10
釣り、衝突、起動、そして、
戦い方・・・周りを見る事の意味を・・・
アスカが、シン達を探して、海兵達が何時も釣をしている所に来ると・・・
人だかりが出来ていた。
「ん?・・・何よ、アレ」
「ヘイ! ゴー! ゴー!」
「ネヴァーギブアップ!!」
「「「ベアァップ! ベアァップ!!」」」
「「「ファイト! ファイト!!」」」
「シン君! がんばれ!!」
「師匠! 負けんといて下さい!!」
「うおぉぉぉぉ! うそだろ〜〜!!」
海兵達の声に混じって、シンジ、トウジ、ケンスケの声も聞こえて来る。
「兎も角・・・あそこね!」
アスカがその人だかりに向うと・・・
「どっせい!!」
「「「「「「Oh!!」」」」」」×無数
「「「おぉ〜〜〜!!」」」
ひゅ〜〜・・・
アスカの周りに影が出来た。
「ん?」
アスカが上を見る・・・そこには・・・
「ま、マグロォ〜〜〜〜!!」
そう叫びつつ、慌てて避けるアスカ・・・
ドン!
アスカの背後に大きなマグロが落ちた。
「な、何なのよ・・・」
アスカが、背後にあるマグロを見て呟いた。
かなりの大物だ・・・
ビタン、ビタン・・・
まだ生きているので、跳ねている。
「よしゃぁ〜〜〜!!
鮮度が命だ! 折角の大物!
無駄にするのは命の冒涜!!
苦しまないように、直ぐに絞めるぞ!!」
シンがマグロに向っていく
「ヘイ!」
海兵の1人がナイフを投げる。
「センキュー!」
シンはそれを受け取り、アスカの横を通って、マグロを絞め、早速、解体を始める。
「シン君、手伝うよ!」
「ワイも手伝いま!!」
シンジとトウジがそれを追う。
「面白い記録映像だ!!」
ケンスケがビデオを回しながら、それを追う。(手伝えよ)
「「「「ヘイ、ユーニードハンズ?」」」」
数人の海兵達も追う。
数分後・・・マグロは、シンとシンジ、それに海兵達の手によって、
見事に解体されていった。
「鯛に、鰤に、鰹に、鮪に・・・こんなに釣れるとは思わなかったな」
シンが大漁の魚達を見ながら言った。
「朋意、凄いよ・・・まさか、マジに、ワイヤーとフックだけで、
カツオとマグロを釣上げるなんてさ」
カメラを回しながら、ケンスケが言う。
「それを言うなら、こんなところで、タイとかを釣上げたシンジの方が凄いだろう・・・
俺は、そこに居たのに引っ掛けただけだ・・・この間、TVで見た漁師の・・・
確か、『引っ掛け漁法』とか言う奴の応用だったかな?」
シンはそう言う。(何所が応用?)
「いや、僕は、この時期に、これだけのブリを釣ったトウジも凄いと思うよ・・・
(って言うか、何で、シン君は、見付ける事が出来たんだろう?・・・(汗))」
海面を見ながら、シンジはそう言った。
「いや、ヤッパ、師匠のカツオとマグロには勝てまヘン・・・
(良くあないので釣上げられるわ・・・ヤハリ、師匠は漢や)」
手を横に振りながらトウジが言う。
「とりあえず、俺達の分の切り身も、
鈴原のクーラーボックスに、預けててもいいか?・・・
分けて貰った箱だと、チョッと心もとないから、港に着くまで」
「えぇでっせ、コレは、でかいでっから・・・」
シン達は、トウジのクーラーボックスに、切り分けたマグロとカツオを入れていく。
(海兵達にも分けたらしい)
「満杯だね・・・タイとかブリとかは、切り分けてないから、氷入りの箱で我慢だね・・・
悪くならないと良いけど」
シンジが嬉しそうに言う。
「それだったら、食堂か、どっかの冷蔵庫でも借りればいいよ・・・」
ケンスケが言う。
「そう言えば、最初からそうすれば良いんだった」
「そうだね」
「しかし、コレでワシも面目が保てるってもんですわ・・・
(ミカも土産に『碇の釣上げた鯛がある』っち言えば、喜ぶやろなぁ〜)
ほいで、マグロとかの頭はわかりまっけど、こないな骨とか、
どないしなはるんでっか?」
トウジが嬉しそうに言いながら、シンが別の箱に詰めていた骨等のアラの事を訊く。
「ば〜か、調理しだいで、旨いモンに変るんだよ・・・それに、命は無駄なくだ・・・
しかし、思わぬ収穫だな・・・レイちゃん達に良い土産が出来た」
シンも嬉しそうに頷きながら言っている・・・
「だね♪」
誰も呆然としているアスカに気付いて居ない・・・
「さっさと、冷蔵庫に預けに行こうぜ♪」
「「「おう♪」」」
そして、食堂に向かおうとするシン達・・・
「はぁ!・・・
ま、待ちなさいよ! サード!!」
怒鳴るようにアスカが声をかける。
「・・・なんだ?・・・セカンド」
「何ですってぇ〜!!
私には【惣流・アスカ=ラングレー】って、
立派な名前があるのよ!」
自分の事を棚に上げて、アスカが怒る。
「そうか、俺にも、【朋意 シン】と言う名がある・・・
だいたい、自分がやられて嫌な事を、初対面に近い相手にするな・・・
そのくらいも分らないのか?」
シンがアスカにそう言った。
「クッ・・・兎も角、チョッと付き合って!」
「断る!」
即答するシン・・・
「何で!」
アスカが怒鳴る。
「俺には既に好きな娘がいる・・・
俺達は絶対に浮気をしない主義だ・・・彼女を悲しませたくないからな・・・
とは言っても、関係無い他人に、自分の主義を強要する気はないが・・・
まぁ、兎も角、そう言う訳で、俺は他の娘と付き合う気は、全く無い!」
シンはハッキリとアスカに言った。
アスカは首を傾げた格好のまま、止まっている・・・
どうやら、内容を考えているらしい・・・
「「「おぉ〜!!」」」
それと同時に、シンの後に居たシンジ達が、歓声?を上げ、円陣を組む。
「言い切りよったで・・・(漢や・・・)」
そして、驚きの表情でトウジが言う。
「言い切りましたな・・・
(証拠映像もバッチリ・・・っとは言っても、朋意の奴が浮気なんてするハズないから・・・
なんか空しいけど・・・)」
カメラを回しながらケンスケも言う。
「流石だよ・・・シン君(レイが好きになったのがキミで良かった)」
シンジも、頷きながら言った。
「え?・・・ん?・・・!・・・そ、そそそ、
そう言う意味じゃなぁ〜い!!」
少し考え、理解できたアスカが、顔を赤くして怒鳴った。
「じゃぁ、どう言う意味だ?」
シンが訊き、シンジ達は後で頷いている。
「わ、私の弐号機を見せてやろうって言ってんのよ!」
アスカが怒鳴る。
「・・・さっきので通じると思うか?」
シンが振り返って訊くと、シンジ達は首を横に振る。
まぁ、分り辛いだろう・・・
「フム・・・どうやら、キミは日本語や常識を、
あまり勉強しなかったと見える」
シンは勝手にそう納得する。
「したわよ!」
アスカはまた怒鳴る。
「では、重要機密であるエヴァを、許可無しに、一般人である彼等にも見せるのか?
(まぁ、見せるくらいなら、大丈夫だろうが・・・)」
シンが、トウジとケンスケを見ながら尋ねる。
因みに、ケンスケは、カメラを持って、期待したような目で見て居る。
「アンタだけに見せんのよ!」
アスカがシンを指差しながら言った。
「えぇ〜・・・」
アスカの言葉に残念そうな声を出したのは、やはりケンスケだった。
「「「・・・・・・・」」」
呆れる男三人・・・頭を押さえる。
「・・・なに?
コイツも、関係者?」
訳が分らず、アスカがケンスケを指差して訊く。
「い、一応、コイツ自身は無関係だ・・・気にするな・・・
相田、お前、自分の欲望に素直なのは・・・それが、他人に迷惑をかけない限り、
俺からは、何も文句を付ける気はない・・・
だが、それがどんな結果を生むか、もっと考えてから、行動しろ!」
シンが怒ったように言う。(いや、実際怒ってるね)
「そや!・・・あん時、キサンの所為で、ワイがどげな目におうたか、
忘れたとは言わさへんで!」
トウジも怒鳴る。(まぁ、死にかけたし・・・)
「そうだよ・・・その所為で、自分の小遣いも減ったって、ブチブチ言ってたろ・・・」
日頃、愚痴を聞いていたシンジも呆れたように言う。
「あ、あう〜〜(汗)・・・(すっかり忘れてた)」
三人から、責めのお言葉を聞いて、タジタジになるケンスケ・・・
「と言う訳で、見せるなら、俺とシンジだな・・・」
「今は、アンタにだけ見せる気しかないわ。
(こんな親の七光で、
発令所に突っ立って居るだけのガキに、私の弐号機を・・・)」
アスカが言う。
「ほう・・・変な事しないだろうな」
シンがそう言った。
「しないわよ!」
「だが、やはり、嫌だな・・・」
シンは拒絶した。
「な、なんでよ!」
「なんで、俺がお前の自己満足の為に、振り回されねばならない」
シンがアスカにそう言った。
「なんですってぇ〜!」
「何を根拠に、お前がそんな事を平気でしようとしているか分らないが・・・
そんなのに付き合うのは、俺はごめんだな・・・自分が何様の気でいる?・・・
それとも、俺を、面白半分に弐号機に乗せてみる気か?」
シンがそう言った。
「だ、誰がそんな事をするって言うのよ!」
アスカが怒って言った。
「だいたい、ココで見なくても、ネルフ本部で見る事になる・・・
なぜ、ワザワザ、ココで見なければならん?
それとも、もし、ココに使徒が現れた時、俺に代わって戦って貰う気か?」
シンが侮蔑したように言う。
「もういいわよ!」
アスカはそう言って、怒りながらどこかに行った。
「シン君、何であんな事したのさ」
アスカがいなくなって、シンジが普段のシンからは、
全く考えられない行動に驚いて訊いた。
「・・・セカンドチルドレンは、最初から、俺にハッキリと敵意を向けて来た・・・
共闘するライバルとか、そう言うものではない・・・
おそらく、ドイツ支部での教育の所為だろうが、アイツは、ハッキリ、
俺を敵として認識している・・・同じ使徒を倒すチルドレンを、だ。
しかも、さっきも皆が居るのにも関らず、更に、自分から、
俺に『ついて来い』とか言って居るにも関らず、そう言う意識を飛ばして来た。
いくら、女とは言え、そんな奴と、2人だけで一緒に居て、敵視されっぱなしで、
論理の通ってない自慢話や、我侭な事を聴かされ続けていたら、
本気で、自分の抑えが利かなくなるからね・・・
そうなったら、確執が生まれ、二度と手を取り合うような事が出来ないだろう・・・
だったら、今は出来るだけ、それを回避するように動いた方が得策だからな」
シンはそう説明した。
「朋意はそう言う相手に敏感だからね・・・
(確かに、アレは顔は良いんだけど、性格がね・・・写真は売れるかな?)」
カメラを片手に、ケンスケが言う。
「そやな、ホンマ、いけすかん女やったで・・・」
トウジもそう言った。
「ふ〜ん・・・」
シンジは複雑そうな顔をしながら、アスカの行った方をみていた。
暫くして、行き成り艦隊に、謎の攻撃が襲ってきた。
食堂
「な!」
「まさか、使徒か!」
シンがそう言うと、ミサトがダッシュして、食堂を出て行った。
「シンジ、行くぞ!」
「ウン!」
そして、シン達も、食堂を出て行った。
オーバー・ザ・レインボウ 艦橋
「クッ・・・各艦任意に回避行動及び、威嚇攻撃を許可する!
我が鑑とオセローを急いで近づけよ!(最初から、近づけて置くベキだった)」
「そこ! 邪魔だ!
逆位置に回避行動を行なえ!
オセローとの進路を邪魔するな!」
艦長と副長が、各艦に命令を出している。
「どもぉ〜 ネルフですけど、謎の敵に関しての情報はいかがっすかぁ〜」
ミサトがブリッジの入り口で、ニヤリとした顔を出しながら、声をかける。
「悪いが、間に合って居るよ・・・」
「コラ! そこ! 余計な色気を出すな!
今は無理せず沈まない事を念頭に置け!」
艦長がそう言い返して、副長は、無線等を使い、他の艦に激を飛ばしている
「これは、どう考えても、使徒の攻撃ですよねぇ〜」
「そうだな・・・」
あっさり、艦長は認めた。
「だったら、命令の優先権は、ネルフにあります!」
ミサトが、艦橋に乗り込んで来ながら、胸を張って、嬉しそうに、そう言うが・・・
「だが・・・キミだけには譲らん!」
艦長があっさり拒否する。
「あんですってぇ〜!!」
ミサトが怒鳴る。
「第一、キミは作戦部長のハズだ・・・
指揮権に関しては、指揮部長にあるのではないかね?」
艦長が、ミサトに言う。
「グッ・・・なぜ、それを・・・」
ミサトは言葉に詰まる。
「いくら、非公開であったとしても、国連所属だ・・・
誰が、どのという役職は分らんでも、
どんな役職があるかは、普通分るのではないかね?・・・同じ国連所属なんだし・・・
それに、今のネルフは半公開組織だ・・・
私クラスになると、ある程度どの人事位知って居るとは思わないかね?・・・
今の仕事の関係上・・・少なくとも調べるとは思わなかったのかね?」
艦長がミサトに、嫌味を言うように、そう言った。
まぁ、確かに、ミサトなら、調べないだろう・・・面倒臭いから・・・
「グッ・・・しかし、指揮部長が、現場に居ない場合・・・」
ミサトがそう言ったとき、後から・・・
「き・た・ぞ・!」
行き成り後からシンの声がかかる。
「うそ・・・」
ミサトが呟く。
「すいません! 手間取りました!
あ! 葛城作戦部長!
いくら急いで居るからって、僕が見えているのに、
無視してエレベーターを閉じて先に行く事ないでしょう!」
シンジが、文句を言う・・・
何故か、シン以外、汗だくである。
「そや! アレは、充分まにおうたで!
更に、エレベーターが下に降りれへんように、
ドアに細工までしおってからに!」
トウジも、その後から文句を言う。
エレベーターのドアには、なぜか消化器のようなモノが倒れていた。
まぁ、偶然倒れたとか言うつもりだったんだろうが・・・
「何で・・・どうやって・・・」
ミサトが呆然と呟く。
「・・・階段がありますよ・・・僕等は、それを駆け上がって来たんです」
ケンスケは・・・やっぱり、汗だくで、その後でカメラを回している。
「・・・指揮部長が来たようだな・・・(自分が指揮をとる為なら、仲間だろうと、
妨害をすると言う話は本当のようだな)」
艦長がミサトを冷たい目で見ながら言った。
「ウグッ」
どうやら、ミサトはシンジに置いてきぼりを喰らわそうとしたらしい・・・
(そのまま指揮権を、うやむやの内に自分のモノにしようとしたとか?)
「トウジとケンスケは、奥に下がってて、危ないよ」
シンジが2人に言う。
「そやな・・・ケンスケ、行くで」
「えぇ〜・・・でも」
不満そうにいうケンスケ・・・
「営倉行きになるぞ」
とシンが言う。
「全部、没収されるで・・・」
トウジが止めとばかりに言う・・・
「わ、わかったよ(汗)」
トウジとケンスケはブリッジから出て行く。
「では、指揮権をネルフの碇指揮部長殿に渡そうかな」
艦長がミサトに嫌味ったらしく言う。
「いえ、その前に、葛城作戦部長・・・作戦は?・・・
私を置いてきぼりにしてまで、先に上がって来たんですから・・・
それに、状況把握をして、作戦を立て終わったから、
艦長に指揮権の事を言ってたんでしょう。
早く、指揮方針を下さい」
シンジがミサトに言う。
「へ?」
ミサトの目が点になる。
「・・・無いのか?・・・また」
シンが呆れながら言う。
「い、いやね、あ、あるわよ!・・・・・・・」
そのまま黙っているミサト・・・
「早く言って下さい」
シンジがミサトに言った。
「そ、その・・・」
ミサトは、何も考えてなかった。
沈黙が続き、一陣の風がふく・・・
誰かがミサトに突込みを入れる前に事態は動いた・・・
「お、オセローより入電!・・・弐号機が、勝手に起動しました!」
副長が、オセローの方を見ながら言った。
「「「なに(えっ)!」」」
シン達が艦橋に乗り込んだ時より、少し戻って・・・
弐号機の中
「使徒が来るなんて、丁度、いいわ・・・
さぁ、私の華麗な操縦テクニックを見せてあげるわよ」
あの後、アスカは自分1人で、弐号機の所に来て、愚痴をいっていたのだ。
もしかしたら、本能的に母親の存在を、弐号機の中に感じていたのかもしれない。
しかし、『少しでも早く大人になる、そして、自分独りで生きていく』、
『一番になる』等の言葉から分るように、幼少からのトラウマによって、
理性では、それを受け入れる事は無かった。
「見てなさいよ、サード!
誰が一番なのか、見せてやるわ!
L.C.L Fullng Anfang der Bewegung.
Anfang des Nerven anschlusses.
Ausloses von links−Kleidung.
sinklo−start!!」
そして、弐号機の目に光が灯る・・・
空母・・・ある一室
「いやはや・・・こんなところで使徒襲来とは、ちと話が違いませんか?」
爆音をバックミュージックに、加持がにこやかに電話をしている。
『その為の弐号機だ・・・最強のパイロットと優秀な指揮部長もつけている・・・
心配はない』
また、爆音が響く・・・結構近い・・・
加持の頬に冷や汗が流れる。
「(このままじゃ拙いな・・・)兎も角、最悪の事態を考え、
私はこれを持って脱出しますので・・・」
そう言って、加持は、爆音を気にしながら、電話をきろうとする。
『ん・・・(汗)・・・は! コラ、ま』(一瞬硬直してたな)
既に耳をはずしていた為、加持には、ゲンドウの最後の言葉は聞こえて居なかった。
パチ・・・
「さて、悪いな・・・人類を滅亡させない為に、
コレを使徒に接触させる訳にはいかないんだ・・・
(真実を知る為にも、コレを確実に届けないといけないし)」
加持はそう建て前を呟きつつ、対核仕様のトランクを持って、歩いて行った。
オーバー・ザ・レインボーの艦橋・・・
「しかし、あの距離でどうするつもりだ?・・・弐号機はB型装備のママのハズだし、
あの距離を跳べぬハズだが・・・」
「は! 艦長!
オセローとこの艦の間にある艦の全ブリッジと砲台に居る人間に、
即座に退避命令を!」
シンが、顔を青くして、慌てて叫ぶ。
「そ、そうか!
艦長! 大至急お願いします!
弐号機に近い艦から!」
シンジも即座に理解して、叫ぶ。
「わかった!
全員、そのまま、一時的に、艦橋と砲台から退去!
死にたく無ければ急げ!」
ある意味、シンジ達を信頼している艦長自身が、即座にマイクを取り、
全艦隊に向けて、命令を出した。
そして、弐号機がジャンプして、近くを通っていたイージス艦の艦橋に乗る。
勿論、足場になった艦橋は、完全に潰れている。
「フフフ・・・この私の華麗な戦いブリを見ていなさい」
アスカは自分がやっている事の意味が分ってないのか、嬉しそうに八艘跳びで、
オーバー・ザ・レインボーに向かう。
オーバー・ザ・レインボーの艦橋
「全員、ショックに備えろー!
甲板のモノは退避ぃー!!」
副長が、館内放送用のマイクの置いてある台に、
しがみつきながら、慌てて命令を出す。
「で、でたらめだぁ!」
艦長は通信機の置いてある台に掴まる。
「こっちから、向かっているのに、何を考えているんだよ!」
シンジはその辺の柱に掴まる。
「あのバカ!」
シンは、そこで立ったまま、絶妙にバランスをとって怒鳴る。
「(・・・何? どうしたの?)・・・ぎゃ!」
唯一事態の飲み込めてないミサトはボーっとしていた為、
振り回され、その辺に頭を打ち付けていた。
「エヴァに繋げ」
艦長が副長に言った。
「は!」
「弐号機パイロット!
こちらは、空母オーバー・ザ・レインボー艦長だ!
こっちから向かっていたのに、ナニを考えている!」
『は?! 遅いから、この私自身が、
ワザワザ華麗に跳んで来てやったんじゃないの!
それより電源は!』
アスカは自分のやった事を深く考えて居なかった。
オーバー・ザ・レインボーは、オセローに近づいていた為、
少し待てば、ワザワザ、援護してくれていた戦艦の艦橋を踏み潰してまで、
(しかも、遠回りをして・・・)やってくる必要は無かった・・・
「「「「な!・・・」」」」
そこに居た者達は、1人を除いて絶句する。
「ナイス! アスカ!
電源は既に甲板に出ているわ!」
絶句している艦長から、マイクを奪って、頭にコブのあるミサトが言った。
艦長が文句を言う前にシンが艦長に言う。
「艦長、弐号機の出した被害を、纏めてくれ・・・俺達から後で言って置く・・・
今は、これ以上被害を出さない為の処置を」
「わ、わかった・・・」
弐号機
「さぁ〜て、敵さんは・・・」
アスカはプログナイフを構えながら、待ち構える。
そして、前方から、使徒が襲い掛かってくる。
「どぉりゃ〜〜!!」
アスカがプログナイフで使徒を攻撃しようとするが・・・
ギン!
「え?」
オレンジ色の壁、ATフィールドで、阻まれて、届かない。
それどころか、使徒の重みに耐え兼ねて、プログナイフを弾かれてしまった。
「な、なによ! あれぇ〜!!」
アスカが叫ぶ。
『アスカ! なにやってんの!
ATフィールドを中和しなさい!』
ミサトが怒鳴る。
「・・・・それって、どうやるのよ?」
『へ?』
ミサトが硬直する。
実はアスカは未だATフィールドを張った事が無かった。
本部のデータにはあるが、具体的な張り方については、特に記載されてなかった。
更に、ドイツ支部長は、本部を目の仇にしている為、訊くと言う事をせず、
逆に、『その位、ウチのチルドレンは出来る』と大見得をきっていたのだ・・・
つまり、その所為で、アスカは未だATフィールドの張り方を知らなかった。
「どうやれば良いのかって、訊いてんのよ!
本部に所属しているなら、わかるでしょ!」
『わ、私が知るわけないでしょう!』
逆にミサトが文句を言う。
そう・・・そう言うモノは全て部下任せの為、ミサトが知るハズがない。
『葛城・・・長、代わ・・下・い!』
シンジの声が、所々、途切れながら聴こえて来る。
『なんでよ!』
『僕が・・ます』
『わ、私に言えば良いでしょう!』
音声だけで、映像は見えないが、
どうやら、ミサトはマイクを手放そうとしないらしい。
『良・・ら、どけ』
ボク!
シンの声が聞こえ、何か硬いモノで、何かを殴ったような音がした。
「・・・な、何やってんのよ」
『惣流さん、良い?』
今度はシンジの声がハッキリ聞こえて来た。
「何よ!」
アスカは不機嫌そうに答える。
『ATフィールドの簡単な張り方を言うよ』
「え?・・・」
シンジの意外な言葉にアスカは少し驚いた。
『相手を拒絶するイメージを、相手と自分の間に壁を作る気でやるんだ』
「そ、そんなモンで」
アスカは信じていない。
『良いからやってみろ!
嫌な相手に迫られているような気分で!
これが基本だ!』
今度はシンが怒鳴ってくる。
「んな・・・え」
アスカが、半信半疑でやってみると、前方に薄い膜のようなモノが、
一瞬発生し、消えた。
『もっと強く念じて!』
シンジが怒鳴るように言う。
「わ、わかったわよ!」
今度はハッキリとATフィールドが発生した。
「成る程・・・楽勝ジャン♪」
アスカはニヤリとする。
『左! 来る!』
シンジの声で、左を見ると、使徒が再び向かってくる。
「クッ・・・武器も無しに・・・」
『兎に角、ATフィールドを中和して、押さえて!』
シンジの指示がとぶ。
「中和ってどうするのよ!」
アスカが怒鳴る。
『今は、フィールドを叩き付ければいい・・・
そうすれば、相手が中和しようとするはずだ』
今度はシンがアドバイスを出す。
「わかったわよ!」
アスカは、再び飛び掛って来る使徒に向かってATフィールドをぶつける。
すると、今度は使徒の肉体に触れる事が出来た。
『バランスを保って! 落ちたら終わりだ!
もしもの時は使徒を放り投げて!』
シンジが指示を出す。
「わかってるわよ!」
アスカは甲板の上で器用にバランスを保つ。
『援護攻撃が行くから、気を付けて!』
「へ?」
その途端、弐号機とは使徒を挟んで逆側の艦から、攻撃が始まった。
ギャァァ〜〜〜〜ン! (適当です・・・気にしないで)
使徒が吼えて暴れる。
「なななな!」
アスカは、必死にバランスを取る。
艦橋
「おぉ! 効いておる!」
艦長が嬉しそうに言う。
「気を付けて下さい・・・弐号機に当たらないように、それと、撃ちすぎて、
バランスをとれなくする事の無いように・・・それと、紅い球体を探して下さい」
シンジが言う
「分って・・・ん? だれだ!
そこの離陸ハッチを勝手に開けようとして居るのは!」
すると、垂直離着陸型戦闘機がセリ上がって来た。
『葛城ぃ〜悪いけど、俺、届けモンがあるから、先に行くわ』
加持の声が響く。
因みに、ミサトは頭に大きな膨らみを、新たにこさえていて、おネムである。
「「なに!」」
艦長と副長が驚く。
ハッキリ言って、敵前逃亡以前に、今、そう言う事をしてたら、非常に危ない・・・
「許可はだして・・・」
『もうダメェ〜〜〜!!』
艦長がそこまで怒鳴った時、弐号機が支えられなくなり、
発進途中のVTOLの方向に使徒を投げた。
「「「「『へ?』」」」」
どばぁ〜ん!!
その離陸しかけていた戦闘機と共に、使徒が再び海中へ・・・・・・
「・・・・・・み、見なかった事にしよう」
艦長が真面目な顔で、冷や汗をかきながら言う。
「はい、兎も角、今は使徒を倒すのが最優先です!・・・
救助は・・・後回しで良いですな・・・」
副長も頷きながら言った。
「・・・はぁ! 紅い球体はありましたか?!」
シンジが思い出したかのように言う。
「報告は?!」
艦長が言う。
「いえ、外側には見当らなかったようです!」
「それでは・・・」
「惣流さん! 何か紅いモノを使徒の身体に見なかった?」
シンジが訊く。
『紅い?・・・良くわかんないけど、口のような奴の中に、紅いモノが見えたけど?』
アスカが答えた。
「甲板の上だと、下手をすれば・・・この艦ごと・・・そうだ!
惣流さん!」
シンジがアスカに何事かを、話し始めた。
弐号機
「ちょ、チョッと、それ本気?!
弐号機は、B型装備なのよ!」
作戦を聴いたアスカはシンジに言う。
『それでも、少なくとも、ATフィールドは張れるハズなんだ!
それ以外では、被害が大き過ぎるし、弐号機を少なくとも数ヶ月、
海の底に沈める事になる・・・
これなら、もしもの時も、ケーブルで甲板に上げる事も出来るし、それが不可能でも、
港まで運んで、専用のクレーンで、引き上げる事も出来る!』
シンジはそう言った。
「で、でも!」
『B型装備でも、気合と根性、ソレに少しの才能があれば、短時間だが、
海中でも動かせる!
なんだ?・・・お前はその程度の事も、出来ないのか?』
シンが、まだ何か言おうとするアスカに、挑発するかのように言う。
「や、やって、ヤローじゃ無いの!!」
『そうか、敵はもう直ぐ来る! 頼んだぞ!』
「無茶な事言ってくれるわ・・・」
アスカは、海面に注意を払う。
艦橋
「艦長、強力な魚雷を準備は?」
シンジが、艦長に言う。
「わかっている・・・チャンと各艦に、特殊N2と酸素魚雷を準備をさせた・・・
後は、ATフィールドを中和して貰い、アレの口をこじ開けて貰うだけだ」
「なんで、戦艦自体を突っ込ませて、零距離射撃を行なって、自爆させないのよ。
そっちの方が強力でしょ!」
先ほど、気が付いて、作戦の概要を聞いたミサトが、それよりもと進言した事を、
却下された為、後で、不満そうにシンジに言った。
「問題が幾つかある・・・
どうやってそれだけ巨大なモノを、使徒の口に突っ込ませる?
自動と言ったが、そのタイミングは?
それをどうやって、この短時間にプログラムする?
まさか、人を乗せたままやれと言うのか?」
その横から、艦長がミサトに訊く。
「し、しかし・・・使徒の脅威は」
ミサトは言い訳をするように言おうとするが・・・
「だいたい、威力の面を考えて言っているのなら、
戦艦の砲台は、水中ではセーフティ等がかかり、
発砲は出来無くなっていると言う事を、考えて言ってほしいものだな・・・」
ミサトの言葉を遮って艦長が言う。
「え?」
ミサトは知らなかったが、戦艦の主砲等は沈むと、
普通、撃てないように出来ている。
まぁ、自爆は出来るだろうが・・・
「自沈させ、意味も無く突っ込ませるよりも、開いた隙間に魚雷を大量に突っ込ませ、
閉じた空間で爆発させた方が、未だ威力があがる・・・
これがキミの案を却下した理由だ・・・指揮部長は分っていたようだがね・・・
もう少し、兵器の性質を勉強し、人命の尊さを学んでから、作戦を立ててくれ」
艦長が嫌味っぽく言った。
「ウグッ・・・」
そして、使徒が再び弐号機に襲い掛かるように体当りをして来た時、
弐号機はジャンプして、かわしつつ、その上に飛びつき、足で固定し、
使徒の上唇辺りを掴んで、こじ開けるようにした。
使徒は再び、オーバー・ザ・レインボーに向かっていく。
『このぉ〜!! 開きなさいよ!!』
そして、わずかな隙間が出来る。
「よし! レイク・エリー、モントレー、プレブル、コール、撃て!!」
艦長の号令と共に、使徒が向かってくる方向に待機していたイージス級巡洋艦から、
その隙間にめがけて、一斉に魚雷が発射され、一気に雪崩れ込む・・・
そして・・・
「全員ショックに備えろ!」
ATフィールドが中和され、コアの傍、口と言う狭く閉じた空間で、
大爆発が起きたのだ。
コアは無事ではすまないだろう・・・
結果、使徒が爆発した。
軽い津波が起こり、船体が思いっきり揺れる
弐号機はその爆風により、上空に投げ出されていた。
勿論、使徒のATフィールドが消えた途端、自分のATフィールドが復活したので、
上に弾き飛ばされただけである。
『きゃぁ〜〜〜!!』
そして・・・
どが〜ん!!
空母の甲板に落ちてきた・・・
何とか、沈まなかったものの・・・
「・・・・・これは、かなりの修理期間が必要だな・・・
いっそ造り直した方が早いかもしれん」
ボコボコに凹んだ甲板を見ながら、艦長が言った。
「ま、使徒相手に命があっただけ、幸運でしょう・・・」
副長がそう言った。
「使徒の方は?!」
シンジが訊く。
「・・・少なくとも、前半分は完全に吹飛び、残りもそのまま沈んで行ったようです・・・」
「では、俺達はあのバカを叱ってくる・・・
弐号機の出した人的被害はこれで全部か?」
シンが訊く。
「あぁ、幸いな事にな・・・(死亡者だけは極秘にしておいた方が良いだろうな・・・)」
艦長が答える。
「わかった、では・・・」
「失礼します」
シンとシンジは、敬礼をして、艦橋を出て行った。
その後、気絶していたミサトが、気付いて、慌てて2人を追った。
「ふぅ〜・・・で、戦闘中に敵前逃亡をはかろうとした馬鹿は?」
3人が居なくなってから、艦長が副長に訊いた。
「・・・手の開いた海兵達が、今、救助しているようです・・・
なにやら、大事なモノを海中で落としたらしく、
しきりに、『サルベージしてくれ』と叫んでいるようですが・・・」
「我々に、そのような余裕はない・・・
『ブイでも浮かべて、印を付けてやるから、後で実費で探しにいけ』と言ってやれ・・・
後、新横須賀まで下手な事をされてはたまらん・・・
敵前逃亡罪で、営倉にぶち込んで置け・・・
それと、ネルフ本部に抗議がてらに報告しろ・・・おっと、
『子供達はしっかりと良くやってくれたので、非常に助かった。
艦隊の恩人である』と言う礼文をつけるのも忘れるなよ」
「は!」
甲板
アスカが弐号機から、何とかして降りて来た。
そこに、シンジとシンが来た。
「はん! どうよ! この私のか」
パン!
アスカが、胸を張ってそこまで言った時、行き成りシンジに叩かれた。
「な、何を」
「何を考えて居たんだ! 君は!」
アスカが怒鳴る前に、シンジがアスカに怒鳴った。
「おい・・・」
シンは驚く。
「な! どう言う意味よ! 使徒はチャンとたおし」
「その前だよ!
キミが、少し待っていれば、この艦は充分飛び移れる距離に来ただろう!」
「な! 私が華麗な操縦テクニックを見せてやたんじゃない!」
「軽傷者24人、重傷者19人・・・(死亡者も出たはずだな・・・
艦長が隠したか・・・負担を与えないように)」
シンジに文句を言うアスカに、シンが言った。
「え・・・な、なによ、戦闘に」
「戦闘でなく、弐号機が予告も無しに行き成り、戦艦を踏み台にした時の犠牲者達・・・
彼等は使徒の犠牲者ではない・・・
これは、お前の出した、本来、怪我を負う事も無かったであろう士官達の数だ」
シンがアスカにそう言った。
「え・・・」
アスカが驚いた顔で、シンの方を見る。
「シン君が、キミがやろうとする事に気付き、艦長に、緊急退避命令を、
出してもらわなかったら、この人達は、全員、死者に変っていた・・・
死者がいなかったのは、皆、咄嗟に艦長の命令を聞いて、退避したから・・・」
それを聞いて、アスカは口をパクパクさせて、顔を青くした。
本当はシンジが知らないだけで、死者は出て居る・・・
シンもその事は予測はして居るものの、
『これ以上、追い詰めて、責めるのも・・・』と考えて、あえて何も言わない。
「キミの操縦技術が凄いのは分るさ! でも!
それをより華麗に見せる為には、
無駄に仲間を殺しても良いって言うのかい?!
答えてよ!」
シンジが、涙目でアスカに怒鳴る。
「そ、そんな・・・私、私」
「もうよせ、シンジ・・・彼女は充分に理解したハズだ」
シンが更に文句を言おうとするシンジを止めた。
「これからは、周りを良く見て、良く考えて、行動して欲しい・・・
今回はそれだけだ・・・シンジ、行くぞ」
「うん・・・」
シンジ達が去った後、少し落ち込んでいるアスカを見つけたミサトが、
何故か含み笑いをしながら近付いて来た。
「あ〜すか♪」
「嫌われたかな?」
離れた甲板で、海を見ながら、シンジが呟いた。
「しゃーない・・・って、言うか、何で、シンジがあれを言ったんだ?
俺に任せておけば・・・」
シンが呆れたように言う。
「元々、あぁ言う事を注意するのは、指揮官とか、上に立つ者の役目だよ・・・
嫌な事を、他人に押付けるのは良くないから・・・」
ドンドン指揮官としての自覚が出来て来ているシンジ・・・
実は最近、時々だが、マコトの(押付けられた)書類整理を手伝っているらしい。
ミサトと大違いである・・・
「ま、兎も角、後、1、2時間で、新横須賀港に着く・・・
報告書を今の内に簡単に纏めておくんだろ、手伝うぜ」
「ウン・・・ありがとう・・・」
そして、2人は食堂の方に向かって行った。
続く
あとがき
ふむ、今回、久々に長めです・・・おかげで、ガギエル戦は、終わった・・・
え?・・・アスカとシンジが敵対してるって?
約束はどうしたんだって?・・・
大丈夫、チャンとシナリオ通りです。
第一、この展開は、コメント係のアスカさんが決めた事だし・・・
(最悪の出会いからドンドン良くなるとか?)
まぁ、順位が上がれば、待遇もよくなると言う事ですかね・・・
では、この後はどうなる事やら・・・
デビ・トリの秘密の部屋
デ「う〜ん・・・」
鐘「おや?・・・師匠、どうしました?」
デ「前回、挑発し過ぎたようだ・・・」
鐘「え?」
デ「これを見よ」
鐘「あぁ! アスカに票が入っている!」
デ「しかも、数人が本体に裏技を教えて貰って、やってるから、票の入りかたが半端じゃないんだ」
鐘「本当だ! ノーマル状態でも、ジャージ、長髪君、眼鏡に、
ロリコンスケコマシを越えている!(この辺、全員ウケ狙いか?)」
デ「俗称で言うね〜キミも・・・」
鐘「ハハ♪・・・しかし、ランクがかなりUPしましたね・・・一気に十数人抜きましたね・・・
下の下の下から一気に中の中の上くらいですか・・・(ウケ狙いの男性&他の作品のキャラ含む)」
デ「うむ・・・この調子でいかれると、3位の娘が出てくるまでに、
5位になるのは確実だな」
鐘「トップ争いにはかたれないんですか?」
デ「いや、現在、アスカに票を入れている人達がダウンせず、
更に人数が増えると、最終〆切でトップをとるのは夢じゃないな・・・(汗)」
鐘「マジですか?」
デ「マジだ・・・因みに、何故か今のトップは僅差で鈴原ミカちゃんだ・・・
近々本人が本編に直接出てくるかもしれん・・・」
鐘「うわぁ〜・・・(汗)・・・所で、師匠、その手に有るのは?」
デ「うむ・・・某人(男)が、本体に賄賂を送ろうとしてな・・・適当に選んだものだから、
本体が現在いらないモノと言うか持ってたら非常に困るものを送ったようだ・・・
だから、処分を任された(持ってたら蛇の生殺しだしな)」
鐘「まぁ、本体さんは仕事で忙しいですから嫌味以外の何物でもないですね・・・」
デ「まぁ、相手の好き嫌いではなく、置かれている状況を考えてから、やるべきだったな・・・」
鐘「兎も角、前回の我々の挑発で、マジで順位をあげたアスカさんの気分はどうなんでしょうか?」
デ「さぁ?・・・自分で選んだとは言え、今は良くない状態だからわからんなぁ〜」
で、そのアスカさんの状態はいかに?
アスカ「…とりあえず…最初の内はこんな物で大目に、見てあげましょ」(ピク)
アスカ「でも、いくらアタシがおおらかといっても限度はあるわよ」
アスカ「……まっこれからこの惣流アスカラングレー様の魅力を前面に押し出すことで、
この話も漸くまともな話になっていくのね」
アスカ「そのためにはどうすればいいのか、分かってるわよね」
アスカ「さってと…次は、」
シンジ「……」(こそこそ)
アスカ「シンジ〜良くもこのアタシを殴ってくれましたねぇ〜」
シンジ「あ、あの、あれはそ、その…そ、それに殴ったというわけじゃ」(汗汗)
アスカ「覚悟は良いわよね」
レイ 「ちょっと待って」
アスカ「あに?」
レイ 「今回のことは作者であるとりもちが碇君に強要した事よ
責任はとりもちにあるはずよ」
アスカ「なるほど、そうね!!とりもちの奴はり倒してくるわ!!」
レイ (にや)
アスカ「なんて言うとでも思った?」(にやり)
レイ 「……」(後ずさり)
アスカ「そんな手にひっかかるわけないでしょ!」
シンジ&レイ(ダッシュ)
アスカ「待ちなさい!!」
……暫くお待ちください……
レイ 「私が…死ん…でも、代わり…は…」
シンジ「綾波〜」
アスカ「しっかし、最後気になるわねぇ、
ミサトの奴が絶対アタシに火の粉振りまくってくれる気がするわ」
アスカ「自分だけなら自業自得で良いけど、アタシまで巻き込んで欲しくないわねぇ」
シンジ「そ、その台詞を、アスカが」
アスカ「あんか言った!?」(ギロッ)
シンジ「な、なんでも、ありません…」
アスカ「ま、あっちでおねんねしてる二人はほっておいて、みんな分かってるわね」
アスカ「各々が取るべき行動をキチンと果たせば必ず良くなるのよ、良いわね」
ミサト「なんなのよこれ〜!」
リツコ「久しぶりにここで登場したわね」
ミサト「そんなのどうだって良いわよ、どうせ登場してる人数少ないんだし」
リツコ「まあ、そうね」
ミサト「それよりも一体、なによこれは」
リツコ「相変わらず無様ね」
ミサト(ぐさっ)
リツコ「無様以外に言うべき言葉が見あたらないわ…私の語彙も大したことないのね」
ミサト「リ〜ツ〜コ、あんたねぇ〜」
リツコ「まあ良いけれど、それで…これからどうする気?」
ミサト「どうするってどうすりゃいいのよ?」
リツコ「そうね…どうするべきかしらね」
ミサト「何かいい方法無い?」
リツコ「とりあえずは暫くおとなしくしていたら?加持君も暫くそうするらしいし」
ミサト「そいやあいつも結構酷い目に遭ってるわねぇ〜」
リツコ「この場合はどちらの方がというのは余り意味を持たないけれどね
それとも、彼と同じで嬉しい?」
ミサト「そんなんじゃないわよ」
リツコ「ま、良いけれど…」
ミサト「とりあえずは暫くおとなしくする事にするわ」
リツコ「それがいいわね」
リツコ(ミサトがどこまで我慢できるか…少し心配ね)