(( "歌月十夜" ))

グラフィック★★★
サウンド★★★
シナリオ★★★★☆
システム★★★☆
総合75点



トンデモナイ夢を見た。もう、とにかく支離滅裂で、
トンデモナク楽しい夢だったのか、トンデモナク恐ろしい夢だったのか
それさえも確かじゃないぐらい、ごちゃごちゃした夢を見た――――






各種システム

TYPEMOON発、月姫に関連したお祭りディスク。俗に言うファンディスクです。
本編とはまた違ったテイストの番外編シナリオがプレイできる他、書き下ろし短編集や投稿SS、投稿CGが盛り込まれています。


番外編シナリオについて。
番外編シナリオは時間軸が本編(月姫)の後のようですが、
どのヒロインルートの後だったか、は明確にはされてません。
まぁ番外編だし、当たり前なのかも。

当然、本編に登場したキャラはほとんど出てる上、レンほか新登場のキャラも大勢出ており、
新鮮ながらもファンディスクに相応しいシナリオを言えるでしょう。

あまり多くはネタバレはしませんが、この番外編にはシナリオ展開に多少工夫があり、
一回のプレイではちゃんとしたエンディングにたどり着けないようになっています。
何度も違ったルートをたどっていくと次の選択肢が増えていき、次の新しい展開に進むといった具合で、
シナリオの中で「なぜ、そうであるか」の必然性がキチンと物語の流れの中で描かれています。
これはちょっと面白いと思った点。

その分時間がかかりますが、スキップ機能が優秀なのでストレスは感じないでしょう。


短編集について。
歌月十夜というタイトルからか、番外編のほかに1,2時間程度で終わる短編シナリオが10本用意されており、番外編以上に本編の大筋から外れたシナリオです。
なかにはキャラの性格が破綻したギャグテイストなものも。自社で作った同人のような雰囲気。
小粒ながらファンには楽しめる内容だと思います。


ほかシステムまわりについて少々。
音楽は月姫からの流用+α、音質は相変わらずいま一つで一曲あたりシンプルですが演出としては上々。
CGは月姫に比べれば大分進歩が見られます。原画のレベルは相変わらずですが、彩色がより綺麗になった点で見栄えもよくなった感じ。
番外編も短編集も本編のネタバレだらけ、というわけでもないですが
ファンを前提につくられてるだけあって月姫本編を一回でもクリアした方が断然とっつきやすいでしょう。ファンディスクですし。


総じてファンディスクとしてはコストパフォーマンスに優れます。
シナリオのボリュームもかなりのもので月姫と同程度の時間はかかると思われます。
月姫が楽しめたのなら買って損なないはず。月姫ファンなら総合に+10点。
ちなみに必要スペックは月姫がプレイ出きる環境なら問題なくプレイできるハズ。かなり低いので省略。