「今度、家族と旅行に行くんです」と彼女は寂しげに言った。 私は、それは良かったわね、と微笑む。 「でも…」 「でも?」 「何でもありません」 何でもありません。 それが彼女の口癖。 ねえ?私達って、すぐに黙り込んでしまうね。 彼女の名前はナイトウ・ショウコと言った。 ショウコ、綺麗な響き。『武嶋蔦子の憂鬱』
ほんの少しの偶然で、私は彼女と出会った。大抵の出会いが偶然であるように。 もしかしたら運命かと思わないでもないけど。 姉妹なの?と聞かれたら、妹じゃないよ、と答える。 そんな、微妙な関係。 いつか、姉妹になるのだろうか。 自分のことなのにね。 分からない。 何故か。 私は、よく写真を撮る。 同じ学校の生徒達。 人間ばかり撮っている。 風景写真の方が絵として純粋でとかなんとか、言ってる写真部の子もいるけど、私は人を撮る。どうしても。 綺麗な風景を綺麗に撮るのは、素晴らしいことだとは思う。 でもそこには、自分と自然しかない。撮られることへの抵抗や軋轢は、ない。 風景ばかり撮ることで、なにか、楽をしてるんじゃないか、と思うことがある。 私は人を撮り続ける。 どうしても。 そうして私を囲む他人を撮り続けることで、逆になにか私の輪郭のようなものも見えるのかも知れない。 まあ、いまどき『私』を表現するなんてダサいんだけどね。 そんなつもりもないんだけどね。 私は、写真を撮ります。 彼女は写真を撮らせない。 「上手く笑えないから」 と彼女は言う。 「じゃあ、泣いてる顔でも撮ろうか?」 と私が言うと、彼女は微笑んで受け流す。 「ねえ、ツタコさん、私が、二十歳まで生きられないって言ったら、どうする?」 「さあ、どうするかしらね。理由を聞くわ」 「教えられないって言ったら?」 「諦める、かな」 「冷たいんですね」 「人は人、だから」 プライバシーは無理には聞けない。 「じゃあ、諦めてくださいね」 と彼女は笑った。 次の日、彼女は学校に来なかった。 彼女の家に行った。 誰もいなかった。 夜逃げみたいに見えた。 なにか、綺麗に片付けた跡がある。 計画的に、どこかへ。旅行? 凄く、胸騒ぎがした。 何か、とても悪いことが起きている気がする。 これは… 「誰だい、君?」 不意に背後から声をかけられ身がすくむ。 振り返れば、黒いスーツを着た女の子みたいな人が立っていた。 可愛い。写真撮ろうかな。 「ここの家の人?」 「いえ、私はクラスメイトです。休んだから、お見舞いに」 「ふうん」 「あなたは?」 「僕は、こういう者です」 差し出された名刺には私立探偵、砂原砂狼と書かれていた。 「探偵?」 「まあね」 「なにしに?」 「守秘義務があってね、答えられない」 なるほど。 それなら、尋ねても無駄か。 砂原さんは、家の中を見て回り、引き出しを開け、ごそごそし始めた。 「特にない、か」 「あの、ショウコは、どうしたんでしょうか」 「知りたいの?」 「はい」 「なんで?」 「何故って…」 改めて聞かれると困る。 「君はきっと、もう彼女には会えないよ」 そう言ってサワラさんはバイクに乗った。 そしてその場を去った。 できることは何もなかった。 私には。 なにかよく分からない、運命のようなものが、私の目の前を通り過ぎようとしている。 触れることも出来ずに。 そう、思った。 このままで、いいのだろうか。 でも、何も出来ない。本当に。 電話が鳴った。 「ツタコさん」 「ショウコ!!どこなの!?」 「突然、逃げろって言われて…私やっぱり」 「ショウコ!!」 「二十歳まで生きられそうにありません」 電話が切れた。 続きはなかった。 完全に不連続で、不条理。 何かしなきゃいけない。 何かしたい。 このままで、いいわけがない。 名刺に書いてある電話番号には、すぐ繋がった。 「はい、サワラです」 「あの」 「君か」 「先日言わなかった、理由を言います」 「うん」 「私は、ショウコが好きだからです」 「ジェイズカフェに来たらいい。話をしよう」 何かとんでもないものに足を踏み入れているのかも知れなかった。 でも、構わなかった。 ジェイズカフェは、落ち着いた雰囲気の木造喫茶店だった。 なんだか、アメリカの匂いがした。 「ようこそ」 とサワラさんが席を示した。 「あの、ショウコは…、何に巻き込まれているんですか」 「運命、かな。君はそれを知ることはできない。ただ、このままなら、彼女は死ぬ」 「死ぬ?」 「助けることが出来るのは君だけだ」 「何故ですか」 「君だけが、彼女と運命の鎖で繋がっている。他の人間では、駄目だ」 「わかりません」 「知ることはできない、と言っただろう。もしも君がすべてを投げ打つ覚悟があるなら、 彼女を助けられるかも知れない。ただし、それは可能性の問題に過ぎないんだ。 全てを投げ打って、なお、彼女は助からないかも知れない」 「何が言いたいんですか?」 「それでも、君は、彼女を助けたい?」 「助けたいです」 迷う理由はなかった。 迷う理由を見つけることなど、不可能だった。 「それなら、アクセスするから、僕と一緒に、来るといい」 ジェイズカフェの表には、レーサーが使いそうな大きなバイクが置いてあった。 流線型のデザイン。真っ黒なボディ。 サワラさんの身長で乗れるのか? 「後ろに乗るといい」 仕方が無いので、乗って、背中につかまる。 どうやらステレオがついてるらしく、音楽がかかっていた。聞いたことのない音楽だった。 「彼女は、何か、言っていた?」 とサワラさんが聞いてくる。 「何か?」 「印象に残るような、何か」 印象に残る… 「二十歳まで、生きられない、と」 サワラさんが黙った。背中にしがみついてるから表情は見えない。 それでも、なにか、暗く重い雰囲気だけは伝わってきた。まるで低いピアノの音のように。 そして避けがたい運命を嘆くように小さく 「賢明、だな」 とだけ呟き、目的地につくまでサワラさんは喋らなかった。 一言たりとも。 たどり着いたのは古くて壊れそうな枯れ木みたいなアパートだった。 平屋のドアを開けると、異様なほど綺麗なコンクリート作りの部屋があり、サワラさんが何か操作すると階段が出てきて降りる。 「君は、これから起こることの殆どは忘れなければならない、いいね」 「はい」 地下はなにか真っ白でつやつやした材質で出来た部屋で、いくつも扉があった。 サワラさんはその中の一室の扉を開け、私を呼んだ。 そこには、小さなノートパソコンが一つだけあり、たくさんケーブルが繋がっていた。 サワラさんがキーボードを叩くと、なにか、掲示板らしきものが画面に映った。 画像が添付されている。 リリアンの画像だ。 「ツタコさん、君は、今から監視されて、ショウコさんを探さなければならない」 掲示板には、無数の書き込みがあった。 ”祥祐サイコー!!“ ”志摩子さんはやっぱりこうでないとね、この恥じらいの表情が(;゜∀゜)=3“ ”よしのんは受けだよ!受け!!“ ”祥子は屈服させなきゃ駄目だ!令祥萌えーー!(≧▽≦)“ そして私は画像が、リアルタイムのものであることに気づく。 「これは…」 この不気味で奇妙で理不尽なものは、私の世界を揺るがすものだと、本能が告げている。 そして、私は更に不気味なものを見つけてしまうのだ。恐怖とともに。 ”蔦子がたまらん!この不安そうな感じが!(*´ω`*)キュン“ なんだこれは。 なんなんだこれは。 これは、いったい、なんだ!!! 「君はこれについて知ることはできない」 「でも」 「君は今から、彼らに完全に監視されながら、僕と一緒にショウコちゃんのところに向わなければならない。 結果は、神のみぞ知るね」 「どういうことですか」 「これ持って」 デジカメみたいなものを渡された。 「それのスイッチを入れた瞬間、全ての映像は筒抜けになる。 君がどうするか決めるといい」 機械のスイッチは、オフになっている。 ためらうことなく押した。 「私は、ショウコを助けます」 「じゃあ、行こうか」 私達はバイクに乗り込んだ。 デジカメは、私達の姿を映している。 サワラさんはテレビモニターのようなもので、その映りを確認し、バイクに取り付けていた。 風が、私達をなでて通り過ぎていく。 時速は80キロを越え、まだあがっていく。 不意に、同じように速度を上げた車がせまってきた。 「まさか、妨害か?」 とサワラさんが呟く頃には、車の窓からは銃を持った手が伸びていた。 ぴしぴしと、着弾音だけが聞こえた。地面に当たっている。 「やってくれるな」 サワラさんは懐から銃を出し、振り返りもせずに撃った。 弾はタイヤに当たり、車はスピンして後方に消える。 「あの検問、どう思う?」 前方には、検問がある。よく取り締まりしてる奴だ。 作業員も、ありふれたあの検問の格好だ。 それが、一斉に銃を懐から出した。 「ははっ!」 時速は140キロを超えている。 いち、に、さん。 引き金を引いた数だけ、検問員が倒れた。 「ひゃっほう!!」 検問前でウィリーし、あろうことか、バイクが跳んだ。 浮遊感。 「盛り上がってくるじゃないか!!」 流石に怖くて、声もでない。 「もっとやれもっとやれ!!お前らがやればやるほど不利になるのを教えてやる!」 アクセルを思いっきり回す。 「ロックンロールだ!!」 ステレオから激しいハードロックがかかる。Lets'go 迫り来る三台の車。 前方を走るバイクの集団。 銃弾が乱れ飛ぶ。 前方で進路を塞ごうとする車、サワラさんが撃つ、フロントガラスが血に染まった。 幅を寄せようとした車、フロントガラスが血に染まった。 後方から撃ってくる車、フロントガラスが血に染まった。 こいつは、化け物か。 バイクは右へ左へ、致命的な銃弾を避ける。この嵐のように弾丸が飛び交う中を、泳ぐように走っていく。 バイクの集団へ、ゆっくり銃を向ける、向こうも、こっちへ銃を向ける。 複雑に交差する射線、そのどの射線上にも、サワラさんのバイクはない。 まるで蜘蛛の巣のようになっている射線の中の、かわすことのできるとても細い線をたどるように走った。 弾が頬をかすめていく。 すうっと、サワラさんの腕が動く、曲がっていた腕を、伸ばす動作。 バイクが三台転倒した。 肘が曲がった状態で一発、伸びきる途中で一発、伸びきった状態で一発。 普通、銃というのは、腕を真っ直ぐ伸ばしてから、狙いをさだめるのでは、と思った。 バイクが次々転倒していく。こっちのバイクは止まらない。 そしてやがて全てが血に沈んだ。 「ははっ!!見たか!!おいおいツタコさん!何をびびった顔してる!!ノリだよノリ!勝利は目前だ!」 恐ろしくて口など聞けない。 「相手の失敗で、もう勝ったも同然だ!」 バイクは二百キロを超えていた。 そしてまっすぐ走っていく。 何者にも遮られずに。 サワラさんが倉庫の扉を蹴破った。 そこは、誰も近寄りそうも無い倉庫だった。 「動くな、全て終わりだ」 サワラさんが銃を向ける。 何人かの男たちが居た。 Tシャツの太った男や、痩せたチェックのワイシャツの男。 みな、ジーンズを履いている。 その真ん中に、ショウコがいた。 良かった。無事みたいだ。 一人だけ、オールバックの銀行員みたいな男がいて、こちらを無感動に見ていた。 「これは、決定事項だ、サワラ・サロウ」 「残念だが、票数はいま、引っくり返されたぞ。こっちの票の方が多い」 銀行員がため息をついた。 「こんなやり方で、お前は再現人処理を潰してきたのか」 「悪いか」 「こんなことは、ナンセンスだ。全ての再現人処理をなくせる訳じゃない」 「分かってるさ」 パン。 気の抜けたような音がした。 サワラさんが後方へ吹っ飛ぶ。 顔が血に染まっている。 「な…」 銀行員の握っている銃から、煙が昇っていた。 「馬鹿だな、票数はギリギリだ。秒単位の変動で、私達が勝っている瞬間もある。 処理は続行する。誰も文句は言えない」 ショウコを取り囲んでいた男たちが、なにか銀行員に聞いて、それから、眠っているみたいなショウコを起こした。 「あれ?ここは」 「ショウコ!!」 男たちがショウコの服に手をかける。 「特別なゲストも来て」 銀行員が言う。 「楽しい処理になりそうだ」 布の裂ける音。 まさか。 駄目だ。 これは。 (ツタコさん) 不意に、サワラさんの声が聞こえた気がした。 パシっと、手が何かを受け取る。 (その銃で切り開け) 重い。 震える腕で構える。 (運命を) ショウコの悲鳴。 手の中の銃。 私は。 銀行員が、ショウコから目を離す。 きっと私を見る。 間に合わない。 引き金を。 銃声。 私の銃は銃弾で弾かれ、床を滑って転がっていった。 希望は潰えた。 銀行員は近づいてきて言った。 「チェックメイトだな」 「お前がな」 神業と言っていい速さだった。 弾かれたように立ち上がったサワラさんは銀行員の腹部へ一発。 つづいて、ジーンズの集団の方へ向きながら一発、腕を伸ばす動作で三発。 全て完全に命中している。 全く、狂いはない。 瞬く間にジーンズの集団は……死んでいた。 腹に弾を受けた銀行員はサワラさんの頭に銃口を向け、サワラさんは銀行員の頭に銃を向けた。 「かなりこめかみが削れたぞ」 「私は肝臓に穴が開いたんだがな」 「禁酒できそうで結構じゃないか」 サワラさんは仕草で、ショウコを連れて出ろ、と示した。 「でも」 「君が代わりにこいつの相手をしてくれるのか?」 頷くしかなかった。 私はショウコを連れて外へ出た。 ショウコの服はビリビリになっていて、外へ出たら何故かコートを用意した男の人が立っていて、一言だけ言った。 「タクシーは呼んでおいた」 そのまま男の人は倉庫へ消えた。 私はショウコにコートを着せ、二人で家に帰った。 私の家へ。 「結局、何だったの?」 「わかりません」 と彼女は言う。 「私、子供の頃、親に、お前は二十歳まで生きられない、って何度か言われたから」 「どうして、そんな酷いことを?」 「うううん、いつも、とても優しくて、問題もあったけど、良い両親だったと思う」 「二十歳まで生きられないということだけが、浮いている?」 「そう。それで、その時が来たって、あの時、両親は私に逃げるように言ったんです。 姉と両親は別行動で」 あれから、ショウコの両親と姉は家に帰ってきたらしい。 旅行に行っていた、とだけ説明があった。 結局、何も分かりはしない。 何だったのか? なんだったんだろう? そして彼女は今度こそ、両親含めた四人で旅行へ向う。 サワラさんは機械を私に預けたままだ。 機械を彼女に渡し、モニターを私が持つ。 彼女が望んだことだ。 私と繋がっていたいから、と。 可愛い。 飛行機に乗る彼女が見える。 こんなに離れていても。 そして、私達にも、確かな絆があると信じることにした。 信じることしか、できないから。 信じます。マリアさま。 ショウコが飛行機の席につく。 カメラ越しに機内が見える。 ずらっと並ぶ座席。上方の荷物置き。 離陸したようだ。 アナウンスが聞こえる。 そして、何人かが席を立った。 彼らは、ジーンズを履いていた。 銃が撃たれた。 怒声。 悲鳴。 「うごくな!」 ハイジャック。 これは。 「そこの女、立て」 ショウコ!! (私は、二十歳まで生きられないんです) 誰も助けられない。 (君はきっと、もう彼女には会えないよ) 空の密室。 何も出来ない。 カメラを通して流れる映像。 見ることしかできない。 何があっても、ただ見るだけ。 しかも、目を離すことさえできないのだ。 「服を脱げ」 下卑た笑い。 暴力の匂い。 こんな地獄を、私は見続けなければならないのか。 誰も、これを救えないのか。 運命は、変わらない。 私は、モニターの向こうには、行けない。 誰も、行けない。 ”諦めてくださいね“ そうして私はモニターを見つめ続ける。 全てが破滅してしまうのを待ちながら。 ずっと。 「おい!勝手に立つな!!」 モニターの向こうで、誰かが席を立った。 下を向いていて、顔は見えない。 だが堂々と、背を伸ばして立っている。 笑っている顔を見られたくないから下を向いている、そんな感じだった。 女子中学生のような小柄な体。 黒いアルマーニのスーツにオレンジのシャツ。 座席に置いてある片手には、フランクミューラーの時計が光っていた。 こいつは… 「まったく、やれやれだな」 そういって顔をあげて、サワラは笑った。 嵐のような一瞬が過ぎた。 ジーンズの男たちの頭ははじけ飛んでいた。 あの、銀行員のような男はショウコの頭に銃を向けて言う。 「動くな」 「はっ!」 サワラが何かを押した。飛行機が大きく傾いて揺れる。 サワラはその揺れる機内を恐るべき速さで真っ直ぐ走り、銃を撃ちながら銀行員に突進した。 着弾して銀行員は血を吹いて倒れる。サワラは踏みつけて額に銃を向けた。 「お前は航空法かなにかに違反している、違反者には僕が個人的に厳しい罰を与える。 言い残すことはあるか。十文字以内で」 「何も変わりはしないぞ。あの娘はこれからも」 銃声。 「十文字超えたぞ。馬鹿が」 全てが終わり、ショウコを見てサワラは言った。 「運命は過酷だ。君は、二十歳を超えて生きられるかな?」 「生きて見せます。あの人と一緒に」 サワラが大仰に十字を切って見せた。 結局、何も分からない。 私はショウコが旅行から帰ってくるのを待っている。 そして決めた。 私は、ショウコが帰ってきたら彼女にロザリオをかけようと思っていた。 一緒に生きるために。 了
黄薔薇放送局 番外編 (エンドクレジットを眺めながら) 江利子「はぁ……」 江利子「はあぁ〜……」 江利子「いいわぁ〜(うっとり)」 江利子「私もスリルとサスペンスにあふれた冒険をしてみたいわねぇ…… そう、山辺さんと愛の逃避行。二人の前に立ちはだかる壁を乗り越えて……」 令 「何をしてみたいのですか、お姉さま?」 江利子「駆け落ち」 令 「は?」 江利子「もう、鈍いわねぇ。 そんなことじゃ将来由乃ちゃんをどこぞの男に取られても知らないわよ」 令 「よ、由乃に男!? どこの馬の骨ですか!! ていうか由乃、私を捨てるの!? お〜いおいおいおいおい(涙)」 江利子「仮の話をしただけだっていうのに。 ま、いいか。それよりどこがいいかしら? やはり遺跡かしら? ……となるとジョーンズ博士と一緒に旅をするヒロインってところ? 迫り来る第三帝国残党、原住民とのコンタクト。あぁ、何もかもが素敵だわ!!」 令 「うぅ、由乃ぉ、私を見捨てないでぇ〜(泣)」 …… …… 乃梨子「……あのお二人は何をやっておられるのですか?」 由乃 「放っておきなさいよ乃梨子ちゃん、二人して妄想ごっこしているだけだから」 乃梨子「はぁ…… いいですかね、他人様の作品で……」 由乃 「いいのいいの。 素敵な作品を贈ってくださった隠上さまにぜひ感想を送って差し上げてくださいね」 二人 「それではごきげんよう」