特務機関シリウス

第三話

◆天龍初号機完成

<2012年、第三新東京市郊外シリウス本部>
この日、ついに初号機が完成した。
技術部の職員は、長年の苦労が報われたので、喜びもひとしおであった。S2機関を作るために日夜研究に励んできたシンジとナオコも手を取り合って喜んだ。完成した機体は、「天龍」と名づけられた。これは、例の巨大生物とそっくりのフォルムをしていて、体中をエヴァと同等、もしくはそれ以上の強さを持つ特殊装甲で覆っている。機体のいたるところにブースターがついており、単独での飛行も可能である。また、近接戦闘でも素体は基本的にエヴァと同じリリスであるため、エヴァ並の、武装を含めればそれ以上の能力を持つ。遠距離戦用の兵器も多々搭載している。主力兵器は最先端技術を持つ戦自でさえ実験段階の、完全なるオーバーテクノロジー、プラズマ兵器である。当初の予定通り、基本的にはシンクロで動かすのだが、このリリスにレイそっくりの人格が生まれたため、エヴァのように精神汚染や取り込まれることはなく、安定したシンクロ率が保てる。しかも、S2機関により無限の活動が可能。まさに夢のような機体である。
「起動実験は後日行います。危険性は低いから安心して。ただし、エヴァより操作が複雑なので、起動実験の後は操縦の訓練を重点的にしてもらいます。」
完成をみんなで喜び合った後、シンジたちに鷹隼博士が言った。
この機体を操縦するパイロットは3人。シンジとレイとレイラである。レイの人格を持ったリリスとシンクロするのだから、レイは当然ほぼ100%である。シンジは70%後半、レイラはそれに次ぐ60%台。本人たちの希望により、シンボルカラーはそれぞれ、青、黒、赤となっている。ちなみに、巨大生物の骨そのものは弐号機に使うことになった。


数日後、起動実験が行われた。この実験では全員が初号機での起動に成功した。これにより、弐号機、参号機の建造が正式に決定された。完成は2014年末とのことである。



<同じく第三新東京市、ネルフ本部指令執務室>
「結局お前の息子は見つからずじまいか・・」
莫大な予算をつぎ込んでシンジの捜索を行ったのに見つからずじま
「ああ、われわれのシナリオはもはや修正不可能だ・・」
「碇・・私たちは何がしたくてまだここに居るのだろうか?」
ゲンドウは答えない。
「今ネルフを出れば待っているのは死のみだからな・・・」
「まあ、なるようになる・・・・」
ユイを復活させる計画が頓挫し、やる気0の二人だった。                  
 
どうも、颯流です。え〜、今回やっとシリウスの決戦兵器が完成しました。お分かりの方もいるかもしれませんが、この天龍のモデルは、「メ○○ジ○(全てカタカナ)」こと「三○機○(全て漢字)」です。外見もそれとほとんど同じ。装備なんかは使徒戦がはじまればいろいろ出す予定です。では、今回はここで。