狼精日記外伝
あるいはこれがほんとのレイの日記
狼なレイの徒然
白の巻
白 一の月
少し前のこと
櫻が雑誌を見ていたら、こんな記事があったりした。
たしか、五ヶ月前ぐらいだったか・・・・・・・・・・
あるパソコン誌が一つの機関と共同で行った調査。その雑誌読者1000人を対象に行ったもの、個人ユーザーの、パソコン利用実態調査の話題だったの。
使用中のOSはWin98が過半数とのこと。意外と余り変わってないみたい
通信環境ではアナログ回線が4割だが、ブロードバンドの購入意欲が高いそうなの
今は大分変化してると思う。
Windowsは、さらに最近新しいヴァージョンが出たけど
そしたら、むしろ2000や、Meより、そっちに移行するのが増えたのかしら。
さて、今度はこちらの話
最近、比較的大きな島に向かうことが多いの。
チェンランド島
その中央、砂漠のオアシス都市・チェント。
その郊外の石窟で有名な莫高窟(ばっこうくつ)があるわ。
そう、敦煌みたいな感じ。千数百年にわたって歴代の支配者たちが断崖一面に造営を続けた大小無数の石窟、ここに無数の遺産が眠っているの。言えばアフガンのバーミヤンとは対照的にこの地は偶像崇拝を嫌う一神教の勢力下に入らなかったことが良かったの。
おかげで今日の良好な保存状態につながっているのだとか。
様々なチェント文字が記された石窟
今回は誰も引き連れず一人で入ったの。
一歩足を踏み入れると外の太陽光とは裏腹に、やっと見えるかどうかの微かな光に照らし出されたラムダの世界。大きな宗教団体の中では一番大人しくレンが唯一好意的な宗教なの
ちょっとワタシ達を、『あって無き者』と説明付けるのが気になったりもするのだけど・・・・・でも、おおよそ理性的(それが教義の一つでもある)な教えなの。だから、キライじゃ無い。
中では自分の足音だけが石窟内をこだまするの
壁一面に描かれたラムダの神々やそれを仰々しく飾り立て、宇宙を表したキンカラなどの沢山の壁画は目が慣れるにつれて徐々に浮かび上がるの
もっともワタシなら目が慣れるのもあっという間
鑑賞者を拒絶するような存在感で迫ってくるわ
乾燥したこの地方で、この種の遺跡の保存に適していたという事情もあると思う。けれど、目の前に広がる砂漠、途方に暮れるしかないこの風景の中。決して誰かに公開などされること無かったはずのこの場所
地道で緻密な作業をしてきた歴代のアーティストたちを思うと
この風景が彼らの信仰心や集中力を高め、そして最終的に作品を砂の力によって封じ込めたのだ、という印象を持ったわ。
ふと、砂漠を見ていて自然にそう思ったの
「星の王子さま」の言葉。言い換えてみれば
「砂漠が美しいのは、どこかにラムダを隠しているから」
白 五の月
憂鬱になるもの
それが雨
なんてと思いがちだけど、捉えかたで変わるもの。こんな風に見ればどう?
少しこころ穏やかになれると思うの。水と風を感じること
臭い切れに緑の息吹を見ること
大きなうねりに世界の脈動を感じること
自然との一体化、共存?
大げさだけど、そうやってありのままに感じていると、不思議と心地よいもの
それは肌を打つ雨さえも
櫻はだから、雨が結構好きらしい。
ワタシの場合は、別段濡れたところで一瞬で乾かせれるし、体調を崩すことも無い。だから、身体を打つ雨の感触、己をッキリさせるみたいで、キライじゃない
なんて言っても、普通は雨に当たれば体調を崩しかねないけど
ちょっと大げさか?
そんな風に、自然はもっと楽しめるもの
親しめるもの
それを酷く実感させてくれる場所
たとえば、皇国の北山脈奥深く有る『三又峡』
夢のつり橋
美人づくりの湯、セム川沿線を走る街道で有名な観光地
昨年の今ごろ、人の真似して降りて行ったの
おしゃべりをせずイキングコースを歩いてみた。
もともと、余り人間話していても繋がらなかった無かったけど、あのころは
通りすぎる風の音
枯れ葉をふみしめる音
動物の鳴き声
彼らが走りさり、崖から落ちる石ころの音
・・・すべてが、響き合い
それはまるで、この間聞いたオケのメロディのかけあいのよう・・・・・・・
そこはホントウにいいところ
温泉感謝にあわせて行くと様々なサービスもある。
おいしい山の幸が満足いくまで食べられると思うの・・・・・・
やはり人間が調理したものは一味違うわ
あと、周辺施設でも楽しめる。
ワタシの一押しは『音戯郷』
聴診器をつかって館内でいろんな音を楽しみ
そして、 オルゴールやウインドチャイムなどの楽器作り体験ができる場所
時間を忘れて楽しめるの。
白 六の月
最近眠い
ホントウに眠い
そんな櫻が時期はずれの流星群ネタを書いたの
頭おかしくなったのかもしれんないわ。
なんで今更なの
ところで
夏はみんなでよく花火したけど
最近は花火を見ることも無い。
どこに行っても売ってさえいない。
いくら外が寒いからってそれは寂しいの
冬でも花火できたらいいのに
雪が積もった日
そして降っている時
打ち上げ花火が夜空を彩るのもなかなか乙と思うの
そして発見
電気製品はやはり叩いて治る!
櫻がある旅館に宿泊した際、電灯さえつかなく文句を言ったところ、やってきたうら若い女将らしき人、しかも和服姿の美人がいきなり配線の有る辺りをたたき出し、そして再びスイッチをいれたところついたのだ。
か細い腕が
ドンドン!
ドン!
とばかり音を鳴らす様子は何故か爽快だったと櫻は言ってたわ。
白 七の月
白 七の月の日記なのに
八日に書いているワタシ
アナタに反省の2文字はあるのかしら?ワタシ
自ら省みる、自省すること
そして過ちを再び起さないこと・・・・・・
(少し大げさかしら・・・・・・・・)
最近悪びれることもなくなってきた。
ちょっと昔の言い方を借りれば、反省だけならサルでもできる。
でも、それさえしないなら・・・・・・・・・
アレ(赤毛ザル)以下よ、ホントウに
自分で言って・・・・・なんかダメージ受けたわ
さて、愚痴はここまでにしておくの
今回は久しぶりにお酒の紹介
その名は『獺祭』
「だっさい」と読むの。
最近ワタシもはまったきた日ノ本のお酒。前紹介したのと同じ国のお酒ね
名前の由来はカワウソのお祭り・・・・もとい、習性
そして明治の文豪のお話なの
カワウソは獲った魚を直ぐには食べず、岸や岩の上に並べておく習性があるの。人間が物を供えて祭る様子に似ているから、「魚を祭る」というようになり「獺祭」という言葉が出来たみたい。
言葉の『獺祭』の意味
詩や文をつくる時に多くの参考資料等を広げちらす事
この言葉から思い起こされるのは、正岡子規が自らを"獺祭書屋主人"と号した事、少なくとも酒を名づけた人はそうだったみたい。
結構本が好きだった人?
果てまた子規フリーク?
このお酒を造った蔵元のある"獺越"という地名から「獺」の一字をとり伝統に安住することなく邁進する事。正岡子規のごとく変革と革新の中、より優れた酒を創り出そうという想い
それが酒名を「獺祭」という名に繋がったということ
酔うためのみ
売るためだけの酒ではないもの
味わうための酒
優れた酒を造ることにすべてをかける人が生み出した一品
名前にも趣向が凝らされていてなかなか面白いの
年間1000石(1.8L100,000本)ばかり
日ノ本の本州の端、山口は山奥
本当に小さな小さな蔵元様が造ったお酒なの
人の数、資本に頼らず思考錯誤で産み出された(だろう)作品
まさにお酒を造った人熱意の勝利といった感じ
それが『獺祭』
蔵で造るのは平均精白44%という驚異の精白率
(精白・・・・・・・資料で読んだけどなんのことか分からないの・・・・・・・ゴメンナサイ)
出荷するのも7割以上、精白50%以下の純米吟醸・純米大吟醸
特殊なお酒を除いてすべて純米酒という拘り
50%精米の純米吟醸のお酒がこの酒蔵の主力、というかもっとも頻繁に出している酒なの。品質拘ってるわ。
最高の『獺祭 磨き 二割三分 純米大吟醸 』
23%精白というオソロシイお酒
23%という数字は現在日ノ本最高の精米歩合だという・・・・・・・・・・・
うう、やっぱり分からない
でもとてもとても美味しい、味わい深いお酒
お薦めの一品なの
白八の月
いい加減遅れに遅れる日記。ちょっと疲れ気味なのワタシ
なんかいきなり言い訳してみたけど
なんだか先行き不安なの
さて、今回は前に紹介したお酒の説明
その続きなの
前回紹介したお酒
『獺祭』
その出元である酒蔵
実は日ノ本では結構有名みたい。
日ノ本の純米吟醸酒総生産量は約80000石
『獺祭』の出元、旭酒造のそれは約800石
純米吟醸酒の約1%がここ旭酒造で生産
酒蔵の数を考えると、結構すごいと思うの
しかもそれほど大きな蔵でないのに・・・・・
実は櫻の地元は山口、だから贔屓してたりして・・・・・・・・
このお蔵、普通酒も一応地元でのお客に用意しているみたい
でもその無いようがまた驚き
そのお酒は純米吟醸の失敗を待って普通酒・本醸造酒に落としているの。
只管に理想を目指すのだから、失敗する確率は高い。それをホトンドそのまま普通のお酒にしてしまう。純米吟醸もろみを本醸造や普通酒に落とし、それによって純米吟醸そのものの仕上がりレベルも保とうという作戦
決して純米吟醸に妥協しない見事な姿勢なの
日ノ本から、久しぶりに戻ってきたレンの寵姫(ムカ!)・翡翠
目元涼しげで丹精な、長いゆらゆらとした黒髪で非常に儚げに見える彼女のお土産。ちょっと北のほうの島に向かって、みんなで静かに雪見酒といったわ。
レンは翡翠が帰ってきたことがよっぽど嬉しかったのか
珍しくマナでなく彼女に酌をさせて嬉しげに飲んでいた。
マナもちょっと腹が立つみたいだけど、処置無しと諦めていたみたい。
でもイイタイミングで自分が用意していた料理をレンに進める、その辺りはさすがなの
ちなみに、この儚げで清楚で物静か、いかにも深窓の姫君みたいな翡翠
でもその美しい外見に惑わされては行けないの
いざとなると、その物憂げな表情のまま目にも止まらぬ速さと技で、持ち出した神槍を振るい、どこからとも無く小弓を取りだし、これまたあっという間に目標に纏めて四つは命中させてしまう彼女
その容姿と印象とは裏腹な彼女の腕と性格は、一緒に連れてきた日ノ本の神殿兵、ホトンド彼女の親衛隊200の女性兵達からでも分かる。みんな日ノ本の八百万の神々の加護がある、美しくも恐ろしいもの達
それを束ねているんだもの
白 十の月
相変わらずの一日遅れの日記なの
ちょっと櫻が二ヶ月前の新聞を見ていて
気になったニュースがあるの。
10月9日
総務相の発表でのこと。米英両軍によるアフガニスタンへの報復攻撃に関連しKDDI.NTTコミュニケーションズ等、国際電気通信事業者に対し国際通信の確保を要請するなどの対応策を発表。主な電気通信事業者、放送事業者、CATV放送事業者に対してサイバーテロ対策を含めた施設・ネットワークの保安確保の徹底を図るよう要請したの
ようするに主要な通信、情報網の安定を確保しようとしたの
今月に入ってもこれらに向けてテロがあったとは聞かないけど
でもアメリカでは一時期マスコミ関連で次々とタンソ(感じ忘れたの)菌の発病者、感染者が出て大変だったわね
総務省で8日、官房長を本部長とした「緊急テロ対策本部」を発足
対策は、電気通信事業者へのサイバーテロ対策など要請4件
要請だけで対策といえるのかしら?
海外電話会社に対しアフガニスタンを含む周辺各国への通信の安定
空港管制塔が使用する電波管理強化
これは最初のテロが飛行機ジャック&特攻だったからよく分かる
そしてNHKに対して国際放送を通じた在外邦人への情報提供を要請
さらに郵政事業関係
国内米国関連施設あて郵便物、海外向け小包みのX線、金属探知器チェックの強化など、実際行われているのが幾つあるのか知らないのだけど、思ったよりちゃんと対策立ててたのね
でも、今はどうなってるのかしら?
最近ではアメリカがアフガン以外での軍事行動を示唆するし、櫻は結構興味あるみたい。(ここで不安とか悲しむとか反対するじゃないのが度しがたいかも・・・・・)