特務機関シリウス

第一話

◆特務機関シリウス結成

先日シンジの話を聞いてから洋一はすぐに動き始め、まずゲルヒンの赤木ナオコ博士に接触し、これを味方に引き入れた。その後、自らの旧友、そして戦略自衛隊最強の指揮官でもある東郷龍一郎を味方につけた。そして国連事務総長と内閣総理大臣に掛け合い、ネルフ並みの特務機関権限を約束させた。こうしてネルフ、そしてゼーレへと対抗する準備は確実に進んでいった。


<2005年、第二新東京市>
シンジたちは、帝洋グループ本社の会議室に集まっていた。
使徒を倒し、さらにエヴァとも張り合えるような決戦兵器をどうするか、という事について話し合うためである。
メンバーは、味方に引き入れた鷹隼(赤城)博士、戦自から引き抜いた東郷龍一郎、レイ、シンジ、メイ、そしてもちろん洋一。

まず洋一が切り出した。
「本日集まってもらったのは他でも無い。君たちに話したサードインパクトを防ぐために使徒、そして量産型エヴァを倒せる決戦兵器をどうするかについて話し合うためだ。案のあるものは出してくれ。」
すると、鷹隼博士が、
「私は、レイの遺伝子を元にしたエヴァの独自の開発を提案します。これならシンジ君がその設計図を知識として持っているので開発費用もあまり必要ありません。」
と、意見を出した。すると、シンジが、
「僕は、エヴァとは別型の機体を作ることを提案します。エヴァなら使徒には勝てても、量産型エヴァに数の上で勝たなければ勝てません。世界中の国から金を集められる国連ならともかく、一介の企業では世界一であってもそれは難しいです。」
「確かにそうですが、代案がありますか?」
「あるから反論するんですよ。僕の意見はこうです。まず、同じようにレイの遺伝子を元にして、ある程度制御可能な素体を得ます。そしてそれに金属の骨格と装甲、そして兵装を施します。制御は鷹隼博士の作った第8世代スーパー有機コンピューターを補助に、パイロットが搭乗してシンクロで基本的な動作を、兵装は手動で操作を行います。動力はS2機関。これならエヴァには出来ない武器なしでの遠距離戦闘とATフィールドの展開が可能です。どうですか?」
「なるほど・・・・私はそれに賛成します。ただし、S2機関の開発には最低2年はかかりますが。」
「それはシンジ君が前々から自分の知識を専門書と照らし合わせて理論の基本的なところを解明しているから心配ない。」
一方こちらでは東郷がシンジに疑問を投げかけていた。
「使徒やエヴァには通常兵器では傷ひとつつけられないはずでは?」
シンジから大雑把な話を聞いていた東郷が不思議そうに聞く。
「ええ、それは使徒やエヴァがATフィールドというバリアを持っているからで、使徒自体には通常兵器でもダメージを与えられるんですよ。」
「なるほど・・・私も賛成だ。ただし、その兵装はうんと強力なのにしてくれ。」
「私も賛成だ。しかし、付け加えたいことはある。骨格とフォルムについてだが、1954年に現れ、旧東京湾で殲滅された巨大生物を知っているかね?」
「はい、聞いたことがあります。何でもある科学者の開発した兵器で倒されたと聞いています。」
「そのとおりだ。そこでだ、この生物の骨を回収し、使用、またはコピーして使おうと思う。このフォルムは、いろいろな面から見ても大変優れているそうだ。異議のあるものは?」
全員が黙り、賛成の意を表した。
「では計画が決定した。これより、この計画をR計画と呼称し、このメンバー、および帝洋グループから私の選んだ社員を将来特務機関シリウスへと編入する事を決定する。シンジを総司令、東郷を副指令とする予定だ。特務機関権限については私が国連に掛け合って、ネルフの次点、という事になった。ではがんばってくれ。」
そこで会議は終了した。

こうして、決戦兵器の具体案が完成し、シリウス本部が第三新東京市の周辺に完成するまで帝洋グループの施設で研究が進められることになった。

 
どうも、颯流というものです。今回、初めてここに小説を投稿しました。これからよろしくお願いします。
この小説は、一応ジャンルで言えば逆行+二次特務機関もの、となります。初めて書いたものなので、面白くないかもしれません。
一応長編にする予定で、かなり時間がかかるかもしれませんが、もしこんな駄文でも読んでみたい、という方がいらっしゃったら、温かい目で見守ってください。では、これで。