雨飾山 1,963.2m 難易度 中
 2011年9月27日 雨飾高原キャンプ場から荒菅沢経由山頂 ピストン 装備重量14キロ
解説 : 雨飾山は信越県境の山脈の西にある名山。南峰と北峰がある双耳峰で山頂には祠が祭られている。東側の荒菅沢側は急峻な断崖絶壁で、布団菱という岩場がある。

登山ルートは南北と西に3本。すべて急登坂が続くハードなルート。東にはシゲクラ尾根から金山、焼山、火打山と続く縦走路があります。北にもは鋸岳、鬼面山、駒ケ岳と続くルート。

どちらの尾根道もあまり人が入らず難路。名前から憧れる人が多く、百名山に入っているのでシーズンには多くの登山者が訪れる。麓には雨飾温泉と小谷温泉があり、古くからの峠道

が周りを通っている。名前の通り雨雲をまとっている事が多く、夏山シーズンでも快晴は半分以下で、麓のキャンプ場で天候をみて登りたい。市販の登山地図ははコースタイムが甘いの

で時間には余裕を持って登りましょう。

雨飾高原キャンプ場入山口 - 大海川沿いの湿地の木道30分 - ベンチ - 木の根が多いきつい登り1時間40分 - 荒菅沢(水場) - 急登坂1時間40分(上部には岩場とハシゴ) -

笹平 - 稜線の笹原30分 - 北峰山頂 - 並んで山頂の南峰(4時間10分)

下山は同ルートで笹原を抜け、荒菅沢へ急下降1時間50分 - 荒菅沢 - 対岸の急登を登り返して、やや急な山道を下る1時間50分 - 入山口(3時間40分) 全行程10時間(休憩を含む)

キャンプ場の駐車場脇には、トイレや休憩舎があり上には、車で入れるキャンプサイトと管理

棟もあります。入山口は奥の看板が目印。先ず清流が流れる湿原の木道を歩きます。冷た

い小川にヤマメがたくさんいます。道は平坦で滝や湿原を眺めながら気持ちよく歩けます。

30分ほどで平坦路は終わり、その先はいよいよ登りになります。ベンチ(丸太?)と指標があり、登りに備えて靴紐を締め直します。
登り始めから急登坂で、踏み固められた広い道ですが、きついルートです。ガレた急坂や木の根が入り組んだ所を1時間40分ほど登ると、沢の音が聞こえてきます。荒菅沢(あらすげさ

わ)です。道は沢に急下降して行き、滑りやすいぬかった急坂に神経を使います。荒菅沢は7月でも雪渓が残り、清涼な風が吹き抜けます。この沢が水場でやや硬めのおいしい水です。

ここまで2時間強。休憩にちょうど良い場所です。登山道は対岸のヤブに続いていますが、ちょっと分かり難いのでマークを確認してください。

荒菅沢に来る

と尖峰が見

ます。見え

いるのは前

のピークで

頂は奥。ここ

からが最大の

所で斜度

30度以上の

急斜面の登り

が1時間半続

きます。

最初は樹林帯の急登坂で、見通しは効かず汗が吹き出してき

ます。しばらく行くと樹林帯を抜け、ガレた道になります。登って

きた荒菅沢や布団菱という岩壁も見えます。見上げるとシゲク

ラ尾根の稜線はまだ先です。ガレた岩場の先にハシゴが連続

し、高度感があるのでちょっと怖い。足にきます。

上部に来ると、さっき荒菅沢から見えた三角ピークは山頂よりずっと下にあるのが分かります。(上左の写真) 登りきると視界が開け、北アルプスや焼山、火打山など奥深い山並みが見

えます。稜線は広く一面に笹が広がっているので、笹平という名前がぴったり。平原の奥に目指す雨飾の山頂がたたずんでいます。とても存在感がある独特の姿は、笹平の展望とマッチ

して幻想的な雰囲気。気持ち良い風に高山植物の草原、今までの苦労は忘れます。

20分ほど笹原の小道を行くと、雨飾の山頂に取り付く登りになります。かなり急傾斜でガレていますが、最後のひと踏ん張りです。10分登ると山頂に到着。最初は北峰のピークでお地蔵

さんと石の祠があります。山頂の南峰は向こう側で、指標が建っています。(下左) 

登って振り返ると今歩いてきたルートが女性の

顔に見えます。

この日は快晴で、登ってきた尾根の先に焼山が

頭を出しています。

周りは鋸岳、鬼ヶ面山、昼闇山、鉢山など

切り立った岩峰が連なっています。

遠くに槍ヶ岳も見えます。

信越県境の山は奥が深く、どれも特徴的な山容。厳しい環境を肌で感じ、雨飾山の神秘的な一面が見えた気がします。この山も雷鳥が生息していて運が良ければ見つかるかも知

れません。不思議と人を惹きつける雨飾山は、もう一度登ってみようという気にさせる魅力があります。北側の雨飾温泉からのルートも短く、次回はこちらから挑戦しようと思います。

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