ねた。

「はぁ?・・・分裂したままで、ATフィールドを張った状態とはいえ、
自己修復中で動けないだけでしょ」

 不思議そうな顔付きで、ミサトが言い返す。

「あのね・・・だから、ミサト・・・アンタ、それ、マジで言っているの?」

 因みに、一応、親ミサト派でシンジ達をある意味・・・

 まぁ、悪い意味での色眼鏡で見ていた見せられていたアスカですら、
シンジの作戦と比べるべくもなく、その作戦が使徒殲滅に関し、いかに意味が無く、
やらされる方にとっては神風特攻にさえ、比べるのもおこがましい時間稼ぎにもならない犬死な自殺・・・

 いや、他殺行為であるかは特訓の合間にマンションにあったマギの端末で簡単に調べた情報だけでも、
良く理解できた・・・
(ユイかリツコだね・・・使わせたの)

 ゆえに、この3日間、特訓をサボる事もせず、つきあっていたのだから・・・
(ちょっと不真面目だったが・・・)

「あ、アスカまで・・・ど、どう言う意味よ!」

 等々、ミサトがアスカに対しても睨みつけながら怒鳴った。

「ど、どう言う意味もこうも・・・」

 アスカは返答に困った。

「し、シンジ君、使徒に関するデータは?」

 タカがシンジに確認するように小声で訊いた。

「作戦部の人が纏めてくれたよ・・・それはマギの中にもあるから、チョッと調べるだけでも出てくるし・・・
 それに、葛城さんには、チャンと書簡で回していたはずだし・・・
 結構早い時期に・・・(汗)」

 おそらく、読まずに判を捺した書類か、今も埋もれている書類であろう・・・

「何の為にいるの?・・・アレ・・・(汗)」

 レイが本気で訊いた。

「さぁ?(チルドレンを殺す為か?・・・心を壊すだけでなく・・・)」

 シンはレイの問いに、そうとしか答えられなかった。

「それをやったら、どれだけ被害が出るか・・・判っています?」

 ミカが恐る恐る尋ねると・・・

「人類を滅亡から救うためには、
多少の犠牲はやもえないでしょ!」


 ミカを睨みながら、ミサトはそう怒鳴る。

「そ、それが多少ですか?・・・単純に考えても、作戦の費用や復興の為にかなりのお金がかかると・・・」

 ヒカリが、冷や汗をかきながら言うと・・・

「そうよ!」

「"そうよ"って・・・貴女ね・・・私、そんな作戦には絶対関わりたくないわ・・・」

 アスカが呆れたように呟く・・・

「それに、作戦に参加した兵隊さん達はよっぽど遠距離に居ないと助からないんじゃ・・・
 惣流さんだって・・・」

 ミカも付け加えるように呟くが・・・

「ちょっと、アスカ!」

 ミサトはアスカが自分の意見に反対を出した方が引っかかって、アスカの名前を叫ぶ・・・

「だって、そうでしょう!
 もし、使徒が動き出したらどうするのよ!
 私を捨石として殺す気?!」

「そ、そんなつもりは無いわ!」

「だったら、あの作戦はなんだ?・・・120%以上の確率でエヴァは消滅・・・
 エヴァを使い捨ての駒以下にしているではないか・・・」

「えぇ、中和距離に居るのだから、爆心地に居るのも同じ・・・耐えれるハズないわ・・・
 パイロットの死亡確率400%?」

 シンとレイが呆れたようにそう言った。

「し、使徒が動かなければ・・・」

「動く可能性は九割を超えるハズですよね・・・」

 ミサトの呟きに、今度はタカが呆れたように言った。

「実際にやってみなければ、
わかんないでしょうが!」


「それ以前に、最悪の事を考え、
パイロットが無事生還できるような作戦を、
練るのが普通でしょうが!」


 シンジが怒鳴るように口出しする。

「使徒に常識は通じないのよ!」

 ムッとしたミサトがシンジに怒鳴った。

「だから、常に最悪以上の事を想定して、
考えろって、こいつも言ってんでしょうが!」


 すると、アスカがまるでシンジを庇うようにミサトにそう叫ぶ・・・

 そして、そんな事を話している内に、ネルフにきてからと言うもの何事も巧くいかず、
キレ易くなっているミサトと、この三日間、ミサトから離れ、シンジ達と一緒に暮らし、
気付かないうちに、ユイとリツコのチョッとした更生教育見たいなものを受け、
多少、周りが見えるようになってきたアスカの間でも言い合いが始まった。

「だから、先に色々と考えて」

「相手は人の頭でわかる存在じゃないのよ!」

「だったら、なおさら!」







 そして・・・

「兎も角、アスカは私の同居人なんだから、
私の言う事を聞いていれば良いのよ!」


「なに言っていんよ!
 そんな作戦じゃ、“私の命がいくらあっても足りない”って、
言っているのよ!」


「「そうです! 何言っているんですか!」」

「「チョッと一緒に住んでいただけで、
生殺与奪権を持てると思っているんですか!!」」


「「横暴だ、横暴!!」

「そや! そや!」

「・・・馬鹿?」

「なんですってぇ〜!!
 ガキ共が駄々言ってんじゃ無いわよ!!」


「駄々じゃないだろ・・・それに、訳わからん事を言っているのは、貴様の方だ・・・」

 そんな言い合いが続いていると・・・

「・・・どうでもいいが、葛城准尉候補補佐官見習い研修前練習生・・・」

 大人の声が聞こえてきた。

「「「「「「「え?」」」」」」」「「「おや?」」」

 全員が、声のした方向を見ると・・・

 そこには、1人の男と数人の完全武装したネルフ職員が居た・・・

 ミサトの顔が引き攣る・・・

「今度は、研修前練習生と言うのが増えているよ・・・」

 ケンスケが呟く・・・

「既にココは固めてある・・・大人しく、来て投降してもらおうか?」

 真ん中に立っている士官服を着た男がそう言った。

「あ、父さん・・・」

 その仕官を見て、タカが呟く・・・

「タカヒロ!
 葛城准尉候補補佐官見習い研修前練習生から、目を離すな!」

 タカの父、鹿島保安部長が一括するように叫んだ。

「は!」

 タカが慌ててミサトの方を見ると、
ミサトが呆然としているアスカを、そ〜と捕まえようとしていた。
(人質にとる気か?)

「危ない!」

 バキ!!

 タカはそう言いつつ、器用にアスカをギリギリで避けて、
ミサトの顔面にとび蹴りを喰らわせた・・・

「ぐぇ!」

 そのまま、吹き飛ぶミサト・・・

「な、なにを」

 マジでぎりぎりの所だったので、
アスカが驚いて、そう叫ぼうとすると・・・

「目標確保!!」

「「「「「「「「わぁ〜〜〜〜!!!!」」」」」」」」×無数

 鹿島保安部長の号令で武装した保安部員が、
一斉に子供達から離れたミサトを押さえに走る・・・

 公園の入り口からも更に入って来た・・・

 その辺の藪の中からも、出てくる、出てくる・・・

 大げさなくらいに出てくる・・・

「何十人、配置していたんだよ?・・・女1人に・・・(汗)」

 その様子を見てケンスケが冷や汗を流しながらそう言った。
(それだけ危険視されているのだよ)

 そして、ミサトは手錠をかけられ、猿轡をされ、
簀巻きにされ、袋に詰められ、更に縛られる・・・

 パッと見じゃ、もぞもぞ動く荷物にしか見えなくなった・・・
(暴れているようだ・・・)

 そして、5人くらいの屈強な男達に担がれ、数十人に監視されながら、運ばれていく。

「どう言う事ですか?・・・鹿島2佐?・・・
 彼女、更に、階級が落ちているようですが・・・(汗)」

 シンが、保安部長たる鹿島にそう尋ねた。

階級降格に関しては、監視をしていた部下3名に重症を負わせ、
書類整理から逃げ出したのでそう言う事になったらしいですな・・・
 彼らは、最低でも、全治2ヶ月だそうです・・・
 そこで、我々は、彼女を取り押さえ、連れ戻連行しに来たのです」

 鹿島は簡単にそう答えた。

 まぁ、正確にミサトの言い分で言えば、書類整理から逃げ出したのではなく、
アスカをシンジの元から、取り戻すのが主体だったのであろうが・・・やった事は変わりない・・・

「そ、そうなんですか・・・(汗)」

「ミサト・・・書類嫌いとは聞いていたけど・・・そこまでする?(汗)」

 しかし、そんな事は知らミサトの考えなぞ分からないシンジとアスカは運ばれていくミサトを見ながら、
冷や汗をかきつつ、そう呟いた。

「では、私はこれで・・・タカヒロ、後は任せたぞ・・・」

 そう言って鹿島保安部長は部下を引き連れてその場を離れていった。
(勿論、チルドレン達をガードする為、陰に隠れて残るものもいる)

 暫く、それを呆然と見ていた子供達だったが・・・

「ところで、惣流、どうする?・・・
 これからも、シンジの作戦に参加するか?」

 シンがアスカにそう尋ねた。

「え?・・・だ、だって、他にないんでしょ?」

 驚いた顔をしつつ、アスカがそう言った。

「無理に参加する必要は無い・・・
 お前が真面目にシンジの作戦に参加する気があるのかどうかを、
俺は訊いているんだ・・・やるか?・・・やらないのか?・・・シンジの作戦を?」

 真剣な目つきで、シンがアスカに言った。

 アスカは考えた・・・

 ドイツ支部で、軽い洗脳のようなもの変な教育を受けていたとはいえ、
アスカは頭でっかちで、応用の出来ないような愚かな娘ではない・・・

 この3日間、シンジとレイ達と暮らしていて、
2人がミサトに聞いていたのとはまったく違っていた事は分かっていた・・・
軽い洗脳解除教育を受けていたようだし・・・)

 今のアスカに、シンジ達に対する嫌悪感は全くとはいかないが殆どなくなっている。
(対抗心のようなモノが、まだ少しあるだけである)

 だいたい、ミサトに聞いていたのとは違い、
シンジは指揮部長や司令の息子と言う地位を使って我侭をするとか、
権力を笠に着て威張り散らしたりしない事もわかっていた・・・
(と言うか、今回のミサトの態度で完全に考えを改めている気もする)

 真面目で根気強く、家事も万能で運動もそこそこ?出来、頭も良いくせに、
鼻にかけるどころか控えめであるのに、確りとした芯がある事も・・・

 そして、少なくとも、一緒に暮らした感じでは指揮部長シンジファーストレイ
その家族達ユイ、リツコ、ペンペンも悪い奴ではない・・・むしろ、信じられる・・・

 勿論、その家族が絶対の信頼を持っているこのサードシンも、
口は悪いが、信頼できる人物なのだろう・・・

 そんな風に、アスカは感じるようになってきていたのだ。

「・・・やるわよ」

 そして、アスカは真剣な目でシンを見つつ、そう答えた・・・

「そうか・・・今から、あの訓練をするより、もっとお前らしく、コツをつかめる方法があるが・・・
 どうする?・・・やってみるか?」

 シンの言葉に、アスカは考え込む・・・




 そして・・・




「コイツがそれを認めるなら受けるわ・・・
 だって、元々、作戦立案者で私達の指揮をとるのはコイツでしょ」

 アスカはシンジを指しながら言った。

「(言葉は悪いが自分の意志だけでなく、シンジの意見も尊重する・・・
 つまり、最低でもシンジに対して、信頼のようなモノを持ったという事だな・・・良い傾向だ)
 そうか・・・じゃぁ、シンジ、良いか?」

「いいも、何も、シン君に協力してもらえるなら、僕としても嬉しいし・・・」

「レイちゃんも協力してくれる?」

 レイは嬉しそうに頷いた。

「じゃぁ、タカ、そこに少し大きな円を描いてくれないか?・・・
 だいたい、半径5mくらいで良い・・・皆はその外に・・・」

 シンの指示でタカが描いた円の外に皆が移動する。

「惣流、レイちゃん、円の中央に・・・」

 2人は円の中央に立った。

「なに?・・・スモウでも、とらせようって言うの?」

 アスカは眉をひそめながらそう言った。

「そうじゃないが・・・
 惣流、これからレイちゃんの攻撃を反撃せず、避けるだけで耐えろ・・・
 勿論、その円の中でだ・・・出たり、反撃したら失格、お前の負けな」

「はぁ?」

 シンの言葉に、アスカは戸惑う・・・

「レイちゃん、合図があったら惣流を攻撃するんだ・・・
 終わりの合図があるまでね」

「わかったわ・・・」

 レイはアッサリ頷く。

「チョッと待って、どう言う事?」

 アスカは慌てて訊く。

「終わったら説明する・・・相田、時間と記録の方を頼む」

「あ、あぁ・・・」

 ケンスケは持っていたビデオカメラを取り出す。

「では、始め!」

 シンが合図した途端、レイはアスカに拳を突き出した。

「ちょ、チョッあぶ!」

 パシ!

 アスカはいきなりの事で驚いたものの、それ自体が手加減をされていた事もあり、
レイの攻撃を何とかを捌く・・・

 シュ!

 今度は先ほどよりもスピードののった蹴りが来る。

「チョッと!」

 アスカは慌てて避ける。

「反撃したら、負け、失格だぞ、惣流」

「わ、わかっているわよ!」

 シンの言葉に、アスカはそう怒鳴り返した

 防御に徹し、集中し始めた為、アスカは円の中だけでも、レイの攻撃を全て避けていき・・・

 レイも攻撃のみに徹し始め手加減をなくしていく為、段々とレベルが上がっていく・・・

 お互いが幼い頃から格闘の訓練も受けていた事もあり、
かなりハイレベルな攻防が行われていく。

 そして、無言になり、攻防の読み合いになっていく・・・






 10分後・・・

「10分」

「よし、やめ!」

 ケンスケが時間を言って、シンが終わりの合図を出す。

 2人とも止まる。

 10分とはいえ、それぞれが全力で攻防をしていたので、汗がかなり流れている。

「ど、どう言う事・・・よ?」

 息を整えながら、アスカが訊いて来た。

 シンジとレイも、シンの方を見る。

「後半辺りから、お前は攻撃される寸前にそれを読み、防御したり、
フェイントも見抜いて捌いたなよな?」

 シンが確認するように言った。

「そ、そりゃね・・・防御だけに集中していたし・・・
 小さい頃から格闘訓練も受けていたし」

 シンの問いにアスカはそう答えた。

 そうするとシンジは何かに気付いたような顔になった。

「なぜ出来たか簡単に言ってみろよ・・・」

 苦笑しながらシンジに口出しさせないように目配りし、シンがそう言った。

「え?・・・だから、訓練していたって・・・」

「訓練していたから?・・・どうして?・・・途中から完全にパターンは無かったぞ」

「それは・・・アイツの攻撃がどう来るのかを予測して・・・

 そこまで言って、アスカも何かに気付く。

「そう・・・今までやっていた訓練は先ずはパートナーがどう行動するかを身体で無意識下でも予測し、
それと同じように動くのが基本だ・・・どちらが優秀か見るものではない・・・
 相手に合わせる事の出来る技能を見るものだったんだ・・・
 そして、お前はアレだけ高レベルなレイちゃんの攻撃に対して合わせる事が出来た・・・
 後は慣れれば簡単だろ・・・
 何せ、今度の対象は読ませてくれない敵ではなく、合わせてくれる味方だし・・・
 今までのシンジの訓練を続ければ更にわかり易くなる・・・
 まぁ、アレでわからなければビデオを見せながら説明する気だったが・・・」

 シンは少し微笑みながら、そう言った。

「・・・つまり、今までの訓練は攻撃パターンを覚えるのではなく、
パートナーの行動を互いに理解し合い、完璧にあわせ、敵がパターンを変えても、
即座に対応出来るようにする為の・・・」

 アスカはそう呟いた。

「その通り・・・まぁ、チョッと乱暴な方法だったけどな・・・
 ケンスケ、MOの方は、チャンと渡せ・・・
 必要じゃなくともこっちで回収させてもらう・・・転売とかはさせんぞ」

 シンがケンスケを見ながらそう言った。

 ちなみにレイもアスカも普段着ではなく、動きやすい服装・・・
(あえてどんなのかは言わない)

 その筋の連中が欲しがるような一品であろう・・・

「お、俺が、そ、そんな事考えているはずがないじゃないか・・・
 あははは・・・(汗)」

 ケンスケはそう言って、慌ててMOを取り出し、シンに渡す。

 更に、タカからカメラの内部メモリーも初期化され、
ミカとヒカリに別の風景を撮られ始める。
(徹底しているな・・・)

「でも、流石シン君だね・・・
 こうも簡単に理解させるなんて・・・」

 シンジはそう呟く。

「まぁ、シンジは優し過ぎるから口による説明だけで、
こんな乱暴な手は使いたくなかったのだろうけどな・・・
 時には乱暴に理解させた方が良い時もあるのさ・・・」

 シンはそう言って、シンジにウインクをする。

「じゃぁ、2人とも特訓の趣旨を理解できた所で帰って続きをしろよ・・・
 俺は、シンジと話があるから、シンジに送ってもらうよ・・・
 一応、ネルフの機密だから2人だけにして欲しい」

「うん、一応、2人は帰って特訓の続きをしていて・・・
 皆も家にあるゲームをしていていいから・・・
 シン君を送ったら、直ぐ帰ってくるから」

 レイ(やヒカリとミカ)は不満そうな顔をするものの・・・

「わかったわ・・・見ていなさい、直ぐに80点以上合格点を採ってみせるから!
 いくわよ・・・ふぁ・・・・・・レイ!」(お、チャンと名前で呼んだ)

「え・・・えぇ・・・」

 大人がいない時にアスカが名前を呼んだので、チョッと戸惑ったものの、
レイは頷いて特訓をする為、アスカについて帰って行った。

 無論、他の子供たちもそれについて行った。

 タカは他の護衛がチャンといる事を確認してから、
子供達と一緒にマンションに向かった。





 そして、公園にはシンジとシンが残っていた。

「・・・ごめんね・・・シン君・・・」

 シンジが呟く。

「ん?・・・どうしてだ?」

 シンが訊き返した。

「わざわざ、重症のフリを続けさせて・・・」

 シンジがそう言った。

「気付いていたか・・・」

 シンはそう言って、車椅子から、立ち上がる。

「うん・・・」

 シンジは頷く。

「まぁ、惣流をマトモにする為には実際に一緒に暮らし、その偏見を取れば良い・・・
 しかし、今、俺が戻ってくると色々と問題がでるだろうからな・・・」

 シンはそう言った。

 現在、アスカはミサトの元に居る為、(ミサトが作った)壁が他の所員との間にもできていた。

 その為、本部所員の中には、チルドレンであるハズのアスカの事を、
あまり良く思っていない者も居るくらいなのである。

 最も、これはミサトがアスカを自分の元から出て行か自分にとって都合の悪い情報が、アスカの耳に入らないように、
行動させていた事にも原因があるのだが・・・

 しかし、だからこそ、シンジはアスカと他のチルドレンレイが連携するこの作戦を実行する事によって、
アスカと他のチルドレンの間にある大きな溝を取り除き、確執等を最小限にし、後々の連携等をし易くし、
アスカがネルフ本部に受け入れて貰い易くする事を考えていたのである。

 その事を理解していたシンは、まだ動けないフリをして、
この作戦をレイとアスカのペアに実行させる事にしたのである。

 そうでなければレイは戻ってきたシンと組みたがり、アスカはさらに壁を作り、
折角、埋まりかけた溝が酷くなるだろう事は簡単に予想できたからである。

 もっとも、実際には、シンは動けるだけで、無理は止められているのだが・・・
(まぁ、シンジの思惑アスカの事が無ければ、無理をしてでも、作戦に参加しただろうが・・・)

「まぁ、念のために、俺は一機でもできる奴の方を準備しておくさ・・・」

「え?・・・でも、初号機は・・・」

 シンジは驚いたように、そう言った。

「実際に乗って、治癒力を高めてやればいい・・・電力体力をかなり使うが・・・
 これは、俺と初号機でしか出来ない裏業だ・・・やる準備は出来ている」

 シンはそう笑いかけながら言った。

「大丈夫なの?」

 シンジが心配そうにそう尋ねる。

「あぁ・・・もしものユニゾン攻撃が失敗した時、直ぐ出来るように準備をしておくさ」


 シンは気楽にそう言った。

「うん、でも、2つを融合させれば、完璧になるんだけどね・・・
 アレは1つしかないし・・・」

 残念そうに、シンジが、謎な事を呟く。

「なに?・・・アレが2つあれば良いのか?」

 シンはそう言った。

 シンが直ぐ理解したところを見ると、何か、エヴァ用の武器のようである。

「うん、でも、アレは、まだ1つしかないでしょ・・・
 もう1つ作るには、時間が足りないし・・・」

「・・・シンジ、多少、ズレていても、先に当たる方が完成品なら、
プロトを強化したモノでも大丈夫じゃないのか?」

「でも、どっちが先に当てるかは・・・」

「殆ど同時だったら関係ないんじゃないか?・・・
 元々、そう言う作戦だし・・・」

「あ・・・そうだった!・・・」

 シンジは今気付いたようにそう言った。

「なら、そっちは任せろ・・・そっちなら3日で大丈夫だ・・・」

 シンはニヤリとしながらそう言った。

「わかった・・・でも、一応、本部まで送ってくね・・・車椅子に乗りなよ・・・
(やっぱり、少し、無理をしているみたいだね・・・)」

 公園から、1人で出て行こうとするシンにシンジはそう言った。
(シンは少しふらついていたようだ)

「そうだったな・・・頼むよ・・・」

 そして、シンをネルフ本部に送った後、シンジはマンションに戻って行った。

 因みに、ミサトはトイレ完備の個室ネルフの地下独房にカンヅメとなり、
強制的に書類整理をさせられることになった。
(一定枚数終わらせないと食事も出ないらしい)

 勿論、その日、レイとアスカが確りと91点を叩き出したと言うことは言うまでも無いだろう・・・







 作戦決行日

 アレからアスカとレイのユニゾンが巧くいったこともあり、決行日を1日早くしていた。
(最終的に97点以上をキープしてたらしい)

 現在、アスカとレイはエヴァに乗って、いつでも攻撃を開始できるように準備をしていた。

 少し離れたところには装甲の一部が無い初号機がある。

『良いかい、2人とも、シン君が使徒を攻撃し、砲台が使徒の動きを止めたら同時にだよ』

 シンジが確認するように、連絡を入れてくる。

「わかっているわよ・・・それで失敗した時はケーブルをパージして、
ユニゾンで同時にコアを叩くんでしょ・・・大丈夫だって・・・」

『えぇ、もしもの時は48秒で決めるわ・・・』

 アスカが余裕の表情でそう言うと、それに同調するようにレイがそう言った。

「でもさ、最初のでけりがついたら、準備期間ユニゾン訓練って、無駄になるのかしら?」

『一つの作戦に拘らず、常に最悪の事を考え、それに対処できるように準備をし、
一手、二手と余裕を持たせ、勝率や生存確率を上げるのは正しい道だわ』

 アスカの呟きにレイが答えるようにそう言った。

「まぁ、そう言うのは分かってはいるんだけどね・・・(それだけ、アイツは優秀って事かしら?)」

 モニターに映っている大人達にテキパキと指示を出しているシンジを見つつ、アスカはそう呟いた。

『じゃぁ、第一段階始め、準備的大地!』

 シンジがそう叫ぶと、愉快な音楽が流れていく・・・

「・・・(こ、これはなに?)」

 アスカは、その音楽を聴いて、冷や汗を流す。

『と、特殊砲台の発射準備のバックミュージックよ・・・』

 アスカの心の叫び?に気付いたのか、レイがそう答えた。

「ば、バックミュージックゥ〜〜?」

 特殊な砲台を使って使徒にダメージを与えてから、
作戦を決行すると聞いてはいたのであるが・・・

 どんな砲台かは聞いていないし、アスカ達の居る位置からは見られない・・・

 因みに、さっきから何処かで聞いたことあるような声で歌まで流れている・・・



 だ、だ、大地、大地のエネルギ〜♪
 タオの回路で〜(大地♪ 大地♪)
 集めた地力をぉ〜(タオ♪ タオ♪)
 巨漢の大砲ぅ〜金のタンクゥ〜♪(いっやぁ〜ん♪)
 一発決めるぞ〜漢道ぃ〜(キャ、キャ♪)
 いかな犠牲を〜払っても〜(ご〜♪ ご〜♪)




 アスカは、キョロキョロと、周りを見回す。

『アスカ・・・今は、気にしないほうがいいわ・・・』

 リツコが、キョロキョロとしているアスカにそう言った。

「え、でも・・・(なに?・・・この気の抜けるような歌は(汗))」

『作戦に集中して、ミスは許されないわ・・・』

 気になってしょうがないアスカに、レイが真剣な眼差しで、そう言った。

「わ、わかったわ・・・」

 アスカは弐号機にもっている槍のようなものを強く握らせ、集中しようとするものの・・・


 いくぞ、漢の必殺のぉ〜(きゃぁ〜ん♪)
 魂こもった自爆技ぁ〜(おいおい・・・)




「(き、きになるぅ〜〜)」

 愉快なバックミュージックに気をとられるアスカ・・・

『アスカ・・・気にしたら負けよ・・・(汗)』

「うっ・・・」

 ユニゾン訓練によって、ある程度、アスカの思考が読めるようになったのか、レイがそう言った。

『使徒を殲滅した後で、存分に笑えば良いと思うの・・・(・m・ )クスッ』

 何も言い返せないアスカに、レイはクスリとしながらそう言った。

「はぁ?・・・」

 意味がわからず、首をかしげるアスカ・・・

『『レイィ〜〜〜レイ君〜〜〜』』

 何故か、シンジと冬月副司令が情けない声を出す。

 ユイはクスクスと笑っており、リツコは冷や汗をかきつつ頭を押さえている。

 これにゲンドウが居たら、どんな反応をするだろうか?

『あぁ〜シンジ、作戦に集中しろ・・・
 それと、おやっさん、集中の邪魔になるから、そこで暴れる悶えるのは止めた方が良いぞ・・・
 2人とも、いいか、病み上がりの俺が出来るのは、一撃だけだからな・・・
 出来れば、最初の一発で決めてくれ・・・ユニゾンのフォローまでは出来ないからな』

 シンの呆れたような、どことなく諦めた様な声も聞こえてくる。

「『わかった了解』」

『使徒、予定位置まで、後、10、9、8・・・』

 青葉が、カウントダウンを始めた。


 ゆくぞ、ゆくぞ、逝っちゃうぞ(行け、行け♪ 逝け逝け♪ い〜け♪)


『3、2、1』

『は!』

 シンの乗る初号機が使徒を分断して、走り去る。

『ATフィールド、全開!! 先行者! 大砲的中華!!』

 シンジの叫びと共に、3人が分裂した使徒2体のATフィールドを中和し、
同時に、強烈な光が一直線に並んだ状態の使徒を襲い・・・

『今だ!』

「『やぁ!!』」

 シンジの掛け声と共にアスカとレイが槍のような物を投げる。

 2人の投げた槍のような物が同時に使徒のコアに命中し、
片方は突き刺さり、片方は貫通して、大きな穴を開けた・・・

 そして、爆発・・・




 発令所のメインモニターが、爆発で真っ白になった。

「おわったか?」

 冬月がそう呟き・・・

「3人とも、大丈夫かい?!」

 シンジがそう叫ぶ。

「爆発の影響で、回線がつながりません、少しお待ちください」

 青葉がそう連絡する。

「大丈夫よ、使徒は確実に倒せたわ・・・」

「ですよね・・・」

 ユイとリツコがそう言った。

「回線、つながります・・・」

 マヤがそう言って、回線を復旧させると・・・

『きゃははははは、な、なによぉ〜あれぇ〜・・・
 煙ふいてるぅ〜いや〜・・・きゃはははは』

 アスカの笑い声が響き・・・

『先行者NV・・・ネルフのお笑いの結晶よ』

 レイが冷静な口調でそう言って・・・

『ちがうって・・・』

 シンのどことなく、呆れたような声が聞こえ・・・

『違うの?・・・身体?を張ったお笑いじゃないの?
(司令や副司令達の)』

 不思議そうにレイがそう言うと・・・

『いや、その・・・まぁ、お笑いである事は否定出来ないよなぁ〜・・・
 あれは・・・そう!・・・お笑い支援メカだよ・・・エヴァのね』

 シンが今思いついた様にそう言って・・・

『きゃはは・・・え? あ、アレが、え、エヴァの、し、支援〜〜!!
 うっそぉ〜〜!って事はまた使う事があるの?・・・
 アレが隣に並ぶ?・・・私の弐号機の?・・・い、いっやぁ〜!!』

 アスカの絶叫が響き・・・

「は、恥を・・・かいているな」

「で、ですね・・・」

 冬月とシンジが、涙を流しながら、そう呟いた・・・





                               続く






 あとがき?(座談会?)

と「・・・まぁ、要望が多かったので、NV再登場!」

D「あれでか?」

鐘「まぁ、確かに・・・」

華「でも、最後にアスカさんが絶叫しましたね・・・」

と「まぁ、使うたびに股間から煙をはくロボットが、これからも支援すると言うからな・・・」

D「マジで、また再登場をまたするしな・・・」

鐘「おぉ! ジャ○アン○・アスカネタの発動?」

華「ちがぁ〜う! するにしても、あのホ○使徒でしょう!」

と「伏字になってないって・・・」

D「まぁ、ともかく、これから、結構、活躍するらしいな・・・」

鐘「マジですか?!」

D「大マジ!!」

華「・・・アスカさんが、なんて言うだろう・・・(汗)」

と「まぁ、そのおかげで、シンジ君とのイベントが増えるんだから、良いんじゃないかな?」

華「しかしですね・・・」

と「大丈夫、一応、直接はからまないと思うから・・・」

華「不穏な声が聞こえたような・・・」

鐘「それよりも、マユミちゃんはどうしたんです?!」

D「あ、一応、その前に、マナが出てくるらしい・・・その後だな・・・」

鐘「おぉ! じゃぁ、登場決定確実ですね!」

華「・・・ちぃ・・・」

と「しかし、予定外のキャラが出てくる事になりそう・・・」

鐘「はい?」

華「へ?」

D「詳しくは、そろそろ締め切りのこのアンケート結果、五位までを見るのだ」


1位 鈴原 ミカ

2位 洞木 ヒカリ

3位 山岸 マユミ

4位 ミユ=アンカードシンイ=ジカーリ

5位 綾波 レイ&惣流 アスカ=ラングレー(同率)

鐘&華「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

と「NVの順位が下がったのは良いんだが・・・」

D「なぜ、他の作品のキャラが・・・」

と「あの後、アスカ同様に組織票が・・・」

D「因みに、マユミはかなり伸びてきて、2位に迫っている」

鐘「おぉ!!」

華「ちぃ・・・でも、このペースでいけば、アスカさんにも、トップの座が・・・」

と「因みに、現在7位と言うか、次点は・・・無難なものと言って置こう・・・
  一番の成長株♪」

D「アレがトップになったら、楽だろうなぁ〜」

と「だねぇ〜」

鐘&華「誰なんですか?」

と「まぁ、気にするな・・・」

D「そうだな・・・お楽しみだ」

鐘&華「き、きになるぅ〜〜!!」

と「以上、中間報告でした♪」

D「今回使った槍については、後の話でまた出るそうです・・・では」

全員「(^0^)/~~see you again! 」






アスカ「ミサト、終わったわね」
レイ 「その様ね」
シンジ「…う、うん…残念だけど」
アスカ「准尉候補補佐官見習い研修前練習生…もはや階級とかそう言う問題じゃないわね」
レイ 「ええ。次は、練習生候補とかになるかも?」
アスカ「あり得るかも知れないわね。でも、とりもちのことだから、そんな素直な風にはならないわよ、
    そうねぇ……練習生になれたらいいなぁ〜♪とかは?」
シンジ「それは階級じゃなくて文章だよ」
レイ 「そもそも既に長すぎるし、そろそろ略した方が良いのではない?」
アスカ「…それもそうね。頭文字を取ってアルファベットで並べる?」
レイ 「階級……既にそうは言えないけれど、そうしてしまうと完全に認識出来ない」
アスカ「それじゃ意味ないか…面白い略し方があれば良いんだけど……ぶつぶつぶつ……」
シンジ「とりもちさんはどうするんだろうね?」
レイ 「さぁ、分からない……話は変わるけれど、アスカは完全に見捨てたのね」
アスカ「流石にねぇ。とばっちりこれ以上食らいたくないし」
レイ 「それもそうね」
シンジ「気持ちは分かるよ…でも、ミサトさんなんて思うかなぁ…」
レイ 「落ち込むかも知れないわね」
シンジ「うん…もうだいぶ落ち込んでる気もするけど」
アスカ「ま、ミサトのことをいつまでも言ってても仕方ないし、他の話をしましょ」
シンジ「そうだね」
レイ 「今回は、アレが出てきたわね。確かカップリン……何でもないわ」
アスカ(突きつけていた拳銃をしまう)
シンジ(汗)
アスカ「しっかし、アレの歌を歌わされた二人は可哀想ねぇ」
レイ 「そうね…私は絶対に歌いたくない」
シンジ「父さん達…本当にたいへんだね…
    副司令、胃を悪くしないと良いけど…」
アスカ「大丈夫じゃない?元気そうだし」
レイ 「でも、いつまで持つかしら?」
アスカ「アレは、存在そのものが余りにも汚らわし過ぎるからねぇ…
    いっそ、保護色にして見せなくしてくれればいいのに」
レイ 「あんなのにやられたイスラフェルも可哀想ね」
アスカ「ユニゾンって言う映像的に綺麗な戦闘シーンが…アレになるとは……」
レイ 「仕方ないわ…これは、ネオエヴァなんだから」
アスカ「それもそうね……」
シンジ「そ、そう言う問題なのかなぁ?」
レイ 「次は…サンダルフォンだけれど、その前に何かありそうね」
アスカ「人気投票の4位の人が出てくるとか?」
シンジ「でて、くるの?」
アスカ「さぁ……でも、出てきたらどんなキャラになるわけ?」
レイ 「碇君の…それは認められないわね」
アスカ「勿論よ、どんな動きをするのも仕方ないけど、それは許されないわ」
シンジ「あはは…」
レイ 「ええ、」
アスカ「何とかしなきゃね」
レイ 「そもそも、この作品に登場していないキャラが、
    私たちよりも順位が上というのはどういう事なの?」
アスカ「絶対に間違ってるわね」
レイ 「組織票はどうかと思う」
アスカ「全くよねぇ〜、ねぇシンジ」
シンジ「う、うん…そ、そうだね。そう言うのがあると正しいアンケートの結果にならないし…」
レイ 「でも、貴女もそれが大きいらしいわね?」
アスカ「はぁ?アタシは天下の正規ヒロインなのよ、
    それは単に偶然私のファンが集まっただけよ、」
レイ 「良く言ったものね…でも、それは、例えばカップ……」
レイ 「それと、7位の成長株も気になるわね」
アスカ(突きつけていた拳銃をしまう)
シンジ(なんだか、最近アスカが怖くなってきたよ〜)
シンジ(そんなにアレがいや……なんだろうなぁ……)
アスカ「無理矢理ねぇ…まあ良いけど、無難とか言ってるけど何が?」
レイ 「楽だとも言っているわね」
アスカ「う〜ん、楽ってカップリング無しとか?」
レイ 「それはない気がする」
アスカ「ま、それもそうか、そうなったら荒れそうねぇ」
シンジ(漏れた人から怨まれそうだなぁ〜……ホント、どんな結果になるんだろう…)(ちょと溜息)
レイ 「それはそれで面白いかも知れないけれど、」
アスカ「まあ、逆に一番大変そうなのはミサトとのカップリングかしらねぇ〜」
シンジ「え?僕がミサトさんと?」
レイ 「LMSにはその意味も含まれているし……不可能ではないと思うけれど、」
アスカ「こっからどう持ってく?殺されかけたりとかもしてるわよ?
    どういう関係に発展するほど今何かがあるってわけじゃないでしょ?」
レイ 「その辺りはとりもちなら何とかできるはずよ」
シンジ「そ、そう言う問題なのかな?」(汗)
アスカ「そんなもの、…………」(きょろきょろ)
シンジ「どうかしたの?」
アスカ「何か嫌な気配が…」
レイ 「……!」
シンジ「あ、カヲル君」
カヲル「やあ、シンジ君とその他二人、こんにちは」
アスカ「ああ!?その他二人ですって?」
レイ 「…それはどういう意味?」
カヲル「そのままの意味だよ…僕にとってのシンジ君の価値に比べれば、
    君たち二人の価値なんか、その他でしかないと言うことだね」
アスカ「あんですってぇ〜!!?」
レイ 「……タブリス、良い根性ね」
シンジ「あ、あの…三人とも」(汗汗)
カヲル「シンジ君、どうだい?これから二人でコンサートにでも?チケットもここにあるし」
アスカ「ホント良い根性してるわねぇ…」(怒)
シンジ「で、でも…カヲル君」
カヲル「僕はシンジ君さえいればいいのさ」
レイ 「LKSを望んでいるのね?」
カヲル「その通りだよ」
アスカ「じゃあ、お望みをかなえてあげるわ!第2位だしね♪」
カヲル「は?………ちょちょちょっとまちたまえ!!」
レイ 「これから活躍すると言っているし、丁度良いわね」
アスカ「ええ♪」
シンジ「あ、あの……」
アスカ「今からとりもちの所に行くわよ!」
レイ 「ええ、」
アスカ「シンジ、又後でねぇ〜♪」
レイ 「又ね」
シンジ「あ……うん」
カヲル「ま、まってくれぇ〜!!」(必死)
ダッシュで走り去る二人をカヲルが全力で追い掛け始めた。
シンジ「……う、う〜ん。みんなそれだけいやなんだろうなぁ」
シンジ「……僕だって嫌だけど」
シンジ「これからネオエヴァってどうなるんだろ?」