建物名称 夢みなとタワー
所在地 鳥取県境港市
高さ 全高43m 展望室床面高37m
竣工 1997(平成9)年
概要 「翔け、交流新時代へ」をテーマとして、1997(平成9)年7月18日から9月28日までジャパンエキスポ '97鳥取「山陰・夢みなと博覧会」が開催された。当初目標に掲げた100万人を楽々とクリアする約193万人の観客を動員して大盛況に終わったこの博覧会は鳥取県を挙げて取り組んだ一大イベントであるが、もともとは会場となった境港市が、1996年に開港100周年と市制施行50周年を迎えることから記念イベントを計画したのが発端であった。
博覧会のシンボルである夢みなとタワーは真上から見るとひょうたん型をした総ガラス張りの建物で、近接するドームと一体となってテーマ館を構成した。各パビリオンの建築にあたっては鳥取県の林業をアピールするため随所に木材が用いられたが、タワーも県西部の日南町で産する杉の集成材をふんだんに使用しているのが特色である。
博覧会跡地は再整備され、夢みなと公園となって1998(平成10)年にオープン。タワーに隣接して境港さかなセンター(海産物直売所)とみなと温泉館も建てられ、いまも多くの観光客を集める拠点施設となっている。
TF式分類 第1種 I類
登頂日 2003年3月22日
 2003年3月22日の登頂記録
全面ガラス張りのタワーは珍しくありませんが、たいていはマジックミラーになっているので、夢みなとタワーのように骨組みが透けて見えるタイプはあまり例がありません。

この写真だと、ドームの向こうにタワーが建っているように見えますが、そうではなくてドームがタワーを挟み込んでいるような配置になっていると考えて下さい。つまり真上から見るとパックマンがひょうたんをくわえてるような形態になっているわけです。
(パックマンって、例えが古すぎるか……?)

タワー本体には直接入ることができないので、まずドームに入場することになります。出入口はドームの外周に何箇所か設けられているのですが、ここだけ作りが立派なので正面玄関はここなのだな、と推定できます。
広々としたエントランスロビーです。空港の待合室みたいな雰囲気ですね。ここは入場無料ということもあって、ベンチでひと休みしている人やお土産を買い求める人で賑わっていました。
タワー入口はこちら。ここから先は有料エリアになります。左手のカウンターでチケットを買って、早速登ってみましょう。
タワー棟内部を見上げたところ。鉄柱とリングからなる白い骨組みが複雑な模様を描き出しています。思わず口を開けて見上げてしまう入場者もちらほら見かけます。

専門的にはテンセグリティー構造といって、説明パネルによれば、引っ張りに強い部材と圧縮に強い部材とを力学的に組み合わせた構造なんだとか。そして、夢みなとタワーはこの構造を用いた建造物としては世界一の高さなんですって。

エレベーターは2基設けられていて、リングの一方を貫くように上下しています。もちろんシースルーです。
展望室に着きました。全周ガラス張りなのに加えて、床が木製の板張りで、なかなか居心地のいい空間になっています。
北は境港市街地の方角。目の前は工業団地の用地なのですが、ご覧のとおり空き地だらけです。
市の北端は境水道という海峡で、正面の低い山はその向こう側、島根県美保関町に所在しています。
反対に南側は博覧会場跡地を再整備した夢みなと公園。右下に見える屋根は「境港さかなセンター」で、日本海の新鮮な魚介類を販売しています。
しかしなんといってもこのタワーから見える一番の眺望といえば美保湾の向こうに聳える大山(だいせん)をおいてほかにありません。残念ながらデジカメでは色調等を補正してもこの程度の写り具合ですが、実際の風景の美しさは一見の価値がありますよ!
ドーム棟の3階と4階も有料エリアになっているのですが、展望室とは別料金なので入るかどうしようかちょっと迷いました。たかが200円ケチるのもなんなので共通券を買いましたが。

まずタワー棟から直結している3階は環日本海研究室で、中国や韓国といった環日本海諸国との歴史的かかわりを展示しています。となりには大型ビジョンで3D映像を見せる夢みなとシアターがあるのですが、次の上映時刻までずいぶん待つのでスルーします。

階段でひとつ上がった4階は夢みなと交流村で、こちらは環日本海諸国の生活や文化を展示するコーナー。観覧者がほとんどいないのに、入口に立っているロボット博士が一人で喋っててうるさい。

展示そのものも特筆すべきものはなく、これなら200円ケチってもよかったわ……。

ドーム1階にはみなとまち商店街と称するお土産コーナーがあるのですが、タワーオリジナルグッズはついに見つけることができませんでした。

代わりに買ってきたのがこいつ、トリピーの小っちゃなぬいぐるみ。底にマグネットがついています。トリピーは鳥取県のPRキャラクターで、県特産の二十世紀梨を鳥に見立てたんだそうですが、もともとは夢みなと博覧会のキャラクターだったのを再デビューさせたもの。つまりタワーオリジナルのキャラではないんですけど、妙に気に入ってしまったのでご紹介する次第。鳥取県の公式サイトにトリピーのページがあるのですが、正直なところイラストで見るとあんまりかわいくな(以下自粛)

夢みなとタワー

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