ほめかた、しかりかた

「イケナイ」と「ヨシ」のしつけ
●賞罰をはっきりさせて教える●
当然ながら、犬が人間社会における行動の善悪を知るはずはありませんから、人に迷惑をかけない行儀のよい行動を犬にさせるためには、すべて人が教えなければなりません。このしつけは子犬のいろいろな行動に対して、賞罰をはっきりしてやることで教えることができます。
賞は、子犬に「ヨシ、ヨシ」「オリコウ、オリコウ」と少しオーバーなくらい喜びを表しながら言葉をかけ、十分になでてやります。飼い主の意志に従ったときは、いつもその場でこうしてほめます。そうすると、やがて犬は、ほめ言葉と愛撫を、もっともうれしい快いものと覚え込みます。
ほめかた、しかりかた一方、罰は犬のよくない行動に対してすぐにその場で叱責します。それには「イケナイ」あるいは「ダメ」と、いかにも不愉快そうに、低い強い調子で言いながら、直接その行動をやめさせます。こうして犬がその行動をやめたら、ヨシとかオリコウといいながら、十分にほめてやるのです。
しかし、何度かこうしてやめさせても効果がないときは、さらに体罰も与えます。体罰は、イケナイといいながら、平手で犬の尻などを叩いたり、鼻先を軽く指ではじくなどの方法が一般的です。
いずれにしても、こうして善いこと悪いことを繰り返し教え込みます。

ほめかた、しかりかた
「ほめる」と「しかる」

ほめられる事、しかられる事の意味が理解できない犬は、服従する本当の意味が理解できていないといえます。
ほめられる事、しかられる事ははっきりと伝え、中途半端ではいけません。ほめられる事は、命じた動作がスムーズに行われたことに対して与えられるもので、正しい動作を習慣づけるためには、確実に従った時のみほめます。動作の途中でほめれば、命じた事を中途でやめてもよいと犬に誤解させることにもなります。
しかられる事は、望ましくない行為や悪い生活習慣などを改めるためにおこなわれるもので、そのような行為をしたときは、その場で即座にしかるのがもっとも効果的です。

愛撫のしかた

静かに犬をなでる・・・犬に安心感を抱かせ、落ち着かせる。
軽く体をたたく・・・犬の気持ちを高める効果がある。

犬を叱る時

同じしかりかたでも犬によって、その反応や受け止めかたには、かなりの個体差があります。感受性の強い犬なら、ほんの軽くたたいたしかりかたでも、私たちが考える以上に、敏感に反応するものです。一方、多少強めにたたいても、あまりこたえない犬もいます。したがって、実際のしつけでは、このあたりに気をつけながら、行うことです。訓練の専門家が、よく犬の性格を「軟性」の犬と「硬性」の犬に分け、それぞれの個性に応じて、しつけや訓練を行っているのも、このためです。

軟性の犬というのは、強制的に扱うと、そのショックが比較的長く残り、萎縮しやすいタイプの犬のことです。したがって、むやみに強制的にしつけるよりも、やさしく誘導的にしつけるほうが向いています。このタイプには、利口な犬が少なくありません。
硬性の犬というのは、多少の強制を受けても、比較的早く気分転換できる、精神的にタフな性格の犬です。したがって、このタイプの犬は、強制的なしつけや訓練によく耐え、やりやすい反面、かなり強情な犬も少なくないのです。

体罰について

体罰についてですが、自分の愛犬にこれを与えるのは、決して気持ちのよいものではないでしょう。ときにしつけで、元気な犬の鼻づらをピシッとやるのは仕方ないとしても、一般に犬への直接的で肉体的な体罰(ムチや手でたたくこと)は、私たちが考えているほど、犬には効果的ではありません。
犬にとって最も厳しい罰は、しかりながら、犬の首輪をつかんで持ち上げ、左右にゆすることです。これは犬の社会で、群のリーダーが、反抗的な犬に対して与える罰に似ていますから、犬は、ビックリするほどまいってしまいます。また、犬の首をつかんで、地面に押しつけることも犬に強い反応を起こさせます。
ただし、いずれにしても犬を完全におびえさせたくなければ、たとえ成犬でもこの罰を与える時は、十分に考えて行いましょう。


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