Epiphone ZEPHYR EMPEROR 修理

Epiphoneの最上級フルアコ、ZEPHYR EMPERORです。おそらく1951〜1953年頃の物だと思われます。

さすがエンペラーというだけあってこの風格、ハンパないですね!
18.5インチの大きなボディ、サイド&バックの杢目、多層バインディング、ヘッドのインレイ等、ケースから取り出された瞬間に圧倒されました!素晴らしい!

ピックアップの切り替えスイッチはプッシュボタン式という凝った作りになっています。

あちこち傷みがあるので修理して弾きやすくして欲しいとの事です。

バインディングは経年による縮みで剥がれたり割れたりしています。

また、過去に瞬間接着剤で修理を試みた痕跡が見られます。
ただし素人修理のようで上手く直っていません。

できる限りオリジナルを残しつつ修正します。
fホールも含め20箇所以上あるので大変です。。。

バインディング材をアセトンで貼り合わせて作ったミルフィーユ(笑)
これを場所に応じて切り分け、隙間に入れていきます。

割れのある周辺のバインディングを少し剥がし、古い接着剤を取り除いて木地を整えます。

ドライヤーで暖めてバインディングの反りを修正し、アセトンで貼ります。

隙間に先ほどのミルフィーユを入れ込んで接着します。

はみ出た部分をカットし、研摩して形を整えます。

周囲の黄ばみや汚れに合わせてラッカーでタッチアップします。

他の箇所も同様に修理します。

ヘッドのバインディングも修正。

ピックアップセレクタースイッチは断線修理、接点磨き等。

ボリュームポットは分解〜内部洗浄。

フレットとナットも交換。

ようやく修理完了です!

このギター、日本国内に何本あるのでしょうかね?そう多くはないと思いますよ。

ありがとうございました。

1900090

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