ちほく高原鉄道(別名ふるさと銀河線)

国鉄時代は池田と北見を結ぶ鉄道で,池北線と呼ばれていました.国鉄が消滅して,赤字が見込まれたこの鉄道はJRが引き継ぐことはなく,沿線の自治体が出資した第三セクター方式で,その存続が決まりました.

駅舎も立派になり,利用者のサービス向上のため,JR線との接続の改正など,さまざまな対策を講じてきましたが,年々大幅な赤字でその存続が危うくなってから,数年が経過しています.絶対的な利用者の減少がその原因です.

交通事情の改良が行われ,車の保有が爆発的に増えたため,今後もよほど大きな改革がなされない限り,赤字は続くと思われます.廃止の論議が起こると,住民は必ずそれに反対するわけですが,経済的な問題は,その議論さえ無にしてしまう可能性があります.住民が一人一人,鉄道についてどうするのか考える意識が必要と思われます.個人的には,鉄道の駅は町の中心のシンボルで,それがなくなることは,町の衰退を直接反映することになるといった意識が強いです.住民の大部分の皆さんも,おそらく同じように考えていると思います.自分ではほとんど鉄道は利用しないが,なくなるのはこまる.しかし,そのような感覚だけでは,鉄道は存続できません.頭ではわかっているのですが,自分でどうするのかと聞かれても,その解決策は見つかりません.難しい問題です.


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