大手ブランド、Ｆ＆Ｃ・ＦＣＯ１からのタイトル。
Ｆ＆Ｃではロマンスは剣の輝き�U、プリンセスメモリーに続くＲＰＧ。

自然豊かな緑広がるヴォロブス大陸。かつて高度な文明を誇る民も永い歴史の影に消え、現在はその遺跡を各地に残すのみである。今は２つの勢力がその大地に存在している。騎士王国「ワーラン」を中心とする都市国家郡と森の奥深くに住まう自然と共存する「フィーダの民」。かつて戦乱に明け暮れた両勢力もここ数十年は干渉せず、平和な時代が続いていた。
・・ことの発端はフィーダの村で起こる。勇者の末裔であるアースが何かに操られた恋人によってその命を失ったのである。不穏な空気の中、凶暴化する魔物たちとその後ろに潜む影。果たして事件の真相とは・・？

アクションＲＰＧです。操作はキーボードもショートカットとして用いることができますが、基本的にはマウスで操作を行います。戦闘は一人（主人公レクス）ないし二人で、マウスの左右のボタンがそれぞれのキャラクターの操作を担当します。初めは多少とまどうかも知れませんが、慣れればそれほど問題も無くなるでしょう。
メインのＢＧＭはＣＤ−ＤＡで再生されます。どの曲も単調ではなく、よく練られた曲です。独特なので好き嫌いはあるかもしれませんが、ＲＰＧということやお話の舞台にはよく合う曲だと思います。音声は一部、女性のみで、声優のレベルは多少ばらつきがあるようです。また、音声の再生品質もあまり良くは無いように思えます。ヒロイン候補は６人。幼い頃はレクスと共に育った現ワーラン王国王女リースティア、女魔道士メイベルと一緒に暮す不思議な猫耳娘ミュウ、新しく雑貨屋を営む少女リネット、スラム街で子供達を養う盗賊キッシェ、アースの恋人でフィーダの戦士ファルエル、神秘的な気配をもつ女性エオーテ。グラフィックは通常画面、イベントグラフィック共に良好で戦闘エフェクトの出来も良いです。キャラは割と最近の流行りの絵柄でその点、一般向けといえます。あえて言うならイベントの色塗りがやや甘い印象を受けます。
クリア時間は１０時間前後といったところでしょう。ＲＰＧとしては短いのですが、ヒロインの同時攻略が難しい上、繰り返し初めからやり直すには前半のストーリーがほぼ一本道なので作業的になりがちで、しかもつらいです。全ＣＧ制覇には相当の時間と根性が必要でしょうね。
シナリオもそれほど突飛なものではなく、良くも悪くも無難な線ですが、世界観がやや小さく感じるのは仕方が無いのでしょうか。理不尽さは感じないし、作り込みも丁寧なのでじっくり楽しむことが出来るでしょう。戦闘システムやエフェクト、バランスも良好で一般のＲＰＧよりは上等な作りでしょう。