大阪圏でテレビ・ラジオの放送を行っている朝日放送が1966（昭和41）年に本社屋を現在地に移転した際に建てたタワー。本来の用途は電波塔であるが、通天閣をしのぐ大阪の新名所にとの構想から2層の展望台を設置し、入場料を徴収して観覧に供した。運営を行っていたのは関連会社の大阪タワー株式会社。この大阪タワーという名称は3万通の一般公募によって決定したものである。当初は1日4000人の見学客が訪れるなど人気を呼んだが、スモッグによって視界を遮られる日が多かったことと、大阪万博の客を当て込んで朝日放送系列の高層ホテルがタワーのすぐ南側に建ったことによって少なからず眺望が損ねられたことも影響し、賑わいは長く続かなかった。展望台の一般公開は1997（平成9）年に終了し、タワー会社も1999年に解散している。なお、1979（昭和54）年には展望台内にスカイスタジオが設けられ「おはよう朝日です」の中継などに活用されていた。
朝日放送は2008年に再び本社を移転し、タワーは旧社屋ともども解体された。

場所はJR大阪駅から歩いて15分ほど。空中庭園展望台のある新梅田シティからは南西すぐのところにあります。
社屋がこの地に移転したとき、社員や出演者からは「なんでこんな不便なところに！」と不評を買ったなんて話があるようですが、私も今回駅から歩いてみて、やっぱり不便だと思いました。ホテルが苦戦したのも肯けてしまいます。