GRETSCH RALLY トレブルブースター修理ほか

グレッチのちょっと変わったモデル、RALLY。
当時のモータースポーツをイメージしたらしく、ピックガードとトラスロッド・カバーにレーシング・ストライプが入ってます。

そして一番の特徴はトレブルブースターを内蔵している点ですね。
これもターボとか、そういうイメージなのかな?

本品はそのトレブルブースターが壊れているとの事。
他のリペアショップも行ってみたが、どこの店でも修理不可能と言われたそうです。

えーと、最初に断っておきますが、修理前の写真が消えてしましました。。。

左上の写真はその下の写真にフォトショップで色を塗ったもので、最初はこんな状態でした。
これがトレブルブースターの基盤で、丸ごと黒い樹脂に漬け込んでコーティングがされていました。
普通はこんなの修理しようと思わないですよね。

まずはこのコーティングを取り除かない事には先へ進めません。
全部剥がすのは無理っぽいので、部品の形から怪しそうなヤツ(電解コンデンサー)を狙い、そこを中心にコーティングを剥がしていきます。

予想は的中!
電解コンデンサーの容量抜けでした。
あと抵抗が一つダメでしたね。
下の写真で赤丸部分です(交換済み)

全ての部品を外してチェックはできませんでしたが、基盤単体で接続テストを行ない、無事に動作する事を確認しました。
とりあえずこれで一安心♪

しかしコーティングを剥がすのがひたすら大変な作業でしたねー。

ノーマル⇔スタンバイ⇔ブースターONの切り替えスイッチはこんな複雑な物です。
端子の変型や絶縁不良箇所を修正しました。

すべての配線をチェックし、ハンダ付けが怪しい箇所は修正します。

動作確認がOKならボディに組込んでいきます。

ナットはガタガタだったので、新たに製作して交換しました。

ストラップピンのネジがすぐに緩むそうなので補修しました。

ホロウボディで板厚が薄く、場所的にネジが効かないので内側から補強します。
ただし手が入らない場所なのでちょっと工夫しないといけないですね。

木片を加工して細い棒を取り付け、ストラップピン取り付け穴から引っ張り出すようにして内側へ接着しました。

作業完了〜♪

しかし元々トレブリーなハイロートロン・ピックアップにトレブルブースターの組み合わせ、超個性的なサウンドです!
これぞカリカリ・チューン!?

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