460人「筑後川」大合唱

團伊玖磨記念『筑後川』in吉井

筑後川流域の合唱団と全国の『筑後川』ファンのハーモニー「團伊玖磨記念筑後川 in吉井」が筑後川の清流と白壁のまち・福岡県吉井町で2003年10月19日に開かれました。
混声合唱組曲『筑後川』の作曲にあたり、川辺を歩いたり、舟を浮かべた團伊玖磨さんが、中国で 客死する前から「筑後川の上流から流域の合唱団の人たちと歌いたい」と望んでいたもの。準備の 途中で團さんが亡くなったが、流域の合唱団がその思いを引き継いだ。
『筑後川』の5章の標題に沿って5ヵ年かけて行われるもので、第1章「みなかみ」は昨年熊本県 小国町で開かれた。
2003年は第2章「ダムにて」の舞台となった夜明ダムに近い吉井町での開催となった。熊本、 大分、佐賀、福岡4県の筑後川流域の合唱団10団体に、東京・シュタインブリュッケ合唱団や 全国各地からの個人参加者、総勢460名。午前、午後と2回公演となった。
第1部は、筑後川流域の合唱団が委嘱作品を中心にうたう「わがまちのうた」。
開催地吉井町の「みのう音楽祭」筑後川を歌う会が、矢野幸次郎町長も加わり『よしい讃歌』(安藤由布樹作曲) 全5章を熱唱して、全国からの合唱人を歓迎。鳥栖市民合唱団は「鳥栖賛歌」を、小郡混声合唱団は「団歌・ ひびけ野山に」を、前回の開催地小国町のコールはなみずきは「小国セレナーデ」などを披露した。
第2部の團伊玖磨作品集のステージでは、八女「矢部川を歌う会」が『筑後風土記』(栗原一登・作詞)を、 東京・シュタインブリュッケ合唱団(指揮・石橋義也)が混声合唱曲『岬の墓』(堀田善衛・作詞)を歌った後、 大川児童合唱団が「子守唄」(草川信・作詞)などを歌った。
「みのう音楽祭」筑後川を歌う会女声コーラス(指揮・田中玲子)は、北原白秋の詩に團さんが作曲 した歌曲集『六つの子供のうた』から、萩原英彦が女性合唱曲に編曲した「さより」「からりこ」 「秋の野」の初演を行った。
第3部は『筑後川』大合唱。午前の部、午後の部ともに、石橋義也先生指揮による230名のハーモニーが、 満員の会場に響いた。
また18日の「前日コンサート」では、『筑後川』の詩の朗読(NHK川野一宇アナウンサーによる)と、 30年近くこの曲を歌い、團さんの急逝から、全5章に取り組んでいる福岡教育大学附属久留米中学校 の3年生と前年度前々年度卒業生170名が『筑後川』を合唱した。
来年2004年は第3章「銀の魚」の舞台となった福岡県城島町で、11月7日に開催が予定されている。



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