ハートアイランドへの旅(05.7/20-26)

 


今年の夏はハートアイランド(黒島)をメインに据えての訪沖です

さて出発の7/20
今回は私の誕生日を挟むという事で一区間につき\12,000のチケットで、とても割得なスタートです。

台風が心配でしたが、それも過ぎ去って(大きな被害をもたらした爪あとはあちこちに…)
順調に到着と思いきや、石垣空港低雲により着陸できず、那覇空港への臨時着陸…
石垣行きは
全便発着しておらず、予定変更の那覇泊を検討し始めましたが
目的地に到達していない搭乗中の扱いですから、再開一便に滑り込み
結局はわずか三時間程度の遅れで無事に石垣入りしました。

こういう時の鉄則は、
カウンター付近から離れずに、しつこく聞くコト。
過去にも経験があったのを思い出して張り付いていたのが良かったと思います。
カウンターも混乱していて、アナウンスも意味不明になりがち…
のんびりお茶でもしていたら、おそらく気づかぬまま当便、いや当日便にも
乗りそびれたかもしれません。


さて石垣島。
この日はココに泊まり明日の黒島入りに備えます...
って聞こえはカッコ良いけれど、前回お世話になった居酒屋「源」さんの絶佳!沖縄料理が
忘れられずそのための前泊(・・*)ゞ
もちろん、今年も旬の魚の
お刺身やマース煮(塩煮)…
どれをとっても感激の味でした。


石垣市は、都会です
街並みが南国の色ですよね〜


7/21いよいよ黒島入りです。
石垣島の離島桟橋より高速船で30分。あっという間の到着です。
黒島は、人口
200名程度・牛3,000頭超の小さな島。

島の形がハート型なので
ハートアイランドというキャッチなのです。

この島で三泊お世話になる民宿
「みやき荘」さんが桟橋まで迎えにきて下さっています。
宿に荷物を置いて、即島探検開始!

島を回る周回道路は約8キロ。
島の中央には小中学校がありココが最も標高が高くて海抜13mという平坦さなので
自転車で軽快に回る事が出来ます。
周回道路ぞいに、幾つかの集落があり、そこから中央の学校に向かっての数条の放射状の道路があるだけ...
そんな小さな島なのです。


一つの離島に三泊、しかも民宿体験は初めてとあって…飽きてしまうかなぁと危惧していましたが
そんな事はすぐに払拭されました。
青い空と海、排気ガスなんて無縁の澄んだ空気、肌を激しく射す強烈な
太陽!!
「あぁ...今年も来れたよ。」思わずつぶやきたくなってしまいます。
体中のつかえが全て外されて、きっと産まれた瞬間の自分ってこんなだったんだろうな...と思える
命の息吹に還る瞬間。ポロリと涙さえ浮かんで来ます。

八重山の島々は、どこも美しい海ですが
ここ黒島のメイン海水浴場の仲本海岸は遠浅の海に、珊瑚礁のリーフが海岸近くから
広がっています。
ちょうど大潮の頃。干潮時には海にはいらずとも、色とりどりの魚達や珊瑚が顔を出してくれる
優しい海岸なのです。いつまで見ていても見飽きないというのは、こういうことですね。
ちなみに映画で話題になった「ニモ」君や、海亀の産卵も見られるの(出会えなかったけど)
がこの黒島なのですョ。


この島には、いわゆる「商店」は一軒だけ。
食品から生活用品まで、その一軒でしか買えません。
けれど…島旅の不思議。ショッピングなんてしたくもならず
十分でした(何度かおやつを買いに行かせてもらいました)(^^)
そういう意味では、食事処も数件程度…殆どの民宿が、朝夕食付きなのも頷けます。
でも、夕飯は…って悩む必要がないので尚更にまったり感を演出してくれるのです。

みやき荘さんの食事は、気取らない家庭的な味付けの島料理。
何もかもが
美味しかった♪
そして、話好きのオバアの島話…全てが
宝物


さて、黒島初日の21日は私の誕生日…
この民宿では、毎夜、食事の後には庭の大きな「がじゅまるの木」の下で
宿のオヤジさんと、息子さんが泡盛を振舞ってくださる
「ゆんたく」(要は飲み会)が
明け方まで続きます。
明け方とはいっても、北海道とは遠くはなれた南の島(西というべき?)
朝日が昇るのは3時間以上遅かったりしますので、朝がとても遅い、いえ「夜が長い」のです。

ネオンなど皆無の漆黒の夜、静かに時は流れ…

と思いきや、いえいえ!
この日は宿泊客の皆さんとも、すぐに仲良くなれて、
皆さんから御祝いの嵐(*´ェ`*)一呼吸つくひまもなく
「おめでとう」の乾杯が延々と続きます。
宿の息子さんは、見事な三線の弾き語りで
「てぃんさぐの花」の唄を贈ってくださったり、皆で踊ったり…
こんなに素晴らしい誕生日を迎えられたのは初めてでした。
今度は体じゅうが、感涙で溢れてきます。

そして、次々とネット仲間の皆さんから届くメッセージ♪
もう何も言うことはありません...


皆さんありがとう!!

名物「牛汁」 島の食堂で頂きました
おいしいヨ(。・_・。)


黒島二日目は、程近い離島、新城(あらぐすく)島シュノーケリングツアーに出発です。

この島は、満潮時は二つに離れた島ですが干潮になると陸が現れて一つになります。
そのため「パナリ(離れ)島」とも呼ばれています。
住んでいる方は、牧場を営む僅か数名だけの島。ですから、島全体が「お宅」というか、
そっとお邪魔するという感じです。この島に限りませんが、島々には、島人が大切にしている
御獄(うたき)という霊場(?)が多々あり、興味本位で立ち入ってはいけない場所。
これは、旅人の絶対守らねばならないマナーです。
ほんとうに「おじゃまします」の気持ちを忘れてはいけないんです。

で、
初体験の本格的シュノーケリング!
私は、泳ぐことはできるのですが決して「泳げる」というレベルではありません。

何故かというと、ぢつは元来の高所恐怖症(*_*)
海もまた、足がつかない所になると私にとっては、紛れもない「高所」になってしまいます。
それでも、しっかりとライフジャケットを着け、いざ!
顔を水につけた途端、別世界が拡がります。
美しい珊瑚と、あちこちから寄ってくる魚たち。
竜宮城に迷い込んだらきっとこんなんじゃないかなぁ…と思わせてくれます。
これもまた言葉には表しきれません。

けれど、こんなにきれいな島でも海の破壊は始まっています。
岸近くには、明らかに色の違う死んでしまった珊瑚も随分見受けられました。
悲しいことですね…本当に大切にしなきゃ!って思います。

ツアーのクライマックスは、沖合いで船上から降りて…
停泊すると、透明な海の底が綺麗に見えます。
「ココは浅いほうだから大丈夫だよぅ。4メートル程度だから」

(゚□゚;)ガーン(。□。;)ガーン(;゚□゚)ガーン!!

「4」メートルって  …エーン!!

それでも意を決して飛び込みます...
が、やはりダメでした。
それは美しい海底。リーフもすぐ近くなのですが
吸い込まれそうな錯覚に陥りそうです。
ライフジャケットがあるのですが、パニックを起こすと危険な行為。
行き着くまでいたらずに早々に船上に退却しました(*゚.゚)ゞポリポリ

少し残念だったけれど、
それでも初めて沖合いの海に抱かれて
とても幸せなひと時でした。


黒島の最終日は、まさにのんびり。
海水浴を楽しんだり、熱い日差しの下で
ビールを楽しんだり
贅沢すぎてバチがあたるんじゃないかと思える、旅のクライマックスです。
この日は、前日に出発した筈の旅人が、やっぱり黒島!と本当に後ろ髪引かれ
戻って来たり(←この気持ち、よくわかります)最終日に相応しい(^。^)

そして夜は更けて…
「ゆんたく」の席を立ちふと見上げる夜空


「………」
絶句とはこのことです。
今まで経験したどの島も、夜空は素敵だったけれど
ない!!全然ない!!

何が?って、360度、何処を切り取っても星が瞬いていない空間がないのです。
しかもプラネタリウムを遥かに凌ぐ密度で「星降る」ってまさにこのことなだぁ…
と感激です。見上げていると探す必要もなく、幾筋も
流れ星が次々と尾を曳きます。
できれば、寝そべって、夜を明かしたくなるくらいでした(事実そういう旅人もしばしばだとか)

一方「ゆんたく」は更に盛り上がります。
オヤジさんの運転で(飲酒?まぁこの島では…)
海岸に向かいます。「途中丸秘スポットにいくよ」??
いやぁいましたいました。野生の
ヤシガニ
魚屋さんでしか見たことがなかったので、これもウレシイ体験 ヘ(ё_ё)ノ ワーイ

波音を聞きながら
氷なんてないけれど
泡盛を酌み交わし
唄およ踊ろよ
夜明けまで


あぁ...本当に
島も、島人も、旅人も
なんて素敵なんだろう


黒島の海に絶対の
再訪を誓いました
みやき荘さん、またお邪魔させてくださいね。


黒島を出て、石垣島の後泊、那覇経由泊の
あと二泊....
だんだん悲しくなって来ます。

石垣島は、観光スポットも殆ど経験済みなので
都会型滞在よりは…と
船で10分の
竹富島へ日帰り海水浴に行きました。

が…何かが違いはじめています
初めてこの島に出会ってから僅か数年
だけど、空気が、雰囲気か微妙に狂いはじめているような…

観光地化されていない黒島の直後だから尚更なのかもしれませんが
気になる変化です。このまま、島の良さが失われて行くことのないように
祈りたいと思います。もちろん素晴らしい島の一つであることには変わりないのですが。

那覇で最後の夜を、美味しく過ごして
さて…むむっ( ̄□||||!!
今度は関東に台風接近中です。
帰り便は羽田経由…

那覇出発時には既に、着地変更アリの条件付き
その先の乗り継ぎは、手続き停止状態です。
まぁ、旅のスケジュールは無事こなしたあとなので
なんくるないさ」の暢気な帰り便。

暢気であれば、気づいてみれば
北海道の空…

帰ってきてしまいました。

首里にある「瑞泉酒造」さん。
見学と試飲をさせてもらいました♪


いつものことながら
しばらくは、放心状態




私にとっては、
生命力回復の源への旅です。
まだまだ、旅が続くことをいのりつつ....


HEART RETURN ISLAND