もうこの際、仲間になってくれるなら誰でもいいよ。
半ば自棄になりながら旅を続ける一人ぼっちの大喬。
これ以上1人で戦い続けるのはかなり悲しいじゃないか。
あと、精神面以外でも純粋に戦闘要員が欲しい。
そんな強くないんだから、コレ以上はキツいってマジで。
と思っていたある日。
店で司馬懿が700円。
即買い。
ミッション16にしてようやく連れが出来る。
とても嬉しい。
初めて友達が出来た気分ってこんな感じなのか?
しかし、司馬懿は司馬懿。
なんつうか、あまり使えない。
いやいや、好きですよ司馬懿。可愛いよ彼は。
でもしょせんは羽扇。
リーチの短い者2人でどうしろというのか。
纏わり付いていた孤独感は消えたが、戦闘面での頼りなさは拭えない。
だけども1人よりは2人。扇カップルとして何とか支えあおうじゃないか司馬懿君。
相変わらず私の周りには誰も寄ってこないしな。
しばらくは君と2人きりになりそうだ。
そんな感じで私の中の初ロマンス計画は、司馬懿仲達を相手に進められた。
当初希望していた5人ではないものの、シバはとても好きなのでオッケーオッケー。
こんな寂しい自分の前に現れてくれただけで、結婚したい勢いだ。
司馬懿が仲間になって2ミッション目の17ミッション。
怪物退治の土地を選んでみる。
何故って?
民の依頼を聞いて司馬懿に褒めてもらいたいからに決まってんでしょうが(逆ギレ)
足取りも軽く、マップ上に示された怪物出現場所へと走る大喬。
象かな、虎戦車かな、などと浮かれ気味に考える。
呂布じゃないよね今回に限ってー。まっさかーアハハハ(1人会話)
[怪物・呂布、出現!!]
大当たりだこの野郎。
何でそういう嫌な感じでいつも登場するんだ、呂布。
私がお前に首っ丈なのを知っての仕打ちか?愛を試しているのか?
もう嫌いだ呂布なんて!!!
・・・嘘だ、好きだ!!
悪態なんだかどうだかわからん事を口走りつつ、怪物を仲間に引き入れる方法はないものかなどと考えてしまう私はやっぱり呂布を愛しているらしい。
当然そんな裏ワザなどあるわけもなく、司馬懿に褒め言葉を頂くという当初の予定通りに怪物に攻撃を開始した。
したんだけれども。
ビクともしねぇ。
よろけもしないよ、この人。
無双乱舞ですら、途中でガードされる始末。
え?え?何なのこれは、と大喬が戸惑っていると今まで防御に徹していた怪物が暴れだした。
ギャーーーー。
一連の通常攻撃を受けただけで、体力ゲージがいきなり瀕死状態に!!
無理。
能力差に差が有りすぎる。
DNAから違う生き物だよ絶対に。どんな進化遂げたらそうなるわけ?
あの民、こんな殺人サイボーグの退治なんて押し付けやがって覚えてやがれ。
良く考えたら、こんな戦場に1人ポツンと民が佇んでること自体怪しい。
さては呂布とグルか?
今まで何も知らずに依頼を受けた旅人が、この地で何度も帰らぬ人となってるに違いない。
ああ、憎い憎い。あの民が憎い(逆恨み)
このままではこっちが退治されてしまうわい。
褒め台詞が聞けないのは少々残念だが、ここは逃げるが上策だろう。
と思ったら、司馬懿が怪物に挑んでいる。
無 茶 す ん な
勝てるわけないってその黒羽扇で。
言いたくないけど、アンタ私より弱いじゃん。
お願いだから逃げてくれ。
兜ごと真っ二つにされてしまうよ・・・!!
それでも彼は紫ビームを止めようとしない。
仕方ないので大喬はクルリと引き返し、呂布にダッシュ攻撃をかました。
ようやく手に入れた旅の仲間を、いきなり失うわけにはいかない。
当然、怪物呂布は扇で突っ込んで来た娘の攻撃に反応し、すごい形相で追いかけてきた。
もう司馬懿の事はすっかり頭から消えてしまったらしい。
なんて単純なんだ呂布。
動くものにしか反応しないのか。フラワーロックか(微妙に古い)
ムカっ腹立つほど広い攻撃範囲の呂布の攻撃に翻弄され、苦し紛れに乱舞を発動するも、鍔迫り合い。
高橋名人(古すぎて笑えない)が降臨したかのようなボタン連打技を繰り出して対抗する。
恥ずかしいくらいに必死な自分。
ここまで何かに一生懸命になったのは一体いつ以来か。
ちくしょう、指が痛い。
いつか押し過ぎて引っ込んだまま戻らなくなる予感がするよ、この□ボタン。
「あ」
親指にボタンの跡がくっきり残るほど頑張ったにも関わらず、鍔迫り合いに押し負けてしまった。
もう駄目だ。
死んだ。
と、大喬が短い生涯を終える覚悟を決めたその時。
「フハハハハハハハハハハ」
悪役な高笑いと共にビームが呂布の背中に炸裂。
攻撃を受けた呂布将軍は、振り返って槍を狂ったように振り回し、司馬懿をボコボコに殴り始めた。
やめてェ!!
彼、体力もう無いのにそんなに殴られたら・・・!!
「我が知性を妬むか・・」(台詞ウロ覚え)
司馬懿、逝く。
ガ ー ン !!
死んじゃったよ、死んじゃったよ。
私を庇って死んじゃったよ。
自分の方が瀕死状態だったのに、なりふり構わず突っ込んできてくれたのね。
たった2ミッションの付き合いだったのに、命懸けて守ってくれたのね。
司馬懿・・・司馬懿・・・
まだ全然仲良くなってないのに!!!
彼の残した肉まんを食べて、わずかながらも体力回復したものの、再び呂布に挑めるほどではない。
というか、体力よりも気力が完全に萎えていた。
一気に気が抜けたというか、司馬懿を失ったショックが大きくて思考能力が働かない。
フト気が付けば、タイムも残り3分を切っている。
この怪物退治の場所は敵総大将の位置とはてんで逆方向。
馬もないこの状態では、まず時間内に辿り着くことはできないだろう。
「フ・・・」
なんかどうでも良くなってしまった。
もう、知らん。
もう、やってられんよ。
やる気を失った大喬は、近くの拠点で大暴れ。
ええ、そうです。ウサ晴らしです。
今夜は盛り場で飲んだくれ、な気分です。
司馬懿との出会いから別れまで、あんな思い出こんな思い出・・・・浮かんでは消えてゆく(あんまりないけど)
あんたに置いてかれたら、どう生きていけばいいのさアタイ(誰だよ)
そんな荒れた大喬を可哀想に思ったのか。
遠くに散らばっていたはずの敵武将たちが、いつの間にやら目の前に大集結。
もちろんマップの端の端にいたはずの敵総大将も混じっている。
なんとかクリア出来るかも知れない!
一筋の希望の光が差し込む。
「すぐに諦めるな馬鹿めが!」
などと、司馬懿に励まされているような気がした。
まぁ本当に気のせいだが。
「敵将、討ち取りました!」
親切に集まってくれた敵将達のおかげで、なんとか17ミッションを無事乗り越えることが出来た。
武勲も稼ぎ、肉まんも充分に買えるほどの所持金も獲得。
そのまま次のミッションに余裕で進める。
しかし。
心に司馬懿を引きずったまま、これ以上この旅は続けられない。
この後、違う誰かが仲間になってくれるかも知れないが、何となく司馬懿に後ろめたい(なんで)
彼との思い出とともに、この17ミッションで終わらそう。
ありがとうさようなら・・・忘れないよ・・などと呟きながら、修羅モード終了を選択。
司馬懿フォーエーバー
大喬の恋愛大作戦パート1は失敗に終わった。
次回こそ・・・次回こそ、ラブな武将と2人旅を!!
大喬の冒険はまだ続く。
司馬懿に対する愛情が「ジャックと豆の木」の豆の木くらい育ちました。
今後、ウチのサイトに司馬懿夢が増えたら間違いなくこの旅の影響です。
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