お姉さまのバカ、お姉さまのバカ、お姉さまの・・・・・ 「バカァァァ!!」 ズバァン!! ピー! おおぉ〜! 「はぁはぁ・・・ゆ、祐巳、え、あれ?なんか人だかりが・・・げげっ」 ケンカして、飛び出した祐巳ちゃんを追ってゲーセンにやってきた聖さま。 その聖さまが目にしたものは・・・・ 「うおりゃぁぁぁ!!」 ズドォン!! ピー! うおぉぉぉ!! 「・・・今行ったら殺されるかも・・・・」 群衆の真ん中で、 パンチングマシーン相手に高得点を連発しまくる祐巳の姿だった・・・・ 「ごめん!ほんっとーにごめん!!」 「しりません!お姉さまのバカ!!」 事の発端は例によって例のごとく、聖さまの浮気癖。 しかも、"無意識"だから質が悪い。 「寄り添ったり肩を抱いたり腕をくんだり・・・楽しそうでいいですね聖さま!!」 何が悲しくてお付き合い数ヶ月で、 こんな結婚数年目の妻の気持ちを味あわねばならないのだ! という祐巳の怒りはもっともである。 「誤解だってば!他意はないんだよ!」 「他意がないのにそんなことができるんですか!!」 「いやだって、つい・・・」 「ついぃ〜?」 「条件反射というか・・・」 「条ぉ件反射ぁ〜?」 前科持ちのうえに、喋れば喋るほど巨大な墓穴を掘っていく聖さま。 もういっそ、このまま埋めてくれ的な心境だったりする。 「あの、祐巳・・・」 「・・・・わかってます」 「えっ?」 「浮気じゃないのもわかってますし、 その、そういう気持ちで接するのも私だけ、ってぐらいには自惚れます」 「・・・・・」 「・・・・でも不安にはなるんです」 「祐巳・・・・」 「だから・・・きゃっ!」 「・・・・今日は怪獣じゃないんだね」 「うー、リクエスト通りなんですからいいじゃないですか・・・」 「クス、そうだね・・・・」 「そうですよ」 「うん・・・・ごめんね祐巳、もうほかの子には触れないから・・・」 「でも無意識に触れちゃうんでしょ?」 「うっ・・・・」 「なるべく自粛はしてください。それで私が不安になった時は・・・・」 「時は・・・・?」 「こうやって抱き締めてください、私が安心できるまで・・・・」 「うん、わかった、祐巳が嫌だって言っても離さないから・・・・」 「はい」 「・・・じゃあこの後はどうする?もう落ち着いたみたいだけど?」 「そうですね、安心はしましたけど・・・・・」 「けど?」 「もう少し、このままでいてください・・・・」 「・・・了解しました、私の可愛いお姫様・・・・・・」 恋人達を見守るのは、夜空に浮かぶ満月と、小さく瞬く星の輝き。 それは天に祝福された二人だけの物語り・・・・ fin
あとがき(言い訳) ごきげんよう、自分で書いといて甘ったるさに悶絶死しそうなキッドです(←バカ) いや、いつもの如くギャグ系のオチをfinの前に入れようかと思ったんですが・・・ それだと今回投稿した4本のうち独白系以外全部にギャグオチがつくことになるんで、 ちょっと自粛してみたり(笑) ま、とりあえずこのお話は当初勝手に三次創作として書かせていただきまして(マテ)、 聖さまと祐巳ちゃんが姉妹&お付き合いしている時点を基本に書かせていただきました♪ 要するに同人誌another付近という感じですかね。 聖さまの無意識(笑)は軽減されても直るかどうか微妙なところかな〜? とか思ったんでこんな内容だったり(汗) 単純に冒頭での祐巳ちゃんの右ストレートのシーンから派生しただけなのは、 聖さまと祐巳ちゃんにはナイショにしておこう(笑) んで、相変わらずSS短くてすみません(^^;) 祐巳ちゃんと聖さまって、日常の一幕を覗き見るような感じが楽しくって、 キッドの場合あんまり長いお話にならないんですよね。 いつか聖祐で、もう少し長めに色々書いてみたいな〜って思ってます。 期待しないで待っててください(笑) それではまた〜♪ごきげんよ〜♪(キ^^)ノ