初心に返る旅 〜 青春18きっぷ |
旅行中の写真の一部をこちらでも公開しています。
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出発前夜 | |
最近,土・日きっぷに頼りすぎなのでは・・・と思う。おかげで,行動範囲は南東北〜関東・信州,移動手段はほとんどが新幹線と特急。こんな贅沢してばかりではいけない,ということで,18きっぷを使った旅を計画する。まあ,乗り放題きっぷであることにはかわりないのだが。 今回の目的・行き先は,以前から乗ってみたかった偉大なるローカル線「只見線,小海線,飯田線」とする。人出も少し落ち着く,9月初旬の平日にしよう。新幹線・特急は断固利用しない・・・つもりだったが,最終日は仕事の都合でつばさを利用することに。ついでに,元特急車のローカル利用にはできるだけお世話になろう。普通列車のグリーン車にも初めて乗ってみよう。 出発日(9/6)を前にして,巨大な台風がやってきた。関東・信州地区で大きな影響がありそうだという。果たして無事に日程を消化できるのか。極めて不安なままでのスタート。 |
1日目:只見線 | 山形|7:15→(普通)→8:00|米沢|8:06→(普通)→8:52|福島|9:37→(普通)→10:25|郡山|10:43→(快速あいづライナー1)→11:50|会津若松|13:08→(普通)→17:42|小出|17:51→(普通)→18:03|越後川口|18:25→(普通)→18:51|十日町|19:34→(ほくほく線,普通)→20:16|直江津 |
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快速あいづライナーに使われる485系 左には719系,赤べこ仕様 |
会津鉄道の車両と並び,発車を待つ |
冷房はない。窓から涼しい風が入ってくる |
会津宮下駅に到着 |
今なお現役,昔ながらの待合室 |
タブレット閉塞もまだまだ現役 |
駅員さんの合図で発車 |
会津川口駅で上り列車と交換 |
各々写真撮影に余念がない |
広い構内通路を持つ只見駅 除雪が大変ではないだろうか? |
タブレット交換 大白川駅までの通行手形を受け取る |
ここからいよいよ秘境の地へ |
その秘境にある田子倉駅 右手の階段を上ると国道へ出る |
新潟県に入り大白川駅に到着 乗客もほっと一息ムード? |
長い長い旅を終え小出駅到着 狭い跨線橋を越え,ホームを後にする |
2日目:長野電鉄〜小海線 | 直江津|10:12→(妙高4)→11:42|長野|11:57→(長野電鉄,普通)→12:23|須坂|12:49→(長野電鉄,普通)→13:26|屋代|13:29→(しなの鉄道,普通)→14:12|小諸|15:08→(普通)→17:27|小淵沢|17:50→(普通)→18:25|上諏訪 |
朝,目を覚ますと外は強い風が吹き荒れている。そして雨。おそるおそるネットの交通情報を見てみると・・・「小海線,前日からの雨のため運転見合わせ,復旧の見込み立たず」との情報。嫌な予感的中。 とりあえず,強い風雨の中を直江津駅まで歩き再度情報を得るが,小海線不通は変わるはずもなく。もっとも,天気は回復に向かっており,信越本線,篠ノ井線,中央本線は無事なので,とりあえず今日の宿泊地である上諏訪までは行けるはずだ。問題は,やっぱり小海線が不通であること(しなの鉄道は,篠ノ井〜小諸で運転中,小諸〜軽井沢が不通)。今日の大きな目的のひとつに小海線のハイブリッド・ディーゼルカー「キハE200」への試乗があったのだが・・・。 とはいえ,じっとしていても仕方ないので,当初の予定通り普通列車「妙高4」号に乗り込み,長野まで向かうことに。 この「妙高」号は, 長野新幹線とのアクセスを大きな目的とした列車であり,普通列車にもかかわらず特急型車両(189系)を使用する。したがって,車内も特急そのもので,のんびりと過ごせるのがありがたい(スピードものんびりだが)。 直江津を出た列車は,高田へと向かい,近隣に北陸新幹線の駅が設置される脇野田駅や貴重なスイッチバックの二本木駅を通りながら南下する。途中うとうとしながら,「あっという間」に長野に到着。 この時点で天気は回復していたが,小海線は動く気配がない。一方,このまま篠ノ井線経由で上諏訪に向かってしまうと到着があまりにも早すぎて時間をもてあましそう。ということで,長野電鉄屋代線に乗って時間をつぶすことにした。 長野電鉄長野駅の地下ホームでは,2000系の旧塗装復元車が発車を待っていた。これ幸いと最前部に陣取り,眺めを堪能する。自動車と並んで渡ることでおなじみの村山橋では,掛け替え工事が真っ盛りだった。あっという間に,終点の須坂到着。2000系の雄志を納めようとしたものの,これまたあっという間に車庫に入ってしまった。残念。 ここからは屋代線に乗る。前年の夏に須坂→松代で乗車したが,今回は全線走破だ。車両はやっぱり非冷房車。窓を開け放って風を取り込む。屋代駅では,跨線橋をしなの鉄道線(旧JR線)と共有するが,やはり格の違いがあるなあ。 今度はしなの鉄道線に乗り換え。車内では液晶テレビで映像が放映されていたが,トイレは閉鎖されていた・・・。次回以降の教訓となった・・・。 小諸に到着。小海線へはここで乗換となるが,駅の管理はしなの鉄道で行っているため,小海線の情報は駅前にある「プレハブ小屋?」のJR窓口に問い合わせなくてはならない。 この時点で小海線は動いていないものの,15:00頃には復旧するのではないかとの情報。でも,ハイブリッド車は動かないらしい。若干残念ではあるが,とりあえず小海線が動くのを待つことにしよう。駅前のスーパーで食料を調達し駅に戻ると,いよいよ運転再開の準備ができたとのこと。程なく,乗務員の方々がやってきた。車内に乗り込み,発車を待つ。15:08,小海線運転再開。 小海線は小淵沢〜小諸(78.9km)を結ぶ高原路線。JR最高所を走る。空はすっきりと晴れており,完全に台風一過の様相。本来であれば,三岡でハイブリッド車とすれ違うはずだ。しかし,残念ながらやってきたのはキハ110系だった。 歩みを進めるにつれ,線路両脇の木々が倒れた痕や,すさまじい濁流の川など,これまでの不通の理由がわかってきた。これでは,天気が回復しても運転再開までに時間がかかるわけだ。程なく,小海線の拠点である中込に到着。併設する車両基地の中で,キハE200はお休み中だった。 この先小海までは比較的のどかな風景が続くが,その後は一方的な登り勾配が続き,どんどん山間へと進んでいく。海尻で標高は1000mを超え,信濃川上を過ぎて程なく視界が広がった。沿線にはレタス畑が広がり,まさに高原の雰囲気だ。こうしてJR最高所の駅である野辺山(標高1346m)に到着。この先にあるJR最高標高地点(1375m)を過ぎると,程なく山梨県に入り,今度は一方的な下り坂となる。次の清里は標高1274mで,JRで2番目の標高である。甲斐小泉を過ぎると標高は1000mを切り,列車は大きく方向を変えて小淵沢に到着。大カーブからは,田んぼに彫られた「風林火山」の文字を見ることができた。 小淵沢から中央本線に乗り換え,今日の宿泊地である上諏訪へ。ホテルの前には片倉館があり,千人風呂に入ろうかと思ったが,面倒になったのでまたの機会に。それはさておき,なんとか今日の行程を終えることができた。ああ,良かった。 |
各駅停車「妙高」号 リクライニングシートがありがたい |
長野電鉄2000系,旧塗装復元車 |
長野電鉄,屋代駅にて |
しなの鉄道,小諸駅 ここで小海線の運転再開を待つ |
小海線のキャラクターは「やっピーくん」 「やっしー」では無いとのこと |
諏訪の片倉館 百人入れる千人風呂 |
3日目:飯田線 | 上諏訪|9:20→(普通)→15:54|豊橋|16:15→(普通)→16:47|浜松|17:20→(普通)→18:32|静岡 |
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長い長い旅の始まりは上諏訪駅 |
転換式クロスシートがありがたい |
最後尾には(簡易)荷物室も |
辰野から飯田線へ JR東日本ともしばらくのお別れ |
青空の伊那大島駅 |
先はまだまだ長い |
お昼頃,飯田駅に到着 |
平岡駅 5分の停車時間は気分転換に最適 |
浦河駅 特急「伊那路」 |
ようやく(あっけなく?)豊橋駅に到着 名鉄パノラマスーパーも見える |
三島駅での時間つぶし その1 下り「のぞみ17」号 |
三島駅での時間つぶし その2 上り 「のぞみ2」号 |
4日目:お帰り | 静岡|8:52→(普通)→9:53|三島|10:54→(普通)→11:08|熱海|11:14→(普通,グリーン車)→12:23|大船|12:38→(快速,グリーン車)→15:02|宇都宮|15:59→(つばさ121)→18:00|山形 |
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傾向と対策 | |
「只見線,小海線,飯田線」と,乗ってみたかった3路線を堪能できた。一番印象深かったのは只見線。絶対的な列車本数の少なさ,長時間の途中停車,旧式の車両と,なにか緊張感漂う道のりだったからかな? 4日間,1日1度は前向き椅子に座れる行程を組んだが,その効果はてきめん。停車駅の多さや乗車時間の長さを忘れる快適さ。景色も余裕をもって楽しめるというものです。 さて,思いの外楽しめた一人旅,今度は中国地方に挑戦してみようかな・・・。 |