旅の記憶 その06

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どこか,遠くへ



0.計画の無い計画  

 ダメ人間S氏に,非常事態発生。まあ,いろいろあって東尋坊へ行きたい気分だそうで。時は1999年の11月初旬(正確な日にちは忘れた・・・)。連休を利用して,傷心を癒やす旅へ。
 ただ,日程と耐力の面で若干不安があったのと,本当にポリス沙汰になったりするとまずいので,東尋坊の手前で戻って来ちゃおうかな・・・という思いも。とりあえず,セレス号に乗って西へ向かおう。

 ※約10年前のことを無理矢理思い出しながら書きます。こちらもどうなることやら。



1.冬支度間近の金沢へ  


 夕方,S氏を地元の高畠町で拾い,ラーメン屋で腹ごしらえをして新潟方面へ。国道113号線をひた走る。新潟に入る頃にはすっかり暗くなり,ここから夜通し運転する計画である。(最近,徹夜はつらくなってきたなあ。)お金がないので,できるだけ一般道を使うことに。
 新新バイパスから国道116号線を内野方面へ向かい,上越付近で日付が代わる。くだらない話を続けながらのドライブ,BGMは敢えてラジオ深夜便を選択。海外のトピックスとして,カナダの自殺問題が聞こえてくる。渋い,というか重い。
 親不知ICから,ついに観念して高速道路に乗る。有磯海SAで仮眠。

 周囲も明るくなり,しぶしぶ起き上がる。顔を洗って運転再開。金沢到着を前にして,小矢部川SAで小休憩。車に乗り込もうとしたところで,突然声をかけれれる。なんでも「ヒッチハイク」で福井方面に行きたいらしい。我々はとりあえず金沢で降りる予定だったため,そもそも条件が合わないのだが,ここで気になることが一つ。依頼してきた人々が「4人組」だったのである。セレス号の定員は(一応)5人。既に2人乗っているわけで,4人全員を運ぶことはできない。というのは,見た目からも明白だと思うのだが,このグループはどういうつもりで依頼してきたのだろうか・・・。もっとも,男女混合のグループだったから,女性だけをお乗せしても良かったかな?

 金沢東ICで高速道路を降り,すき家で朝から牛丼を食べる
(←今やムリ)。せっかく金沢まで来たので,兼六園に向かうことにした。冬に備える「雪吊り」の時期であったが,この日は作業を見ることはできず,残念。ただ,初めての訪問ということもあり,のんびり公園を見て回った。そんな感じで,短い金沢観光は終了。



お城の入り口

兼六園

もひとつ兼六園

千里浜なぎさドライブウェイにて

すぐそこで,地引き網

大漁のご様子



2.西行をあきらめ,能登半島へ方向転換  

 さて,クルマに戻り,次の行き先を考える。当初の計画では東尋坊(福井)に行くつもりであったが,ドライバー的にこれ以上西に向かうのはムリと判断。雰囲気の似ている(?)能登半島でご勘弁いただくことにした。
  能登半島へは「能登有料道路」ということで,快適な海沿いの道を北上。高松SAで昼食後,今浜ICで一度有料道路を降り,さらに海岸へ向かう。ここからは「千里浜なぎさドライブウェイ」だ。この「道」は砂浜そのものであるが,細かい砂が硬く締まっているため,普通の乗用車でも難なく走ることができる。当然セレス号もすいすいと進んでいく。途中,地引き網を見物しつつ, 波打ち際を走ること約8km,千里浜IC付近で終点。この辺で夜の運転や車中泊の疲れが出てきたため,近くにある温泉施設「ユーフォリア千里浜」でひと休憩。

 さて,再び能登有料道路で北上・・・の予定であったが,すでにやる気を失っていた(もともと無い)二人組は,能登半島すらあきらめ戻ることにする。国道415号線で富山県へと入り,氷見市から国道160号線で高岡へと向かう。今にして思えば,JR氷見線沿いをのんびり南下しても良かったのだが,疲れていたのかな・・・。
 国道8号線を東進し,富山市へ。そろそろ夕刻になってきたので,今日の宿泊についても考えなくては・・・。とりあえず,国道端に健康ランドがあったため, ここを本日の宿候補にする。いったん富山の街に入り,夕食をとって,健康ランドへ。なかなかの入りのようで,玄関近くにしてすでにアロハシャツの子どもらが寝そべっていた。本日2回目の入浴の後,テレビを見ながら時間をつぶし,仮眠室で寝る。

 ※利用した健康ランドを思い出そうとインターネットで調べてみたが,それらしい施設は閉店しているようだった。残念。





3.そのまま新潟に戻ると思いきや  


 さて,東尋坊にも行かず能登にもちょっとしか足を踏み入れなかった我々だが,とりあえず気分はリフレッシュしたような気がするので,いよいよおうちに帰ることにする。

 国道8号線をケチケチと東進し,国道に面したマクドナルド(入善か?)で朝食をとる。その後,さらに国道を走り続けたか,面倒になって高速道路に乗ったか,いまいちよく覚えていない(朝日ICあたりから高速に乗った気もするなあ・・・)。
 さて,上越までやってきた時点でまだお昼前,ここで国道253号線へと向きを変え,なぜか十日町へと向かう。目的は,旅の2年ほど前に開業した「ほくほく線」を単に見てみたかっただけである。高架にある十日町駅を見て,一人満足。そして昼食。
 さてさて,まだ時間があるということで,思いつきで国道252号線,六十里越を抜けて只見・会津方面に向かってみようなどと思い始める。とりあえず,小出から只見線沿いを進むと,越後須原駅近くに「酒蔵見学」の看板が・・・。S氏の強い要望により,六十里越をあっさりあきらめ,蔵へ向かう。S氏は見学もそこそこに,がっつり試飲を楽しむ。

 さて,やんばいな時間になったため, 今度こそおうち(新潟にあるS氏のアパート)に帰ることにする。国道252号線を少し進み,国道290号線へ。この路線は村上市〜関川村〜新発田市の区間はよく利用しているものの,末端区間については全くのNO DATAであり,ある意味新鮮。このまま三条まで向かっても良かったが,いい加減平地に戻りたかったので,国道351号線で長岡へ向かった。その後,新潟で夕食をとり,S氏をアパートに降ろし,私は仙台へと戻った。






反省にならない反省


 結局,ちょいとしたドライブでしか無かったこの旅行。金はないけど時間はある学生だったことを考慮しても,あまりに時間の無駄遣いだったのではないか・・・と今更ながら反省。せめて,泊まりの場所ぐらい事前に決めておけば良かったな。
 あと,10年前の記憶をたどることの難しさ。日付すら覚えていないんだもの。そう考えると,デジタルカメラの日付情報って,ものすごく助かるなあ・・・。





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