東空の瞳



遠き果て
手繰る枕に
一夜の雫
見遣れば薄闇
ことり揺れ
花落つ椿葉
寂しげに識る

月光の一条
おぼろ映し
春告げ風よ
我が許へか

床を畳みて
明けを待つ
若土香る刻