TEISCO TRG-1L オーバーホール

国産初のトランジスタ・アンプ内蔵ギター、テスコのTRG-1です!
Fernandes Zo-3の先祖みたいな物ですね。1964年頃のギターです。
(これはダブル・カッタウェイの後期型でトレモロ付き)

症状はネックの逆反りがひどくて使えない&内蔵アンプが不調。

この状態で持ち込まれ、オーバーホールして使える状態にしてほしいとの事です。

古いテスコのフレットは細い&低く、このように浮きもあるのでそのままではビビリが出て使えない物が多いです。

ネックの反りもひどいので、指板を削って修正します。
合わせてフレットとナットも交換です。

ペグはサビで動きが悪いので、可能な限りきれいにしてやりましょう。

とにかくバラせるだけ分解します。

各パーツは汚れを落として磨きます。

ネジ類も1本ずつ磨きます。なかなか手間がかかりますね〜。

これが内蔵アンプの基盤です。トランジスタはゲルマニウム!
現状ではスイッチを入れると「ピー!」と発振して、ギターの音は出ませんでした。

TRG-1の修理は過去に数本やりましたが、ほとんどが電解コンデンサー不良です。
電気部品の中でも特に劣化しやすい部品なので、40年以上も経てば壊れます。
これも間違いないでしょうね。
基盤上のRIKENと書かれている部品です。

怪しいと思う部品のハンダを外して、テスターで測定してみます。

今使ってるのは自作(キットですが)のコンデンサー容量チェッカー。

予想通り測定不能だったり異常な数値だったり!

他の抵抗なども数本抜き打ちでチェックしてみましたが、そちらは大丈夫でした。

電解コンデンサーのみ現代の物と交換しました。

当時の物とは規格が違うので、一部容量が若干異なる物になりますが問題ないでしょう。

動作チェックOK!
アンプ基盤が復活しました♪

フレットを抜いて、指板を削って修正〜新しいフレットを打ちます。
指板を削る量が多いので、なくなってしまう恐れのあるポジションマークは一度外し、指板修正後に埋め直しました。

フレットはすり合せの後、エッジの面取りを行ない、きれいに磨いて仕上げます。
(ちょっと写真が上手く撮れてないですね。。。)

すべてのパーツを磨いて組みあげ、調整して完成♪

まだまだ現役で使えます!

ペグもきれいになりました。
(ひどいサビは完全に落ちないですけどね)

TRG-1初期型(シングル・カッタウェイ)とのツーショット!

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