(( 水月 〜すいげつ〜))

グラフィック★★★★☆
サウンド★★★☆
シナリオ★★★★☆
システム★★★★
総合84点


はじめに
F&C系ブランド、FC01からのタイトル。F&Cは絵に優れ、萌えゲーとしては評価されるのとは逆に、シナリオが弱いとの批評も受けがち。今回はビジュアルノベルなので、シナリオにごまかしが効かないところ。

ストーリー

目をさますと、そこは病院のベットで、彼は全ての記憶を失っていた。
彼が見る、彼自身が弓で少女に矢を放つ夢。
その夢は彼の失われた記憶に繋がるものなのか。



各種システム

ビジュアルノベル形式のAVG。ビジュアルのベルの和風伝記物ということで、痕(leaf)と雰囲気の近しい点もありますが、こちらの方が表現は柔らかく、殺伐という感じはありません。夢や記憶など重要なキーワードがシナリオ中で効果的に使われており、ゲーム全体の主張というものが見えやすいのも利点でしょう。

原画は★画野郎で、割と有名な人のようです。奇麗系とかわいい系が同居した不思議な絵ですが、今風の絵ともいえるので、一般に受け入れられるでしょう。癖はあるが慣れると思います。色塗りも奇麗ですし。やや背景が気になりましたが、キャラ絵にはあっているのかも。CG枚数は標準ですが、1枚で数パターンある絵も多く、背景も多めに感じました。ヒロイン達の個性もよく出ているので、キャラクター性も高め。しかし年齢的にヤバーイのも何人か・・
BGMはほぼシナリオにかみあう曲なのですが、個性的な曲も少なく、印象には残り辛いかも。OP曲は印象に残りましたが。曲数は約20ほどで、普通の量。 システム関連は良好。セーブが20箇所にクイックセーブ5箇所。読み返し機能もあるほか、色々、ユーザーに親切な機能が比較的豊富にあり、致命的な欠点はありません。気になるというと、読み返し機能の量が少ないのと、セーブが少々面倒、スキップが若干遅めと、このくらい。テキストが縦書き、横書きの切り替え機能があるのがなんとなく気に入り。
音声は一切なし。この類の真面目路線のシナリオでは、声優の選択によって両極端に作風が変わってしまう恐れがあるので、まあ無難だったかも知れません。完クリまでの総プレイ時間は18時間。 初回1プレイのクリア時間は6時間でした。まあ標準。なかなかの掘りだしもので、2002年度代表候補。




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