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 数日後・・・


 旧東京第28放置地域・日本重化学工業共同体主催JA完成披露会場

 ココには、多くのネルフの利権にあぶれた為に、
アンチネルフ派となった人間達が、数多く集まってきている。

 何故、そこに集まってきたかと言うと、今まで散々ネルフのエヴァンゲリオンより、
強いと宣伝しているJAの利権を得る為に出資しきたので、それを見に来たのだ。

 つまり、現在、ココには、アンチネルフ派の人間が、
集まって来たと言ってもいい所である。

 そんな中に、シンとユイ、シンジ、レイ、マヤがやって来た。

 因みに、シンとシンジは、何故かバスケットと水筒のようなモノを持っている。

「こんなところで、その発表会とかをやるの?」

 シンジが訊く。

「まぁ、ある程度、広い所じゃないと、起動実験が出来ないからだろ・・・
 そう言えば、マヤさん、戦自の介入は?」

 シンがシンジの疑問に答えて、マヤに訊く。

「えっと・・・直接の介入は認められなかったけど・・・
 一応、呼ばれて、来ているみたいですね・・・2、3人は来てるようですけど・・・
 いや、だけど・・・(汗)」

 マヤは、丁寧語混じりで、シンに答える。

 本当は、『俺の方が、年下なんですから、気楽に話してくださいよ』と、
シンに頼まれているのではあるが、つい、丁寧語で話してしまうらしい。

 まぁ、シンが異常に大人びているのと、その才能や実績に関して、
マヤの心の中に、シンを尊敬している部分があるからだろうが・・・

 シンは、『あまりそう言う事を気にしないし、ちょっと鬱陶しいので、止めて下さい』、
と言いながら、少し困っているのである・・・(なぜ、困ってるんだろうね?)

「やっぱり、あんな危険なモノを売りつける気なんだね・・・戦自に・・・
(まだ、丁寧語が・・・俺の方が年下なのに・・・どうして、丁寧語で話すんだろう?)」

 シンが呆れたように呟く。(どっちに関して?)

「ま、兎も角、さっさと中に入りましょ♪」

 ユイにせかされて、四人は中に入って行った。




 JA完成披露会場

 そこで、少し?オデコの広いおっさん、時田が、JAについて、
大きな声で、自慢げ?に説明をしていた。

 何故か、少し、怒っているような声で・・・

 因みに、シン達、ネルフ一行の席は会場のド真中だが、テーブルの上には、
栓のぬいてないビール瓶が数本置いてあるだけだった・・・が・・・

 勿論、この程度の嫌がらせは、予測済みだったので、
シン達は用意していたお弁当を広げて食べている。

 当然ながら、ネルフが文句を言ってこれ無いだろうと思って居たのであるが・・・

『準備をして無いなら、元々余計な食事はいらなかったので、自分達のお弁当を広げて良いか?』と、
        シン
ついて来た子供が訊いて来たので、今更、ワザワザ準備するわけもいかず、
一応、『子供が言った事だから』と、大人らしく?認めたら・・・

 そのお弁当は、自分達が準備していた料理よりも、
匂いが遥かに良いかった・・・

 その所為で、他のテーブルの招待客は、その匂いにつられて、時田の説明も聞かずに、
そちらの方をチラチラと見ている始末である。

 数人ほど、説明を聞かないで、小皿を持って、分けて貰おうかと、プライドと比べながら、
。(笑)

 勿論、シン達が、されるであろう嫌がらせのお返しにと、
ワザと良い匂いのするモノばかり作ってきているのは、
お約束であったりする。(爆)

本当!・・・美味しいですよねぇ〜

 ニコニコしながらマヤが周りに聞こえるように言う。
(ワザとではないらしい・・・多分)

「ま、まさか、こんな味付けの仕方があったとはね・・・(むぅ・・・母として・・・しかし!)」

 ユイは味わいながらも、分析している。

「本当に、2人は良い腕してるよ・・・僕じゃかなわないよね・・・」

 シンジは、食べながら、2人の料理の腕を誉めながらも、そんな事を言う。

「お兄さんだって、最初に比べて、腕がかなり上がって来たわ・・・直ぐ追いつくと思うの・・・
 それに、今朝の白菜の漬物は、お兄さんの方が、私のより美味しかったわ・・・」

 レイはシンジにフォローを入れる。

「そ、そうかな」

「そうそう・・・シンジだって、既に俺達より、優れているトコがあるんだがら、
そう言う負けてる所をだけで、気落ちするのは良くないぞ」

 シンがシンジにそう言った。

「・・・(本当に・・・シン君って、良い子なのよね・・・
 シンジの近くにこう言う子が来てくれて、よかったわ・・・)」

 ユイは子供達を見ながら、そう考えていた。

「あ、ゴメン・・・つい・・・」

 咄嗟に、シンジは、シンに謝るが・・・

「その謝り癖も禁止だろ・・・特に、こう言うトコではね」

 シンは微笑みながらそう言い、シンジは慌てて口を押さえ、レイはそれを見て、微笑む。

「(う〜ん・・・本当に、シンさんって、大人びてます・・・
 私よりも年上みたい・・・)」

 マヤも、お弁当を食べながら、そんな事を考えて居た。

「お! このレイちゃんの作ったオリジナルブレンド茶は、
かなり美味しくなったよね・・・
 この配合は、俺のより、美味しいし、お弁当にもあってるよ・・・本当に上達したね♪」

 そして、お茶を飲んだシンが、微笑みながら、レイを誉める。

「あ、ありがとう・・・」

 レイが頬を染めながら、少し恥ずかしそうに言う・・・

 そして、周りの来客達も、そのアットホーム?な風景をある者は微笑ましく、
ある者は、そこにいる美少年、美少女(美女)達に見とれながら、
またある者は、食べ物の匂いが気になって、本来の説明を聞いて居なかったりする・・・

 つまり、実は、ネルフの一行も、殆どの来客も、少し?オデコの広いおっさん、
(爆)

「・・・・・・で、つ、次に本機の大まかな性能の説明ですが・・・」

 等々、一応、本来、中立状態よりも日重よりだったハズの戦自の将校の1人が、何枚か小皿を持って、
ネルフの席に近付いていき、おかずを何品か分けて貰らえないか尋ねている。

 勿論、シン達は快く戦自の将校達に、おかずを分け与えた。

 他の席の者は・・・一応、ネルフに敵対していると言う立場があるのか、
中に入って行く勇気が無いのか、それとも一般企業としてのプライドか、貰いに行けない状態であるが、
戦自の将校達が『旨い!』と言いながら食べている姿を見て、
思いっきり物欲しそうな顔をしている者が多い・・・

 因みに、この戦自の将校達は、実は、完全に中立の立場の人間だったが・・・
(色眼鏡無しで、JA購入を考える為に・・・)

 今回の事(弁当だけでなく、この後の事も含む)で、
完全にネルフよりになるのである。

 まぁ、兎も角、誰も聴いていないので、檀上のおっさん、時田は、
額に青筋を立てながら説明しているのである。

 予想以上の効果なのだが、ネルフ側は、本来の目的を忘れているのか、わきあいあいとしている。
(マジで忘れてんだろうか?・・・)

 そして、時田は、何とか、意地と体面を保つ為に、
(誰も聞いていないであろう)説明のシメに入っていく・・・

「く、詳しくは、御同封の資料を御覧下さい・・・
 ほ、本日はお忙しいところ、わ、我が時田重工が中心となって、
開発したJAの、か、完成披露会及び、じ、実演会に、
お越し頂き、まことにありがとうございました。
 後程、管制室の方へ、席を移し、じ、実機をご覧頂きますが・・・
 御質問のある方は、この場にてどうぞ・・・」

「あ、マヤさん、質問タイムですよ、ほら、出番、出番」

 一応、聴いたらしいシンが、何時の間にか、食べるのにマジで夢中になっていたマヤに言う。

「ふぇ、あ・・・」

 マヤが慌てて胸を叩く。

「はい、お茶」

 レイが微笑ましそうに、お茶を渡す。

「ゴクン、は、はぁ〜い!!・・・レイちゃん、ありがとう

 マヤが、コップを持った手を上げつつ、レイにお礼を言った。

「これは、ネルフの・・・方に、質問をして頂けるとは光栄ですな・・・
 お弁当はもう良いのですかな?
(赤木リツコ博士は来てないようだな・・・なめやがって)」

 時田がマヤを見ながら、嫌味を混ぜつつも、少し不服そうに言う。

 まぁ、本来なら、ネルフの技術部の(表向きの)ドンである赤木リツコが、
ココに来る事になっていた。

 そして、その彼女に恥をかかせようと考えていたところ・・・

 準備していた嫌がらせが潰されるどころか、それを理由に、説明会も形だけのモノにされ、
実際に来たのが、彼女ではなく、(愛弟子と言っても)
自分達が名も知らないような(と言うか、調べていない)単なる技術部員のマヤでは・・・

 不服なのであろう。

 しかし、周りから失笑が漏れている。

 マヤは、少し顔を赤らめるが、コップをマイクに持ち替えて喋り始める。

「コホン、私はネルフ本部、技術部所属伊吹マヤです。
 先ず、本来なら、技術部主任であるせ・・・
 ゴホン、赤木リツコ博士がココに来るのが、スジですが・・・
 博士は現在、本部からあまり動けない状態にありますので、
代理として、私達が来た事について、ご容赦の程を・・・」

 マヤが先ず、頭を下げながら、下手に出た。

「ほう・・・何故ですかな?」

 嫌味ったらしく、時田が言う。

「与えられた予算を無駄なく、有効に、効率よく使わなければ、
余計な難民や、失業者、餓死者を出してしまします。
 世界を破滅から守る為に、多少の犠牲は仕方が無いと言われてますが、
私達はそれを出来るだけ、最小限に抑えなければなりません。
 その為、責任者である博士がその陣頭指揮に、自ら当たっていると、
ご理解いただければ幸いと思います・・・
(本当は、こんな所につれてきて、JAの放射能漏れの影響で、
先輩の赤ちゃんに悪影響が出たら大変
だからです!)」

 マヤが一気にそう言うと、時田の顔が少し歪む。

 ネルフは、与えられた予算を有効に利用する為、
その責任者が、自ら、陣頭にたっていると言っている。

 更に、難民などの被害者をなるだけ出さないで済むように、
がんばっていると言っている。

 その為、最初に考えていた予算に対する嫌味が使えなくなったからだ。

 もし言えば・・・こんな事大きなパーティをしている自分達の事を持上げられるかもしれないし、
ワザワザ下手に出てくれている人の話を、『全く聞いてない』と誹りを受けかねない・・・

 そうなると、結局はこっちの面子が潰れる可能性が大きいからだ。

 しかし、逆にJAを認めさせる事が出来れば、それをタテに、予算を奪っても、
ネルフから文句は出せないハズと即座に考え直し、顔が歪む。

「そうですか、で、ご質問は?」

「えぇ、先ず、内燃機関とありますが・・・」

えぇ! 本機の大きな特徴です!・・・
 連続150日間の作戦行動が、保証されています!」

 自信満々に言う時田・・・

「はぁ、それは充分結構な時間とは思うんですが・・・
 なんで、わざわざ、原子炉なんですか?」

 マヤが言う。

「え・・・・」

 予想外の言葉に、一瞬止まったが、時田は何とか持ち直す。

「あ、あれだけのサイズを、長時間動かす為には、それしかありませんでしたので・・・」

「はい!」

 今度は、シンが手を上げる。

「おぉ!・・・こ、今度は、ネルフの元気の良い、坊ちゃん、ご質問は何かな?」

 シンの正体を知らない時田は小馬鹿にしたように言う。

「今、連続150日間と言いましたが、そんなに長時間戦っていたら、
その影響で、周りが凄い状態になると思うのですが・・・
 何故ワザワザそこまでのモノを造ったんです?
 2、3日にしておけば、原子炉なんて、危険性の大きいモノを使わなくて済み、
安全性も高くなるし、製造費だってかなり安くなるでしょ?」

 最もな話である。

「ご、5分も動けない決戦兵器よりはマシだと思うけどな?」

 時田は青筋を立てながらも、何とか落ち着いて言う。

「すいません、アレは、外部電源にすれば、パイロットの気力の続く限り、大丈夫ですが?・・・
 それに、補助電源パーツ、つまり、電池のようなモノですが、それを着ければ、
現在、約30分プラス内部電源の分、動けますけど・・・
 まぁ、これからの改良で、もっと延びますけど・・・」

 シンジが時田に突っ込む。

「だいたい、ワザワザ、そこまで長い奴にしなくても、良いと思いますよねぇ〜」

「えぇ、その方が、装甲を厚くしたり、武装も増やせて、効率が良いわよねぇ〜」

 マヤとユイも付け加えるように言う。

「ウッ」

 時田は冷や汗を流す。

「それに、遠隔操作では、緊急時の対処に問題がでると思うの・・・」

 レイが付け加えるように言う。

「ぱ、 パイロットに負担をかけ、精神汚染を起こすより、
よっぽど人道的だ!

 時田が怒鳴る。

 怒鳴られたレイが少し涙目になる。

「(ムカ!)・・・彼女は、そう言う意味で言ったんじゃない!

 シンが怒ったように言う。

暴走を引き起こし、
パイロットや周りに危険をおよぼすよりはマシだろう!

 そう言って、時田は零号機が暴走して、管制室を殴った時の写真をみせる。

 おそらく、記録映像からの引き伸ばしであろう・・・

 そこまで鮮明に写ってはいない。

「今は、そんな事は起きないようにされている・・・
 暴走の確率は殆どゼロだ!・・・
 事実、使徒との戦いでは、一度も暴走を許してないだろう!
 更に、暴走の可能性を言うなら、そのロボットも同じ事だ!
 そっちは、暴走を始めたら、150日間も動きっぱなし、
こっちは外部電源を止めれば、5分暴れた程度で収まる!
 どっちが、安全面に関して考えているかは一目瞭然だろう!!」

 シンが時田に怒鳴り返す。

 それを聴き、周りがざわつき始める・・・

 ネルフのエヴァが5分しか内部電源で動けないのではなく、
『もしもの事を考えて、安全の為に、ワザワザ、内部電源では5分程度に抑えている』と、
言っているのと同じだからだ・・・

 そな風に、考えた事も、話された事も無かった・・・

 しかし・・・エヴァの威力と周りの事を考えるなら、内部電源では5分と言うのは、
十分以上に考えられた対処だったのだ・・・

 5分・・・確かに、それは、もしもの事、不測の事態等を、色々と考えるなら、
最大の稼働時間であろう・・・

 では、今回のJAについては、そう言う安全対策はどうなのであろうか?・・・

 単独での活動時間・・・・連続150日間・・・

 いくら、万全をきしたと言っても、人のやる事、ミスが無いとは言い切れない。

 もし、暴走したら・・・原子炉の関係上、被害が少ない所に誘導しない限り、
迂闊に攻撃出来ない・・・

 出来たとしても・・・破壊した後のその土地の事を考えると・・・

 そんな考えが招待客達の頭の中で、湧き上がって来た・・・

「(く・・・)大態、なんで、ココにこんな子供を連れて来ているんだ!・・・
 ネルフはピクニックにでも来たつもりか!
                                    言い掛かり
 そして、事実なので、言い返せない時田が、別の方面で 文 句 を言う。

「いえ、この子達は、今回、貴方達が発表なされるJAが、
本当に使徒戦で有効であるなら、
ネルフのエヴァと共闘する新たな仲間として、
見せてあげようと思って、連れてきてあげただけですわ・・・
 色々、参考になるでしょうし・・・」

 ユイが笑顔でそう言った。

「ほう・・・では、ネルフのこの兵器には、子供を乗せて戦わせているんですか?
 子供を戦いに、なんと酷い事を」
      レイを虐めた
 自分がやっていた事を棚に上げて、時田が嫌味ったらしく言う。

「おや?・・・誰が、何時、この子達がパイロットだと言いました?」

 ユイがニヤリとしながら言う。

「そ、それは先程、貴女が・・・」

 時田が驚いて言う。

「私はそのような事を言った憶えはありませんわ・・・
 ただ、ネルフと共闘する可能性があるJAを、この子達に見せてあげようと思って、
連れて来たと言っただけですが?・・・
 何らかの関係者と思っても、行き成りパイロットと言うのは、
普通ありませんよね・・・
 実力主義のネルフには通信教育ですが大卒で、
その実力を買われ、技術部に所属している子供もいますからね・・・
 彼は、博士号の名に負けないほど、立派な発明をして居ますので、
近々、本当に博士号が貰えるそうですが・・・」

 確かに、ユイはパイロットとは一言も言って無い。
           シンに博士号をと
 それに、本当に  そう    言う話が、出ているのも確かである・・・

 通信大学とは言え、短期間で、立派な業績を上げているし、大学側が、
『これからの事を考えても』と言う事と・・・どうも、ゲンドウと冬月が、
また、こっそり後押ししたらしい。(親ばか&爺ばか?)

 それに、そうじゃなくても、もしかしたら、
ココに来た大人の2人の単なる関係者かも知れないのだ。

 ダミーとして・・・

 そっちの可能性の方が高かった・・・

「ウグ・・・」

 そんな事を考えていて、何も言い返せない時田・・・

「まぁ、貴方達は、前々から、ウチにスパイや暗殺者を送り込んで
パイロットや技術者を攫わせようとしたり
暗殺しようとしていたりしているようですから・・・
 そのくらい調べあげていたのでしょうが・・・」

 更に止めとばかりに、ユイがトンでもない事を言う。

 まぁ、時田達は、実際にデータを盗み出そうとして、技術者を攫わせようとしたり、
データを盗み出そうとしたりした事はあるが・・・(あるんか!)

 暗殺しようとまではしていないハズであった・・・多分。(オイ)

 極一部を除き、周りが騒がしくなる。

「な!・・・何を出鱈目を!・・・
 何の証拠があって、そんな事を!

 時田が慌てて言う。

「だって、先程、貴方が取り出したモノですが・・・
 アレは、第一級の内部秘となっており、
ウチでも極一部の実験に関った人間を除き、知られてすらいません。
 知っている人間も、そう言う地位にいますから、外部には絶対に漏らしませんし、
立場上、漏らせません・・・
 それに、その写真、データは完全に、マギの管理下にあり、ウチの一般所員でも見れません」

 ユイが時田が持っていた先程の資料を指しながら言う。

「な!」

 時田が硬直する。

「そして、それを外部で持っている可能性があるモノは、ただ1つ!
 この間、マギに直接ハッキングを仕掛け、即座に見付ったものの、ウチの保安部が、
取り逃がしてしまった暗殺集団のモノ達だけです・・・
 まぁ、あの時は、怪我人は出ましたが、
死亡者がでなかった事が幸いでしたがね・・・」

 ユイは、最後にそう締めくくって座る。

 確かに、昔から、ネルフの秘匿している技術等を狙って、
そう言う輩がいると言う話も、それで、実際にネルフが多少なりとも被害を受けている事も、
ココにいる誰もが知っていた
。(あったのね・・・)

 そして、周りが、かなりざわつき始める。

 確かに、時田が持っている資料は、どう考えても、
正規のルートで手に入れたものとは考え難い

 それで、先程のユイの言葉である・・・疑わない方が可笑しい。

 それに、現在、『死の商人達と関係を持っている日重』は、叩けば埃が出てくるし・・・

 さらに、硬直から回復した時田が口を開く前に・・・

「まぁ、直接関係がないと言い張っても、そう言う輩と接触を持っていた・・・
 いや、いつでも持てるし、斬り捨てる事も出来ると言うわけだな・・・
 そう言う、裏の連中に、そちらさんは」

 シンが、ボソリ?と、マイクを通して言う。

「!!」

 『売り込みに来た男に買った』と言い訳しようとしたが、シンが言った事で、
その言い訳を使っても、無駄になる事を即座に理解してしまった。

 もっとも、あの資料は、先日、進入して来た日重のスパイに、
ワザと差し当たりが無い程度に盗ませたのである。

 まぁ、多少の銃撃戦をやって、数人捕らえ、後は被害が出ないように、ワザと逃がしたそうだが・・・

 この布石の為に・・・(爆)

「しかし・・・ハッキリ言って、このJAは、興醒めですね・・・
 ATフィールドも張れないし、簡単にスペックを見ただけでも、
ネルフが、その昔・・・エヴァより、前に開発し、ATフィールドが張れず、
失敗に終わったロボットよりも、能力低そうだし、費用も数十倍以上かかっている・・・
 勿論、そのロボットも、ATフィールドを持つエヴァには全く勝てませんけど・・・」

 シンがJAのパンフをフリながら言う。

 周りの目がシンに集まる。

「な、何だと!

 時田が怒鳴る。

「おや?・・・聞こえなかったんですか?
『ATフィールドもまだ研究中と言って、張れないような未完成品のようだし・・・
 ウチが、昔、同じ着眼点で、造ったロボットより、遥かに弱そうだ』
と、
言ったんですよ」

 シンが微笑を浮かべながら言う。

 完全に喧嘩を売っている。

「う、嘘を吐け!」

 時田は怒鳴る。

「なんだったら、持って来させて、模擬戦でもやらせますか?・・・
 あ、勿論、こちらのを壊しても、文句はいいませんよ・・・
 勿論、壊せるもんならですが・・・」

 ユイもニヤリとしながら言う。

「やってやろうじゃないか!!」

 売り言葉に買い言葉で時田が言う。

「では、運ばせますので・・・そちらも関係各省でも、許可を取って、
戦闘準備でもさせて、待ってて下さい・・・一時間後に着きますから・・・」

 ユイがそう言った。





 控え室?・・・

「本当に勝てるんですか?」

 マヤが訊く。

「大丈夫よ、あんな対人欠陥兵器・・・
 こっちには、まがりなりにも、私がシンくんに手伝って貰いながら、
対使徒用に開発していたエヴァ用の武器がついているんだから」

 ユイが言う。

 実はJAは対使徒用ではなく、逃げ惑う?人間用に開発されている。(戦争用だし)

「まぁ、余程強力で、余計な邪魔が入らない限り、大丈夫でしょう・・・
 例えば、行き成り、前回来た奴レベルの攻撃力を持つ使徒が来るとか」

 レイに腕をとられているシンも言う。(抱きつかれているとも言う)

「でも、原子炉が・・・」

 マヤが不安そうに言う。

 確かに、放射能は怖い。

「まぁ、もしもの時は、原子炉ごと吹き飛ばすか、
宇宙にでも放り出させれば良いでしょう」

 シンがアッサリ言う。

「出来るの?!」

 マヤが驚いて訊く。



 ユイがアッサリ言う。

 で、シンジが何をしているかと言うと・・・

「う〜んと・・・中華・・・で、大地・・・」

 何かを必死に暗記しようとしていた。





 約一時間後・・・管制室

 そこには、JA VS ネルフの没ロボットの戦いを観戦すべく、
JAの発表会に来た全員が居た。

 既にJAは外に出されている。

「ところで、ネルフのロボットとやらは、何時来るのかね?」

 時田が嫌味ったらしく言う。

「もうきますよ・・・ほら!」

 シンが指した方には、エヴァ用のキャリヤーで、何かが運ばれて来た。

「ま、まさか・・・エヴァじゃないだろうね?」

 時田が、少し焦って言う。(エヴァには勝てないと分っているのね)

「エヴァじゃないですよ・・・いま、降ろすようです」

 マヤが言うと、低空飛行に入ったキャリヤーが、ギリギリのところで、
それを落し、去って行った。

 それが、ついに姿を現した・・・確かに、巨大ロボットである・・・

「「「「「「あ、あれは!!」」」」」」×沢山

 愕然となって、ネルフ関係者以外が顎を外しかける

「ふ・・・そう、あれが、ネルフ中国支部に保管されていた(嘘だけど)」

 ユイが威張るようなポーズで言う。

「最初に造られた対使徒兵器・・・つまり、プロトタイプ対使徒兵器・・・
 没になりましたが・・・
(って言うか、今回の為に、中国政府と支部に協力して貰って、
数日で、本部で仕上げたんですけど)」

 マヤが、冷や汗をかきながら言う。

「ATフィールドを発生出来ないため、長年、中国の湖南省のネルフ第七支部で、
眠っていましたが・・・
(て言うか、そこで基本フレームを組んでもらって、
本部で、完成させたんだけど・・・本気で数日・・・)」

 シンがニヤリとしながら言う。

「今でも、ちゃんと整備されていて、確り動くわ・・・
(本当は完成して一週間も経ってない・・・殆ど、簡単なメンテで良いし・・・)」

 レイがシンの横で言う。

「特殊電池により、連続三日の作戦行動が可能です!
(エヴァにも繋げられるのを作れば、バックアップにも使えるかな?・・・
 まぁ、その場合、エネルギーの関係上、二日になるだろうけど・・・
 ん? 二台だったら、一日かな?・・・でも、そんなに長い時間は必要ないしね・・・
 でも、改良すれば、本気でサポートに使えそうだね・・・そうすれば・・・)」

 シンジが戦術的な事も考えながら言う。

「しかも、万が一破壊されても、後に放射能など、一斉残こしません!
 環境にも優しく、リサイクルも可能です!」

 JAに対して、嫌味を言うようにユイが言う。

「当時の開発費でも、ワザワザ原子炉を使うような事をしていませんので、JAの半分以下、
 維持費はもっと安くつきます・・・
(ハードは、数百万程度で出来たんだけど・・・ソフトは・・・
 シンさん達のオリジナルで、ほぼ『0』だし、本当・・・数十分の一以下)」

 手持ちの資料を見ながら、マヤが言う。(もしかして、シナリオ?)

人語をある程度理解するAI付なので、パイロット無しです・・・
 つまり、JAのように外部からの命令で動きます!」

 シンがノリノリで言う。

「あれで、固定装備に、ちゃんと武器をも装備してあるわ・・・
 ある一定以上のATフィールドには意味がないけど・・・ (剣的光・・・だったかしら?)」

 レイがニコリとしながら、付け加えるように言う。

「そう・・・アレがエヴァの前に造られた」

 シンジがそう言った途端、ネルフの皆が、JA開発陣の方をみる。
                    ネルフバージョン
「「「「「【先行者 NV 】です!!」」」」」

 ネルフ一同が、口をそろえて、大威張り言う。

 そう、正しく、あの姿は前世紀に中国が開発したと言われる。

 あの中華の人型ロボット『先行者』を、そのまま大きくしたものである!

 そう、あの素敵に投げやりな顔、腰と言うか、股間についた砲台、
更に、電源ケーブルの代わりに、つっかえ棒のようなモノまで見える。

「「「「「「・・・・・・・・・」」」」」」×複数

 ネルフ以外の見学者&JA開発陣は、呆然としている。

「あれ?・・・どうしました?」

 呆然としている時田にシンが言う。

「ば・・・」

 時田は何とか、震えるような声を出した。

「ば?」

 ユイが首を傾げる。

「馬鹿にするな!!」

 時田が怒鳴る。

「アレのどこがウチのJAより、
強いと言うのだ!」


 いや、マジで大きなオデコの青筋から、血を噴出させながら怒鳴る。

 まぁ、あの姿をみれば、怒るかも知れない・・・

 全体の大さはJAより、少し小振りのようだが・・・

 何せ、見かけは、あの先行者をそのまま大きくしたモノだ。

 違いは、腰?のキャノンが二門ではなく、真ん中・・・

 殆ど股間の位置にある一門のみである事くらいだろう・・・
(しかも御丁寧に2つの丸いモノが付いているし)

「あのつっかえ棒は何だ!・・・二本の足で立てないのか?!」

 時田が怒鳴る。

「アレは、大地のエネルギーを溜める為に、必要な装置です」

 シンがしれっと言う。

「じゃぁ、あの、こ、こか・・・腰の一物はなんだ!

「武器ですよ・・・大砲です・・・
 それと、一時的に大地のエネルギーを溜めるタンクです」

 シンジがシレッと言う。(顔は赤いが・・・)

「あんなモノのどこをとれば、
我がJAに、本気で勝っているといえるんだ!!

 時田が怒鳴る。

「どこをって・・・じゃぁ、どこをどう取れば、対人虐殺兵器であるJAが、
未知の存在である使徒との戦いを念頭に置いて造られた、
あの【先行者NV】に勝てるんですか?」

 ユイが不思議そうに言う。

「「「「「「なぁ!!」」」」」」×複数

 本当の事をつかれて、驚く開発関係者・・・

「「「「「ど、どう言う事だ!!」」」」」×複数

 ただ、招待されただけの者達(戦自を中心)は、マジで知らなかったようだが・・・

「な、なななな、なな、何を、ここ、根拠に・・・」

 時田が慌てて言う。

「なにしろ、ATフィールドも無く完成と言う・・・
 つまり、原子炉で、壊した時の放射能汚染の恐怖を相手に与える兵器・・・
 その用途は限られませんか?・・・
 使徒には放射能は殆ど効かないと、先日、国連経由で発表したし、
N兵器が殆ど効かない使徒には、原子炉程度の爆発なんて、意味がないでしょう」

 シンが言う。

「え、ATフィールドについては、研究中だ!・・・
時間の問題にすぎない!」

 時田が慌てて言う。

「でも、ついてない無いアノ状態で、完成していると言っているんでしょう・・・
 完成披露説明会だし・・・使徒戦には絶対に使えないの状態で・・・」

 ユイが指摘する。

「そんな事はない!・・・充分に使える!」

 時田は怒鳴るように言う。

「じゃぁ、ウチの【先行者NV】と本気で戦えますか?・・・
 壊れる可能性があるのに?・・・
 まぁ、最初は壊さないように押さえるつもりでしたが・・・」

 ユイが挑発するように言う。

「本気も何も、こ、壊せるもんなら、やってみろ!

 時田の頭には完全に血が上っている。

「その代わり、ウチでは、この模擬戦でJAが壊れり、再起不能になった時の責任はとりませんよ」

「そちらのクズが本物のクズ鉄になっても、
こちらも責任は絶対に取らないからな!!」


「言質はとりましたよ・・・後で何を言っても、ウチには関係ありませんので・・・」

 そう言って、ユイはニヤリとしながら、
隠し持っているテープレコーダーの録音を止める。(汗)

「そっちこそ、吠え面をかくなよ!・・・
 JA起動!!・・・目標はアレだ!

 時田が怒鳴る。

 JAのコントロール班が慌てて動かしはじめる。

「オヤオヤ・・・行き成りですか・・・シンジ、起動させなよ」

「うん・・・先行者、歩行!

 シンに言われて、シンジは腕にはめている腕時計のようなモノにそう言った。

 先行者NVの目に光がともり、JAに向って、先に歩き始めた。

 その頃、JAは現実世界での初めての一歩を踏み出し、
それを見た関係者(時田を含む)が歓声を上げ、
『未だ試運転もしてなかったのか』と、ユイ達に馬鹿にされていた。




 JAと先行者NVの距離が縮まっていく・・・

 勿論、走った距離は後発・・・であるハズの先行者NVの方が倍以上である。(笑)

「で、では、JAの攻撃力を見て貰いましょうか!」

 時田がそう言って、命令を出し、JAが殴り掛かるが・・・

 スカ・・・

 先行者NVは、意図も簡単に、あっさり避ける。

「なぁ! なんで避けるんだ!」

 驚く時田・・・(オイオイ)

「普通、あんな攻撃避けますよね・・・だいたい、模擬戦だし」

「先行者NVには、オートで攻撃を避けるシステムが組み込まれているから・・・」

「当然ですよ・・・
アレは格闘戦を念頭に置かれて作られているロボットなんですし」

 それは、JAもである。

「使徒は確実にATフィールドを張るか、避けるわよ」

「ですね・・・敵から、殴られるのに、避けも防御もしない兵器は無いですよね」

 厳しい突込みが入る。

「えぇ〜い、連続攻撃だ!!」

 JAの攻撃、攻撃、攻撃、攻撃・・・

 先行者NVは避けた、避けた、避けた、避けた・・・

 時田はムキになって、命令を出すが、全て無駄に終わる。



 少々お待ちください・・・



 十分後・・・

「ちぃ〜とも、あたらないわねぇ〜・・・ずずず〜」

「そうですねぇ〜かすりもしません・・・ずずず〜」

 退屈そうに、ユイとマヤがまるで他人事のように、お茶を飲みながら言う。

「・・・まだ、変化はないの?」

 何時の間にか、折り紙をしていたレイが呟く。

 良く見れば、結構、作品が出来ている・・・

 それもそうだろう・・・シンジですら、何の命令も出さずに、
座って、何かの本を読んでいるのだから・・・(爆)

「そうだね・・・じゃぁ、シンジ、今度は、ワザと避けずに、防御力でも、見せるか?」

 と、レイの隣で、紙風船を作っていたシンが言う。

「え?・・・あ、うん・・・
 じゃぁ、先行者、盾牌的中華!

 シンジが中国語で再び命令を出す。

 JAがまたその腕で、先行者NVを殴ろうとしたが、
行き成り発生したバリヤーのようなもので、あっさり、弾かれた。

 勿論、その衝撃で、JAの腕がイイ感じで、変な風になっているのは、言うまでもない・・・

 人で言うなら・・・千切れかけた腕がついていると言う事であろうか?

「「「「「「なぁ!!!」」」」」」×複数

 時田とJA関係者が驚く。

「まさか、ATフィールド!・・・  な、無いって言ったくせに・・・

 時田が驚いて言う。

「あぁ、あれは、ATフィールドじゃなく、中華バリアー・・・
 つまり、単なる電磁バリアーのようなモノです・・・
 前後左右上方に張れます・・・
 しかし、ATフィールドには、劣りますし、中和も出来ません・・・
 見かけも違うでしょ・・・」

 シンが説明する。

「き、聞いてないぞ!」

「あら・・・あの位のバリヤーを突破出来ないなんて・・・
 パンチ力は、使徒戦には役に立ちませんねぇ〜」

 騒ぐ時田にユイが嫌味を言う。
 シ ャ ム シ エ ル
「二番目に来た使徒の光のムチだと、あっさり破られてしまう程度なんですよ(多分)」

 シンが付け加えるように言い、時田は言葉に詰まる。

「文句を言う前に、他の武器でも試したらドウだ?
 まさか、あれだけって事はないだろう」

 シンがそう言うと、レイも隣で興味深そうに頷く

「と、当然だ!!」



                         武   器
 その後、時田の命令で、JAは様々なオプションを取り付けて、攻撃をしたが、
全て、意図も簡単に、バリアーに弾かれてしまった。

 勿論、片手で扱えるモノだけであるが・・・

「くぅ・・・き、機体の基本性能は、こちらの方が新しい分、上なんだ!」

 時田が怒鳴るように言う。

「では、こちらの攻撃を避けれますか?」

 ユイが挑発するように訊く。

「や、やってやる!!・・・」

 時田が言う。

 まぁ、その位出来なければ、面目丸つぶれである。(もう潰れているけど)

「やって良いんですか?」

 シンジが確認する。

「いつでも来い!! JAの回避力、見せてくれる!」

「じゃぁ、先行者!・・・拳打(パンチ)、蹴(キック)、蹴的跳(飛び蹴り)」
(中国語の蹴りの字が無かったので、当て字です)

 シンジの命令で即座に攻撃する先行者NV・・・

 そのAIにより、相手の動きに合せて、攻撃を繰り出すので、全て命中・・・

 つまり、ことごとく、JAにクリーンヒット!である。

 最も、JAは、モニターで相手の動きを見てから、
大袈裟な装置で動かしている為、急いで指令を出しても、あのタイムラグでは・・・

 間に合うはずがない!(断言)

「あ、あぁ・・・ば、ばかな」

 時田はボコボコになっていくJAを見ながら呟いた。

「実際に全く避けようとしないから、装甲に余程の自信があるモノだと、
思ってたけど・・・ボコボコになっていくわね・・・」

「いえ、一応、避けようとはしてるみたいですよ・・・
 ただ、JAの避ける動作が遅すぎるんですよ・・・簡単に避けても、こちらは自動であわせますし・・・
 でも、あそこまで行くと、逆に憐れですね・・・動かない的と同じですよ」

「・・・AIのからして、違うんだな・・・
 行動の自動化ルーチンとかが上手く行ってないから、JAは自分で相手の動きに合せられないんだ・・・
 先行者NVのAIは、自動で、回避や攻撃の微調整をするようになっているから・・・
 簡単なコマンドで勝手にやってくれるし・・・」

「あ、JAから煙が出てるわ・・・」

 ユイ、マヤ、シン、レイが言う。

「う〜ん・・・少しくらい、避けれると思ったんだけど・・・
 特に、飛び蹴りみたいな大袈裟な奴くらいは・・・モーション大いし・・・」

 シンジも何所か残念そうに言う。

「で、ドコが対使徒用なんですか?・・・・
 攻撃力も無く、避ける事も出来ず、
バリヤーのようなモノの無く、装甲もお粗末・・・」

 ユイが訊く。

 関係者は青くなったり、頭を押さえている。

 時田は、煙を出して、動かなくなったJAを見ながら、拳を震わせる。

「た、たたた、大変です!

 オペレーターの1人が慌てて叫ぶ。

「どうした!!」

「先程の飛び蹴りの影響で、原子炉の周りにもヒビが・・・」

「このままでは、爆発します!

「た、対処しろ!

 時田は慌てて言う・・・あの距離では、ココも充分爆発の影響範囲だからだ。

「せ、制御棒、動きません・・・あ、曲がっています!

「あらあら、その辺の対処もお粗末だったようで・・・」

「そ、そんな事はない!・・・き、貴様等がプログラムを!!

 時田が言い掛かりをつけようとする。

「いくらプラグラムを弄れたって、構造自体を脆くする事は出来ませんわ・・・
 言い掛かりをつけるのは、止めていただけません?・・・
 それをするくらいなら、ワザワザ模擬戦をするよりも、
『起動時に暴走させ、発表会自体を潰した』方が、効率が良いですわ・・・
 それに、そうだったら、私達がココに来るはずないでしょう」

 ユイが、時田の言い掛かりをあっさり切って捨てる。

「それに、あの位の攻撃で支障が出る程度のモノに、
ワザワザ危険な原子炉を搭載して、
格闘戦用って言っていたなんて、そっちの方が、正気を疑いますね」

 シンも呆れたように言う。

「いくら、作戦行動可能時間が長くても、作戦開始と同時に破壊されるようなモノに、
あれだけの費用をかけるなんて・・・まさに予算の無駄使いですね」

 マヤが止めを刺すように言う。

時田君!・・・言い訳よりも、
この起りつつある事態をどうする気だ!」

 横から、戦自の将校が口を挟んでくる。

「え?」

 驚いた顔で、時田がそちらを見る。

「アレが爆発したり、放射能が漏れ出したら・・・
 この辺り一面、汚染されるんだぞ!!

 時田の胸倉を掴み、戦自の将校が、食って掛かる。

「そ、そんな・・・こ、こんな自体に成なんて・・・
 予測は・・・シュミレーションでも」

 時田は顔を青くしながら言う。

「原子炉を積む時点で、このような自体を考えて置くべきだろうが!」

「こ、ココまで、大きな衝撃が来るとは・・・
 計算に入れてなかった・・・」

「未知の敵に対しての兵器じゃなかったのか!」

 確かに、未知の敵なんだから、計算すべき衝撃は普通、MAX(最低でも、N2兵器級)だろう・・・

「そ、そんな・・・わ、私は・・・」

 戦自の将校と時田の言い争い?を見た招待客達が、慌てて出口に殺到し始める。

「全く、自分の後始末も出来ないくせに・・・
 変な利権に目が眩むのがいけないんですよ・・・
 こちらで、処理させて貰って良いですか?
 跡形も残さず、一気に消滅させてしまえば、何とかなると思います・・・
 一応、残っても、そのまま宇宙に出て行くと思いますし・・・」

 シンが時田と戦自の将校に言う。

「で、出来るのか?!」

 戦自の将校が、シンの方を見て言う。

「えぇ、先行者NVは、対使徒用に考えられた兵器ですよ。
 あのJA程度のモノなら、出来ます」

 その頃、既に、先行者NVは、JAの足と腕を破壊し、JAの動きを止めていた。

「・・・最初っから、壊しても良いってなってたから、この位、良いよね」

「十分過ぎるほど、いいでしょう」

 シンジとユイはそんな事を話しており、レイとマヤはその隣で、頷いてる

 そう、既に人家等に被害が行かないように、JAの足止め?をしていた。

「そ、そんな、JAを勝手に破棄するなんて、私の権限を超えている!

 シンの言葉を聞いて、時田が青い顔のまま叫ぶ。

「だったら、権限のある奴に許可をもらえ! 
 今直ぐにだ!

 戦自の将校が、時田を脅して、急いで許可をとろうとするが、たらい回しにされる。

「シンジ、悪いが、足止めだけでなく、中華キャノンを撃つ準備も、始めてくれ」

「良いの?」

「許可が出てからじゃ、間に合わないだろう・・・
 俺は『事後処理で良いから、許可をとっとと出すように』言って来るから・・・」

「わかった・・・先行者!・・・準備的大地

 シンジが、そう言うと、先行者NVが腰を振りながら、
明らかにフザケているとしか思えない変な踊りを始める・・・

 何故か、その踊りのバックミュージックに、愉快な音楽と共に、
『だ、だ、大地、大地のエネルギィ〜♪ タオの回路でぇ〜♪ 大地、大地♪
と言うような日本語が、どこかで聞いた事あるような、中年2人のノリノリの声で、
(聞いた事のあるような女性のバックコーラス付きで)流れているようだが、
絶対に気にしないでいただきたい・・・・・・お願い(^^;)

「あ、あれは・・・」

 別の戦自の将校が、冷や汗をかき、顔を顰めながら言う。

「あ、アレは先行者NVの最大の武器、『中華キャノン』を放つ為に、
ひ、必要な儀式です」

 シンジが少し恥ずかしそうに言う。

 因みに、ユイと(訳が分ってないと思われる)レイは平気そうな顔で、
その踊りを見ているが、マヤは顔を赤くして、手で顔を隠している。
(指の隙間から、見ているけど・・・)

「ち、中華キャノン?」

 冷や汗をかきながら戦自の将校が尋ねる。

「そ、そうです・・・中国のタオ・システムの応用で、大地のエネルギーを集め、
こか・・・腰のキャノンで、相手を殲滅します・・・
 改良に改良を加えていますので、今では、威力は最大で・・・
 この間、来た八面体の使徒、アレの加粒子砲の約五割程出せると言う計算です。
 もっとも、最大で、ですので、キャノン本体が耐えられない可能性もありますが」

 マヤが説明する。
                       こかん
「す、凄い・・・(しかし・・・腰と言うより股間だな)」

 冷や汗をかきながらも、戦自の将校は先行者NVをみる・・・

「しかし、ある一定以上強力な使徒のATフィールドには、
意味が無いんですのよ・・・
 更に、大地のエネルギー充填のために時間がかかりますので、
止まっている相手でないと、あたりません・・・
 逆にタコ殴りにあうでしょうね」

 ユイが補足する。

「ま、まぁ、そうだな・・・(汗)
(しかも、あの踊りでは・・・なおさら)」

 その後では、シンが受話器を時田から奪って叫んでいた。

「だったら、ココで起きた被害は全て、今、渋ったアンタの責任だ!・・・
 マスコミにも、そう流す!

『ま、待ってくれ、そうだ、今直ぐ書簡を八杉君に!

 電話の相手は慌てて言ってくる。

それだと遅い、手遅れだと言っているだろう!
 アンタが、自分で全員に言って、書間でもなんでも事後処理と言う事で集めるんですね・・・
 もし、少しでも遅れ、全てが明るみに出ても、当方は貴方の責任と公式発表し
一切責任を関知しません! では!」

『ま』 チン!

 シンはそこで電話を強く切る。

「こうすれば良いんですよ・・・
 官僚なんか、その時の自分の責任逃れ、もしくは軽減の事しか考えないで、
自体を悪化させる事しかしないんだから・・・
 無理矢理責任を押付ければ、自分の責任にならないように必死にする。
 結果、後で、その官僚の判断に間違いが無かったと周りにふれ込んでやれば、
その時、自分が渋っていた事を忘れ、自分だけの手柄のように振舞う・・・
 その時に、こちらが何も言わずに、それを認めてやり、
逆に、こっちから、『あの時は貴方の判断で本当に助かりました』と礼の1つでも言えば、
何も文句を言ってきませんよ・・・なにせ、手柄をあげるんですから・・・
 次の選挙の時にその事を利用されるくらいですか?
 あ、ただし、こう言う事以外で使っても、意味は無いですよ・・・脅してるだけだし・・・」

「成る程・・・(災害等を防ぐ時には使えると言う事か・・・)」

 シンの説明を聞きながら、頷く戦自の将校。

 時田は・・・戦自の将校の足元で、どうも、気絶しているようである。

「シンジ!・・・許可はでたも同然だ!」

「わかった!・・・先行者!・・・大砲的中華!!

 そして、先行者NVの股間が閃光を発し、
その閃光がJAを包んで、遥か空の彼方に消えていく。

 その後には、最初に壊して外していたJAの手足しか残っていなかった・・・

「・・・やっぱり、キャノン、壊れちゃったね」

 シンジが涙目で呟く。

 先行者NVの腰の大砲が、煙を出しながら、壊れていた・・・玉ごと・・・

 戦自の将校や見ている男性達は何故か非常に痛そうな顔をして腰を引いている

「・・・先行者・・・可哀想」

 レイがポツリと呟く。

「大丈夫さ・・・今度は、もっと確りした奴に換装するから・・・
(でも、使い捨ての兵器にしておいた方が無難かな?)」

 シンがレイを慰めるように言った。

「そうね・・・(フフフ・・・リッちゃんと話し合って、今度はもっと別なギミックを・・・
 あ、でも、ゼーレが寄越せって言って来るかしら?・・・う〜ん)」

「えぇ・・・(アレが、このまま本部に、寄贈されれば・・・フフフ、先輩に相談して)」

 マッドな血が騒ぐのか、ユイとマヤはそんな事を考えていた。





 そして、その日の夕方、時田重工をはじめとする日重は、
死の商人達との関係を、マスコミに素破抜かれ・・・

 更に、JAが実は使徒戦には、全く役に立たない対人虐殺兵器と言う事まで、
報道され、スポンサー達から逃げられ・・・

 事実上、日重は、多額の負債を背負って潰れていく事になる。

 勿論、関係のあった死の商人達にまで、地元の警察や国際警察、
UNの査察官までの手が入り、更に資産を凍結され、一生監獄行きになったと言う。

 凍結された資産は、有罪と決まった後、直ぐに没収され、
そのまま殆どは、ネルフに流れて行ったが、ネルフは、その半分以上を、
難民や飢餓に苦しむ地域の救済に当てたそうである。

 横領の無いように、総司令自ら直接指示を出した為、
殆どのネルフ支部がそのように管理運営をしたそうである。

 その影響で、ネルフの名声が上がったらしいが、ゼーレとの対談の時に、
ゲンドウ達が苦労したのは、お約束である・・・

 まぁ、色々と都合のいい言い訳を・・・『シナリオの遅れを取り戻す為』とか、
『それにより、ゼーレ自身の資産が増え、世の中が潤い、シナリオをより円滑に』とか、言って、
誤魔化したらしいが・・・

 また、中心であった元時田重工の技術者が、影でネルフと何故か戦自に引き抜かれたらしい。





 ネルフ司令執務室

 そこには、ゲンドウ、シン、ユイの三人が居た。

「・・・つまり、現在、輸送中の弐号機は、そのまま本部に渡すけど、
アメリカの参、四号機は、渡せないと?」

 シンがゲンドウに確認をとる。

「あぁ・・・アメリカが渋っている・・・」

「なるほど・・・流石に強引に建造権を主張して、
勝手に造って居る事はある・・・」

 シンはゲンドウの答えを聞いて、腕を組みつつ言った。

「兵器にでも流用する気なのかしら?」

 ユイが呟くようにそんな疑問を言った。

「・・・無用の犠牲者を出す気なのか?」

 それを聞き、シンが眉を顰めながら言った。

「それは、分らん・・・ただ、『先行者NVがあるから良いだろう』と言って来た」

 先行者NVのその非常識なスペックは、エヴァほどでは無いとは言って居るが、
実際に見ると、そうとは言えないだろう。

「それで、ゼーレは先行者について、何も言って来なかったのか・・・」

「先行者の事を、ゼーレが関知せず、不問にする代わりに、
アメリカの主張を認めるように言って来たのだ・・・
 つまり、今回、ゼーレが、アメリカの肩を持つ代わりに、
あの先行者をそのまま本部のモノにする時は、支援すると言ってきたのだ。
 中国政府と支部は、元々ゼーレとは繋がりが薄いからな・・・
 ゼーレとしては、アメリカよりも、中国の方が敵に回し易いらしい・・・思想的に・・・
 最も、先行者NVは、元々は、完全に中国のオリジナルロボットと言う事にして、
一部技術提供をしているから、中国は完全にこっち側についてくれているし、
話もあわせてくれたから、ゼーレを上手く誤魔化せ、貸しを作ってやった状態だな・・・」

「まぁ、元々、パイロットが居る弐号機だけでも、こっちに来れば良いからな・・・
 で、まさか、中華キャノンの技術も提供したのか?」

 シンがゲンドウに尋ねた。

 中華キャノン、タオ・システムの兵器とは言っているが、
実はシンのオーバーテクノロジーとユイのアイデアで生まれた、
色んな意味で超怒級の兵器である。

 その威力を誤魔化す為に、起動時には、あのような踊りを音楽付きで、
必ずするようになっているらしい・・・

「いや、他のロボット工学に関する技術は渡したが、
『兵器である中華キャノンは、流石に色々な意味で危険なので、全部は渡せ無い』と、
あの踊りの映像付で言ったら、主席と大人は大笑いして、納得してくれた。
『アレは偶然の産物として出来たとし、他にも流用せず、
ネルフの本部と中国支部が共同で改造した事にして、世界の秩序の為、
現存する今の先行者NV以外を造らず、完全にアレの資料だけは封印してくれれば・・・』
と言う条件で、それ以上、何も言わないと言う事になった・・・
 まぁ、彼等は、中々話のわかる連中だからな・・・多くは望まないそうだ」

 ゲンドウはそう言った。

「「(まぁ、ゲンドウさんの説得に、あの踊りや歌を見せられたら、納得し易いかな?
 アレはある意味、恥かしかったんだろうし・・・自国のオリジナル兵器にするのは)」」

 ユイとシンはそんな事を考えていた。

「でだ・・・本当に、アレをウチに置くのか?」

 ゲンドウが確認するように訊く。

「まぁ、改造すれば、ある意味、クリーンな砲台になるし・・・
 最もその砲台の位置は、色々な意味で、直ぐには変えられないけど・・・」

 まぁ、変えられたら、恥かしさが軽減され、欲しがるところが出て来るだろう。

「エヴァの支援兵器になれますわ・・・
 チョッと改造すれば、移動用の電源にもなれるでしょうし・・・」

 更にユイが追加するように言った。

「そ、そうか・・・(一発ネタではなく、完全にネルフ本部の所属か・・・う、歌うんじゃなかった)」

 ゲンドウが、何故か冷や汗を流す。

「それに、言語ベーシックを日本語に変えて、シンジとか、一部の人の声のみに、
反応するようにすれば良いでしょう・・・」

「まぁ、AIもかなり優秀だから、ある程度学習させれば、奪えないだろうしね・・・
 どうせなら、短時間だけでも飛べるようにしませんか?」

「あら、良いわね・・・その方が移動も早いでしょうし・・・
 でも、外装の飛行ユニットした方が良いわよ、移動用の電源にもなるんだから」

 早速、改造案を出し合う2人・・・

「・・・シンジ・・・お前にも、試練が有りそうだぞ・・・
(その少々恥かしい・・・庇えん父を許してくれ・・・)」

 話し合っている2人を見ながら、ゲンドウは呟いた。


                                続く?




あとがき

 さて・・・先行者NVですが・・・

 あの先行者をそのまま大きくし、砲台を2つから、1つにして、玉を二つ付けました。

 殆ど・・・皆さんのご想像の通りの状態です。
(某国では、確実にモザイクが掛かるでしょう)

 因みに歌は、自分の想像で、即興で作ったモノの一部です・・・(勝手に・・・)

 歌っているのは、誰かに乗せられたネルフ本部の重鎮の2人です(爆)

 だから、マジで気にしないでね・・・(汗)

 さて、次回は等々、アスカの登場です・・・

 どうなる事やら・・・




P.S(デビ・トリのお部屋・・・ヤハリメイン?)

デ「うむ・・・流石、ゲンちゃん、コウちゃん、こちらがワザと作った穴を上手く利用したね」

鐘「まぁ、上手く、謎のテロリストによって、一部書き換えられたとしてましたしネ」

デ「ミサトがサインした誓約書にも色々と書かれていたようだし・・・下の方に小さく。
  (ミサトがよく読まないことを熟知して・・・)」

鐘「禁酒一ヶ月及び、減棒三ヶ月ですか・・・
  その間は給料は、全てシンジ君達経由でしか入らないと・・・
  しかも、お小遣い帳を書かされ、レシートも提出・・・
   加持とマコト
  臨時の財布にも、禁酒させるように厳命が下ったし・・・
  さらに、暫く、シンジ君とレイちゃん、アスカ、ペンペンは、新しく用意されたマンションで同居・・・
  そして、隔離された作戦部長の食事は支給のお弁当のみ・・・
  しかも、その間のシンジ君が作るアレ用の弁当は、司令室に直行・・・
  更に、そのまま本人達が望めば、そのまま別居・・・3人と1匹・・・
  いま、『そのままの方が幸せだろう』と考えたのは、私だけでは無いでしょう!」(ビシ!)

デ「無駄がないな・・・これで、一時期とは言え、真面目なシンジ君や、
  しっかり者のレイちゃん、それに、良いトコを見せる為、更には、ある資金を貯める為、
  そのバイト代の為に、使命感に燃えるアスカも付いている。
  あの三人が奴の家計を完全に管理するのだからな・・・」

鐘「その資金と言えば・・・今度から住んでいるところが違う分、今までのように、
  シンジ君やアスカの貯金箱のお小遣いを、こっそりかすめとる事も出来ないんですよね」

デ「あぁ、アスカなぞ、『中々重くならないわ』って、
  3人おそろいの色違いの500万貯まる貯金箱(赤)を不思議そうに見てたからな・・・
  まぁ、シンジ君(紫)のも、あまり変わらないから、そこまで調べなかったんだろうが・・・
  レイちゃん(蒼)のは、かなり重くなっている事を、知らないし・・・
  あ、今回の同居で分るか・・・」

鐘「えぇ、かなり違ますからね・・・
  アスカ<シンジ<<<<<レイちゃんで、重さが違うから・・・」

デ「あぁ・・・まさか、殆ど、隠しえびちゅになってたとは思うまい・・・」

鐘「しかし、中々考えてますね・・・おバカな作戦部長に罰を与えつつ、
  シンジ君達にダメージを与えないように・・・別居&生活費別・・・
  さらに、シンジ君と、レイちゃんを同居させる事により、家事はあの2人がやるだろうから・・・
  今まで、かなり、欲しがっていたけど、恥かしい、体面上、等々、様々な理由で、
  中々手に入らなかったシンジ君達の手料理も、暫く、無条件で手に入ると・・・」

デ「流石だな・・・ゲンちゃん、コウちゃん、司令&副司令の名は伊達じゃない!」

鐘「えぇ、流石、この世界でのCDの売上も上がるでしょう」

デ「う、売るのか?」

鐘「既に、良介さんトコから来た、コネを持ってる【水城亮次】さんに、宣伝まかせたら、
  予想外に受けているそうですよ・・・(米国で、ノリがイイらしくって・・・)」
(良介さん、キャラありがとう・・・)

デ「一応、彼は、本体のボディガードなんだよ・・・だから、アスカにあっさり・・・(汗)」

鐘「・・・怨まれないように、水と徳用のチーズせんを、御供えに置いて来たから、大丈夫ッス」

デ「キミも、言うねぇ〜・・・私なら、コメとミソ、チョコも置いて来るが・・・」

鐘「そ、その手があったか!・・・でも、アスカの暴走で、暫く、遊べるから・・・」

デ「そうだな・・・まさか、自分が葬ったのが、唯一の【アスカに幸せ派のとりもち】だったとは、
  思うまい・・・」

 邪悪?な笑みを浮かべる2人・・・さぁ、どうなる?



アスカ「…………」
シンジ「………」
レイ 「……」
アスカ「何よ何よ何よ何なのよ〜〜〜!!!
    何でこんなとんでもない奴に
    神聖なるネルフの領域を侵されなくちゃならないのよ!!!」
シンジ「さ、さすがに…あれだけは変えてくれないかな?」
レイ 「…そう言う問題?」
シンジ「あ、いや、その一応ね」
アスカ「あれだけと言わずもういっそのことJAと同じでも良いわよ!!!
    いったいどこのどいつが作ったのよ!!!あんな変態的な奴を!!!??」
シンジ「ま、まあ落ち着いてよアスカ」(汗)
アスカ「これが落ち着いていられるか〜〜!!!」
レイ 「とりもちは、視覚効果を使って悪用されないようにしたんだって、言ってたわ」
アスカ「そんなの関係ないわよ!!」
シンジ「確かに、あんなの、普通使いたくないだろうけど・・・」
シンジ(僕だってだよ…やめてよとりもちさん)(汗)
レイ 「一番の問題が砲台の威力って言っていたわ・・・
    見掛けにだまされなければ、米国が欲しがるって・・・」
アスカ「そんなもの知らないわよ!アメリカだろうが中国だろうがパキスタンだろうが、
    ほしがってるところにやってしまえばいいのよ!」
シンジ「それはちょっと・・・」
レイ (そう言えば戦自のプロトタイプ陽電子砲よりも、威力があるとかも言っていたかしら?)
レイ 「…文句があるのならとりもちに言いに行けば?」
アスカ「そうよ!そうね!そうだわ!!絶対に阻止してやる〜〜〜!!!」
アスカは部屋を飛び出していった。
レイ 「弐号機パイロット…何をするつもりかしら?」
シンジ「さ、さぁ…でも、あれが変わってくれるのならそれもいいかも」
レイ 「それ以前の問題があるとおもう…」
レイ (ところで、LASの事は良いのかしら?)
シンジ「ところで、順番的にはそろそろアスカが来るんだね」
レイ 「そうなるわね」
シンジ「どういう登場になるんだろう?とりもちさんのことだから
    一筋縄ではいきそうにない登場になる気がするけど」
レイ 「アスカの行動次第だと思うわ……」
レイ (とりもちのところでこれから何が起こるかしら?)


某所、
01「…何なのだあれは?」
04「ネルフの作った物…とか言っていたな」
07「確かに、見掛けに拘っているのは愚かだ。一般的にはな」
02「左様、しかし、物には限度という物があるのだよ」
12「それよりも、元は中国の物だろう…たしか、」
04「そうだな。最近の軍事費の増額の事もある
   場合によってはこれからやっかいになるかもしれん」
03「やはり早々に核を打ち込んでおくべきであったかな?」
05「いや、その場合はこちら側の痛手も大きかっただろう」
01「何はともあれ、計画の遂行までは中国を黙らせておかなくてはならない」
02「左様ですな」
11「相手にはしたくないな…あれは、戦力以前の問題に…」
複数「「「「「戦意が削がれすぎる…」」」」」
01「碇…そして中国は……何を考えている?」