<2015年4月1日、第三新東京市ネルフ本部指令執務室> プルルルルル・・ガチャ 「私だ・・・何、シンジが見つかった!?で、どこでだ?・・何、学校だと!保護者は誰なんだ?・・・何、鳳洋一?わかった・・ん、な、なんだと・・・で、保護者は?・・・・わかった・・」 ガチャ 「冬月、シンジが見つかったそうだ。そして・・・・」 「まだ何かあるのか?」 「・・・レイと瓜二つの少女が一緒だそうだ・・」 「な、なんだと・・・・」 しばらく沈黙する二人。 「それにしても、あの男が保護していたのか・・われわれの耳に入らんわけだな、碇。」 しばらくして、冬月が口を開く。 「ああ。とにかく、シンジが生きているならまだ望みはある・・」 (それにしても、なぜレイが二人・・・) 少々疑問を持ちながらも喜ぶ二人であった。 <同日、第三新東京市市立第一中学校> 始業式の後、2−Aではシンジたち、転校生の紹介が始まった。 「碇シンジです。よろしくお願いします。」 その後浮かべた笑顔に、女子たちから黄色い声が上がった。 ちなみに本人は、 (何でこんなに女の子は盛り上がってるのかな?) などと持ち前の鈍感ぶりを発揮していたりする。 「月城レイです。よろしく。」 無愛想にそういった。 今度はどよめきが起こった。それもそのはず、校内でも1,2を争う美少女である綾波レイと瓜二つなのだから。もちろん、綾波レイ本人が一番驚いていたが。 「鳳レイラです。よろしく。」 今度は男子だけではなく、一部の女子からも驚きの声が上がった。 何せ、知る人ぞ知る帝洋グループ会長、鳳洋一の一人娘なのである。まあ、男子の場合、かわいいから、というのが多かったのだが。 ちなみに、某ミリタリーマニアが写真の売り上げの3倍増を確信して、 「クックックックック・・・・」 などと怪しげな笑い声を上げ、周りの生徒たちを引かせていたというのは余談である。 <ネルフ指令執務室> 「・・で、どうだった?赤木博士?」 ゲンドウがいつものポーズをとりながらリツコに聞く。 「はい、ターミナルドグマのレイの素体は減ってはいませんでした。また、製造プラントも使用した形跡はありませんでした。」 「それならば、あの少女は一体・・・」 ゲンドウがそのままの姿勢で考え込む。 「細胞のサンプルでも手に入ればDNA鑑定が可能なのですが・・・」 「・・・保安部に尾行させろ。髪の毛の1本ぐらい手に入るだろう。」 「まずくは無いかね?彼女の保護者はあの鳳洋一だぞ?」 「ふっ、問題ない。」 後日、保安部が髪の毛を手に入れ、リツコがDNA鑑定を行ったが、綾波レイの遺伝子とは一致せず、月城レイは綾波レイとは赤の他人であるとされた。しかし、リツコは本来の目的のため、重要なことを見逃していた。月城レイの遺伝子が綾波レイよりも使徒に近かったことを・・・
どうも、颯流です。第四話、お届けいたします。やっと今回でシリウスの準備が完了しました。次回でネルフも準備が完了します。あの人も早々と登場します。そして、その次、第六話でいよいよ使徒戦の幕が上がります。いつになるかはわかりませんが、期待せずに待っててください。それでは、今回はこのへんで。